日本レガシー選手権 Round 3: 黒田 正城(大阪) vs. 佐々木 哲哉(秋田)

晴れる屋


By Takamasa Sato

今年で第4回となる日本レガシー選手権。
ここ横浜の地に350人以上のプレイヤーが集い、栄冠を目指して試合を続けている。

記念すべき最初のフィーチャー・マッチには、日本初のプロツアー王者・黒田 正城が呼ばれた。
「黒田といえば天使とドラゴン」とは周囲も黒田自身もよく口にする言葉だが、今回はどうやら「悪魔」とも契約を結んだようだ。
こちらについては、村上がデッキテクとしてまとめてくれるので、ご参照いただきたい。

対する佐々木はこれが初のフィーチャーとなる秋田のプレイヤー。
「ただの田舎プレイヤーですよ」とは本人の弁だが、全国からレガシー中毒者の集う今大会を二連勝しており、筆者から見るとプレイングも確かな実力者である。
近くにショップがないため、普段は友人と非公式大会を開いて練習しているそうだ。



果たして佐々木は黒田の新たな相棒を退け、金星をあげることが出来るのか?


ゲーム1
ダイスロールの結果、先手は黒田。

ファーストアクションは《入念な研究》
《魅力的な執政官》《絶望の天使》を墓地に落としてエンド。
どうやら墓地利用系のデッキのようだ。

魅力的な執政官絶望の天使



対する佐々木は《思案》で手札を整え、黒田の動きに備える。

2ターン目、黒田は早速《再活性》
佐々木はこれを《Force of Will》しようとするが、黒田の《目くらまし》が許さない。

《絶望の天使》により、早くも唯一の土地を失った佐々木は、仕方なくメインで土地を置いて《渦まく知識》するが、対応策は見つからない。

黒田は天使で殴り続け、佐々木の《石鍛冶の神秘家》《目くらまし》で弾く。


黒田 正城

さらに、2枚目の《再活性》でゲームを決めようとするが、佐々木の《Force of Will》がこれを許さず。

しかしながら、佐々木には場に残り続ける《絶望の天使》がどうしようもない。
一応、《ムーアランドの憑依地》からのトークンで時間を稼いでみるが……投了。

黒田 1-0 佐々木



ゲーム2
2ターン目、黒田のターンエンドに、佐々木は《渦まく知識》をプレイ。

これにスタックして黒田は《納墓》
《エメリアの盾、イオナ》を墓地に送り込む。

早速リアニメイトにリーチをかけられた佐々木は、対応策として手札に《剣を鍬に》《呪文貫き》加える。

構える佐々木に対し、黒田はさらに2枚目の《納墓》で件の「悪魔」《グリセルブランド》を墓地に。

返ってきたターンでは手札に《死体発掘》があるものの《思案》で手札を充実させることを選んだ。

その後、共に仕掛けるタイミングをうかがいつつ、《思案》《渦まく知識》を撃ち合う。

そして、5ターン目。
黒田の《思考囲い》に対応して、佐々木は《グリセルブランド》を対象に《外科的摘出》

ここで黒田は長考。手札には《Force of Will》があるものの、ここで使っていいのか?

結局これは許され、
《鋼の風のスフィンクス》
《Force of Will》
《入念な研究》
《死体発掘》
という手札が公開される。

佐々木はさらに、《瞬唱の魔道士》から《渦まく知識》をフラッシュバック。
抜かれてはならない《精神を刻む者、ジェイス》《剣を鍬に》を山札に隠す。

黒田は、公開された佐々木の手札である、
《火と氷の剣》
・2枚の《呪文貫き》
《Underground Sea》
の4枚から、《火と氷の剣》を抜き取る。

黒田はさらに《入念な研究》によって《鋼の風のスフィンクス》を墓地へ送ると、《死体発掘》で場に。
佐々木はこれを《剣を鍬に》し、《精神を刻む者、ジェイス》を着地させようとするが、黒田は手札全てを失っての《Force of Will》でこれを弾く。

息切れた黒田を前に、佐々木は《石鍛冶の神秘家》に辿りつき、《殴打頭蓋》を手に入れる。


佐々木 哲哉

黒田、せめてもの抵抗として2枚目の《思考囲い》
対応して佐々木は2枚目の《外科的摘出》《死体発掘》を抜き去る。

勝ち手段が極端に少なくなった黒田は、潤沢なカウンターを持つ佐々木の手札を確認したうえで投了。

黒田 1-1 佐々木


ゲーム3
再びの先手を手にした黒田。
《納墓》《再活性》を含んではいるが、カウンターの無い手札をキープ。

《思案》《渦まく知識》と続けざまに撃ち、佐々木の妨害を潜り抜ける手段を探す。
佐々木もまた黒田のリアニメイトを確実に防ぐべく、《渦まく知識》で手札を補充。
互いに「ゲームが動く瞬間」に備える。

黒田は佐々木の妨害手段を暴くべく《思考囲い》

《流刑への道》
《平地》
《剣を鍬に》
《瞬唱の魔道士》
《思案》
《呪文貫き》
《石鍛冶の神秘家》

という7枚が明らかとなり、唯一のカウンターである《呪文貫き》が奪われる。
黒田はこの隙に《納墓》で頼れる天使《エメリアの盾、イオナ》を落とすと、《再活性》で戦場へ。
「白」を宣言し、佐々木の行動を極端に抑制する。

これでゲームが決まったかに思われたが、佐々木は《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》で《渦まく知識/Brainstorm(5ED)》を追放。

《入念な研究》
《納墓》
《思考囲い》
という黒田の手札を確認する。

そして……《金粉のドレイク》


金粉のドレイク



天使は佐々木へと寝がえり、黒田にこれを除去する術はなかった。

黒田 1-2 佐々木


佐々木「直前に晴れる屋さんで買った《金粉のドレイク》が役に立ちました!」
黒田、爆笑。