皆さんこんにちは!
先週はマジックの世界チャンピオンを決める「2012マジック・プレイヤー選手権」が行われましたが、皆さんご覧になりましたか? 日本人同士の決勝戦はとても見応えのあるマッチでした。
さて、今回の記事では、8月26日に行われた「StarCityGames.com Open Series(SCGO) Denver」と、9月2日に行われた「SCGO Minneapolis」のトップ8入賞デッキの解説をしていきたいと思います。
SCGO Denver トップ8デッキアーキタイプ
2012年8月26日
1位 WU Miracle/白青奇跡
2位 Belcher/ベルチャー
3位 Omni-Tell/実物提示教育+全知
4位 Reanimate/リアニメイト
5位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
6位 UR Delver/青赤デルバー
7位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶+黒
8位 Maverick/マーベリック
「アヴァシンの帰還」リリース以来コンスタントに結果を残している「白青奇跡」コントロールの優勝で幕を閉じた「SCGO Denver」。今回の上位8名はいずれも異なるデッキで、多様なデッキの活躍するレガシーらしい結果だったと言えます。
SCGO Denver デッキ解説
「白青奇跡」「ベルチャー」「実物提示教育+全知」「青赤デルバー」
5 《島》 2 《平地》 4 《溢れかえる岸辺》 1 《湿地の干潟》 4 《霧深い雨林》 3 《Tundra》 2 《氷河の城砦》 1 《Karakas》 -土地(22)- 2 《瞬唱の魔道士》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(3)- |
3 《剣を鍬に》 1 《Moat》 4 《終末》 2 《天使への願い》 1 《先触れ》 4 《渦まく知識》 1 《狡猾な願い》 3 《呪文貫き》 1 《対抗呪文》 4 《Force of Will》 4 《相殺》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 4 《師範の占い独楽》 -呪文(35)- |
2 《悪斬の天使》 1 《剣を鍬に》 2 《解呪》 1 《呪文嵌め》 1 《対抗呪文》 2 《外科的摘出》 1 《貪欲な罠》 3 《翻弄する魔道士》 2 《大祖始の遺産》 -サイドボード(15)- |
「アヴァシンの帰還」で強力な奇跡カードである《天使への願い》と《終末》が印刷されて以来コンスタントに結果を残し続けている「白青奇跡」コントロール。
今回優勝したバージョンは《狡猾な願い》を採用しており、メインから状況に応じて、墓地対策である《外科的摘出》や置物対策の《解呪》にアクセスできるようになっています。追加のドロースペルに普段あまり見かけない《先触れ》が採用されているのも興味深いところです。
サイドには「カナディアン・スレッショルド」等に対して強力な勝利手段になる《悪斬の天使》やコンボ対策の《翻弄する魔道士》とバランスの取れた構成になっています。
1 《Taiga》 -土地(1)- 4 《ほくちの壁》 4 《Elvish Spirit Guide》 4 《猿人の指導霊》 -クリーチャー(12)- |
4 《ギタクシア派の調査》 4 《炎の儀式》 4 《捨て身の儀式》 4 《発熱の儀式》 4 《煮えたぎる歌》 4 《燃え立つ願い》 3 《巣穴からの総出》 4 《土地譲渡》 4 《ライオンの瞳のダイアモンド》 4 《水蓮の花びら》 4 《金属モックス》 4 《ゴブリンの放火砲》 -呪文(47)- |
4 《紅蓮破》 1 《ゴブリンの集中攻撃》 1 《破壊放題》 1 《紅蓮地獄》 1 《裏切りの血》 1 《巣穴からの総出》 1 《落盤》 4 《ザンティッドの大群》 1 《恭しき沈黙》 -サイドボード(15)- |
環境最速のコンボデッキで1ターンキルが可能。《Force of Will》を使用しない「マーベリック」や「ゴブリン」等に相性が良いものの、青いデッキとの相性は悪く、デッキの回りが不安定な事からこのデッキを選択するプレイヤーは限られています。
しかしながらデッキの性質上マッチを早めに終らせる事ができ、レガシーのデッキの中では比較的安価で組める事からアメリカの大きな大会では常に一定数存在します。
「ベルチャー」とマッチアップする際には、このバージョンのように《ザンティッドの大群》をサイドインしてくる事もあるので、サイド後も数枚の除去は残しておいた方が良さそうです。
3 《島》 1 《沼》 4 《汚染された三角州》 1 《新緑の地下墓地》 4 《霧深い雨林》 1 《Tundra》 2 《Underground Sea》 1 《Tropical Island》 3 《魂の洞窟》 -土地(20)- 3 《アカデミーの学長》 3 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 3 《グリセルブランド》 -クリーチャー(9)- |
4 《渦まく知識》 3 《ギタクシア派の調査》 4 《思案》 3 《Force of Will》 4 《実物提示教育》 2 《全知》 4 《陰謀団式療法》 4 《生ける願い》 3 《水蓮の花びら》 -呪文(31)- |
1 《魂の洞窟》 1 《ファイレクシアの塔》 1 《すべてを護るもの、母聖樹》 1 《無限に廻るもの、ウラモグ》 1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 1 《アカデミーの学長》 1 《Force of Will》 2 《外科的摘出》 1 《ヴィリジアンのシャーマン》 2 《自然の要求》 1 《破滅的な行為》 2 《虚無の呪文爆弾》 -サイドボード(15)- |
「AMC」で結果を残した事で日本の皆さんの記憶に新しい「実物提示教育+全知」デッキですが、SCGOでもトップ8に入賞する快挙を成し遂げました。日本のレガシー大会の上位入賞デッキがSCGOのような大規模な大会でも通用する事が証明されたのではないでしょうか。同時にアメリカ勢の情報収集能力の高さにも驚かされました。
一般的なリストとは異なり《アカデミーの学長》エンジンを搭載していて、《燃え立つ願い》の代わりに《生ける願い》を採用しています。《燃え立つ願い》は《実物提示教育》を探す能力に長けていましたが、《生ける願い》は勝利手段のデカブツにアクセスすることができ《アカデミーの学長》やそれを墓地に送る手段の《ファイレクシアの塔》も探してこられます。これによりこのデッキは《実物提示教育》に頼らずに《全知》を場に出せます。《魂の洞窟》から《アカデミーの学長》をカウンターされずに場に出す事も可能で、青いデッキに対して有利に立ち回れるようになりました。
しかし、通常の「実物提示教育+全知」デッキの完全上位互換という訳ではなく、色を足した事により《不毛の大地》に弱くなってしまいました。4色デッキなので、通常の《実物提示教育》デッキのように無色マナの土地を多く採用する事は難しいと思いますが、《古えの墳墓》や《裏切り者の都》を採用してコンボのスピードを上げる事が必要になってくるかもしれません。コンボのスピードを上げる為にも《水蓮の花びら》はフル搭載した方が良さそうです。
3 《島》 2 《山》 1 《樹木茂る山麓》 4 《沸騰する小湖》 2 《霧深い雨林》 3 《Volcanic Island》 4 《不毛の大地》 -土地(19)- 4 《秘密を掘り下げる者》 4 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 3 《渋面の溶岩使い》 -クリーチャー(13)- |
4 《渦まく知識》 3 《ギタクシア派の調査》 2 《思案》 2 《呪文嵌め》 3 《呪文貫き》 1 《目くらまし》 3 《Force of Will》 1 《精神を刻む者、ジェイス》 4 《稲妻》 3 《Chain Lightning》 1 《火+氷》 1 《硫黄の渦》 -呪文(28)- |
3 《水没》 1 《Force of Will》 2 《外科的摘出》 1 《硫黄の精霊》 2 《紅蓮破》 2 《発展の代価》 2 《粉々》 1 《硫黄の渦》 1 《大祖始の遺産》 -サイドボード(15)- |
青赤のカウンターバーンデッキ。「青白コントロール」等に有効な《硫黄の渦》がメインに採用されています。他にも《精神を刻む者、ジェイス》や《火+氷》が1枚ずつ採用されている等特徴のあるリストです。
《精神を刻む者、ジェイス》は中盤以降の息切れを緩和できるので、4マナとこのデッキには少し重いですが、1~2枚なら問題無く採用できると思います。サイドは、特殊地形を多目に採用している「白青石鍛冶+黒」等に有効な《発展の代価》や、追加の《硫黄の渦》、このデッキにとって厄介なクリーチャーである《スレイベンの守護者、サリア》や《ルーンの母》への対抗策になる《硫黄の精霊》等が取られています。
SCGO Minneapolis トップ8デッキアーキタイプ
2012年9月2日
1位 Junk/アグロロック
2位 Omni-Tell/実物提示教育+全知
3位 UW Stoneblade/白青石鍛冶+赤
4位 Goblins/ゴブリン
5位 Maverick/マーベリック
6位 Hive Mind/集団意識
7位 Scapeshift/スケープシフト
8位 Mono-Blue Tempo/フィッシュ
「SCGO Minneapolis」は、相性のあまり良くないとされる「実物提示教育+全知」に勝利した「アグロロック」が久々に優勝しました。
「スケープシフト」コンボや、青い優秀なクリーチャーを使ったクロックパーミッションの「フィッシュ」が入賞する等、バラエティーに富んだトップ8でした。
SCGOでは毎回のように入賞していた「カナディアン・スレッショルド」が珍しく一人もトップ8に残らなかったのが印象的です。
SCGO Minneapolis デッキ解説
「アグロロック」「実物提示教育+全知」「ゴブリン」「マーベリック」「スケープシフト」「フィッシュ」
1 《平地》 1 《沼》 1 《森》 4 《湿地の干潟》 3 《新緑の地下墓地》 3 《Scrubland》 2 《Bayou》 1 《地平線の梢》 1 《ボジューカの沼》 1 《ドライアドの東屋》 3 《不毛の大地》 1 《Maze of Ith》 1 《Karakas》 -土地(23)- 3 《石鍛冶の神秘家》 4 《闇の腹心》 1 《漁る軟泥》 1 《クァーサルの群れ魔道士》 4 《聖遺の騎士》 1 《ガドック・ティーグ》 -クリーチャー(14)- |
4 《剣を鍬に》 4 《思考囲い》 2 《緑の太陽の頂点》 3 《名誉回復》 2 《破滅的な行為》 3 《モックス・ダイアモンド》 3 《師範の占い独楽》 1 《殴打頭蓋》 1 《梅澤の十手》 -呪文(23)- |
3 《スレイベンの守護者、サリア》 1 《流刑への道》 2 《精神壊しの罠》 3 《根絶》 1 《クローサの掌握》 2 《窒息》 1 《破滅的な行為》 2 《真髄の針》 -サイドボード(15)- |
《モックス・ダイアモンド》と《破滅的な行為》をメインに搭載した、懐かしいThe Rockタイプのデッキです。
《破滅的な行為》は「カナディアン・スレッショルド」や「マーベリック」等低コストのクリーチャーを多く展開してくるデッキに対して高い効果が望めるので、現在のレガシー環境に適したカードと言えます。
コンボ対策に《スレイベンの守護者、サリア》がサイドに採用されており、決勝戦で相性の悪い「実物提示教育+全知」とのマッチアップの勝利に大いに貢献しました。
2 《島》 3 《溢れかえる岸辺》 3 《汚染された三角州》 3 《沸騰する小湖》 4 《Volcanic Island》 3 《古えの墳墓》 2 《裏切り者の都》 -土地(20)- 2 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 2 《グリセルブランド》 -クリーチャー(4)- |
4 《渦まく知識》 4 《思案》 4 《定業》 1 《親身の教示者》 4 《目くらまし》 4 《Force of Will》 2 《精神を刻む者、ジェイス》 3 《実物提示教育》 4 《全知》 4 《燃え立つ願い》 2 《水蓮の花びら》 -呪文(36)- |
1 《実物提示教育》 1 《洞察力の花弁》 1 《外科的摘出》 4 《紅蓮破》 1 《圧服》 1 《ぶどう弾》 2 《紅蓮地獄》 1 《緊急時》 1 《トーモッドの墓所》 1 《墓掘りの檻》 1 《真髄の針》 -サイドボード(15)- |
メインは比較的オーソドックスな「実物提示教育+全知」ですが、サイドには《緊急時》が採用されており《燃え立つ願い》から《緊急時》をサーチしてメインデッキの《引き裂かれし永劫、エムラクール》と《グリセルブランド》を探してこられます。
キーカードの《実物提示教育》をカウンターから守る《圧服》もしっかり用意しています。メインに2枚採用している《精神を刻む者、ジェイス》は特に青いコントロールデッキ相手に大活躍していました。ハンドを整える事はもちろん、追加の勝利手段にもなるので、今後もこのデッキの必須カードとなるでしょう。
4 《山》 2 《血染めのぬかるみ》 1 《乾燥台地》 3 《樹木茂る山麓》 1 《Plateau》 4 《魂の洞窟》 4 《不毛の大地》 3 《リシャーダの港》 -土地(22)- 4 《ゴブリンの従僕》 1 《スカークの探鉱者》 3 《ゴブリンの群衆追い》 2 《モグの戦争司令官》 1 《棘鞭使い》 4 《ゴブリンの女看守》 4 《宝石の手の焼却者》 1 《ゴブリンの名手》 4 《ゴブリンの戦長》 4 《ゴブリンの首謀者》 1 《タクタクの潰し屋》 1 《包囲攻撃の司令官》 1 《群衆の親分、クレンコ》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 -クリーチャー(34)- |
4 《霊気の薬瓶》 -呪文(4)- |
1 《棘鞭使い》 1 《ゴブリンの名手》 4 《赤霊破》 3 《紅蓮操作》 3 《外科的摘出》 3 《大祖始の遺産》 -サイドボード(15)- |
レガシーの部族デッキを代表する「ゴブリン」。
Kennyは「ゴブリン」の苦手とするコンボデッキ対策に《スレイベンの守護者、サリア》を採用しています。M13からの新戦力《群衆の親分、クレンコ》は《ゴブリンの戦長》との相性が抜群に良く、レガシーのゴブリンデッキでは1回の起動で10体以上のトークンを生産することも可能です。
カバレージでは《群衆の親分、クレンコ》から生み出された大量のトークンで《殴打頭蓋》をコントロールしている「白青石鍛冶」に対しても勝利を手にしていました。
1 《平地》 2 《森》 4 《吹きさらしの荒野》 3 《霧深い雨林》 3 《Savannah》 1 《地平線の梢》 2 《魂の洞窟》 1 《ドライアドの東屋》 4 《不毛の大地》 1 《Maze of Ith》 1 《Karakas》 1 《ガイアの揺籃の地》 -土地(24)- 4 《ルーンの母》 1 《忠臣》 4 《貴族の教主》 1 《スクリブのレインジャー》 3 《獣相のシャーマン》 2 《漁る軟泥》 2 《クァーサルの群れ魔道士》 4 《聖遺の騎士》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 1 《大修道士、エリシュ・ノーン》 1 《ガドック・ティーグ》 -クリーチャー(26)- |
4 《剣を鍬に》 4 《緑の太陽の頂点》 2 《梅澤の十手》 -呪文(10)- |
1 《ボジューカの沼》 1 《エーテル宣誓会の法学者》 1 《静寂の守り手、リンヴァーラ》 2 《流刑への道》 2 《悟りの教示者》 1 《忘却の輪》 1 《フェアリーの忌み者》 1 《最後のトロール、スラーン》 1 《輪作》 1 《窒息》 1 《ガドック・ティーグ》 1 《太陽と月の輪》 1 《果たし合いの場》 -サイドボード(15)- |
Nick MarriottはSCGOで数回入賞経験のある若手の強豪プレイヤーです。今回彼は《忠臣》から《大修道士、エリシュ・ノーン》を出すギミックを搭載した「マーベリック」でトップ8に入賞しました。
《大修道士、エリシュ・ノーン》は「マーベリック」のミラーマッチや「ゴブリン」等に対して切り札になり得るカードです。
《獣相のシャーマン》で《大修道士、エリシュ・ノーン》を捨てて《忠臣》でリアニメイトするのがメインに思えますが、7マナと重いコストも《ガイアの揺籃の地》があれば比較的容易に素でキャストできます。
サイドは《悟りの教示者》を利用したシルバーバレット戦略が取られており、「ゴブリン」等に有効な《果たし合いの場》や、墓地対策の《太陽と月の輪》等受けの広い構成になっています。
2 《沼》 3 《山》 5 《森》 3 《Badlands》 4 《Taiga》 2 《Bayou》 1 《踏み鳴らされる地》 2 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》 1 《ヴォルラスの要塞》 1 《ファイレクシアの塔》 -土地(24)- 4 《老練の探険者》 2 《ウッド・エルフ》 2 《永遠の証人》 1 《枝細工下げの古老》 2 《スラーグ牙》 1 《原始のタイタン》 2 《高原の狩りの達人》 -クリーチャー(14)- |
4 《陰謀団式療法》 4 《燃え立つ願い》 2 《風景の変容》 4 《緑の太陽の頂点》 2 《大渦の脈動》 3 《破滅的な行為》 3 《師範の占い独楽》 -呪文(22)- |
1 《再活性》 1 《無垢の血》 1 《チェイナーの布告》 1 《美徳の喪失》 1 《記憶殺し》 1 《滅び》 3 《赤霊破》 1 《粉みじん》 3 《花の絨毯》 1 《風景の変容》 1 《大渦の脈動》 -サイドボード(15)- |
《風景の変容》コンボを搭載した「Nic-Fit」。
《高原の狩りの達人》や《スラーグ牙》等レガシーではあまり見かけないカードも採用しています。《燃え立つ願い》は、《大渦の脈動》や《美徳の喪失》等状況に応じた除去の他に、勝ち手段になる《風景の変容》もサーチしてこられます。
サイドには「カナディアン・スレッショルド」の土地破壊の被害を軽減できる《花の絨毯》が採用されています。
13 《島》 4 《不毛の大地》 -土地(17)- 4 《秘密を掘り下げる者》 4 《ジェイスの幻》 3 《深き刻の忍者》 3 《呪文づまりのスプライト》 3 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(19)- |
2 《渦まく知識》 4 《思考掃き》 4 《思案》 2 《呪文嵌め》 3 《呪文貫き》 4 《目くらまし》 2 《蒸気の絡みつき》 1 《残響する真実》 2 《四肢切断》 -呪文(24)- |
1 《瞬唱の魔道士》 3 《水流破》 3 《消灯》 2 《狼狽の嵐》 3 《外科的摘出》 3 《はらわた撃ち》 -サイドボード(15)- |
《秘密を掘り下げる者》や《ヴェンディリオン三人衆》等青い優秀なクリーチャーをカウンターでバックアップしていくクロックパーミッションデッキ。青単色で構成されており《深き刻の忍者》の忍術で《呪文づまりのスプライト》や《瞬唱の魔道士》をバウンスして使い回すことも可能です。
M13で印刷された《ジェイスの幻》も採用しています。5/5になる条件は厳しい印象がありますが、《思考掃き》や相手の使うフェッチランドがあり、特にスレッショルドを達成する為に自ら墓地にカードを落とす「カナディアン・スレッショルド」を相手にした場合は容易に条件を達成できます。「カナディアン・スレッショルド」にとっては5/5飛行を対処するのは困難です。
その他の大きな特徴は、フェッチランドを採用しておらずシャッフル手段が《思案》のみなので《渦まく知識》が少な目の2枚に抑えられています。サイドにはクリーチャーデッキ対策になると同時に《呪文づまりのスプライト》等をバウンスして再利用することができる《消灯》が採用されています。他にもサイドには《はらわた撃ち》等軽いスペルを中心に採用していてテンポを重視している事がうかがえます。
ボーナスデッキリスト
2 《島》 1 《沼》 4 《森》 3 《新緑の地下墓地》 4 《霧深い雨林》 1 《Underground Sea》 3 《Bayou》 3 《Tropical Island》 1 《ファイレクシアの塔》 -土地(22)- 1 《聖別されたスフィンクス》 4 《老練の探険者》 2 《漁る軟泥》 3 《悪意の大梟》 2 《とぐろ巻きの巫女》 3 《断片無き工作員》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(16)- |
4 《渦まく知識》 4 《Force of Will》 1 《精神を刻む者、ジェイス》 4 《陰謀団式療法》 1 《破滅の刃》 1 《喉首狙い》 2 《大渦の脈動》 3 《破滅的な行為》 2 《師範の占い独楽》 -呪文(22)- |
3 《相殺》 2 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《暗黒破》 1 《自然の喪失》 1 《仕組まれた疫病》 1 《スラーグ牙》 1 《最後のトロール、スラーン》 1 《台所の嫌がらせ屋》 1 《トーモッドの墓所》 2 《虚無の呪文爆弾》 1 《梅澤の十手》 -サイドボード(15)- |
ChannelFireballのライターのCaleb Durwardが今回持ち込んだデッキは「Nic-Fit」に青を足したバージョンです。トップ8には残れませんでしたが面白そうなデッキだったのでボーナスとして紹介したいと思います。
「プレインチェイス2012」から新たに加わった2枚の強力なカードである《悪意の大梟》と《断片無き工作員》が採用されています。《悪意の大梟》は飛行と接死持ちで、対戦相手はクリーチャーの攻撃を通すためにこのカードの対処を迫られるので、アドバンテージの取れる優秀な防壁として活躍します。このデッキの大半の1~2マナスペルは、先程紹介した《悪意の大梟》や《老練の探険者》《とぐろ巻きの巫女》、各種キャントリップ等で占められているので、《断片無き工作員》はキャストするだけでアドバンテージが取れます。
また、《悪意の大梟》と《断片無き工作員》は青いカードでもあるので《Force of Will》のコストにする事もできます。サイド後はコンボ相手には《相殺》をサイドインして「カウンタートップコントロール」にトランスフォームする選択もあります。
総括
8月18日に行われた「2012レガシー選手権」の結果に引き続き、多様なアーキタイプが入賞した2大会となりました。流行の《実物提示教育》を使ったコンボデッキの強さが気になりますが、他のデッキも《スレイベンの守護者、サリア》や《翻弄する魔道士》、手札破壊等で対策することによって互角に戦えているので、現在のレガシーはバランスの取れているフォーマットだと思います。
「ラヴニカへの回帰」のリリースも間近に迫っており、レガシーでも使えそうなカードが何枚かスポイラーリストで確認できます。環境にどのような影響を与えるのか、今から楽しみです。
以上、「SCGO Denver」と「SCGO Minneapolis」の入賞デッキの解説でした。
次回の記事ではSCGO PortlandとLos Angelesの解説をしていきたいと思います。それでは楽しいレガシーを!