【スタンダード】Round 3: 松尾 嘉之(神奈川) vs. 岡田 尚也(東京)

晴れる屋

By Atsushi Ito

 スーパーサンデーシリーズへようこそ!

 ギルド門侵犯のFoilコンセプットに加えて、2014年1月にシアトルにて開催されるチャンピオンシップへの招待権を賭けたこの熱い大会。そこに262名もの参加者が集まり、サイドイベントにも関わらず気分は軽くグランプリかFinalsかといった様相を呈している。

 そしてFinalsといえば。

 The Finals11優勝者にして、『誰よりも早く《ルーン唱えの長槍》の可能性を見出した男』岡田だ。

 そんな岡田のデッキは、先日のプロツアーギルド門侵犯での活躍も記憶に新しい『The Aristocrats』……とカラーリングだけは同じ、赤白黒のミッドレンジ。だが「《ファルケンラスの貴種》は弱かったので全部抜きました」と豪語するその姿からは、Finalsを青黒感染で制した独自の構築センスの健在ぶりが窺える。

 対する松尾はナヤ。《円環の賢者》からの爆発力はもはやお馴染みだ。



 来月には、今年で2年目となるMagic World Cupの日本代表を決めるための予選大会が開催される。その意味でも、このスーパーサンデーシリーズは今後のメタゲームを占ううえで重要な大会と言えるだろう。

 アグロ、ミッドレンジ、コントロールが入り乱れる混沌としたスタンダードで、頂点に立つのは果たしてどんなアーキタイプか。

 頂を望む権利を賭けて、まずは松尾と岡田が激突する。


Game 1

 先手の岡田が《悪名の騎士》を送り出す立ち上がり。松尾もタップイン土地に悩まされつつ《アヴァシンの巡礼者》をプレイするが、これには岡田の《ヴェールのリリアナ》が突き刺さる。

 この悪辣なプレインズウォーカーこそ《絡み根の霊》で即座に対処する松尾だったが、不運なことに土地が2枚で止まってしまう。



 岡田も《ボロスの反攻者》を出すが、こちらも土地は3枚でストップ。

 何とかこの隙に立て直したい松尾。しかし依然として土地を引き込めず、2/2の《火打ち蹄の猪》を出して寂しく立たせるのみ。

 そんな松尾を尻目に4枚目の土地を引き込んだ岡田が《オリヴィア・ヴォルダーレン》を送り出すと、結局死ぬまで2マナしか生み出せなかった松尾は潔くカードを畳んだのだった。

松尾 0-1 岡田


Game 2

 先手の松尾がもはや環境の顔になったと言っていい《ボロスの反攻者》を出すと、岡田も鏡打ちで対抗するが、これは松尾に《忘却の輪》される。

 ならばと岡田も《平和な心》で盤面をフラットに戻すが、松尾は《円環の賢者》から《ロクソドンの強打者》と畳み掛ける。これには岡田、さすがに追いつけないか。

 ……と思ったのも束の間。

 岡田のアクションは《戦慄掘り》からの《悲劇的な過ち》という完璧な回答!



 それでも松尾はめげずにさらなる《ボロスの反攻者》を送り出し、岡田の《オリヴィア・ヴォルダーレン》には《ミジウムの迫撃砲》を合わせるが、この段階で既に松尾の手札は1枚。

 岡田が《幽霊議員オブゼダート》をプレイ、あとはフェイズアウトさせつつ攻撃するだけの簡単な作業を始めると、そのまま成す術なく撲殺されてしまった。

松尾 「このデッキ幽霊議員止められるカード入ってないんですよね…」

松尾 0-2 岡田