【スタンダード】Round 5:相澤 恵司(茨城) vs. 鬼塚 亮(福岡)

晴れる屋

By Daisuke Kawasaki



鬼塚 「たしか、有名な方だったと思うんですけど……デッキ、たぶんトリコですよね?」

 さすがは「スタンダードの貴族」相澤 恵司、座った瞬間にデッキがばれている。「たしか」や「たぶん」といったあたりもまた相澤らしいが。

 この環境になってから赤白青のトリコロールを使い続けているだけに、ばれるときはばれて当たり前なのだが、悪あがきをする相澤。

相澤 「まぁ、少なくともセットランドするまではわからないよね」

 というわけで、とりあえずは、相澤の1枚目のセットランドを楽しみにしてみよう。


Game 1



 ダイスロールで相澤が先攻。もちろん、セットしたのは《聖なる鋳造所》

鬼塚 「やっぱり!」

 続くターンに相澤は《捨て身の狂乱》をプレイし、ただでさえ確定していたアーキタイプが、さらに確定してしまう。

 ここで相澤がランダムにディスカードさせられたのは、《聖トラフトの霊》。返しで鬼塚は《吸血鬼の夜鷲》をプレイ。これに対しては《灼熱の槍》を打ち込む相澤。

 鬼塚は続いて《オリヴィア・ヴォルダーレン》を戦場に投入するのだが、これは《瞬唱の魔道士》からの《灼熱の槍》フラッシュバックで対応し、ついでにクロックも確保する相澤。残ったマナで、2枚目の《捨て身の狂乱》もプレイし、状況は万全だ。

 しかし、ここで鬼塚は予想外のカード、《ヘイヴングルの死者》を戦場に送り込む。

 《ムーアランドの憑依地》があるので自身の墓地に関しては怖くない相澤は《思考掃き》をプレイ、さらに《火柱》《瞬唱の魔道士》を絡めて表裏と打つことで、《ヘイヴングルの死者》には追放願う。

 だがしかし、鬼塚の重量級の攻めは止まらない。今度は2枚目の《オリヴィア・ヴォルダーレン》が戦場に。そして、これへの直接の対処手段を相澤は持たない。

 《送還》で一度は手札に戻すが、それに伴って、2体の《瞬唱の魔道士》を破壊されてしまう。

 とはいえ、この時点で鬼塚のライフは、残り8。相澤はこの少ないライフを削りきる回答を求めて《捨て身の狂乱》をフラッシュバック2連続で使用する。

 ここで回答として万全の《聖トラフトの霊》を引き当てた相澤は、これをプレイ。対して、鬼塚は《オリヴィア・ヴォルダーレン》を再び戦場に送り込む。

 だが、相澤のトップデックした《雷口のヘルカイト》は、単なる回答以上のインパクトを戦場に与えたのだった。

相澤 1-0 鬼塚


Game 2



 ダブルマリガンの末に、土地が1枚という苦しいハンドをキープした相澤。しかし、後手故の1ターン目のドローで《神聖なる泉》を引き当て、見事1ターン目から《思考掃き》をプレイすることに成功する。

 そして、続いて3枚目の土地にもアクセスし、早速《聖トラフトの霊》を着地させる。

 だが、鬼塚も負けていない。先手の利を活かし、5ターン目に《スラーグ牙》をプレイ。天使トークンから受けたダメージを回復しつつ、地上を完全にストップさせる。

 今のマジックは、まさに5マナ目が山場。そして連続で土地を引き、5ターン目まで土地をセットし続けられた相澤が盤面に送り出したのも、5マナのクリーチャー。

 それは《雷口のヘルカイト》

 これでほぼ勝負は決まってしまうかと思われたが、鬼塚もただでは相澤に勝利させない。まずは、《原初の狩人、ガラク》をプレイすると、その忠誠度マイナス能力と《スラーグ牙》によって5枚のカードをドローする。そして、《高原の狩りの達人》をプレイする。

 だが、続くターンに相澤が2枚目の《雷口のヘルカイト》を戦場に送り込むと、鬼塚のクリーチャーたちは、14点分のクロックをただただ見上げていることしかできないのだった。

相澤 2-0 鬼塚