グランプリ横浜を支える人々

晴れる屋

By Seo Asako

 大規模イベント、グランプリはさまざまな裏方スタッフさんたちによって支えられています。プレイヤーがもっとも直接的にお世話になるのはジャッジでしょうが、そのほかにも会場設営や運営、ショップ、カバレージチームなどさまざまなスタッフがいてイベントは成り立っています。

 その中からお二方に、少しだけお仕事の内容をうかがいました。

○ヘッドジャッジ

 今回のグランプリでは、大勢のジャッジの皆さんが声を枯らし、広いフロアを走り回って本戦と併催イベントを支えています。



 彼らを束ねるヘッドジャッジのRiccardo Tessatori(リカルド・テストーリ)さんにお聞きしました。

 37歳、ジャッジ歴12年のイタリアの方で、現在のジャッジレベルはもっとも高い5です。去年のグランプリ横浜にもヘッドジャッジとして参加され、インタビューを実施しました。




――ヘッドジャッジの仕事とはどんなものですか?

「トーナメントの前は、トーナメントのオーガナイズをアシストします。ジャッジを集める手配をしたり、誰がどこを取り仕切るかを決める、などです。
トーナメントの最中は、ジャッジたち全員の指揮をとり、管轄します。
そしてトーナメントの後は、イベントで起こったことのレポートをまとめ、以降のイベントにおいてジャッジやスタッフに役立つようにします」

――今回、土曜日はヘッドジャッジが2人いましたが、どのように仕事を分担していたのですか?

「形としては2人いましたが、実際は私がヘッドジャッジで、レム(Jason Lemahieuさん)はアシスタントの役割です。2つのトーナメントを別々に運営するのではなく、1つのトーナメントとして扱っているからです。ちなみに前回のグランプリ名古屋ではトーナメントは大きい1つでしたが、やはりヘッドジャッジを2人置き、James MacKayがトップで私がアシスタントをしました」


左のLemahieuさんと協力して、グランプリ1日目をさばきました。

――今回は日本初の分割トーナメントによるグランプリとなりましたが、どのあたりが大変でしたか?

「最初が一番大変でした。デッキリスト関係の数も多いですし、そもそも2000人の人間が移動する、というだけでもおおごとです。トラフィック(筆者注:日本語で表現するなら「動線」という言葉が近いと思われます)がうまくいかなくて、移動に1人1分余分にかかるとしたら、2000人分ではとてつもないことになるわけですから。例として、私が参加した9年前のGPマドリードは、トラフィックに関してまだうまくいっていなかったので、参加者は1300人とこれに比べたら少ないものでしたが、1日目が深夜2時半までかかってしまいました。今回は23時に終わっていましたから、ずいぶんな進歩です」

――そうですね、どうもお疲れ様でした。ありがとうございました。


イベント進行について相談するジャッジの皆さん。お世話になりました。

○イベント総責任者

 グランプリ横浜の総責任者は、主催の「晴れる屋」をやっているGoodGames社の代表取締役・若山史郎さんです。

「責任者といっても、いろいろな人に手伝ってもらっていますので、人々の間を取り持つ御用聞きです。イベントのためにいいことと悪いこととを全部決めるのが、僕の仕事でした」とのことです。

 今回のグランプリについてどうしたいと考えていたのか、コメントをいただきました。

「最近、新規のマジックプレイヤーが増えていると強く感じるので、初めての大きなイベントが今回のグランプリ、という人が1人でも増えてほしいというのが今回のテーマでした。グランプリを、競技イベントというだけでなく、マジック好きなら誰もが楽しめるものにしたいと思ったので、初心者講習会をやりたいとお願いしてみたり、物販をできる限り増やしたりしました。
実際に、初心者講習会にたくさんの人が来てくれましたし、今までグランプリであまり見かけなかったすごく若いプレイヤーとかも見かけました。おかげさまで日本最大の参加者数を大幅に更新でき、スタッフの皆さんは人が多くて非常に大変だったと思いますが、裏方の皆さんやお客様の助力があって成功させることができたと思います、ありがとうございました」



○松屋

 会場内の松屋ブースでは、建物の外のキッチンカーで作った、できたての牛めしやホットドッグを提供しており、常に客足が途絶えませんでした。




こちらがそのキッチンカーです。中にはおいしそうなにおいがたちこめていました。
「このキッチンカーは全国各地のイベントや、松屋の店舗がない場所など、どこでも行くことができますので、ぜひ以下までご用命ください!」とのことでした。
TEL:0422-38-1136(担当:松岡)