Round 4: 三原 槙仁(千葉) vs. 清水 直樹(東京)

晴れる屋

By Daisuke Kawasaki



 345人で9回戦、まずはトップ8を決める戦い。と言うことは、1敗1分でも足切りとなる可能性は高く、2敗はほぼ絶望的といっていいだろう。

 というわけで、このラウンド4では、1敗で早くも負けられない戦いとなっている強豪同士の戦いをお届けしよう。

 ついにギルド門侵犯でシミックギルドが登場し、本領発揮といっていい「シミックの王子」こと清水 直樹(東京)。ながらく仕事の関係で大阪に住んでいたが、最近また東京に戻ってきたということで、この東京の地で久々に《繁殖池》をセットする清水が見れるかと思ったのだが……

清水 「いや、今日はシミックじゃないですよ」

 ということだ。最近、まったく青緑のデッキを使っている姿を見ないので、今後は「元シミックの王子」もしくは「シミックの密告者」と呼ばせていただきたい。

 対するは、世界王者であり、日本選手権でのトップ8入賞数も魔界レベルの「魔王」三原 槙仁(千葉)。過去に日本代表チームを率いて、世界をとったこともあり、「スタローンとジャン・クロード・バンダムはどっちが強い?」程度の与太話として最強の日本代表チームを編成するなら多くのプレイヤーがその名前を挙げるであろうプレイヤーだ。

 とはいえ、清水も過去に日本選手権で2度の「ちくなん」を経験し、代表選手へは人一倍思い入れがある。代表の椅子に向けて負けられない二人の戦いを見ていこう。

Game 1



清水 直樹(東京)


 互いにマリガンはなく、先手の三原が《神無き祭殿》をセット、対する清水も、1ターン目は《血の墓所》をタップイン。

 清水は2ターン目に《遥か見》をプレイし、4ターン目に《スラーグ牙》をプレイするという順当な立ち上がりなのだが、対する三原は3枚めの土地を引けないでいる。

 続いて清水は《遥か見》《高原の狩りの達人》をプレイ。ここでやっと三原は3枚めの土地を引き当て、《ボロスの反攻者》をプレイする。

 だが、この《ボロスの反攻者》《突然の衰微》を打ち込まれた所で、三原は土地を片付けたのだった。

三原 1-0 清水


Game 2



三原 槙仁(千葉)


 今度も互いにマリガンはなし。後手の清水が《東屋のエルフ》をプレイする立ち上がり。

 三原が2ターン目もプレイするカードがなかったのに対して、清水は《遥か見》《血の墓所》を戦場に出し、続くターンには《スラーグ牙》まで見える流れ。

 ここで三原は《信仰無き物あさり》《静穏の天使》を2枚墓地に送り込み、さらに《根囲い》をプレイする。返して清水は、三原相手に《オリヴィア・ヴォルダーレン》をプレイする。

 続くターン、三原は《ボロスの反攻者》をプレイすると、4枚目の土地をタップイン。だが、その上空を悠々と《オリヴィア・ヴォルダーレン》がアタック、清水は《地の封印》をプレイする。

 《信仰無き物あさり》をフラッシュバックした三原は、土地を2枚ディスカード。《オリヴィア・ヴォルダーレン》が3度三原に猛烈なアタックをし、これで三原のライフは残り12。対する清水のライフは、このターンに《スラーグ牙》をプレイしたことで、18となる。

 三原は《ボロスの反攻者》でアタックし、清水のライフを15にすると共に、《スラーグ牙》のプレイで自身のライフを17とする。だが、ここで清水がX=4の《ラクドスの復活》をプレイ。手札をすべて失ってしまう。清水は《オリヴィア・ヴォルダーレン》だけでアタックして、三原のライフは10。

 ここでトップデックしたカードをみて、三原は少考。その後に、2体でアタックし、《スラーグ牙》同士が相打ち、3/3トークンを戦場に。三原は引いてきた2体目の《ボロスの反攻者》を追加する。

 イニシアチブを握りながらも、《冒涜の行動》を打たれたら……という不安定な状況が残る清水、三原の弱点と言っていい《オリヴィア・ヴォルダーレン》でさらにアタックを続け、三原のライフを7にした後に、5枚の手札から《スラーグ牙》を選択しプレイする。

 相手がどんな行動をしてきたとしてもトップデックにかけなければならない三原。カードを引いて、先ほどの《ラクドスの復活》で捨てさせられた《信仰無き物あさり》をフラッシュバックでプレイする。

 ここでディスカードしたのが、土地と《堀葬の儀式》。三原の残りマナは3マナなので、土地を残してセットランドから《堀葬の儀式》を使いたいところなのだが、清水が《地の封印》を置いているため、動くことができない。2体の《ボロスの反攻者》をアタックしないで残したままターンエンド。

 手札が気になる清水。ここは《冒涜の行動》をケアしてX=3で《忌むべき者のかがり火》をプレイ。2体の《ボロスの反攻者》《オリヴィア・ヴォルダーレン》《スラーグ牙》を除去し、残った3/3トークンが三原を攻撃して、三原のライフは1。

 続くターンで三原はフラッシュバックなしの《信仰無き物あさり》をプレイした後に、《スラーグ牙》をプレイ。これは3/3トークンの1体と相打ちをして三原のライフは3に。

 ここまで懸命に延命を続けた三原だったが、さらに2体の《高原の狩りの達人》が追加されてしまい、三原は再び土地を片付けたのだった。

清水 2-0 三原