皆さんこんにちは。
待ちに待った新エキスパンション『テーロス』がリリースされ、新環境でのスタンダードがスタートしましたが、皆さんどうお過ごしですか?好きなデッキは見つかりましたか?
さて、今回の記事ではStarCityGames.com Open Series(SCGO) WorcesterとSCGO Cleavelandの入賞デッキの解説をしていきたいと思います。
SCGO Worcester トップ8 デッキアーキタイプ
2013年9月29日
1位 Mono-Red Aggro/赤単
2位 UW Control/白青コントロール
3位 GR Monsters/赤緑ビートダウン
4位 Esper Control/白青黒コントロール
5位 Esper Control/白青黒コントロール
6位 Esper Control/白青黒コントロール
7位 Naya Midrange/白赤緑ビートダウン
8位 Mono-Red Aggro/赤単
テーロス発売直後に行われたSCGO Worcesterは、RTRブロック構築でも活躍していたEsper Controlが多く結果を残しました。準優勝したUW Controlを含めれば、《スフィンクスの啓示》を使ったコントロールデッキがトップ8の半分を占めていました。
しかし決勝戦は、マナ基盤の安定を優先し青白の2色に絞ったUW Controlと、《ラクドスの哄笑者》や《灰の盲信者》《チャンドラのフェニックス》等軽いクリーチャーを多数採用したMono Redによる、コントロール対ビートダウンという古典的なマッチアップになり、Mono Redの優勝で幕を閉じました。他にも新セットのカードを多数採用し、新メカニックである怪物化を利用したGR Aggroもトップ4に入賞していました。
SCGO Worcester デッキ解説
「Mono-Red Aggro」「GR Monsters」「Esper Control」「UW Control」
21 《山》 -土地(21)- 4 《ラクドスの哄笑者》 4 《火拳の打撃者》 4 《炎樹族の使者》 4 《灰の盲信者》 1 《流血の家の鎖歩き》 4 《チャンドラのフェニックス》 4 《ボロスの反攻者》 4 《モーギスの狂信者》 -クリーチャー(29)- |
2 《ショック》 4 《稲妻の一撃》 4 《マグマの噴流》 -呪文(10)- |
4 《凍結燃焼の奇魔》 4 《ミジウムの迫撃砲》 4 《燃え立つ大地》 2 《紅蓮の達人チャンドラ》 1 《パーフォロスの槌》 -サイドボード(15)- |
18 《山》 4 《変わり谷》 -土地(22)- 4 《ラクドスの哄笑者》 4 《火飲みのサテュロス》 4 《鋳造所通りの住人》 4 《炎樹族の使者》 4 《火拳の打撃者》 4 《流血の家の鎖歩き》 2 《ゴブリンの近道抜け》 4 《チャンドラのフェニックス》 -クリーチャー(30)- |
4 《ショック》 4 《稲妻の一撃》 -呪文(8)- |
3 《ボロスの反攻者》 3 《炬火の炎》 3 《峰の噴火》 2 《ミジウムの迫撃砲》 2 《パーフォロスの槌》 1 《頭蓋割り》 1 《反逆の行動》 -サイドボード(15)- |
前環境でも高速ビートダウンの強さを支えていた《炎樹族の使者》や、軽い優秀なクリーチャーである《ラクドスの哄笑者》や《灰の盲信者》が環境に残るということで、新環境でも活躍が期待されていたMono Red。予想通り、実質フリースペルと同様の《炎樹族の使者》からの高速展開は《至高の評決》でも追いつけない事がある上、《チャンドラのフェニックス》や《変わり谷》はコントロールデッキにとって対処が困難であり、今回のトップメタの一角であったEsper Controlに対して有利に立ち回れた事が勝因です。
今回優勝したPhillipのリストは新メカニックである『信心』を持つ《モーギスの狂信者》を採用しています。《灰の盲信者》か《炎樹族の使者》、それと《ボロスの反攻者》が場にある状態で出せば、本体に6点ものダメージを与えることができます。前環境で赤単の4マナ域を支えていた《地獄乗り》の後釜として、今後の活躍が期待されます。
《灰の盲信者》や《ボロスの反攻者》等、色拘束の強いカードが採用されている関係で、《変わり谷》は不採用です。《チャンドラのフェニックス》をより有効に活用するために、サイドに《紅蓮の達人チャンドラ》が採られています。
Owen Turtenwaldのリストは《火飲みのサテュロス》等1マナのクリーチャーが多目に採用されており、軽めに調整されていますが、《変わり谷》が4枚採用されている関係で、Phillipのリストよりも土地が1枚多目に採られています。《変わり谷》との相性を考慮してか《灰の盲信者》は不採用ですが、サイドには《ボロスの反攻者》が採用されています。
両プレイヤー共にサイドに《パーフォロスの槌》と《燃え立つ大地》を採用している等、Esper Controlを意識した構成です。《パーフォロスの槌》は余分な土地を3/3速攻クリーチャーに変換することができ、スイーパーに対しても耐性が付きます。
9 《森》 7 《山》 4 《踏み鳴らされる地》 3 《奔放の神殿》 1 《変わり谷》 -土地(24)- 4 《エルフの神秘家》 4 《森の女人像》 3 《漁る軟泥》 3 《世界を喰らう者、ポルクラノス》 2 《燃えさし呑み》 2 《ゴーア族の暴行者》 4 《嵐の息吹のドラゴン》 -クリーチャー(22)- |
4 《ミジウムの迫撃砲》 3 《稲妻の一撃》 4 《ドムリ・ラーデ》 3 《紅蓮の達人チャンドラ》 -呪文(14)- |
3 《神々の憤怒》 3 《峰の噴火》 2 《霧裂きのハイドラ》 2 《自由なる者ルーリク・サー》 2 《燃え立つ大地》 1 《破壊的な享楽》 1 《古代への衰退》 1 《ナイレアの弓》 -サイドボード(15)- |
新メカニックである『怪物化』を持つ《嵐の息吹のドラゴン》や《燃えさし呑み》等を多数採用したRG Aggro。《エルフの神秘家》と《森の女人像》で加速してプレインズウォーカーの《ドムリ・ラーデ》や《紅蓮の達人チャンドラ》でアドバンテージを稼いだり、《嵐の息吹のドラゴン》等の大型クリーチャーに繋げます。占術ランドの《奔放の神殿》は、タップ状態で出てくるデメリットはありますが、《ドムリ・ラーデ》との相性が良いのはプラスです。
サイドに採用されている《神々の憤怒》はテーロスから新たに印刷された全体火力スペルで、3マナ3ダメージは《金屑の嵐》を彷彿とさせます。死亡する代わりに追放する能力も、《復活の声》等が存在する現環境では活躍が期待できます。《霧裂きのハイドラ》もテーロスから追加されたクリーチャーで、打ち消されない能力に加えプロテクション(青)を持つなど、近年稀に見る対抗色対策カードです。プロテクション持ちなのでUW ControlやEsper Controlが使ってくる《アゾリウスの魔除け》や《拘留の宝球》に耐性があるのが強みです。
4 《島》 3 《平地》 1 《沼》 4 《神無き祭殿》 4 《神聖なる泉》 4 《湿った墓》 3 《欺瞞の神殿》 3 《静寂の神殿》 1 《アゾリウスのギルド門》 -土地(27)- 2 《霊異種》 -クリーチャー(2)- |
3 《中略》 4 《アゾリウスの魔除け》 2 《破滅の刃》 1 《本質の散乱》 4 《遠隔+不在》 2 《解消》 2 《英雄の破滅》 3 《スフィンクスの啓示》 4 《至高の評決》 1 《無慈悲な追い立て》 2 《拘留の宝球》 3 《思考を築く者、ジェイス》 -呪文(31)- |
3 《罪の収集者》 3 《ヴィズコーパの血男爵》 3 《思考囲い》 2 《拘留の宝球》 2 《悪夢の織り手、アショク》 1 《否認》 1 《無慈悲な追い立て》 -サイドボード(15)- |
4 《島》 2 《平地》 1 《沼》 4 《神無き祭殿》 4 《神聖なる泉》 4 《湿った墓》 3 《欺瞞の神殿》 3 《静寂の神殿》 1 《アゾリウスのギルド門》 -土地(26)- -クリーチャー(0)- |
3 《中略》 4 《アゾリウスの魔除け》 2 《破滅の刃》 1 《遠隔+不在》 2 《解消》 2 《英雄の破滅》 3 《スフィンクスの啓示》 4 《至高の評決》 1 《盲従》 3 《拘留の宝球》 3 《悪夢の織り手、アショク》 4 《思考を築く者、ジェイス》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(34)- |
4 《思考囲い》 3 《鋤引きの雄牛》 3 《異端の輝き》 2 《本質の散乱》 2 《今わの際》 1 《拘留の宝球》 -サイドボード(15)- |
今大会最多の上位入賞者を出した、RTRブロック構築でも活躍していたEsper Control。フィニッシャーの《霊異種》、プレインズウォーカーの《思考を築く者、ジェイス》、除去スペルの《アゾリウスの魔除け》と《拘留の宝球》、スイーパーの《至高の評決》、ドロースペルの《スフィンクスの啓示》と、主力となるスペルがローテーション後もそのまま残ることからも新環境でも活躍が予想されていました。テーロスからもPWの《太陽の勇者、エルズペス》と《悪夢の織り手、アショク》が加入しました。スペルの方も、PWも除去できる《英雄の破滅》、占術付きの確定カウンターの《解消》、モダンやレガシーでも使われている再録の《思考囲い》と、新セットからの収穫が多かった事も大きかったようです。
Christian CalcanoのリストはRTRブロック構築版のEsper Controlにテーロスから追加された《英雄の破滅》や《解消》を追加した構成で、サイドに《悪夢の織り手、アショク》が採用されています。+2能力は旧環境の《ネファリアの溺墓》と同様にコントロールとのマッチアップで活躍する機会があるでしょう。《ヴィズコーパの血男爵》は緑白やMono Redに対してサイドインされます。
Jared Boettcher のリストはPWを多数メインに採用しています。メインは完全にノンクリーチャーで、定番のフィニッシャーの《霊異種》すら採用されていません。テーロスから新たに加わった《太陽の勇者、エルズペス》のトークン生成能力は、攻守に渡って活躍が期待できるでしょう。-3能力も《嵐の息吹のドラゴン》や 《ヴィズコーパの血男爵》等対処の困難なクリーチャーが多数存在するので使用される機会が多くなりそうです。
サイドにもテーロスのカードが多数採用されています。《鋤引きの雄牛》は1マナのバニラ0/4と、近年のクリーチャーと比較すると一見地味ですが、Mono Redのクリーチャーの攻撃を止められるので序盤を凌ぐ事が容易になります。相手がアタッカーを増量する為にクリーチャーを並べてくれれば、スイーパーでアドバンテージを取り易くなります。《今わの際》はコントロールデッキにとって厄介な《チャンドラのフェニックス》や《復活の声》を墓地に送らずに処理することができます。《異端の輝き》はGW Aggroや同系に対してサイドインするカードで、ソーサリースピードですが相手の《太陽の勇者、エルズペス》や《拘留の宝球》をたったの2マナで除去することができます。
8 《島》 8 《平地》 4 《神聖なる泉》 4 《アゾリウスのギルド門》 2 《変わり谷》 -土地(26)- 1 《霊異種》 -クリーチャー(1)- |
1 《急かし》 2 《中略》 4 《アゾリウスの魔除け》 1 《本質の散乱》 1 《天界のほとばしり》 3 《予言》 2 《解消》 3 《スフィンクスの啓示》 4 《至高の評決》 4 《拘留の宝球》 2 《漸増爆弾》 4 《思考を築く者、ジェイス》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(33)- |
3 《否認》 3 《異端の輝き》 2 《鋤引きの雄牛》 2 《今わの際》 2 《記憶の熟達者、ジェイス》 2 《真髄の針》 1 《天界のほとばしり》 -サイドボード(15)- |
優秀なフィニッシャー、除去、カウンター、ハンデスと一通り揃っていて2種類の占術ランドにもアクセスできるEsper Controlは他の多色コントロールと比べればマナベースは安定していますが、タップ状態で出てくる土地とショックランドは、環境の最速ビートダウンの一角であるMono Redに対してはいささか悠長に感じられます。また、サイドインされる《燃え立つ大地》は致命的になります。
Max Tietze は2色に絞ることで、デッキパワーを下げる代わりにアグロデッキとの相性の改善を図っています。2色なので基本地形を多数搭載可能で、ショックランドによるライフの損失が緩和され、相手の《燃え立つ大地》もそれ程問題になりません。メインに採用されている《漸増爆弾》は、低コストクリーチャーを並べてくるMono RedやGWに対して優秀なスイーパーとして活躍が期待できます。
SCGO Cleaveland トップ8 デッキアーキタイプ
2013年10月6日
1位 GW Aggro/緑白ビートダウン
2位 Junk Midrange/白黒緑ジャンク
3位 Naya Aggro/白赤緑ビートダウン
4位 Mono-Green Aggro/緑単
5位 BW Midrange/白黒コントロール
6位 Mono-Red Aggro/赤単
7位 BWR Midrange/白黒赤コントロール
8位 GW Aggro/緑白ビートダウン
前回トップ8の半分を占めていた《スフィンクスの啓示》コントロールデッキは今回はトップ8に一人も残らず、前回優勝のMono Redもトップ8に一人と、前回から一週間足らずという短い期間なのにもかかわらずメタに大きな変化がありました。優勝はブロック構築でもトップメタの一角として活躍していたGW Aggroでした。Mono Green AggroやNaya Aggro、Junk Midrangeなど、緑デッキの活躍が目立った週末でした。
SCGO Cleaveland デッキ解説
「GW Aggro」「Mono-Green Aggro」「Junk Midrange」「BRW Midrange」「BW Midrange」
10 《森》 7 《平地》 4 《寺院の庭》 2 《セレズニアのギルド門》 -土地(23)- 4 《実験体》 3 《ドライアドの闘士》 4 《羊毛鬣のライオン》 4 《復活の声》 4 《加護のサテュロス》 1 《セレズニアの声、トロスターニ》 -クリーチャー(20)- |
4 《議事会の招集》 3 《セレズニアの魔除け》 3 《根生まれの防衛》 4 《ワームの到来》 3 《ひるまぬ勇気》 -呪文(17)- |
3 《異端の輝き》 2 《ドルイドの講話》 2 《隔離する成長》 2 《真髄の針》 1 《ケンタウルスの癒し手》 1 《セレズニアの声、トロスターニ》 1 《狩人狩り》 1 《根生まれの防衛》 1 《ひるまぬ勇気》 1 《群れの統率者アジャニ》 -サイドボード(15)- |
RTR ブロック構築でも活躍していた《復活の声》等の緑白の優秀なクリーチャーでビートダウンしていくGW Aggro。クリーチャーのサイズと質で前回優勝のMono Redと相性が良く、コントロール相手にも 《根生まれの防衛》で《至高の評決》等のスイーパーへの対抗手段を搭載しています。
今回優勝したErik Finnegan のリストは赤対策に《ひるまぬ勇気》と《セレズニアの声、トロスターニ》をメインに採用しています。テーロスからの新戦力は《羊毛鬣のライオン》と《加護のサテュロス》です。《羊毛鬣のライオン》は序盤は2マナ3/3の優秀なクロックとして、中盤以降は『怪物化』能力によって破壊されない『呪禁』持ちの4/4になり、特にコントロールにとっては《遠隔+不在》等サクリファイスを強要させるスペル以外での対処が不可能になります。《加護のサテュロス》は『瞬速』と『授与』持ちのクリーチャーで、授与されたクリーチャーが除去されても《加護のサテュロス》はクリーチャーとして場に残るので、コントロールに対して強いカードです。
メインの《ひるまぬ勇気》はMono Red以外のデッキ、特にコントロールに対してはあまり有用なカードではないので、メタによっては追加の《根生まれの防衛》やサイドにも採用されている《群れの統率者アジャニ》に変えてみるのも面白そうです。
20 《森》 4 《変わり谷》 -土地(24)- 4 《エルフの神秘家》 4 《実験体》 4 《炎樹族の使者》 4 《カロニアの大牙獣》 2 《漁る軟泥》 4 《恭しき狩人》 4 《加護のサテュロス》 4 《狩猟の神、ナイレア》 2 《死橋の大巨虫》 2 《世界を喰らう者、ポルクラノス》 2 《カロニアのハイドラ》 -クリーチャー(36)- |
-呪文(0)- |
4 《ナイレアの信奉者》 3 《霧裂きのハイドラ》 3 《食餌の時間》 3 《獣の統率者、ガラク》 2 《古代への衰退》 -サイドボード(15)- |
緑の神である《狩猟の神、ナイレア》をフィーチャーした緑単ビートダウンデッキ。《エルフの神秘家》や《炎樹族の使者》から《世界を喰らう者、ポルクラノス》や《カロニアのハイドラ》等の大型クリーチャーを展開していきます。《炎樹族の使者》から《恭しき狩人》をプレイすれば、緑への『信心』によって4/4というサイズで場に出すことができます。緑のクリーチャーを複数展開するこのデッキでは《狩猟の神、ナイレア》をクリーチャー化させることも容易です。
5 《森》 2 《沼》 1 《平地》 4 《神無き祭殿》 4 《草むした墓》 4 《寺院の庭》 4 《静寂の神殿》 -土地(24)- 4 《エルフの神秘家》 4 《復活の声》 3 《森の女人像》 2 《漁る軟泥》 4 《ロクソドンの強打者》 2 《罪の収集者》 3 《幽霊議員オブゼダート》 -クリーチャー(22)- |
3 《突然の衰微》 2 《破滅の刃》 2 《英雄の破滅》 3 《ワームの到来》 2 《エレボスの鞭》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(14)- |
3 《思考囲い》 3 《ひるまぬ勇気》 2 《影生まれの悪魔》 2 《ゴルガリの魔除け》 2 《地下世界の人脈》 1 《罪の収集者》 1 《破滅の刃》 1 《英雄の破滅》 -サイドボード(15)- |
緑白黒のミッドレンジビートダウン。《太陽の勇者、エルズペス》や《幽霊議員オブゼダート》をフィニッシャーに採用しています。このデッキに採用されている《エレボスの鞭》は《罪の収集者》やサイドに採用されている《影生まれの悪魔》を再利用したり、《幽霊議員オブゼダート》をリアニメイトすることができる強力なカードです。エンド時に《幽霊議員オブゼダート》自身の能力で追放させれば、《エレボスの鞭》のペナルティーにも引っかかりません。
4 《山》 2 《平地》 1 《沼》 4 《血の墓所》 4 《神無き祭殿》 4 《聖なる鋳造所》 4 《静寂の神殿》 1 《凱旋の神殿》 1 《ラクドスのギルド門》 -土地(25)- 4 《ボロスの反攻者》 4 《冒涜の悪魔》 2 《ヴィズコーパの血男爵》 2 《幽霊議員オブゼダート》 1 《戦導者オレリア》 -クリーチャー(13)- |
2 《破滅の刃》 2 《ミジウムの迫撃砲》 2 《戦慄掘り》 1 《ラクドスの復活》 3 《骨読み》 3 《神々の憤怒》 1 《英雄の破滅》 2 《戦導者のらせん》 2 《岩への繋ぎ止め》 1 《エレボスの鞭》 2 《ラクドスの魔鍵》 1 《紅蓮の達人チャンドラ》 -呪文(22)- |
3 《思考囲い》 2 《ショック》 2 《摩耗+損耗》 2 《殺戮遊戯》 2 《地下世界の人脈》 1 《異端の輝き》 1 《ラクドスの復活》 1 《神々の憤怒》 1 《真髄の針》 -サイドボード(15)- |
黒白赤の3色ミッドレンジデッキ。前環境のJundを彷彿とさせる構成で、《戦導者のらせん》《英雄の破滅》《ミジウムの迫撃砲》《戦慄掘り》《神々の憤怒》等の多彩な除去で相手の脅威を捌いていき、《戦導者オレリア》や《冒涜の悪魔》等の大型クリーチャーでゲームを決めるデッキです。《骨読み》はビートダウンに対してはペイライフが痛いこともありますが、占術によってその時々に必要なカードに巡りあいやすくなるのが魅力です。メインでクリーチャーデッキをメタっている分、サイドには《思考囲い》や《殺戮遊戯》、《地下世界の人脈》など、コントロールデッキ対策が多く採られています。
9 《沼》 5 《平地》 4 《神無き祭殿》 4 《静寂の神殿》 4 《オルゾフのギルド門》 -土地(26)- 4 《罪の収集者》 4 《冒涜の悪魔》 3 《ヴィズコーパの血男爵》 2 《幽霊議員オブゼダート》 -クリーチャー(13)- |
3 《思考囲い》 3 《肉貪り》 3 《破滅の刃》 2 《ファリカの療法》 3 《骨読み》 3 《英雄の破滅》 1 《盲従》 1 《エレボスの鞭》 2 《太陽の勇者、エルズペス》 -呪文(21)- |
3 《異端の輝き》 2 《鋤引きの雄牛》 2 《地下世界の人脈》 2 《真髄の針》 2 《漸増爆弾》 1 《幽霊議員オブゼダート》 1 《思考囲い》 1 《ファリカの療法》 1 《エレボスの鞭》 -サイドボード(15)- |
白と黒の2色のミッドレンジ。白黒ミッドレンジは前環境終盤でも時々見かけましたが、《もぎとり》や《ヴェールのリリアナ》など、主力としていたスペルはローテーション落ちしてしまいました。
ですが、テーロスから追加された《太陽の勇者、エルズペス》《英雄の破滅》《エレボスの鞭》 《骨読み》に加えて再録された《思考囲い》と、新セットからの収穫が多く、さらにマナ基盤もタップインとはいえこのタイプのデッキと相性が良い占術持ちの《静寂の神殿》があります。
このデッキはクリーチャーを除去しつつライフゲインができる《ファリカの療法》や《ヴィズコーパの血男爵》をメインに採用しているなど、ビートダウンを強く意識しているようです。白と黒という色の構成上スイーパーにアクセスすることができないため、《ヴィズコーパの血男爵》などの除去耐性のあるクリーチャー相手には、《肉貪り》や《太陽の勇者、エルズペス》を採っているとはいえ、苦戦を強いられそうです。
総括
SCGO WorcesterはRTRブロック構築からの移行が容易でテーロスからの収穫も多かったEsper Controlがトップ8に3人、Max Tietze のUW Controlも含めれば、トップ8の半分を青白系のコントロールデッキが占めていました。しかし、優勝したのは新メカニックである『信心』持ちのクリーチャーである《モーギスの狂信者》を採用した赤い高速ビートダウンのMono Redでした。
その翌週に行われたSCGO Cleavelandの結果はSCGO Worcester と大きく異なり、勝ち組みだった青白系のコントロールデッキが一人もトップ8に残れず、代わりに前回少数だった緑系のビートダウンや除去を多数搭載したミッドレンジが多く結果を残しました。優勝は赤いデッキをメタってメインに《ひるまぬ勇気》を搭載したGW Aggroでした。《加護のサテュロス》を4枚採用することで、ソーサリースピードに頼ったコントロールデッキに対しても耐性のある構成でデッキパワーも高く、今後もよく見かけることになりそうなデッキです。今回は結果を残せませんでしたが《スフィンクスの啓示》が現環境でトップクラスのカードパワーを持つ事には変わりなく、Esper Control等の青白系のコントロールデッキはメタがハッキリしてくるにつれて増加することが予想されます。今週末にはプロツアーテーロスが、来週末にはスタンダードで行われるGP Liusvilleがあります。今後の動向に注目です。
以上、SCGO WorcesterとSCGO Cleavelandの入賞デッキの解説でした。
次回の記事ではSCGO MilwaukeeとSCGO Seattleの解説を予定しています。
それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいスタンダードライフを!