グランプリ本戦も、星の数ほどのサイドイベントも終わり、日の暮れた会場で試合を行っているのは、たったの4人。
スーパーサンデーシリーズ。たった一つの席を争い、今準決勝が始まろうとしている。
共に、過酷なシールド予選を潜り抜けてきた行弘と皆藤。
その手に握るのは自らの手で一枚ずつピックしたカードの束。
最後の階段。その一歩だけ手前。
……と、かっこつけてはみたものの、行弘と皆藤はやけに親しげに言葉を交わしている。
聞いてみると、シールド予選の最終戦で既に対戦しており、交流を深めていたのだという。
その時は皆藤が勝利したというが……果たして行弘は最終戦のリベンジを果たせるか?
Game 1
ダイスロールの結果、先手は行弘。マリガンして6枚に減ったハンドを握って、ゲームスタート。
……と同時、行弘の猛攻が始まる。
連打されたのは《アクロスの十字軍》。
そして、《統率の取れた突撃》が英雄的を誘発してトークンを生み出していく。
対する皆藤も《炎語りの達人》から《国境地帯のミノタウルス》と、決して悪くはない。
悪くはないのだが……行弘のプレイしたカードはそれを上回る、最高の神話レア……《歓楽者ゼナゴス》!
最高にハッピーなこのプレインズウォーカーが、行弘に大量のトークンをもたらす。
皆藤も《ネシアンのアスプ》を追加し、行弘の攻勢を押さえつけようとするのだが、
行弘がプレイしたのはなんと、2枚目の《統率の取れた突撃》!
皆藤 「《神々の憤怒》でもないと、無理ですね」
行弘 1-0 皆藤
Game 2
双方仲良くマリガンからはじまった第2ゲーム。
再び行弘は、後手ながら《アクロスの十字軍》を1ターン目に。
皆藤も《旅するサテュロス》でマナを加速するが、行弘の《稲妻の一撃》がそれを許さない。
皆藤は仕方ないなといった様子で《ネシアンの狩猟者》をプレイ。
3/3というサイズが、行弘のデッキには辛い。
そして、やってきた後手行弘の第3ターン……。
土地が、置けない。
仕方なく、次のターンに殴ってきた《ネシアンの狩猟者》をブロックしつつ、《アクロスの十字軍》に《タイタンの力》を。
占術で土地を見つけて一安心……と思いきや、無慈悲に突き刺さる《捕海》!
これで、もう1ターンの事故が確定されてしまった。
しかし、皆藤も辛い。
土地の数こそ並んではいるのだが、手札は赤く、場に並んでいるのは《森》と《島》だけなのだ。
この隙を突いて行弘は3枚目の土地を引き込み《ミノタウルスの頭蓋断ち》で殴り掛かる。
さらに《炎語りの達人》を呼び込み、《統率の取れた突撃》をかけていく。
行弘軍の猛攻を前に、皆藤の軍勢は、再び屈してしまうのだった。
行弘 2-0 皆藤
行弘賢、決勝進出!