ここまで既に三回はフィーチャーされた、と語る松本。
一方の服部はシールドから勝ち上がったそうで、そのことに対して驚いていた松本が妙に印象的だった。
スタンダードとシールド、この異なるフォーマットで勝ち上がったこの二人、はたして決勝に駒を進めるのはどちらになるか。
Game 1
先手の服部が早々にダブルマリガンしてしまう。
松本の《サテュロスの享楽者》、服部の《彼方の工作員》でゲームが始まる。
しかしながら、悲しいかなダブルマリガンの影響のせいもあり服部の動きがすこぶる悪い。
もちろん能力を起動できる《彼方の工作員》をコントロールしていることも後続を呼べない理由だったりするわけだが、ここから最終ターンまでクリーチャーを追加できなかったこともまた事実。
では一方的なゲーム運びだったかといえば、それもまた違った。
松本は松本でテンポよく動けたわけでも無く、《菅草の蠍》を《彼方の工作員》牽制に残したまま、マナが伸びないため《つややかな雄鹿》を生け贄に捧げていたほどだ。
そしてほぼ選択肢が無いままに《彼方の工作員》の能力起動を繰り返していた服部。
途中《タッサの試練》でクロックを強化したおかげもあって、意外とそのまま殴り切れるかという盤面にまで辿り着いてしまう。
何しろ松本の動きには明らかに除去がない。
トップデッキされる以外には対応されないはず・・・・
《つややかな雄鹿》のマナから《高木の巨人》《難破船の歌い手》を展開した松本に対し、《彼方の工作員》で一撃を加えながら《前兆語り》をチャンプブロッカーに残し、ただただ対応を待つ。
《雨雲のナイアード》を《高木の巨人》に。
ダブルマリガンから《彼方の工作員》に全てを注いた服部、もちろん余力は残されておらず。
松本 1-0 服部
Game 2
今度は松本がテイクマリガンの後、深く悩んだ末にキープしてスタート。
開幕から両者が《菅草の蠍》を鏡打つ。
まず先手の服部が攻撃にいかない。
これは服部がイニシアティブを取るつもりが無い、もしくは地上戦線に興味が無いというアピールだろう。
それを受けて後手マリガンの松本が攻撃宣言を。
マリガンの影響かゲームを急いだのか。
服部はこれを相打たせることを選んだわけだが、松本が呼び出したのは新たな《菅草の蠍》。
しかし松本の土地はここでいったんストップ。
やはり少なからずマリガンの影響は出てしまっている。
ここから何とか松本が3枚目の土地に辿り着き《乳白色の一角獣》を呼び出す頃には、既に服部の《地平線のキマイラ》がクロックとして機能してしまっている状態だ。
マナを伸ばし始めた松本は《フィーリーズ団のケンタウルス》《つややかな雄鹿》《難破船の歌い手》と並べ始めるのだが、そのタイミングで服部が《予記された運命》付きの《地平線のキマイラ》に《タッサの試練》、直前にプレイしていた《巨体の狐》に《希望の幻霊》とビッグターン。
手札を空にしながらも、ライフリンク込みでダメージレース的に多大な差を演出することに。
ここでリソースを削ることの出来ない松本は一旦テイクするのだが、《職工の悲しみ》を駆使しても《巨体の狐》を処理するのみで肝心の《地平線のキマイラ》には届かない。
チャンプブロッカーとして呼び出される《蒸気の精》も《食餌の時間》で弾き飛ばし、松本が一本を取り返す。
松本 1-1 服部
Game 3
先手の松本がダブルマリガン。
どうにもこのマッチ、マリガニングトラブルがやたらと付きまとう。
後手の服部が《葉冠のドライアド》《彼方の工作員》とどんどん攻める中、松本は《乳白色の一角獣》を出したうえで熟考。
手札が少なくなっている以上、ここは悠長なプレイをしているわけにはいかない。
松本は《海檻の怪物》で身を守ろうとする。
かたや服部は後手+ダブルマリガン分のアドバンテージがあるわけでゲームスピードを速くするメリットは何もない。
《乳白色の一角獣》を《食餌の時間》で処分した上で、幸か不幸か《島》が引けない《海檻の怪物》を目の前にしてゆっくり立ち向かう。
しかし《蛮族の血気》絡みの攻防があった上で、未だ動きを見せない服部。
そしてその場に投下される《ナイレアの弓》!
ダブルマリガンながらこれは一気に松本の盤面か。
松本は《フィーリーズ団のケンタウルス》にカウンターを乗せ、動かない松本に対して一気呵成の構え。
一方の服部は《未知の岸》を引いて青マナを捻出し、《前兆語り》《タッサの使者》と動き始める。
しかし松本の最後の手札が《職工の悲しみ》で、盤面は服部にとって好転していかない。
実際動けないのはマナが無いからではなかった。
《タッサの試練》《拠点防衛》のように能動的に動けるスペルを持っていなかったからだ。
結局のところリソースが無い服部、《ナイレアの弓》を前にして動くことが出来ない。
そして2枚の《神聖なる評決》で《海檻の怪物》《フィーリーズ団のケンタウルス》は処理するものの、依然として《ナイレアの弓》が盤面に影響を及ぼし続けている。
松本もなかなかクリーチャーを引き込めずにいるのだが、引いてくるクリーチャーが《セテッサのグリフィン》《天馬の乗り手》とあっては服部にはどうすることも出来なかった。
松本 2-1 服部