筆者の個人的な偏見が混じった意見で申し訳ないのだが、The Finalsに代表される年末イベントと言えば愛知勢とでも言わんばかりに、初日全勝を果たした澤田 健(愛知)。
9連勝からの2連敗とは言え、もう1勝すればトップ8入賞がかなり近づくラインだけになんとかレガシーラウンドに入ったところで流れを変えたい所。
対するは、プロツアー・サンディエゴでトップ8入賞の井川 良彦(東京)。初日の時点で10人近く送り込まれた晴れる屋スタッフ勢の中で、現時点で最高順位の井川。なんとか一人くらいはスタッフからトップ8を排出したいというのが従業員たちの人情であろうことを考え、店の期待を背負って10勝目をかけたマッチを戦う。
使用するデッキは、澤田が青赤スニークショウ。対する井川は、RUGデルバーだ。
Game 1
先手の井川はマリガンしたものの、2枚の土地と《目くらまし》などの妨害呪文、そして《敏捷なマングース》《タルモゴイフ》といったクロックの充実した手札をキープする。
井川は《汚染された三角州》で《Tropical Island》をフェッチすると《敏捷なマングース》をプレイ。対して澤田は《Volcanic Island》セットからの《思案》プレイで山札の上3枚を見て、手札と相談して長考。結果、シャッフルを選択する。
続く井川の《タルモゴイフ》は《目くらまし》しようとする澤田だったが、これは《目くらまし》で返されてしまう。《タルモゴイフ》のサイズは3/4であり、これで5ターン以下のクロックをつきつけられた澤田は、《定業》をプレイし、続くターンにも《渦まく知識》をプレイしてパーツを探し求める。《古えの墳墓》をセットしてターンを終了。
ここで井川は澤田の手札を確認すると、7枚。まず、2体で攻撃して澤田の残りライフは11。さらに、澤田のドロー後に《ヴェンディリオン三人衆》をプレイして澤田の内情を暴こうと画策するが、これは《Force of Will》でカウンターされてしまう。澤田のライフは10。ここでクリーチャーが落ちたことによってタルモゴイフのサイズが4/5となり、澤田の残りターンは2となる。
《Volcanic Island》から《思案》をプレイした澤田は、シャッフルしてからのドローをすると、《裏切り者の都》をセット。返すターンの井川のアタックで澤田のライフは5。
自身の最後のターン、ドローしたカードを見ると、澤田は次のゲームへの準備を始めた。
井川 1-0 澤田
Game 2
初手を見てすぐさまマリガンを宣言した澤田に対し、《Force of Will》2枚に《思案》、《稲妻》2枚に土地が2枚という、即死はしないが十分にクロックがない初手を少考の上でキープすることを宣言した井川。
続く6枚の初手をキープし、《Volcanic Island》セットから《思案》をプレイし、シャッフルの上でドローする澤田。現状の残り手札は《誤った指図》《思案》を除けば土地というものなのだが、ここでのドローも土地と先行きが不安な展開となる。
だが、一方の井川もクロックを求めて使用した《思案》のトップが《不毛の大地》含む2枚の土地と《紅蓮破》だったわけで、長考の上で、シャッフルを選択する。ここでトップデックしたのが《タルモゴイフ》!
澤田は《ギタクシア派の調査》をトップデックするとファイレクシアマナをペイライフで支払い、ランドセットを挟んで《思案》を2連打する。
この2回の《思案》が、井川の《タルモゴイフ》を見ているにもかかわらずシャッフルしなかった澤田。一方で、《呪文貫き》をドローしたことで《タルモゴイフ》のプレイを遅らせる井川。帰ってきたターンで澤田は3枚めの《思案》をプレイ。井川はそのターンエンドに《稲妻》をプレイして、澤田のライフは15。
ここで《タルモゴイフ》をプレイし、通すことに成功した井川はターンを終了。対する澤田も《渦まく知識》をプレイした上で、4枚めの土地をセットしてターンを終了する。
残りライフ15、3の倍数、つまりはボルト算の範疇である澤田に対して、《沸騰する小湖》をプレイして《タルモゴイフ》のパワーを3にした井川。アタックしてライフを12にすると、エンドに《稲妻》をプレイし残りが9。
そして、ここから《タルモゴイフ》が3回アタックする間に、澤田はデッキのメインとなるカードを引き込むことができないのだった。
井川 2-0 澤田