Round 5: 吉森 奨(神奈川) vs 石村 信太朗(神奈川)

晴れる屋

By Shiro Wakayama


Round 5の全勝対決は吉森”ドラン”奨と石村信太朗のマッチアップ。
吉森はその名の通りドランを使用。GP神戸でTOP8を飾ったときもドランなら、その後もずっとドランを使っているようだ。
筆者も何度か対戦したことがあるが、《包囲の搭、ドラン》をプレイしていない所を見たことが無い。
対する石村は、limits09決勝ラウンドでの赤単ピックが記憶に新しいが、worlds09のスタンダードでも好成績を残している。今回使うのは《集団意識》デッキ。


Game 1

吉森が先手。《包囲の搭、ドラン》《流刑への道》と土地5枚を小考の末キープ。何はなくともドランは手札に来るようだ。
石村はあっという間にダブルマリガンし、手札が5枚になってしまう。

石村 「後手でまだ助かったよー」

《煮えたぎる歌》等のマナブースト系のスペルから《集団意識》《否定の契約》等のフリースペルへと繋げるデッキのため、マリガンがそのまま勝率の低下へと直結しやすいのだ。
互いにフェッチランドを置きあう展開から、吉森は3t目に《包囲の搭、ドラン》をプレイしようとするが
《万の眠り》で土地2枚をタップ。クロックを用意させない。
だがここで吉森のトップデッキは《思考囲い》。そのままプレイすると公開された石村のハンドは
《煮えたぎる歌》×2
《捨て身の儀式》
《集団意識》
当然ながら、コンボの鍵となる《集団意識》をディスカードさせる。
次のターンにはやっとのことで《包囲の搭、ドラン》をプレイし、更なる次のターンには《火と氷の剣》をプレイしてドランに装備させてアタック。
《火と氷の剣》の効果で石村のライフは一気に9まで落ち込んでしまい、次のターンにはライフがゼロになってしまう。
結局、ダブルマリガンがそのまま響き、石村は土地を置くだけの簡単な作業に幕を閉じた。

石村 0-1 吉森

石村 「一本目おとしたー。おわったーー」

奇襲要素の高いデッキなだけに、対策カードが少ない1本目はとっておきたい石村にはかなり厳しい状況である。
対クリーチャー戦を強く意識したデッキの吉森は、サイドボードで待機していた対コンボデッキ用の対策カードをたっぷりとサイドインする。

吉森のサイドボーディング
out
4《叫び大口》
4《流刑への道》
2《罪+罰》
2《化膿》
in
2《頭蓋の摘出》
1《真髄の針》
2《根絶》
3《台所の嫌がらせ屋》
2《悪斬の天使》


Game 2

石村先手
今度はお互いにマリガン無くゲームスタート。
《蒸気孔》セットから《思案》をプレイ。ライブラリーのトップにカードを戻すことを選択した石村。
思案の結果は上々のようで、吉森との理不尽な契約準備を着々と進めていく。
さらに《思案》をプレイして悩む石村。セットランドしてターンを返す。
2T目に吉森は《タルモゴイフ》をプレイ。

吉森 「何か、あの、カウンター的なものってあるんですかね?」

とりあえずフェッチランドは起動するが、そのまま《タルモゴイフ》は戦場へと着地。無事にクロックを用意する。
3T目のドローをした後に石村は長考して、結局そのままターンを返す。
吉森、相手のデッキがわかり、サイドから投入されるであろう《血染めの月》をしっかりと意識して基本地形をサーチ。《聖遺の騎士》をプレイする。
これは《差し戻し》することで時間を稼ぐ石村だが、《タルモゴイフ》は3/4に成長。
このアタックでフェッチランドを使用していた石村のライフは14となる。
石村は自分にターンにドローをすると長考して《留まらぬ発想》をプレイ。3枚引いたところで「うぎゃぁ」とうめきながら再度悩み始める。
長考の結果、《血清の幻視》をプレイ。悩んだ上で、そのまま留まらぬ発想のディスカードを始める。
ディスカードしたのは《タイタンの契約》《留まらぬ発想》《召喚士の契約》の3枚。どうやら手札に契約書の準備は完了しているようだ。
だがここで吉森のライブラリートップは《潮の虚ろの漕ぎ手》!!
そのままプレイして石村のハンドを確認すると
《否定の契約》
《電解》
《血染めの月》
《猿人の指導霊》
《タイタンの契約》
《無知の喜び》

《集団意識》待ちの手札から《電解》をキャッチ。
《タルモゴイフ》のアタックで石村のライフは11となる。
石村は、少し悩んでまたも何もせずにターンを返す。
吉森は土地を引き込んで《火と氷の剣》をまとわせてタルモアタック。石村のライフは4となる。
だが、ここで石村は《猿人の指導霊》をリムーブして契約を押し付ける準備を始める。《煮えたぎる歌》から《集団意識》をプレイ。《タイタンの契約》をプレイして相手にコピーを押し付ける。自分の《タイタンの契約》はしっかりと《否定の契約》して、万が一のマナ支払いというクーリングオフのケアをしたところで、吉森は投了。

石村 1-1 吉森


Game 3

先手吉森。《根絶》《頭蓋の摘出》と強力な対策カードを引き込むが、いかんせん土地が一枚ではスタートすることが出来ず、マリガン。
石村は悠然とキープを宣言する。
《思考囲い》《石鍛冶の神秘家》《潮の虚ろの漕ぎ手》《貴族の教主》《平地》《森》という手札をキープ。
《貴族の教主》をプレイしてエンドすると、石村は少し悩んで、《貴族の教主》《稲妻》で葬り去る。
マナベースに不安のある吉森だったが、しっかりと《湿地の干潟》を引き込んで、沼をサーチ。《思考囲い》をプレイ。
公開された石村のハンドは
《集団意識》
《タイタンの契約》
《血清の幻視》
に土地3枚という手札。
集団意識
ノータイムで《集団意識》をディスカードさせる。
土地を置いてターンを返す石村に対して、吉森は山の上から《潮の虚ろの漕ぎ手》を手に入れ、即座にプレイ。
だがここで《無知の喜び》をプレイして手札を守ると、返ってきた自らのターンで《留まらぬ発想》をプレイして、さらに《血清の幻視》をプレイして、次ターンには訪れるかもしれないビッグアクションへの布石を打つ。
長考の末、ディスカードしたのは《捨て身の儀式》、土地、《タイタンの契約》の3枚。
次なる吉森のターン、《石鍛冶の神秘家》をプレイして、《火と氷の剣》を手札に加え、クロックの増大を画策する。
石村は返ってきたターンで、《思案》をプレイ。一枚必要なカードだけを手札に加えて、《沸騰する小湖》を起動。不要牌をライブラリーの中に送り込み、さらに《思案》をプレイして新鮮な3枚のカードに解決策を求める。
だが、このターンには契約を締結することが出来ず、ターンを吉森に渡す事となる。
4枚で土地が止まってしまっていた吉森だが、ここで土地の5枚目をトップデッキ。
意気揚々と《火と氷の剣》《潮の虚ろの漕ぎ手》に装備させようとするが、スタックして《稲妻》で実質的にターンが飛んでしまう。
僅かに得た、貴重な時間で何とかキーカードを引き込みたい石村だが、何もアクションすることが出来ずそのままターンを返す事となる。
吉森は《石鍛冶の神秘家》へと再度《火と氷の剣》を装備させようとするが、さらに《電解》をプレイされ、このターンもダメージを稼ぐことが出来ない。
何とか、《聖遺の騎士》を着地させ、除去することが難しい9点のクロックを石村に突きつける。
何とか締め切りまでに契約を締結しようと《留まらぬ発想》をプレイしてターンを返す石村だが、、
吉森のライブラリートップのカードは《根絶》
当然宣言は《集団意識》

吉森 2-1 石村

吉森が通算成績を5-0とし、TOP8への名乗りを上げた!!