はじめに
お疲れ様です。てんさいチンパンジー(@tensai_manohito)です。
『チャンピオンズカップ シーズン3ラウンド2』のエリア予選に参加された方々はお疲れ様でした。自分も参加し、なんとか3回目で無事権利を獲得できました。
エリア予選が終われば、残るは来年の『地域チャンピオンシップ』です。そして年末には『MMM Finals 2024』や『THE LAST SUN 2024』など、モダンのイベントが盛りだくさん。モダンを遊びつくせ!
というわけで今回は、いま最もアツいデッキと噂(?)の「繁殖鱗コンボ」について紹介します。
(※本記事では便宜上、非常に大きな値を”無限”と称していますが、実際には値を決める必要があります)
繁殖鱗コンボとは
《日を浴びる繁殖鱗》と《血の長の刃》を使った無限コンボデッキです。
コンボ手順は非常にシンプル。《日を浴びる繁殖鱗》に《血の長の刃》が装備された状態で、《日を浴びる繁殖鱗》に+1/+1カウンターが乗る(=A)、またはほかのクリーチャーが死亡する(=B)とコンボスタート。
《日を浴びる繁殖鱗》に+1/+1カウンターが置かれると《日を浴びる繁殖鱗》の誘発型能力が誘発し、エルドラージ・落とし子・クリーチャー・トークン(以下、落とし子・トークン)が生成されます。もしくは、ほかのクリーチャーが死亡することで《血の長の刃》が誘発し、《日を浴びる繁殖鱗》に+1/+1カウンターが置かれます。
AすることでBが発生し、BすることでAが発生する。つまり、無限にAとBが発生することになります。
最終的に《日を浴びる繁殖鱗》のサイズが無限に大きくなり、落とし子・トークンを生け贄に捧げることで生み出される無色マナが無限になります。あとは何かしらのフィニッシュ手段があればゲームに勝利です。
召喚酔いがとけている&ブロックに参加できるクリーチャーがいなければ、サイズが無限になった《日を浴びる繁殖鱗》で攻撃して無限ダメージです。《まばゆい肉掻き》がいれば無限トークンの過程で無限ダメージになりますし、《歩行バリスタ》がいれば無限マナを注ぎ込んだ無限パワー・タフネスからの無限ダメージになります。
サンプルリスト
採用カード:メインボード
《ウルザの物語》
1マナのアーティファクトのお友達。第Ⅲ章で《血の長の刃》をサーチするのが主な役割になります。除去や打ち消しを構えて動いてこない相手に対しては、第Ⅱ章の構築物・トークン生成でプレッシャーを掛けたいため、初手に置くかどうかは悩みどころ。相手のデッキが分からないときは大切に使いましょう。
《燃え柳の木立ち》《ラノワールの荒原》
無色マナ+色マナが出る土地たち。相手のライフを削ることよりも、自分のライフを守ることのほうが重要なため、《燃え柳の木立ち》を優先して戦場に置きましょう。《ラノワールの荒原》は《四肢切断》や《虚無の呪文爆弾》の黒マナ用です。
この枠はほかのカード採択によって別のダメージランドに変更も可能です。たとえば、サイドに《黄鉄の呪文爆弾》や《コジレックの帰還》を取るのであれば《カープルーザンの森》のほうがよいですし、《仕組まれた爆薬》を取るのであれば《低木林地》《ヤヴィマヤの沿岸》などと散らしたほうがよいです。
《日を浴びる繁殖鱗》
コンボの片割れ。《有翼の叡智、ナドゥ》側(?)
単体で見るとお世辞にも構築級のカードには見えませんが、《血の長の刃》との組み合わせで真価を発揮します。緑色の見た目をしていますが「欠色」持ちなので、《古きものの活性》でサーチ可能ですし、《まばゆい肉掻き》も誘発します。
《まばゆい肉掻き》
無限に出るトークンを無限ダメージに変換するフィニッシャー。フィニッシュ手段でありながら、コンボ成立前から戦場に置ける・無色のカードがマナ加速&ダメージソースになるため、相手視点でも無視できない=《日を浴びる繁殖鱗》の前に除去を踏む役割も持ちます。
《歩行バリスタ》
無限に出る無色マナを無限ダメージに変換するフィニッシャー。X=0で唱えてコンボ開始の起爆剤になったり、《まばゆい肉掻き》がいるときはマナ加速になったりと、一風変わったシナジーがあります。《歩行バリスタ》自身が《血の長の刃》と相性が良いこともあり、コンボ以外の展開でも活躍します。
《血の長の刃》
コンボの片割れ。《手甲》側(?)
《日を浴びる繁殖鱗》に装備して無限コンボを狙うのが主な役割ではありますが、落とし子・トークンを生け贄に捧げるだけで装備しているクリーチャーを強化できるので、《コジレックの命令》《まばゆい肉掻き》でトークンを量産し、適当なクリーチャーに装備して普通に戦うこともあります。特に《歩行バリスタ》とのコンボが強力で、低タフネスのクリーチャーを一掃できます。
《機能不全ダニ》《真髄の針》
《ウルザの物語》のオプションたち。第Ⅲ章のサーチ用です。《機能不全ダニ》は《ゴブリンの砲撃》《真髄の針》《力線の束縛》など、コンボを妨害するカードを突破する使い方が多いです。当然、《一つの指輪》を対処するのにも役立ちます。メインに1枚は必須で、仮想敵次第ではサイドに追加で取るものよいでしょう。
《真髄の針》は《ゴブリンの砲撃》を止めるのが主な役割です。対青単ベルチャーなど、有無で勝敗に直結するほどクリティカルな相手も存在するので、現在の環境であればメインでの採用を推奨です。
《バネ葉の太鼓》
初動としてカウントしているので、同じく《ウルザの物語》でサーチ可能な《機能不全ダニ》や《真髄の針》とは認識が異なります。繁殖鱗コンボでは、落とし子・トークンを用意する手段が豊富なので、常に色マナが出るマナ・アーティファクトとして使いやすいです。
特に《まばゆい肉掻き》との相性がよく、中盤に使う分には《喜ぶハーフリング》のようなマナクリーチャーよりも使い勝手がよいため多めに採用しています。
《古きものの活性》《邪悪鳴らし》
《日を浴びる繁殖鱗》《血の長の刃》は、いずれも無色・パーマネントなので《古きものの活性》《邪悪鳴らし》でサーチ可能です。《古きものの活性》は1マナで5枚も確認できる破格の性能であり、繁殖鱗コンボにおいてはモダン禁止カードである《思案》よりも強力です。
《邪悪鳴らし》は《古きものの活性》より重いですが、落とし子・トークンを生成するので、唱えさえすれば1マナの呪文とも言えます。《バネ葉の太鼓》との組み合わせで序盤から行動回数を稼げますし、落とし子・トークンは《血の長の刃》を能動的に誘発させられるため、単なるマナ加速以上に価値があります。
《コジレックの命令》
序盤は除去や占術&ドローで時間稼ぎつつコンボの準備を進め、中盤以降はトークン生成で行動回数を伸ばしたりなどなど。墓地追放モードも《発掘》《御霊の復讐》《火の怒りのタイタン、フレージ》などに対して有効です。
コンボ成立時には無限マナの使い先にもなるため、デッキ内で最も強いカードと言っても過言ではありません。このカードを強く使いたいがために、極力色のついたカードを減らして無色に寄せています。
《一つの指輪》
コンボまでの時間を稼ぎ、コンボに必要なリソースを稼ぎます。4マナの《時間のねじれ》であり、《Ancestral Recall》であり、《不屈の自然》です。いずれ禁止になってもおかしくないカードパワーなので、使える間は使いましょう。
ボロスエネルギーのような普通に殴ってくる相手には無類の強さを誇る一方、「エルドラージランプ」「ルビーストーム」「青単ベルチャー」のようなランプ・コンボに対しては弱いのでサイドアウト率は高めです。
採用カード:サイドボード
《夏の帳》
対ベルチャー、ディミーア眼魔など。デッキ内に無色のカードが多く、《記憶への放逐》をサイドインされやすいので、それに対するアンチカードとして活躍します。
《防御の光網》
対ディミーア眼魔など。サイド後はこちらのコンボを妨害するために構えてくることが多くなるため、このカードの価値は跳ね上がります。数あるバックアップの中でも最も優れたカードです。
《自然の要求》
対エルドラージランプなど。《古きものの活性》《邪悪鳴らし》を考えると追加の《機能不全ダニ》や《原基の印章》のほうがデッキには合っていますが、サーチできることよりも、素引きしたときにすぐ唱えられるほうが重要と考えて《自然の要求》に寄せています。
《魂なき看守》
対ルビーストームなど。対エスパー御霊に対しては《骨の皇帝》で抜けられたりと意外と微妙ですが、墓地対策に寄せすぎても仕方ないので散らして採用しています。
《虚無の呪文爆弾》
対ルビーストーム、エスパー御霊など。《魂標ランタン》《大祖始の遺産》《除霊用掃除機》なども選択肢に入ります。この枠は仮想敵に合わせてお好みでどうぞ。
《四肢切断》
対ディミーア眼魔など。主にシステムクリーチャーを対処するために使います(《湖に潜む者、エムリー》《超能力蛙》など)。アグロ~ミッドレンジに対しては自分の手札がもったいない&4点ライフが痛いので、サイドインしません。
《引き裂かれし永劫、エムラクール》
対ライブラリーアウトのみ。この枠は好みの問題なので、割り切れるのであれば不要です。その場合は追加の《夏の帳》《防御の光網》がオススメです。
不採用カード
最終的に不採用になったカードたちを紹介します。今回、紹介したリストには入っていないものの、採用を検討する価値はあります。
《魂の洞窟》
《日を浴びる繁殖鱗》や《まばゆい肉掻き》を打ち消しから守り、戦場に通しやすくなります。《古きものの活性》《邪悪鳴らし》で探せるため、1枚入っていることの価値は高いですが、これ自体が《古きものの活性》《邪悪鳴らし》を唱えられない(=色マナが出ない)ため、今回は不採用としました。
小さいリスクでリターンの大きなカードなので、不採用カードの中では最も採用に近いです。
《ラノワールの再生地》
確定タップインではあるものの《日を浴びる繁殖鱗》の「順応」と等価なので、実質2マナランドです。《歩行バリスタ》に「移植」するとちょっと嬉しい気持ちになります。ささやかな幸せを感じていきましょう。重なるとモッサリしてしまうので今回は不採用としていますが、1枚くらいであれば影響はないかもしれません。
《喜ぶハーフリング》
無色マナが出るマナクリーチャー。戦場に何もない状態からコンボを成立させるには意外とマナが掛かるので、マナクリーチャーで加速する価値は高いです。ただ、中盤以降の緑マナの使い道としては微妙で、1ターン目以外では《古きものの活性》《邪悪鳴らし》のほうが唱えたい場面が多いです。
仮に《喜ぶハーフリング》を優先したとしても、次のターンの緑マナが増えるわけではない=行動回数が増えるわけではないため、緑マナの使い道としては微妙なため不採用としました。
《難題の予見者》
《日を浴びる繁殖鱗》+《血の長の刃》のコンボは必ずソーサリータイミングで動くため、インスタントの除去を構えられているとコンボが決まりません。そんなときには、ほかに除去を踏むためのカードが必要です。
そこで役に立つのが《難題の予見者》です。《エルドラージの寺院》や《喜ぶハーフリング》が絡むと想定より早いターンに唱えられるので、《まばゆい肉掻き》などと組んで普通にビートダウンすることも可能です。
ただ、干渉手段としては重過ぎます。レガシーのように《ウギンの目》《裏切り者の都》《古えの墳墓》のような2マナの出る土地が大量に採用されているわけではないので、どうしても唱えるのが3ターン目前後になってしまいます。
これは対コンボを考えるとかなりギリギリの速度です。対青単ベルチャーはまだしも、対アミュレットタイタンやルビーストームを考えると後手では全然間に合っていません。また、単に除去を踏む役割だけであれば《呪文滑り》や《蛇皮のヴェール》のほうがより軽く手っ取り早いです。総じて、中途半端感が否めず不採用としました。
《まき散らす菌糸生物》
単純なカードパワーは高いですが、デッキとしてはそこまで合っていません。土地が伸びること自体は嬉しいですが、別に4マナ払ってやりたいわけではありません。相手の土地を割る行為も自分都合で考えたら特に意味のない行為です。カード1枚分の役割は果たすものの、妨害を踏むわけでもなくコンボに寄与するわけでもないため、不要と判断しました。
《大いなる創造者、カーン》
《まばゆい肉掻き》や《歩行バリスタ》と同じくフィニッシャー枠。前述の2種と異なり、普通に使うには重すぎる&戦場へ干渉する力が低いと判断して不採用としました。常在型能力の通りが良い環境では、お声が掛かるかもしれません。それこそミラーマッチでは最強の1枚です。
《苛立たしいガラクタ》
対コントロール用。《否定の力》や《孤独》などのマナを支払わない妨害をシャットアウトします。《ウルザの物語》のオプションとして採用しやすいのもポイントが高いです。
このカード自体は非常に優れたコントロール対策ではあるものの、1枚くらいを取ったからと言って苦手なジェスカイコントロールに勝てるわけでもないと判断し、開き直ってまったく対策を取らないことにしました(!?)
このカードを含むコントロール対策をがっつりサイドに取るなら、採用する価値はあると思います。
《呪文滑り》
詳細は後述しますが、繁殖鱗コンボはインスタントの除去を構えられるとコンボが成立しないため、この手のバックアップはあるとコンボが楽になります。また、コンボの補助だけでなく《ゴブリンの放火砲》や《ぐるぐる》の対象を捻じ曲げたりと、奇妙な活躍をします。
ただ、除去には強いものの打ち消しには無力であることから、バックアップとしては《防御の光網》に劣るため不採用としました。
《力漲る腹拵え》
役割としては《呪文滑り》と同様、コンボのバックアップになります。必要のないマッチアップでは土地としてプレイできる点が優れていますが、そもそもタップインで土地を置くのが嬉しくないので評価は低めです。また、耐性の付与が破壊不能なので、《力線の束縛》のような追放に無力であったりと完璧ではありません。
《呪文滑り》と異なり、設置するターンを分割してマナを上手く使ったりすることができず、手札に持っておく・これを構えた状態で仕掛けられるほど余裕のあるゲームになることが少なかったので不採用としました。リスト公開性のイベントであれば、1枚だけ入れて相手の動きを簡単にさせないというのはアリかもしれません。
《使徒の祝福》《蛇皮のヴェール》
土地としてプレイできないものの、《力漲る腹拵え》より耐性のあるバックアップたち。繫殖鱗コンボがコンボ一辺倒のデッキであれば、これらのカードを喜んで採用したと思いますが、本質はコンボを意識させたミッドレンジだと思っています。
この手の役割の狭いカードをデッキに採用すると、柔軟性が損なわれる点を懸念して不採用しました。仮に採用するとしても、より腐りにくい《力漲る腹拵え》を優先します。
プレイアドバイス&TIPS
繁殖鱗算を覚えろ!
《血の長の刃》+《日を浴びる繁殖鱗》のコンボをスタートするのに、何マナが必要かを覚えておくと実践で悩まずに済みます。これはパターンで決まっており、組み合わせも少ないので頭に入れておきましょう。
①戦場に何もない場合
合計6マナ。《エルドラージの寺院》があれば《日を浴びる繁殖鱗》の召喚&起動型能力で使えるので1マナ分お得です。このパターンがベースになります。ここに「何があれば」「何マナ安く済むか」を考えるようにしましょう。
②戦場に《血の長の刃》がある場合
合計5マナ。このパターンも《エルドラージの寺院》を2マナ換算できます。《日を浴びる繁殖鱗》は除去に当たりやすく、コンボに入る直前まで手札に持っておくことが多いです。逆に《血の長の刃》は処理されづらい・《ウルザの物語》で直接戦場に置くことができるため、実践ではこのパターンで仕掛けることが多いです。
③戦場に《日を浴びる繁殖鱗》がある場合
合計4マナ。このパターンはすでに《日を浴びる繁殖鱗》が戦場に出ているため、《エルドラージの寺院》を2マナ換算できません。
《日を浴びる繁殖鱗》を先にプレイするのは実践では稀なケースです。対ルビーストーム、アミュレットタイタン、青単ベルチャーのような「除去される可能性が低い」&「速度勝負になる」コンボデッキ対決では積極的に狙いますが、それ以外の場合では《日を浴びる繁殖鱗》を先に出すことはほぼありません。
④戦場に落とし子・トークンがある場合
合計4マナ。このパターンは《日を浴びる繁殖鱗》の順応を使わないため、《エルドラージの寺院》を2マナ換算できません。
落とし子・トークンは《日を浴びる繁殖鱗》の順応と等価なので、2マナ分の価値があります。上記例ではエルドラージ・落とし子・トークンとしていますが、死亡がトリガーになれば何でもよいです。
つまり《機能不全ダニ》《四肢切断》のようなカードからでもコンボが開始できます。その場合の必要マナはそれぞれのカード次第です。
⑤手札に《歩行バリスタ》がある場合
合計4マナ。このパターンは《日を浴びる繁殖鱗》の順応を使わないため、《エルドラージの寺院》を2マナ換算できません。
④と似たようなパターンになります。《歩行バリスタ》をX=0で唱えることでクリーチャーの死亡がトリガーするため、そこからコンボがスタートします。急角度からコンボが決まるため、②と同様に実践ではこのパターンを狙うことが多いです。
ここまでは基本的なパターンになります。②~⑤の組み合わせ次第ではさらに必要なマナが減ります。
例えば、《血の長の刃》+落とし子・トークンが戦場にある場合は-3マナ(合計3マナ)になりますし、 《血の長の刃》が戦場に、《歩行バリスタ》が手札にある場合は-3マナ(合計3マナ)になります。
勝利パターンを覚えろ!
《日を浴びる繁殖鱗》+《血の長の刃》がそろうことで無限パワー・無限マナになります。そこからどうやって勝利するのかはいくつかのパターンがあるので、これも覚えておきましょう。
①《まばゆい肉掻き》
無限マナの過程で落とし子・トークンが無限に生成されます。《まばゆい肉掻き》がいれば、落とし子・トークンが戦場に出る度にダメージが飛ぶので、無限ダメージになります。
この勝ち方が一番多いです。仮に相手が《一つの指輪》でプロテクションを得ている場合でも問題ありません。一度ターンを渡して、プロテクションを失った相手のアップキープ・ステップで再度無限コンボをスタートすれば、そこで無限ダメージを飛ばせます。
②《歩行バリスタ》
無限マナを無限ダメージに変換できます。非常に簡単。《まばゆい肉掻き》同様、《一つの指輪》でプロテクションを得ていても相手のアップキープ・ステップで勝てるので問題ありません。
③《コジレックの命令》
無限マナを無限占術ドロー+無限トークンに変換できます。無限占術ドローで《まばゆい肉掻き》《歩行バリスタ》を手に入れたら、後は①や②と同じです。
仮に何らかの方法で《まばゆい肉掻き》《歩行バリスタ》がすべてゲームから取り除かれていたとしても問題ありません。無限トークンを生成した後に、各落とし子・トークンに《血の長の刃》を装備した状態で無限回の生け贄を繰り返すことで、無限体&無限パワーの落とし子・トークンを用意できます。
この場合、戦闘を介する必要があるため、そのターン中に勝利することはできません。
④《血の長の刃》
《日を浴びる繁殖鱗》に2枚目の《血の長の刃》を装備すると、クリーチャーの死亡に反応して2枚の《血の長の刃》がそれぞれ誘発するので、1回のループで2体の落とし子・トークンが生成されます。そのうちの1体を生け贄に捧げることで、2体の落とし子・トークンが生成されます。つまり、無限体のトークンが生成されます。
無限体のトークンを生成した後、《日を浴びる繁殖鱗》に1枚目の《血の長の刃》を装備したまま、ほかのクリーチャーに2枚目の《血の長の刃》を装備してループを再開します。
この場合、クリーチャーの体数は増えませんが、2枚目の《血の長の刃》を装備したクリーチャーが無限にパンプされます。これを繰り返すことで、無限体のトークンが無限にパンプされていきます(厳密には生け贄に使う1体は0/1のままですが)。
③のパターン同様、無限トークン+無限パワーだけではそのターン中に勝利できません。返しのターンに飛行で乗り越えられたり、直接火力で負けるパターンが存在します。
インスタント除去を乗り越えろ!
前述で解説した通り、繁殖鱗コンボは《血の長の刃》を装備するタイミングで妨害されるとコンボが成立しません。それをいかに乗り越えるかが課題になります。
①カードで乗り越える
《力漲る腹拵え》《使徒の祝福》《蛇皮のヴェール》《呪文滑り》《防御の光網》など、相手の除去の上から決める・除去を唱えさせないのが最も手っ取り早いです。ただ、この手のカードを大量に採用するとデッキの柔軟性が失われて、本当にコンボしか狙えないデッキに成り下がってしまいます。
繫殖鱗コンボはコンボに寄ったデッキではあるものの、それをちらつかせたミッドレンジとのバランスが優れたデッキでもあります。なのでバックアップは最小限に、かつ効果の大きい《防御の光網》のみに絞っています。
②手前の脅威で除去を踏む
インスタントの除去が尽きるまで付き合うのも1つの手です。「除去しなければほかの方法でも負けてしまうぞ?」というプレッシャーを掛け続けていけば、コンボに入る前に除去を使わせることが可能です。ここで役に立つのが《まばゆい肉掻き》《コジレックの命令》《ウルザの物語》です。
《まばゆい肉掻き》は単体でマナ加速&ダメージを稼ぐので、相手視点では無視できないクリーチャーです。1体でも十分な脅威ですが、2体目が並ぶともの凄い速度でライフが削られていきます。
また、《コジレックの命令》との相性も最高です。トークン生成&占術ドローで次の《コジレックの命令》を探しつつ、トークンの数に応じて本体へダメージが飛ぶので、連打しているだけで勝つパターンが存在します。故にこれ自体もコンボと言えます。十分な威力を持ったサブプランです。
《エルドラージの寺院》を使って素早く戦場に送り出すことができるので、2ターン目のアクションとしても最適です。先に落とし子・トークンをばら撒いておくことで、本命の《日を浴びる繁殖鱗》+《血の長の刃》の手助けにもなります。
《ウルザの物語》は1枚から3枚分のカードになるイカれた土地です。ボロスエネルギーのような最強クラスのミッドレンジに対しても、《コジレックの命令》のようなサポートさえあれば構築物・トークンで十分に戦えます。
このように《まばゆい肉掻き》《コジレックの命令》《ウルザの物語》はいずれもコンボを支えるカードでありながら、自分でカードカウントを稼いだり、相手のカードを引き出す性能を持っています。これらのカードを駆使して相手の除去を引き出すことで、後続の本命コンボを通していきましょう。
③物量で押す
《一つの指輪》でカードを引き増し、それらを片っ端から唱えて相手の除去との交換を良しとする作戦です。このプランを取る場合、2ターン目から《日を浴びる繁殖鱗》を唱えることも肯定されます。
とにかく序盤から相手とのカード交換を行い、相手にこちらのライフを狙う余裕を与えさせない状況を作り出し、そのうえで《一つの指輪》を唱えます。
高いライフ水準で《一つの指輪》を唱えられれば長いターン《一つの指輪》を維持できますし、試合が長引けば増えた手札を戦場に還元できるので、そこで相手の手数を上回れば除去を乗り越えることは容易です。
……あたかもプランのように語っていますが、単純に《一つの指輪》というカード単体の性能がぶっ壊れているだけなのですが……。
《血の長の刃》の注意点
《血の長の刃》は装備していない状態でも、クリーチャーが死亡するとそれに反応して誘発します。普段はあまり関係ないかもしれませんが、誘発したタイミングで《ティシャーナの潮縛り》で無効化されてしまいます。
また+1/+1カウンターが乗る能力は、相手のクリーチャーが死亡しても誘発します。自分都合のコンボでは関係ないため、忘れがちなので注意してください。
吸血鬼に装備している場合、誘発で乗る+1/+1カウンターが2倍になります。今回、紹介したリストでは吸血鬼のクリーチャーは採用していませんが、「多相」持ちのクリーチャーなどを採用する場合は影響があるかもしれません。
《記憶への放逐》には注意!
繁殖鱗コンボは無色のカードが非常に多く採用されています。コンボパーツである《日を浴びる繁殖鱗》《血の長の刃》はいずれも無色であり、どちらも《記憶への放逐》によって打ち消されてしまいます。
それだけでなく、誘発型能力も無効化できる&「複製」で複数の対象を取ることができるため、同一スタック上でカードを唱える&誘発型能力が誘発しないように注意してください。
この場面は、手札の《コジレックの命令》を唱えて仕掛けるところです。ここで《コジレックの命令》を唱える→マナの支払いで落とし子・トークンを生け贄に捧げてしまうと、
この3つがすべてスタック上に乗ってしまいます。こうなると《記憶への放逐》にまとめて消される可能性があります。
なので、このような場合はまず落とし子・トークンを生け贄に捧げてマナ能力を起動します。そうすることで先に《血の長の刃》の誘発型能力を解決できます。先に《血の長の刃》の誘発型能力を解決しておくことで、仮に《記憶への放逐》で《コジレックの命令》を打ち消されたとしても、《歩行バリスタ》に+1/+1カウンターを乗せることができます。
マリガン判断
本項ではマリガン判断について解説します。繫殖鱗コンボはコンボデッキではあるものの、ミッドレンジ的な側面も持ち合わせているので、組み合わせで判断します。
キープ例①
この組み合わせが理想形です。コンボに一直線です。繁殖鱗コンボは無限マナ&無限パワーだけに限ればコンボパーツが少なく、代用も効くのでそこそこ再現性があります。
たとえば、上記の例で《日を浴びる繁殖鱗》が《古きものの活性》でもキープであることは変わりませんし、《血の長の刃》が《ウルザの物語》でもキープです。《コジレックの命令》の枠はそもそも初手になくても問題ないので、この枠が《まばゆい肉掻き》でもキープですし、なんなら適当な土地でもキープです。
キープ例②
《まばゆい肉掻き》を素早く戦場に送り込みつつ、落とし子・トークンを用意しておくことでコンボの受け入れを作れます。《古きものの活性》《邪悪鳴らし》で直接のコンボパーツである《日を浴びる繁殖鱗》、リソース源の《一つの指輪》辺りが見つかれば大当たりです。
追加の《まばゆい肉掻き》でも、《コジレックの命令》と合わせて一気に相手のライフを奪うことができます。必ずしもコンボ一辺倒ではないというのが繁殖鱗コンボの強みです。
マリガン例①
色が悪いパターン。繫殖鱗コンボは緑と無色の2色デッキであり、マナベースも《虹色の眺望》を除くとフェッチランドが使えないので均等配分になりがちでバランスは悪いです。このような手札はよく配られますが、素直にマリガンしましょう。
マリガン例②
重すぎるパターン。初動が3ターン目になるような手札は、現在のモダン環境ではついていけません。1枚でも《エルドラージの寺院》があればキープも視野ですが、土地もイマイチなのでマリガンしたほうが無難です。
マッチアップガイド&サイドボーディング
本項では、マッチアップごとに簡単な戦い方とサイドボーディングについて解説します。
ボロスエネルギー/マルドゥエネルギー
in/out なし
ゲームの焦点は“コンボにこだわらないこと”になります。
パッと見は《魂の導き手》や《オセロットの群れ》で戦場やライフで先行されて、それをコンボで捲る展開になるような印象を受けると思います。たしかにそういった展開が多いものの、一方で《歩行バリスタ》+《血の長の刃》や《まばゆい肉掻き》《コジレックの命令》《ウルザの物語》を使ったフェアゲームにもなり得ます。
なので、最初からコンボにオールインするのではなく、どちらにも切り替えられるような立ち回りを意識する必要があります。
インスタントタイミングの除去さえ使い切らせれば、最終的にコンボは通ります。逆にインスタントタイミングで構え続けてくるようであれば、相手は気持ちよくソーサリータイミングで動けていないことになるので、そこを《ウルザの物語》や《コジレックの命令》で迂回しつつ、コンボの準備や戦場へのプレッシャーを追加していきましょう。
サイド後も特に方針は変わりません。相手がやたらに構えてくるようであれば《防御の光網》をサイドインすることも検討できますが、1~2ターン目にクリーチャーをガンガン出されるのが負けパターンなので、そのような展開に対して意味のないカードのサイドインはイマイチかなと思います。
逆に相手が受け気味の展開の場合、ダラダラと準備だけ進めて高いライフ水準で《一つの指輪》を設置しやすいです。そのため、手札破壊や除去が追加されることに対して特にマイナスのイメージはありません。故に特にプランを変更する必要もなく、サイドカードも不要な認識です。そもそも緑単色+無色デッキで有効なカードが特にないというのもありますが……。
青単ベルチャー
vs. 青単ベルチャー
メイン戦はさっさとコンボパーツを戦場に送り出しましょう。妨害が《撹乱する群れ》であれば、手札コストに選択肢のない&ピッチ前提になる序盤のほうが使いづらいですし、《ファラジの考古学者》《稲妻罠の教練者》が戦場に出ていなければ《拒絶の閃光》をピッチで唱えられる心配もありません。
なのでさっさとコンボパーツを唱えていき、相手に《発明品の唸り》で《睡蓮の花》をサーチするターンを作らせないくらいの気概で攻めましょう。
繁殖鱗コンボが最速3ターンキルなので、後手であっても妨害さえなければ《ゴブリンの放火砲》の設置前に速度勝ちすることが可能です。また、相手が青単ベルチャーと確定しているなら、初手に《ウルザの物語》を設置することで、相手の4ターン目を迎える前に《真髄の針》をサーチすることも可能です。
《耐え抜くもの、母聖樹》はプレミアムな妨害です。2マナのインスタントタイミングで相手の土地を無条件で破壊できます。白マナが出てない場合に限りますが、「待機」明けの《睡蓮の花》をアップキープ・ステップ中に破壊することで、《現実の設計者、タメシ》の起動型能力用の色マナを潰して妨害することも可能です。
サイド後は《夏の帳》《防御の光網》が追加されてより戦いやすくなります。青単ベルチャーの妨害は青い打ち消し&バウンスなので、どちらも劇的に刺さります。
《一つの指輪》はリソース勝負や時間を稼ぐような展開で強いですが、速度勝負では必要ありません。このマッチでは設置する余裕もなければ、増えた手札を戦場に還元するターンもありません。素直にサイドアウトしましょう。
ルビーストーム
vs. ルビーストーム
お互いに不干渉のコンボデッキなため、基本的には速度勝負になります。ルビーストームのほうが安定感のある3キルが可能ですが、繫殖鱗コンボも3キル自体は可能です。多少不利ではあるものの、ほぼ先手ゲーです。とにかく速度を重視するため、《ウルザの物語》は1ターン目から置いてコンボパーツを探しに行きましょう。
サイド後は明確に先手と後手で役割が分かれます。先手の場合はメイン戦と同様に3キルを狙いますが、後手の場合は相手の3キルに備える必要があります。《魂なき看守》がベストですが、《虚無の呪文爆弾》《機能不全ダニ》といった微妙な妨害でもないよりはマシです。
とにかく対策カードがない手札はオートでマリガンです。普通の手札を普通にキープしたらまず勝てません。
ジェスカイコントロール
vs. ジェスカイコントロール
ド不利マッチです。普通に動かれるとほぼ負けです。細かい仕掛けは《虹色の終焉》《呪文嵌め》《火の怒りのタイタン、フレージ》で対処され、並べると《空の怒り》《至高の評決》で流されてしまいます。全部をケアするのは不可能です。《一つの指輪》しかないことを祈って全除去を無視してパーマネントを並べ、《空の怒り》ですべてを失って絶望するまでがセットです。
サイド後もほとんど改善しません。どうしても勝ちたいのであれば、《まき散らす菌糸生物》《世界を壊すもの》などを大量に取って、劣化エルドラージランプに変形するしかないかなと思います。少なくとも繁殖鱗コンボのままでは、どんなサイドカードを取っても相性の改善は見込めません。
ディミーア眼魔
vs. ディミーア眼魔
《超能力蛙》が2ターン目に出るかどうかで勝率が大きく変わります。早い段階で《コジレックの命令》で除去できればまだ耐えられますが、2回以上殴られてしまうとそれだけで負け進行です。
逆に序盤にプレッシャーの掛からない展開はかなりのターン数に余裕があるので、《ウルザの物語》でプレッシャーを掛けつつ《忌まわしき眼魔》や《濁浪の執政》で土地が寝たタイミングで一気に押し込んでコンボを狙います。
サイド後はカードカウントで損しやすい《バネ葉の太鼓》などをサイドアウトし、《夏の帳》のようなクリティカルなカードに差し替わるので、かなり戦いやすくなります。
《一つの指輪》は通ったときのリターンは大きいですが、打ち消されたときのテンポ損からリスクも大きいです。《防御の光網》や《夏の帳》といったお膳立てが必要であり、《一つの指輪》自体を何枚も引くと隙も大きく扱いづらいため、枚数は減らしたほうが無難です。
エルドラージランプ
vs. エルドラージランプ
インスタントタイミングでの干渉手段として《コジレックの命令》《コジレックの帰還》が採用されているので、無策で突っ込むと手痛い反撃をくらいます。かといって力を貯めていると《まき散らす菌糸生物》や《世界を壊すもの》で土地を破壊されて行動回数を制限されるので、そちらは割り切って戦う必要があります。
ただ、《まき散らす菌糸生物》や《世界を壊すもの》自体は隙の大きい仕掛けなので、そのタイミングに合わせて《コジレックの命令》で落とし子・トークンを生成して返しのターンの行動回数を確保し、そこから切り返すという方法が有効です。《歩行バリスタ》を絡めた仕掛けは、必要な手札こそ多いものの必要なマナは少ないので、これも積極的に狙います。
《約束された終末、エムラクール》が出てきても即負けではありません。こちらを自爆させるのが難しいため、手札に《日を浴びる繫殖鱗》が残っていれば追加ターンで勝てる可能性が残っています。
サイド後は《一つの指輪》でリソースを稼ぐような展開にはなりづらいので減らします。サイドに十分な入れ替え枚数が用意されているのであればすべてサイドアウトしたいですが、今回のリストではそこまで枚数を用意していないので少しは残しています。《自然の要求》は《衝動のタリスマン》《楽園の拡散》などの初動を妨害して減速を狙います。
エスパー御霊
vs. エスパー御霊
墓地利用コンボに対して《コジレックの命令》は有効ですが、構え続けてしまうと自分の準備が進まないので結局ゲームが進みません。エスパー御霊側も《超能力蛙》《忌まわしき眼魔》で仕掛けてきたりと、あらゆる方法で攻めてきます。相手の展開に付き合うとどんどん不利になっていくため、ある程度は割り切ってこちらから攻めの気概を見せるのが大事です。
サイド後は妨害が増えて、多少は相手の仕掛けに対応できるようになります。しかし、《魂なき看守》は《骨の皇帝》で貫通されたり、《虚無の呪文爆弾》は使い切りといずれの対策も完璧ではありません。
なので、基本的な考え方はメイン戦と変わりません。可能な限りこちらが攻める展開に持っていきたいです。《一つの指輪》は「プロテクション」を得ても《穢すもの、ウラモグ》の「滅殺」には無力なのでサイドアウトします。
対策まとめ
どうしても繁殖鱗コンボを倒したい!そんな方のために対策カードを紹介します。
《大いなる創造者、カーン》 有効度:★★★★★
アーティファクトの起動を封じるプレインズウォーカー。最も効果的な対策カードです。
《血の長の刃》が装備できなければコンボがスタートできず、《まばゆい肉掻き》や《ウルザの物語》で戦うしかなくなります。そのうえで《大いなる創造者、カーン》自体が追加の攻め手を用意してくるため、落とすターンが遅くなればなるほど不利になっていきます。かといって戦闘で落とせるほど優れたクリーチャーが採用されているわけでもないので、要するにめちゃくちゃキツいです
《減衰のマトリックス》 有効度:★★★★★
《血の長の刃》《日を浴びる繁殖鱗》、ついでに《歩行バリスタ》などが機能不全になります。
無色なので採用しようと思えばどのデッキにも採用できるものの、対象がピンポイントすぎて最近はほとんど採用されていません。私自身、実際に置かれたことはないですが、いざ置かれたら椅子から転げ落ちて天井に突き刺さる自信があります。
《溜め込み屋のアウフ》《石のような静寂》 有効度:★★★★☆
《大いなる創造者、カーン》と同様にアーティファクトの起動型能力を封じます。ただ、《溜め込み屋のアウフ》は《コジレックの命令》で、《石のような静寂》は《自然の要求》《耐え抜くもの、母聖樹》で対処可能です。
また、どちらも多少は放置してても即負けには繋がらないので、《大いなる創造者、カーン》に比べるとまだマシです。とはいっても十分にキツいですが……。
《アノールの焔》 有効度:★★★★☆
《血の長の刃》と《日を浴びる繁殖鱗》を同時に破壊できます。当然キツいです。ただし、同時に破壊しようとすると《夏の帳》で弾かれたときに悲しい気持ちになるので、片方はドローモードを選んでおくのが無難です。
《真髄の針》《攪乱のフルート》 有効度:★★★☆☆
《血の長の刃》が装備できなければコンボは以下略。無色かつ軽い&青単ベルチャー対策のついでとしても採用できるので、対策としては手っ取り早いです。指定するカード名は必ず《血の長の刃》にしましょう。《日を浴びる繁殖鱗》は指定してもあまり意味がありません。「順応」以外でもコンボはスタートします。
《安らかなる眠り》 有効度:★★★☆☆
クリーチャーが死亡する代わりに追放されてしまうので、《血の長の刃》が誘発しなくなります。つまり《日を浴びる繁殖鱗》+《血の長の刃》コンボが決まらなくなります。
仮に設置されたとしても、《ウルザの物語》や《まばゆい肉掻き》などゲームに勝てる手段は残っているので、これらで頑張ります。《減衰のマトリックス》と異なり、《歩行バリスタ》も機能するのでかなりマシです。
インスタントの除去 有効度:★★★☆☆
やはり除去が一番手っ取り早いです。色や採用デッキも選びません。《致命的な一押し》《邪悪な熱気》《稲妻》《電気放出》《力線の束縛》《コジレックの命令》などなど。なんでも当たります。なんでも大丈夫です。
《黒曜石の焦がし口》《陽背骨のオオヤマネコ》 有効度:★★☆☆☆
無色土地をいじめたり、《一つの指輪》をいじめたり。これら単体で勝てる!ということはなく、手前にある程度の脅威が並んだうえでのダメ押しになります。なので、サイドアウトしたいカードがあるならそれと差し替えるのは構いませんが、「繁殖鱗コンボ対策だ!」といってわざわざこれらをサイドに取るのはイマイチです。
《血染めの月》《海の先駆け》 有効度:★★☆☆☆
効く展開もあれば効かない展開もあり、評価に困ります。《ウルザの物語》を無力化できれば最高ですが、繁殖鱗コンボは《森》の枚数も多いので、これ単体で機能不全になるかと言われると微妙なところです。3マナという重さも相まって、唱えると1ターンをまるまるパスすることになるため、唱える側のリスクも大きいです。
《耳の痛い静寂》 有効度:☆☆☆☆☆
効きません。サイドインしないでください。
各種墓地対策(《大祖始の遺産》《虚無の呪文爆弾》など) 有効度:☆☆☆☆☆
効きません。サイドインしないでください。
おわりに
「繁殖鱗コンボ」ガイドは以上になります。
このデッキは比較的新しめのデッキであり、「名前は知っているけど、どんな動きをするのか分からない」という方も多いかと思います。本記事が繁殖鱗コンボを知るきっかけになり、また手に取るきっかけになったのなら幸いです。
増田 勝仁(@tensai_manohito)
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