最新のスタンダード大会結果をチェック!
こんにちは。晴れる屋メディアの紳さんです。
『タルキール:龍嵐録』が発売されてから約10日。新カードが続々と結果を残しています。
今、どんなデッキが有力とされているのでしょうか。最新の『Standard Challenge』の大会結果をチェックしていきましょう!
4/18(金)『Standard Challenge 32』#1
金曜日は『Standard Challenge 32』が2回開催されました。まずは58名が参加した1回目の大会結果をチェックしていきましょう。
4/18(金)『Standard Challenge 32』#1
優勝 ラクドス果敢
準優勝 ジェスカイ眼魔
3位 アゾリウス全知
4位 グルール果敢
5位 エスパーピクシー
6位 グルール果敢
7位 エスパーピクシー
8位 赤単
果敢系のアグロデッキがトップ8の半数を占め、ラクドス果敢が優勝という結果でした。
《光砕く者、テルサ》が加入した新型のジェスカイ眼魔が準優勝、《陽光真珠の麒麟》を新戦力に迎えたエスパーピクシーも2名が入賞と、それぞれ結果を残しています。
ラクドス果敢
こちらが優勝したラクドス果敢のリストです。ほぼ「赤単タッチ黒」という構成のデッキとなっております。
《コーリ鋼の短刀》を安定して誘発させるため、《裏の裏まで》を4枚採用し、アグレッシブな1マナの強化スペル8枚体制という大胆な構築に挑んでいます。
対応してクリーチャーを除去されてしまうとかなり辛いですが、現環境はそもそもアグロデッキが多く、相手もマナを使いきって攻めてくることが想定されるため、意外とリスクは低そうです。
また、逐一除去されたとしても《コーリ鋼の短刀》が誘発するのであれば許容範囲で、息切れしにくくなっています。
ちなみに《コーリ鋼の短刀》はモンク専用の装備品ではありません。《心火の英雄》や《熾火心の挑戦者》を対象に装備させれば「雄姿」が誘発することを覚えておきましょう。
必殺技もあり、強化した《心火の英雄》を《無感情の売剣》の出来事面で投げ飛ばす流れは強力無比です。これもタップアウトの隙が突きやすい現環境にマッチした戦略といえます。
「計画」しておいた《精鋭射手団の目立ちたがり》に強化スペルをつぎ込んで、攻撃後に投げ飛ばすのも面白そうですね。
除去があまりにも濃いデッキ相手には、サイドボードから《強迫》を入れて除去を抜きにいく動きが狙えます。中盤以降に引いても《コーリ鋼の短刀》を誘発させるために使ったり、かなり便利ですね。
手札を覗いて除去がないことが確認できたらオールインして勝ちにいくこともできるため、《強迫》1枚の価値はかなり高いと思われます。
《領事の権限》など厄介なエンチャントを破壊できる《大群への給餌》もタッチ黒ならではの選択肢です。
主力のカードはほとんど1-2マナのため、土地を20枚まで切り詰めているところもポイントですね。
4/18(金)『Standard Challenge 32』#2
つづいて、72名が参加した2回目の大会結果です。
4/18(金)『Standard Challenge 32』#2
優勝 ジェスカイ眼魔
準優勝 赤単
3位 ディミーアミッドレンジ
4位 ディミーアミッドレンジ
5位 ボロスハツカネズミ
6位 エスパーピクシー
7位 ジェスカイ眼魔
8位 赤単
ここではアグロデッキを退け、ジェスカイ眼魔が優勝しています。
全体的にアグロデッキが増えたことで、ディミーアミッドレンジやエスパーピクシーのような軽量除去が強いデッキが多く勝ち残る結果となったようです。
5位入賞のボロスハツカネズミは《稲妻のらせん》と《幽霊による庇護》によってクリーチャー除去をしながらライフ回復ができるという、今こそアツいデッキとなっております。どうしてもアグロに勝てないという方は、ぜひ使ってみてください。
ジェスカイ眼魔
こちらが優勝したデッキのリストです。4枚採用のカードが多く、試運転期間はどうやら終わったようですね!
4枚フル採用の《氷河の龍狩り》は本物だったようです。クリーチャー除去をしながら手札の《忌まわしき眼魔》を墓地に落とし、《略奪するアオザメ》を強くするカードが弱いはずありません。
墓地から再利用することもでき、このデッキの安定性をグッと高めてくれる除去カードです。
3マナ2枚ルーティングの枠は《蒸気核の学者》4枚に対し、《光砕く者、テルサ》は1枚に留まっています。どちらも《プロフトの映像記憶》との相性が抜群で、即座に《忌まわしき眼魔》顔負けのアタッカーへと成長します。
ただ、《光砕く者、テルサ》は強力ですが「伝説」であることがネックです。そもそも飛行と警戒を持つ《蒸気核の学者》を強化したほうが盤面に与える影響は大きく、《光砕く者、テルサ》の採用枚数を減らすことはかなり合理的に思えますね。
《プロフトの映像記憶》も伝説ですが、絶対的に引きたいカードなので4枚採用されています。2枚目以降を引いてしまっても、キャントリップがあるのでプレイしても悪くなく、ルーティングで捨ててしまっても構いません。
サイドボードに採用されている《狡猾な侵入者、魁渡》はやや珍しいカードですが、クリーチャーをアンブロにしながらルーティングができる面白いカードです。
《逸失への恐怖》を安全に攻撃させることができるため、昂揚達成後は追加戦闘フェイズでビッグターンが狙えます。ちなみに《プロフトの映像記憶》は追加された戦闘フェイズの開始時にも+1/+1カウンターを乗せることができるので、効果が実質的に2倍になるのも見逃せないポイントです。
4/19(土)『Standard Challenge 64』
最後に、109名が参加した土曜日の大会結果をチェックしましょう。
4/19(土)『Standard Challenge 64』
優勝 イゼットテラー
準優勝 赤単
3位 イゼット果敢
4位 エスパーピクシー
5位 エスパーピクシー
6位 赤単
7位 ディミーアミッドレンジ
8位 ジェスカイ眼魔
最注目の《コーリ鋼の短刀》を使用したデッキが優勝&3位入賞と高いパフォーマンスをみせました。優勝したのは、イゼットテラーと呼べるような斬新なデッキです。
《光砕く者、テルサ》を採用した赤単も、準優勝含む2名が入賞するなど好調です。
《跳ねる春、ベーザ》のような苦手なカードに対しても《叫ぶ宿敵》と《陽背骨のオオヤマネコ》で乗り越えることができ、絶望的なマッチアップがないというのがすごいですね。
イゼットテラー
こちらが優勝したイゼットテラーのリストです。イゼット果敢とほとんど同じようなデッキですが、《僧院の速槍》や《精鋭射手団の目立ちたがり》のようなカードが採用されていません。
《コーリ鋼の短刀》を誘発させるために軽量スペルをたくさん唱えるということは、墓地にインスタントとソーサリーが大量に落ちるということです。そうなると「テラー」こと《トレイリアの恐怖》が輝きます!
あまり見慣れない《かまどの精》は、手札がないときに出来事面を唱えると2マナ2ドローとして運用でき、なおかつ4/5という悪くないスタッツの赤いテラーです。パワーが1少なく、護法もないですが、代わりにマナコストが1安いため、状況によってはテラーより強いこともありそうですね。
クリーチャー – エレメンタル
この呪文を唱えるためのコストは
少なくなる。Xは、インスタントやソーサリーであるか出来事を持ち、あなたの墓地にあるカードの枚数に等しい。
ソーサリー – 出来事
あなたの手札を捨てる。その後、カード2枚を引く。(その後、このカードを追放する。後で追放領域にあるこのクリーチャーを唱えてもよい。)
定番の《嵐追いの才能》と《この町は狭すぎる》のシナジーによって触れないパーマネントはほとんどなく、イゼットながらエンチャントを対処することも可能です。
《安らかなる眠り》のような墓地対策カードが刺さらないこともないですが、《カワウソトークン》や《モンクトークン》は墓地のリソースと関係なく登場するため、そう簡単には対策されません。
数えると、1マナのドロースペルが合計11枚採用されていました。キーカードを探しつつ、キーカードが戦場に出たあともシナジーがあるというのはかなり使い勝手がよさそうです。
サイドボードに1枚採用されていた《轟く機知、ラル》もこのデッキと相性抜群ですね!
《カワウソトークン》を生成しつつ、ドロースペルを連打すれば忠誠カウンターがどんどん増えていきます。奥義までいけば《噴出の稲妻》がフィニッシャーとなり、追加の勝ち手段としては最適です。
土地を21枚まで絞っているため、4マナのプレインズウォーカーをそこまで多くはデッキに入れられないでしょうが、メインで採用しても十分に活躍が見込める性能だと思われます。
現在、イゼットカラーの《コーリ鋼の短刀》デッキとしては、今回優勝したイゼットテラーのような構成と、果敢クリーチャーと《巨怪の怒り》を採用した従来のイゼット果敢のどちらも有力です。
- 2025/04/21
- 『タルキール:龍嵐録』のベストカードは《コーリ鋼の短刀》!採用デッキとその強さについて解説!
- Piotr Glogowski
また、本日公開された記事では、イゼット果敢や《コーリ鋼の短刀》対策についてより詳しい解説がされております。こちらもぜひ、チェックしてください。
今後、どちらのタイプのデッキが覇権を握っていくのか注目ですね!
おわりに
今回紹介したデッキ以外では、ひそかにシェアを伸ばしているオルゾフブリンクもかなり警戒が必要なデッキです。
トークンを吹き飛ばせる《一時的封鎖》が環境的に強く、自らの《望み無き悪夢》や《勢い挫き》を巻き込んで戦場に出しながら、《養育するピクシー》や《陽光真珠の麒麟》で手札に戻すことでハンデスと布告除去を何度も再利用することが可能です。
《コーリ鋼の短刀》を巡っては、クリーチャー除去としても使えるアーティファクト対策の《削剥》が再び評価されています。
また、赤系アグロデッキがより攻撃的に《コーリ鋼の短刀》を破壊しようとするならば、《戦慄大口の怒り》は非常にテンポよくアーティファクトを対処できる1枚です。赤単がアーティファクト破壊のためだけに1枚カードを使用するのはリソース的に厳しく、今後は有力な選択肢となるかもしれません。
次回はどんなデッキが活躍するでしょうか。新カードを使ったミッドレンジやコントロールデッキの逆襲にも期待したいところです!それでは、また。