第10期パウパー神挑戦者決定戦:メタゲームブレイクダウン

晴れる屋メディアチーム

メタゲームブレイクダウン

命取りの論争

2025年3月31日の禁止改定で3枚のカードがパウパーを去った。多くのデッキで採用されていた《命取りの論争》の抜けた穴は、同様の働きをする《勢団の取り引き》《熱狂的な献上》で補うアプローチが試されてる。

Basking Broodscaleカルドーサの再誕

一方で、デッキ名となっていたカードを失った「繁殖鱗コンボ」、「カルドーサレッド」はデッキそのものが事実上消滅。

予言のプリズム満潮

そして同時に、「トロンデッキや親和デッキの多色化に貢献しすぎていた」として禁止されていた《予言のプリズム》そもそも公式フォーマット化以来一度も使えたタイミングのない《ハイタイド》こと《満潮》が解禁された。

となれば解禁カードを使ったデッキを使いたい、と多くのプレイヤーが考えただろう。

果たして禁止改定の影響はいかに。

強豪プレイヤー128名が集まった、禁止改定後初となる晴れる屋でのトーナメント、『第10期パウパー神挑戦者決定戦』のメタゲームをお届けしよう。

デッキ 使用者数 使用率
ブラッドバーン 14 10.22%
赤単 10 7.30%
エルフ 10 7.30%
青単テラー 10 7.30%
バーン 9 6.57%
ハイタイド 8 5.84%
ジャンドワイルドファイア 8 5.84%
親和 7 5.11%
白単 5 3.65%
The Spy 5 3.65%
グルールランデス 4 2.92%
無限頑強 3 2.19%
壁コンボ 3 2.19%
呪禁オーラ 3 2.19%
多色コントロール 3 2.19%
オルゾフミッドレンジ 3 2.19%
ゴブリン 2 1.46%
リアニメイト 2 1.46%
ゴーレムトロン 2 1.46%
グルールミッドレンジ 2 1.46%
マルドゥシンセサイザー 2 1.46%
黒単 1 0.73%
黒単信心 1 0.73%
感染 1 0.73%
緑トロン 1 0.73%
遊離コンボ 1 0.73%
続唱ランプ 1 0.73%
衝撃の震え 1 0.73%
ナヤゲート 1 0.73%
スリヴァー 1 0.73%
使い魔コンボ 1 0.73%
悪鬼シュート 1 0.73%
ターボフォグ 1 0.73%
サイクリング 1 0.73%
無限ピリ=パラ 1 0.73%
青単フェアリー 1 0.73%
カルニブラック 1 0.73%
増殖コントロール 1 0.73%
スゥルタイカルニ 1 0.73%
ディンローバトロン 1 0.73%
黒単サクリファイス 1 0.73%
ゴルガリミッドレンジ 1 0.73%
イゼットコントロール 1 0.73%
合計 137 100%

(※提出されたリストをすべて集計しています)

ブラッドバーン(使用者14名)

吸血鬼の口づけヴォルダーレンの美食家癇しゃく

使用者トップとなったのは前環境から悪くない立ち位置にあった「ブラッドバーン」《吸血鬼の口づけ》《ヴォルダーレンの美食家》が生成する血・トークンを利用して手札を交換しつつマッドネス!1枚が2枚になる動きが多く、玄人好みの器用なデッキだ。

こそこそサクサク目標の強奪

ここ1年でも、ほとんどタダで出てくる《台所のインプ》である《こそこそサクサク》や、本体火力兼ドローソース《目標の強奪》を獲得している。禁止改定による弱体化がなく、逆に優良カードを獲得し続けたデッキがトップメタにおどりでた。

エルフ(使用者10名)

禁止改定で漁夫の利を得たのはエルフ。自分より早いコンボの「繁殖鱗コンボ」、自分より早いアグロの「カルドーサレッド」の消滅で立ち位置が改善。これらのデッキを意識して使用されていた軽い全体除去が環境から減っているのも追い風だ。

ニクス生まれのハイドラ

また、『モダンホライゾン3』で獲得した《ニクス生まれのハイドラ》は「授与」で唱えることで除去に対して強く出れるフィニッシャーだ。

召喚酔いがとけているクリーチャーに《ニクス生まれのハイドラ》を授与でつければそのまま殴って勝利。もし対戦相手が除去を持っていたとしても、クリーチャーの《ニクス生まれのハイドラ》が戦場に残ることになり、もう一枚の除去を要求することになる。仮に授与で唱えた《ニクス生まれのハイドラ》の解決前に対象のクリーチャーを除去しても、やはりそのまま《ニクス生まれのハイドラ》が戦場に出てしまうので同じことになる。

長らく早いデッキが席捲したパウパーで、エルフが再び日の目を浴びているのだ!

ハイタイド(使用者8名)

(元)禁止カードを使いたい!そんなデッキビルダーたちの研究成果を見てみよう。

初期には《古術師》+《幽霊のゆらめき》でのループコンボが考えられ、「使い魔コンボ」で使うことも試されていた。それでは、5月10日開催の「 Pauper Challenge 32」入賞デッキがこれだ。

精神のくぐつ霧中の到達洞察力の花弁

《満潮》状態で《精神のくぐつ》を秘儀連携して繰り返し島をアンタップして大量のマナを生み出し、《思考の流れ》でフィニッシュ!

事前に言われていたほど「パウパーを”飲み込む”」状況には陥っていないが、果たして「潮目を変える」ことはできるだろうか。今後の研究やメタゲームの変遷に注目だ。

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