USA Legacy Express vol.63 -SCGO Indianapolis, SCGO New Jersey, Interview about Treasure Cruise-

Kenta Hiroki

皆さんこんにちは!

タルキール覇王譚がリリースされ早2週間が経ちます。話題の新カード《宝船の巡航》も早速使われていました。
さて、今回の記事ではStarCityGames.com Open(SCGO) IndianapolisとSCGO New Jerseyの結果を見ていきたいと思います。



SCGO Indianapolis トップ8 ~トップ4入賞デッキの全てがElves~

2014年9月28日

Bobby Colgrove 


1位 Elves/エルフ
2位 Elves/エルフ
3位 Elves/エルフ
4位 Elves/エルフ
5位 Maverick/マーベリック
6位 Reanimator/リアニメイト
7位 Sneak and Show/スニーク・ショー
8位 Abzan Depths/ダークデプス

同週末に開催されていたSCGO New Jerseyの裏番組的な扱いだったようで、コメンテーターによる解説やカメラマッチ等が省かれ少し寂しい印象だったSCGO Indianapolisですが、Legacy Openは参加者260人のスイスラウンド9回戦と、別の州でもオープンが開催されているのにも関わらず大盛況でした。

トップ8の結果を見てまず目に付くのがElvesの多さ。トップ8入賞デッキの半分が同デッキで占められ、準決勝からはElvesの同系対決でした。Delver系やMiraclesは見られず、ReanimatorやSneak and Show等コンボデッキやMaverick、Abzan Depthsと、最近のSCGOではあまり見られなくなったアーキタイプの活躍が印象的でした。



SCGO Indianapolis デッキ解説

「Elves」「Sneak and Show」「Maverick」



Bobby Colegrove 「Elves」 SCGO Indianapolis (1位)

3 《森》
2 《Bayou》
4 《霧深い雨林》
4 《新緑の地下墓地》
1 《吹きさらしの荒野》
2 《ドライアドの東屋》
4 《ガイアの揺籃の地》

-土地(20)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《クウィリーオン・レインジャー》
4 《ワイアウッドの共生虫》
3 《遺産のドルイド》
3 《イラクサの歩哨》
2 《樺の知識のレインジャー》
4 《エルフの幻想家》
1 《漁る軟泥》
1 《再利用の賢者》
2 《孔蹄のビヒモス》

-クリーチャー(28)-
4 《垣間見る自然》
4 《緑の太陽の頂点》
4 《自然の秩序》

-呪文(12)-
3 《陰謀団式療法》
3 《思考囲い》
3 《突然の衰微》
1 《大祖始》
1 《世界棘のワーム》
1 《森の知恵》
1 《苦花》
1 《弱者の石》
1 《無のロッド》

-サイドボード(15)-
hareruya




Sam Thompson 「Elves」 SCGO Indianapolis (4位)

2 《森》
2 《Bayou》
1 《Taiga》
3 《霧深い雨林》
3 《新緑の地下墓地》
2 《樹木茂る山麓》
2 《ドライアドの東屋》
4 《ガイアの揺籃の地》

-土地(19)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《ワイアウッドの共生虫》
2 《イラクサの歩哨》
3 《クウィリーオン・レインジャー》
2 《遺産のドルイド》
1 《ラノワールのエルフ》
1 《Fyndhorn Elves》
1 《樺の知識のレインジャー》
4 《エルフの幻想家》
1 《漁る軟泥》
1 《再利用の賢者》
1 《自由なる者ルーリク・サー》
1 《孔蹄のビヒモス》

-クリーチャー(26)-
4 《ギタクシア派の調査》
4 《垣間見る自然》
4 《緑の太陽の頂点》
3 《自然の秩序》

-呪文(15)-
4 《血染めの月》
3 《陰謀団式療法》
3 《思考囲い》
3 《突然の衰微》
1 《大祖始》
1 《自然の秩序》

-サイドボード(15)-
hareruya

今大会トップ4を独占するという凄まじいパフォーマンスを見せたElves。今大会見事に優勝を果たしたBobby Colegroveのリストはメインは至って普通のリストですが、サイドのカード選択に少し特徴があります。《苦花》はMiracles等のコントロールデッキに対して強さを発揮しそうなカードです。 《終末》で場を綺麗にされても毎ターン生産されるフェアリー・ローグトークンでプレッシャーをかけ続けます。《孔蹄のビヒモス》との組み合わせは特に強力です。

一方でSam Thompsonのリストは今回入賞したリストの中でも特に異彩を放ちます。 チェーンコンボを発動するのに欠かせないエルフクリーチャーの《遺産のドルイド》《イラクサの歩哨》の枚数が削られ、代わりに《ギタクシア派の調査》が4枚採られています。 他のリストが2枚採用している 《緑の太陽の頂点》《自然の秩序》のサーチ先でフィニッシャーの《孔蹄のビヒモス》も1枚で、代わりに《自由なる者ルーリク・サー》が採用されています。《自由なる者ルーリク・サー》はコントロールやコンボに強いカードです。しかし、準決勝戦では同系で先手を取り、コンボ発動ターンにデッキに一枚だけ採用されている《孔蹄のビヒモス》を素で引いてしまい《自然の秩序》でサーチしてこれなくなるというシチュエーションに遭遇しており、手札に来てしまったときのことも考えると、安定してコンボを決めるために2枚採用した方が良さそうです。

サイドには 《血染めの月》がフル搭載とDelver系やShardless Sultaniなど特殊地形に頼ったデッキを徹底的にメタっています。

ワイアウッドの共生虫垣間見る自然自然の秩序






Gus Schade 「Sneak and Show」 SCGO Indianapolis (7位)

3 《島》
1 《山》
3 《Volcanic Island》
4 《沸騰する小湖》
3 《霧深い雨林》
3 《古えの墳墓》
2 《裏切り者の都》

-土地(19)-

4 《グリセルブランド》
4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》

-クリーチャー(8)-
4 《渦まく知識》
4 《呪文貫き》
3 《ギタクシア派の調査》
2 《思案》
4 《実物提示教育》
4 《Force of Will》
1 《誤った指図》
2 《時を越えた探索》
2 《血染めの月》
4 《騙し討ち》
4 《水蓮の花びら》

-呪文(34)-
3 《紅蓮地獄》
3 《裂け目の突破》
2 《狼狽の嵐》
2 《破壊放題》
1 《灰燼の乗り手》
1 《残響する真実》
1 《時を越えた探索》
1 《血染めの月》
1 《すべてを護るもの、母聖樹》

-サイドボード(15)-
hareruya

メインから《血染めの月》を搭載する等不利とされるマッチアップであるDelver系をメタった構成のSneak and Show。《Karakas》対策にもなる上に、特殊地形に頼ったデッキ相手にはコンボを決めずとも《血染めの月》が着地した時点でほぼ勝ちが確定します。

話題の『タルキール覇王譚』からは新カードの《時を越えた探索》が早速採用されています。墓地を利用しないこのデッキでは中盤以降は「探査」によりわずか2マナで7枚も掘り進むことが可能で、リソースの補充やコンボパーツのサーチに貢献します。青いカードなため《Force of Will》《誤った指図》のコストにもなるので、無駄碑になり難いのも魅力です。

引き裂かれし永劫、エムラクール騙し討ち時を越えた探索






Thomas Herzog 「Maverick」 SCGO Indianapolis (6位)

2 《森》
1 《平地》
2 《Savannah》
1 《Scrubland》
1 《Bayou》
1 《ドライアドの東屋》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《新緑の地下墓地》
1 《地平線の梢》
1 《ガイアの揺籃の地》
1 《Karakas》
4 《不毛の大地》

-土地(23)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《ルーンの母》
1 《貴族の教主》
4 《スレイベンの守護者、サリア》
3 《クァーサルの群れ魔道士》
2 《石鍛冶の神秘家》
1 《漁る軟泥》
1 《ガドック・ティーグ》
4 《聖遺の騎士》

-クリーチャー(24)-
4 《剣を鍬に》
4 《緑の太陽の頂点》
2 《森の知恵》
1 《梅澤の十手》
1 《火と氷の剣》
1 《光と影の剣》

-呪文(13)-
4 《思考囲い》
2 《流刑への道》
2 《盲信的迫害》
2 《忘却の輪》
1 《エーテル宣誓会の法学者》
1 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《漁る軟泥》
1 《ガドック・ティーグ》
1 《窒息》

-サイドボード(15)-
hareruya

Thomas HerzogはMaverickで今年開催されたSCGO DetroitSCGO Indianapolisでも入賞経験のある強豪プレイヤーです。MaverickはDelver系のデッキに対して強いデッキで、コンボに対してもBelcherやANT等のように速い段階で仕掛けてくるデッキ以外には《スレイベンの守護者、サリア》《ガドック・ティーグ》といったヘイトベアーのおかげでそこまで不利にはならないようです。反面、コンボでありながら大量のクリーチャーによるビートダウンも可能でヘイトベアーによって大きく制限されることが少ないElvesや、スイーパーを搭載したMiraclesには不利が付きます。

「探査」を利用したデッキは軽いキャントリップを多用するテンポデッキが多く、《スレイベンの守護者、サリア》や「探査」スペルを封じる《ガドック・ティーグ》、「探査」に必要な墓地のカードを取り除く《漁る軟泥》等を採用しているので、今後のメタ次第では復権してくる可能性のあるデッキです。

ルーンの母スレイベンの守護者、サリア聖遺の騎士





SCGO New Jersey ~優勝は話題の新カードをフル搭載したUR Delver~

2014年9月28日

Bob Huang 


1位 UR Delver/青赤デルバー
2位 Reanimator/リアニメイト
3位 Manaless Dredge/発掘
4位 Miracles/白青奇跡
5位 Sultani Delver/青黒緑アグロ
6位 Sultani Delver/青黒緑アグロ
7位 Dredge/発掘
8位 Sneak and Show/スニーク・ショー

新環境初の大会にも関わらず『タルキール覇王譚』の新カードが多く見られました。特に『タルキール覇王譚』のキーワードである「探査」を利用したテンポデッキの活躍が目立ちます。



SCGO New Jersey デッキ解説

「UR Delver」「Sultai Delver」


Bob Huang 「UR Delver」 SCGO New Jersey (1位)

2 《島》
1 《山》
4 《Volcanic Island》
4 《汚染された三角州》
4 《沸騰する小湖》
1 《樹木茂る山麓》
1 《溢れかえる岸辺》

-土地(17)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《僧院の速槍》
4 《若き紅蓮術士》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
4 《ギタクシア派の調査》
4 《思案》
4 《稲妻》
2 《二股の稲妻》
1 《Chain Lightning》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
4 《宝船の巡航》

-呪文(31)-
3 《紅蓮破》
2 《渋面の溶岩使い》
2 《血染めの月》
2 《硫黄の渦》
2 《墓掘りの檻》
2 《真髄の針》
1 《粉々》
1 《無のロッド》

-サイドボード(15)-
hareruya

今大会見事に優勝を収めたのは 話題の新カード《宝船の巡航》を4積みした青赤のDelverでした。《ギタクシア派の調査》《渦まく知識》などの軽いスペルを多用し、バーンスペルでダメージを与えつつゲームを進行していけば、遅くても4ターン目ぐらいには「探査」のコストも容易に支払えます。これによって中盤以降に息切れをすることが少なくなり、手数の多いこのデッキのドロー3枚は最後の一押しには十分です。

他にも『タルキール覇王譚』からの新カードの《僧院の速槍》は、軽いスペルを多用するこのデッキでは簡単にパワー3以上になります。同じくメインにフル搭載されている《若き紅蓮術士》と合わせてデッキの爆発力を高めます。

クリーチャーデッキに対してはメインのバーンスペルが多く除去には困らないので有利が付く反面、《僧院の速槍》《若き紅蓮術士》との相性を考慮されているため受動的なスペルであるカウンターがメインでは少なめなため、コンボデッキには他のDelver系と比べると不利が付きそうです。サイドの妨害スペルも《真髄の針》《墓掘りの檻》といった能動的なスペルが優先的に採用されており、《僧院の速槍》とのシナジーを中心に構築されているのが分かります。追加のカウンターも《紅蓮破》のみです。

僧院の速槍秘密を掘り下げる者宝船の巡航






Gerard Fabiano 「Sultai Delver」 SCGO New Jersey (6位)

3 《Tropical Island》
3 《Underground Sea》
1 《Bayou》
4 《汚染された三角州》
3 《新緑の地下墓地》
2 《霧深い雨林》
4 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《秘密を掘り下げる者》
4 《タルモゴイフ》
3 《真の名の宿敵》

-クリーチャー(15)-
4 《渦まく知識》
3 《思考囲い》
2 《呪文貫き》
2 《思案》
4 《突然の衰微》
4 《目くらまし》
3 《Force of Will》
1 《時を越えた探索》
2 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(25)-
3 《見栄え損ない》
2 《ゴルガリの魔除け》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《概念泥棒》
1 《青霊破》
1 《方向転換》
1 《水流破》
1 《Force of Will》
1 《森の知恵》
1 《真髄の針》
1 《梅澤の十手》
1 《精神を刻む者、ジェイス》

-サイドボード(15)-
hareruya




Stephen Mann 「Sultai Delver」 SCGO New Jersey (5位)

4 《Underground Sea》
2 《Bayou》
1 《Tropical Island》
4 《霧深い雨林》
4 《新緑の地下墓地》
1 《汚染された三角州》
4 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《秘密を掘り下げる者》
4 《タルモゴイフ》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
4 《思案》
3 《思考囲い》
4 《突然の衰微》
4 《目くらまし》
1 《スゥルタイの魔除け》
4 《Force of Will》
2 《宝船の巡航》
2 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(28)-
2 《ヴェンディリオン三人衆》
2 《真の名の宿敵》
2 《呪文嵌め》
2 《ゴルガリの魔除け》
2 《水没》
2 《墓掘りの檻》
1 《壌土からの生命》
1 《四肢切断》
1 《無のロッド》

-サイドボード(15)-
hareruya

今大会で結果を残したSultani Delverも『タルキール覇王譚』からの新カードを採用していました。

Stephen Mannが《宝船の巡航》を採用している一方で、Gerard Fabianoは《時を越えた探索》を選択しています。Gerard Fabianoはサイドに 《概念泥棒》を採っているなど、相手の使ってくる《宝船の巡航》を意識しているようです。

《宝船の巡航》を使用した感想を、Delver系のデッキを使い続けているStephen MannにFacebook上でインタビューすることが出来ました。
Stephen Mannはプロツアー『ギルド門侵犯』でもトップ8に入賞経験のある強豪プレイヤーで、SCGOでも何度も入賞しています。


◆Interview With Stephen Mann


Stephen Mann 



--:どうしてSultani Delverを使用したの?

Stephen: 《渦まく知識》《不毛の大地》をフルに活用していて少ない土地でも回せるDelverデッキは好きなデッキで、レガシーではDelver系以外はプレイしたことはあまり無いんだ。デッキのほとんどのスペルが2マナまでのコストだから毎ターン発生する選択肢も多く、それは序盤から様々な脅威を止める必要のあるレガシーでは重要なことだ。

Stephen: Temur、Jeskaiと使ってきたけど、Jeskaiに採用されている《石鍛冶の神秘家》と装備品はどちらかというとコントロール向きで、Delverの戦略とあっていない気がして使う気にならなくなった。軽いスペルと脅威でまとまっているTemurは好きで良く使っていたけど、デッキパワーが高めでこちらの《タルモゴイフ》に対する回答を搭載したSultaniはDelverが多い環境では最高の選択だと思う。《目くらまし》のようなソフトカウンターを一番有効に使えそうなのも他のDelver系よりも好きな理由だ。ハンデスを警戒して早い段階でスペルをキャストしようとする相手に刺さるしね。


--:新カードの《宝船の巡航》《スゥルタイの魔除け》を使ってみた感想はどうだった?

Stephen: 《宝船の巡航》については各所で記事を読んで、レガシーとモダンの環境を変化させうるカードを使ってみたいと思った。次のレガシーの大会では《宝船の巡航》を4枚使うと思うよ。特に《死儀礼のシャーマン》を使ったデッキでは、相手の「探査」の邪魔しつつ展開することができる。消耗戦で《Ancestral Recall》が通ればほぼ勝ちだ。《宝船の巡航》は引きすぎるようなことがあっても《Force of Will》のコストになるし、本当に要らないときは《渦まく知識》でライブラリーに戻すこともできるから大した問題にならない。《宝船の巡航》《Force of Will》で失ったアドバンテージも取り戻してくれる。

Stephen: 《スゥルタイの魔除け》は実は今も良いかどうかはまだ分からないんだ。青いスペルで《タルモゴイフ》《殴打頭蓋》《相殺》に対する除去は一見良く見えるけど、Delverのようなテンポデッキでは少し遅く感じた。《ヴェールのリリアナ》《宝船の巡航》のコストも軽くはないけどそれに見合う価値はある。


--: 《思考囲い》《Hymn to Tourach》よりも優先されている理由は?

Stephen: コンボデッキに対しては相手の脅威が確実に落とせる 《思考囲い》の方が良く、《Hymn to Tourach》はその他のデッキ、特に青いフェアデッキに対して強い。僕は《Hymn to Tourach》でアドバンテージを取るのが好きだったけど、その役目は《宝船の巡航》が果たしていて《Hymn to Tourach》の必要性が薄まった。相手の最高のスペルを確実に落とせる《思考囲い》《宝船の巡航》の入ったデッキには特にフィットしていると思う。


--:サイドボードのカードの選択については?

Stephen: Delverデッキで3マナ以上のスペルは一部の例外を除いて採用したくないというのは話したけど、サイド後は対戦相手もゲームを長引かせる手段に長ける。そこで、Delver側も中盤以降にも強いカードを導入する必要がある。《真の名の宿敵》は同系では対処され難いフィニッシャーで、《ヴェンディリオン三人衆》はコンボやMiraclesとのマッチアップで相手がカウンターを警戒して何もしてこなかったターンにキャストすることでカウンターのために立てておいたマナを有効活用できるし、《精神を刻む者、ジェイス》に対しても強いカードだ。 《壌土からの生命》は特殊地形に頼ったデッキに対して毎ターン《不毛の大地》でロックするということを可能にしてくれる。Temurでも時々見かけるサイドプランだけど、効果に対してコストが掛りすぎるから《死儀礼のシャーマン》を採用したデッキ以外では運用が難しい。


--:今後のレガシーの大会でも同じデッキを使い続けるとして変更したい箇所とかある?

Stephen: 次レガシーの大会に出るなら《宝船の巡航》は4枚採用したいね。今後のレガシーはこのカードを使ったデッキでベストな型に辿り着けたプレイヤーが成功すると思っている。BUG(Sultani)は良いデッキだと思うけど、《宝船の巡航》の強さを最大限に引き出しているデッキとは言い難い。偉大な思想家であるDave Shielsはバーンスペルを多用するデッキで特に強さを発揮すると信じていて、僕も彼の意見は正しいと思っている。Bob Huangが青赤で優勝している事が何よりの証拠だ。あのデッキに《タルモゴイフ》を足したバージョンも見てみたい。同系戦では切り札になる強さでコンボやコントロール相手にも軽い優秀なクロックになるからね。


--:なるほど。以前からDelver系のデッキを使い続けていて結果も出し続けている君の意見が聞けて良かった。特に《宝船の巡航》について詳しく説明してくれてありがとう。次の大会も頑張って!またどこかの大会で会おう。

時を越えた探索タルモゴイフ突然の衰微





総括

SCGO Indianapolisは1-4位入賞デッキの全てのデッキがElvesと、近年稀に見る興味深い結果になりました。一方で同週末に開催されていたSCGO New Jerseyでは早くも話題の新カードの《宝船の巡航》を採用したデッキが多数入賞を果たし、優勝デッキも同カードをフル搭載したUR Delverでした。《宝船の巡航》の他にも《僧院の速槍》《時を越えた探索》といった『タルキール覇王譚』のカードの活躍が目立った大会でした。最近環境の停滞が懸念されていたレガシーでしたが、ここに来て環境が大きく変わろうとしているようです。

今後は墓地対策の《安らかなる眠り》が今まで以上に使われそうです。「探査」対策にもなり、ついでにSCGO New Jerseyでも入賞していたDredgeやReanimatorの対策になる上、《死儀礼のシャーマン》《タルモゴイフ》を無力化するので無難な選択だと言えます。《宝船の巡航》を有効活用できるデッキはSCGO New Jerseyの優勝デッキのように軽いスペルを多数搭載したデッキのようなので《相殺》も有効な対策になりますが、《相殺》をタイミング良く着地させる必要がある上に《宝船の巡航》によってカードを引かれた後ではカウンター合戦に勝つのは困難で、序盤もソフトカウンターを掻い潜る必要があるので、脅威を捌きながらのセットアップは思ったよりもハードルが高い印象です。《Hymn to Tourach》《ヴェールのリリアナ》といったハンデスも中盤以降に《宝船の巡航》でアドバンテージを取り返されてしまうため、以前の様な支配力は無くなった印象です。

以上。今回の解説を終わります。
次回の記事ではSCGO Worcesterの解説を予定しています。果たして《宝船の巡航》を使ったデッキが勝ち続けるのか今後の展開に注目です。

それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいレガシーを!


※編注:記事内の画像は、以下のサイトより引用させて頂きました。
『SCGO New Jersey event coverage』
http://www.starcitygames.com/events/270914_newjersey.html