こんにちは!
こちらは【調整編】の続きとなる本戦レポートです。
本戦レポートは軽めにして、反省点をメインにお届けしたいと思います。
それでは、まずは初日のレポートからご覧ください!
■ 初日
ファーストドラフトは《潮流の先駆け》から。
2手目は《抑制する縛め》、3手目に弱めのパックから青主張で《高位調停者、アルハマレット》をピックし、4手目の《取り憑かれたスカーブ》で青黒に舵をきりました。
除去こそ取れなかったものの、クリーチャーの質が良いこんなデッキが完成。
9 《島》 8 《沼》 -土地(17)- 2 《金切り声のスカーブ》 1 《異臭のインプ》 1 《潮流の先駆け》 3 《死橋のシャーマン》 1 《ジェスの盗人》 1 《眼腐りの暗殺者》 2 《塔の霊》 1 《分離主義者の虚空魔道士》 1 《蘇りしケンタウルス》 1 《意志を砕く者》 1 《取り憑かれたスカーブ》 1 《スカーブの大巨人》 1 《高位調停者、アルハマレット》 -クリーチャー(17)- |
3 《冥府の傷跡》 2 《分散》 1 《眼腐りの虐殺》 -呪文(6)- |
2 《臨海の護衛》 1 《ツキノテブクロの浸潤》 1 《層雲歩み》 1 《否認》 1 《戦慄水》 -使用したサイドボード(6)- |
パッと見はそこそこですが、結果はいかに!?
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 1 | 青黒 | 〇〇 |
Round 2 | 赤白 | 〇×〇 |
Round 3 | 赤白 | 〇×× |
2勝1敗でフィニッシュ。
1回戦目はいきなりミラーマッチで、ライブラリーアウトで勝利する謎スタート。お互いに《蘇りしケンタウルス》でライブラリーを削り合いましたが、《分散》2枚のおかげで《蘇りしケンタウルス》を再利用できた差で勝利できました。
卓のカードが全体的にイマイチだったので、最終戦も勝ちたかったというのが本音ですが、気持ちを切り替えてスタンダードラウンドへ!
2 《平地》 1 《森》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《砂草原の城塞》 2 《疾病の神殿》 4 《ラノワールの荒原》 3 《マナの合流点》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(21)- 4 《エルフの神秘家》 4 《サテュロスの道探し》 2 《棲み家の防御者》 1 《森の女人像》 4 《異端の癒し手、リリアナ》 4 《死霧の猛禽》 3 《不気味な腸卜師》 3 《無慈悲な処刑人》 2 《肉袋の匪賊》 2 《モーギスの匪賊》 2 《ナントゥーコの鞘虫》 -クリーチャー(31)- |
4 《先祖の結集》 4 《集合した中隊》 -呪文(8)- |
3 《アラシンの僧侶》 3 《先頭に立つもの、アナフェンザ》 2 《ドロモカの命令》 2 《悲哀まみれ》 2 《英雄の破滅》 1 《再利用の賢者》 1 《肉袋の匪賊》 1 《残忍な切断》 -サイドボード(15)- |
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 4 | 赤単 | ×〇× |
Round 5 | アブザン・ラリー | 〇〇 |
Round 6 | 赤単 | 〇×〇 |
Round 7 | 青赤《アーティファクトの魂込め》 | ×× |
Round 8 | 赤緑ドラゴン | ×× |
デッキ選択やカードの選択理由は【調整編】をご覧ください。
初日のスタンダードラウンドは2勝3敗、総合成績4勝4敗で終了。
7回戦の「青赤《アーティファクトの魂込め》」デッキを駆るJosh Utter-Leytonとの試合では、相性の悪さを意識しすぎてしまい、マリガンを嫌ってしまって負け。
《搭載歩行機械》が入っていることもあり、メインボードは間違いなく相性が悪いですが、サイドボード後には改善されるので、ちゃんとマリガンすべきでした。
最後は2連敗と残念でしたが、なんとか初日を突破できたので、みんな大好きマクドナルドでご飯を済ませて早々に就寝。
余談ですが、この日は18時半ごろにはほとんどの試合が終了しており、大会後にゆったりと過ごすことができました。
裏方のみなさんのがんばりに感謝しつつ、2日目に。
■ 2日目
セカンドドラフトはうろ覚えですが、《残虐無道の猛火》から。
1パック目から絶えず赤黒の流れが良く、2パック目の9手目には《猛火のヘルハウンド》が帰ってくるほどでした。
このアーキタイプに欠かせない《反逆の行動》こそ流れてきませんでしたが、それ以外はほぼ文句のないデッキが完成しました。
9 《山》 8 《沼》 -土地(17)- 1 《ゴブリンの栄光追い》 1 《マラキールの選刃》 1 《魔道士輪の暴漢》 1 《搭載歩行機械》 2 《ナントゥーコの鞘虫》 2 《肉袋の匪賊》 1 《飛行機械技師》 1 《アクロスの兵長》 1 《死橋のシャーマン》 2 《猛火のヘルハウンド》 1 《心酔させる勝者》 1 《護衛する自動機械》 2 《地震の精霊》 1 《トゲイノシシ》 -クリーチャー(18)- |
1 《魂裂き》 1 《死の円舞曲》 1 《稲妻の投槍》 1 《残虐無道の猛火》 1 《満月の呼び声》 -呪文(5)- |
1 《茨弓の射手》 1 《天使の墳墓》 2 《眼腐りの虐殺》 -使用したサイドボード(4)- |
《ナントゥーコの鞘虫》と《肉袋の匪賊》が2枚ずつで、なんとなく今回使ったスタンダードのデッキっぽいリストに(^_^;)
結果はこんな感じでした。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 9 | 緑黒エルフ | ×〇〇 |
Round 10 | 白黒 | 〇×〇 |
Round 11 | 赤白 | ×× |
またまた2勝1敗でフィニッシュ。
《茨弓の射手》と《トゲイノシシ》は毎回入れ替えていたので、そこは明確な構築ミスでした。
最終戦は2枚サイドインした《眼腐りの虐殺》か、2枚目の《山》が引ければ、というところで延々《沼》を引いて負け。
《山》でも良かったことを考慮するとかなり悔しいですが、マリガンミスというわけでもなかったと思うので、あまり気にしないことに。
さてさて、泣いても笑っても、続くスタンダードラウンドが最後の試合です。昨シーズンを締めくくる結果はこうなりました。
ラウンド | 対戦デッキ | 勝敗 |
Round 12 | 青黒コントロール | ×〇〇 |
Round 13 | 緑信心タッチ赤 | ×× |
Round 14 | 青赤《アーティファクトの魂込め》 | ×〇〇 |
Round 15 | 白緑星座 | 〇〇 |
Round 16 | アブザン・大変異 | 〇×〇 |
最後は4勝1敗で、総合成績10勝6敗で終了。
ギリギリ【目標は達成】できたものの、初日に4敗したのが響いて、賞金がもらえる75位には届かず、80位で最後のプロツアーは幕を閉じました。
今回はプレイングミスはあまりなかったと思いますが、その代わりにマリガンミスが非常に多かったです。
マリガンミスゆえに、ゲーム中に選択肢がなくてミスする要素がなかった可能性が高いと感じたので、ここは次回以降に生かしたいですね。
さて、このままだと少し短い(?)と思うので、最後に【このプロツアーで採用されたマリガン・ルール】の感想と、構築の反省点などを簡単に振り返ってみたいと思います。
■ 【バンクーバー・マリガン・ルール】の感想
まずはじめに、僕はマリガンが嫌いです。手札が減ることを極端に嫌う傾向があるので、マリガンが嫌いというよりも、マリガンが苦手・下手と言い換えて差支えないと思います。
ですが、そんな僕でも積極的にマリガンを行ってもいいと思うほどに、この【バンクーバー・マリガン・ルール】は秀逸です。
6枚なら7枚とほとんど変わらないくらいの好印象を受けていますし、今後ぜひとも全ての大会で採用してほしいと思いました。
ただ、不慣れなせいで結構な人数がこの「占術」を忘れたと聞いたので、もしもこのルールが採用されたら、浸透するまではお互いに「占術」忘れを指摘してあげられるといいんじゃないかなぁと思ったり。
ルール的には対戦相手の「占術」忘れを指摘する義務はありませんし、このルールが今後適用されるかも分かりませんが(^_^;)
■ スタンダードの反省点
「赤単」を軽視していたこと。今回はこれに尽きます。
特に《ケラル砦の修道院長》の強さに気付けなかったのは、情けない限りです。
このカードは今回の「赤単」の躍進を支えた要因であり、【プロツアー】で実際に使われてみてその強さに驚きました。
また、「赤単」の構成が「マナクリーチャーを除去して攻める」方向にシフトしていたのも、僕を含む「アブザン・ラリー」を使用したプレイヤーにとって逆風となりました。
これは事前の予想で多いとされた「緑信心タッチ赤」対策という意味合いが強いと思われますが、土地が少なく《エルフの神秘家》に依存した「アブザン・ラリー」デッキは、この流れに飲み込まれてしまいました。
「赤単」を軽視したこと。そして軽量除去が多いメタゲームを予想できなかったことは、今回のプロツアーで最大の反省点でした。
また、「赤単」と同様に、今プロツアーで勝ち組となった「青赤《アーティファクトの魂込め》」デッキを試していなかったのも課題のひとつと言えます。
このリストを最初に見たのは、7月25日~26日開催された【big magic open vol.4】でしたが、時間の関係もあってこれは試しすらしませんでした。
しっかりとこのデッキを仕上げてきた「ChannelFireball」+「Face to Face」チームがいた以上、次回はより広い視野を持って、今まで以上にたくさんのデッキを見ていくべきだと痛感しました。
もちろん、自分でデッキを作れるならそれに越したことはありませんが、今回のように大規模なイベントの結果がたくさんあるのならば、その情報を有益に使えるように注意すべきだと思いました。
また、今回は自分の中で【StarCityGames Open Richmond】の優勝リストが完璧だと結論付けましたが、帰国後に同デッキを仕様していたShaun McLarenさん(カナダ)のリストを見て、その完成度の高さに愕然としました。
2 《森》 2 《平地》 4 《吹きさらしの荒野》 4 《砂草原の城塞》 4 《疾病の神殿》 4 《ラノワールの荒原》 1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》 -土地(21)- 2 《エルフの神秘家》 4 《エルフの幻想家》 4 《サテュロスの道探し》 3 《森の女人像》 4 《異端の癒し手、リリアナ》 4 《不気味な腸卜師》 3 《ナントゥーコの鞘虫》 3 《肉袋の匪賊》 2 《無慈悲な処刑人》 2 《モーギスの匪賊》 -クリーチャー(31)- |
4 《先祖の結集》 4 《集合した中隊》 -呪文(8)- |
3 《悲哀まみれ》 3 《英雄の破滅》 2 《アラシンの僧侶》 2 《再利用の賢者》 2 《先頭に立つもの、アナフェンザ》 2 《思考囲い》 1 《苦悶の神、ファリカ》 -サイドボード(15)- |
「赤単」の隆盛を読み切っていたかのような《マナの合流点》0枚に始まり、火力に耐性のある《森の女人像》を優先している点など、このデッキはプロツアーに合わせてしっかりとアップデートされています。
《死霧の猛禽》を《エルフの幻想家》に変えるアイディアは、行弘(賢)君が提案してくれていたんですが、時間の関係で試せずじまいでした。
《死霧の猛禽》を抜いたために長期戦には多少弱くなっていると思いますが、その代わりに抜群の安定性を手にしています。
【このアブザン・コントロールのリスト】を見て以来、Shaun McLarenさんは個人的に最も注目しているデッキビルダーなんですが、今回はたまたま同じアーキタイプを使っていたこともあり、改めてその構築技術の高さを思い知る結果となりました。
スタートラインが同じはずのMcLarenさんと、ここまで大きな差が付いてしまったのは非常に悔しいです。次回以降はもう少し柔軟な発想ができるといいですね。
「実戦編」は以上です!最後になりますが、見事にトップ8入りしてプラチナと世界選手権出場を確定させたやまけん(山本 賢太郎)さん、殿堂入りを果たしたヤソ(八十岡 翔太)さんは本当におめでとうございます!
次回のプロツアー『戦乱のゼンディカー』でも、最低でも10勝6敗以上を、できることならもっと高い順位を狙ってがんばります!
まずは、今週末の【グランプリ・香港2015】で良い結果が残せるように、今からシールドの練習してきます。
それでは、また次回のブログで!
コガモ