PPTQ制度についてどう思うか?

晴れる屋


By Atsushi Ito


 いよいよ今日からプロツアー予備予選、PPTQ制度がスタートする。

 PPTQ制度の概要については公式記事でもわかりやすく解説されているところではあるが、そうはいっても実際にこれまでと比較してどう変わるのか、誰にとっても歓迎すべきものなのか、といった疑問は尽きないことだろう。

 それらの一言で言って「ぶっちゃけ、PPTQってどうなの?」という疑問に答えてもらうべく、本日の晴れる屋TCでのPPTQに参加していた強豪プレイヤーに意見を聞いてみた。



砂田 翔吾


第2期モダン神。プロツアー参加経験もある。



--「PPTQ制度に変わったことで、『プロツアー予選の抜けやすさ』はこれまでと比較してどのように変わったと思いますか?」

砂田 抜けやすくなったと思います。特に地方のプレイヤーにとっては、今までプロツアー予選が全然開催されていなかったのが地元の店舗でも予備予選が開催されうるようになったのが大きいと思いますね。地方で何とかして予備予選さえ抜けてしまえば、地域予選はこれまでより圧倒的に抜けやすい人数なわけですし」

--「総合的に、PPTQ制度への変更は良い変更だと思いますか?」

砂田 良い変更だと思いますよ。最近はPTQの参加人数も増えていて多いところでは300人とかになっていたところなので、それだと運営も大変でしょうから、PPTQで細かく分散させたのは良い判断なのかなと思いますね」



瀧村 和幸


チーム豚小屋の一員。プロツアー『ニクスへの旅』出場。
2月のプロツアー『運命再編』にも出場予定の強豪。



--「PPTQ制度に変わったことで、『プロツアー予選の抜けやすさ』はこれまでと比較してどのように変わったと思いますか?」

瀧村 抜けにくくなったのかなぁと思います。地域予選には海外の人も来られるわけですし、プロモの《ヴェールのリリアナ》がもらえるんで予備予選抜けた人はほとんどみんな地域予選に来るでしょうから、そうなると参加人数は128人ギリギリとかになるかもしれない。128人の4人抜けで一発勝負って、結局60~80人くらいの地方のPTQを何回も遠征できたときより厳しい印象がありますね。あと地味に予約が代理受付不可・来店のみとかだったりして大変なのも厳しい(笑)」

--「総合的に、PPTQ制度への変更は良い変更だと思いますか?」

瀧村 「僕自身はPTQグラインダーなのでちょっと厳しい変更だと思っていますが、こういった制度変更自体は面白いと思うので歓迎しています。それに来年は代わりに国内でのグランプリの開催回数も4回に増えたので、プロツアーの権利が欲しいだけならグランプリで勝つという方法もありますしね」



中島 主税


プロツアー・チャールストン06でチーム戦トップ4、プロツアー・フィラデルフィア11で個人戦トップ4と
入賞経験があるプロプレイヤー。



--「PPTQ制度に変わったことで、『プロツアー予選の抜けやすさ』はこれまでと比較してどのように変わったと思いますか?」

中島 抜けやすくなったなと思いますよ。60~100人くらいの地域予選で4人抜けというのはこれまでのPTQの大体4回分に相当するわけですし、地域予選の参加人数が128人以下ならトップ8には次の地域予選の参加権利が与えられるので、事実上地域予選のトップ8までは悪くないリターンがあると考えると、今のPPTQの方がチャンスは多いのかなと思います」

--「総合的に、PPTQ制度への変更は良い変更だと思いますか?」

中島 良い変更だと思いますね。地方の各店舗ごとに予備予選が行われるので、これまで大都市に比べてマジックをプレイする機会が少なかった人にも優しいですし、これによって裾野が広がっていけば、より多くの人がマジックを楽しめるようになるんじゃないかなと」





 「プロツアーの権利を得やすくなったか」という点については意見が分かれたものの、総合的には「良い変更」として3人ともが新しいPPTQ制度を歓迎していた。

 これから毎週末、各地方の様々なショップで予備予選が開催される。

 今までプロツアー予選には興味がなかった方も、予備予選なら普段の店舗大会とそう変わらない感覚で出られることだろう。

 そう考えると、もはやプロツアーは手の届く距離にある、とすら言える。

 この機会に、地元の予備予選に参加してみてはいかがだろうか。