皆さんこんにちは。
M14がリリースされルールの変更がありましたが、皆さんは新ルールでのレガシーをもうプレイされましたか?
さて、残念ながらSCGOレガシーは2週連続でお休みだったので、今回はSCGOレガシーの上位入賞デッキ解説の代わりに、ルール変更後のカード/デッキ考察と、M14で新たに加入したカードでレガシーの環境に影響を与えそうなカードを見ていこうと思います。
ルール変更
M14のリリースに際し、ルールの変更が行われました。
詳細につきましてはこちらをご覧ください。
特にレジェンドルールとPWのルールの変更は恐らくレガシーの環境に大きく影響を与えることが予想されます。そこで今回の記事では、レジェンドルールとPWのルールの変更が現環境にどのような影響を与えるかを解析していきたいと思います。
■レジェンドルールとPWのルールの変更
今回の変更により、複数のプレイヤーが同名の伝説のパーマネントや同タイプのPWを1体ずつコントロールできるようになりました。また、自分の場に伝説のパーマネントやPWがある場合に同名の伝説のパーマネントやPWを出す事ができ、新しくプレイした方か既に場に出ていた方を選んで場に残す事が可能になりました。
●精神を刻む者、ジェイス
3 《Underground Sea》 2 《Tundra》 1 《Tropical Island》 1 《Scrubland》 1 《Savannah》 4 《汚染された三角州》 3 《溢れかえる岸辺》 2 《湿地の干潟》 1 《霧深い雨林》 1 《新緑の地下墓地》 1 《忍び寄るタール坑》 1 《Karakas》 3 《不毛の大地》 -土地(24)- 4 《死儀礼のシャーマン》 4 《石鍛冶の神秘家》 1 《瞬唱の魔道士》 3 《聖トラフトの霊》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(13)- |
4 《渦まく知識》 1 《思案》 3 《Force of Will》 4 《剣を鍬に》 3 《思考囲い》 2 《突然の衰微》 1 《拘留の宝球》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《梅澤の十手》 1 《殴打頭蓋》 -呪文(23)- |
2 《大祖始の遺産》 2 《至高の評決》 2 《翻弄する魔道士》 1 《呪文貫き》 1 《狼狽の嵐》 1 《思考囲い》 1 《解呪》 1 《ゴルガリの魔除け》 1 《Force of Will》 1 《拘留の宝球》 1 《ジェイス・ベレレン》 1 《概念泥棒》 -サイドボード(15)- |
2 《島》 1 《平地》 3 《Tundra》 2 《Volcanic Island》 1 《Plateau》 4 《溢れかえる岸辺》 3 《沸騰する小湖》 1 《乾燥台地》 1 《氷河の城砦》 1 《Karakas》 3 《不毛の大地》 1 《アカデミーの廃墟》 -土地(23)- 4 《石鍛冶の神秘家》 2 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《造物の学者、ヴェンセール》 -クリーチャー(9)- |
4 《渦まく知識》 2 《呪文貫き》 2 《呪文嵌め》 1 《対抗呪文》 4 《Force of Will》 4 《剣を鍬に》 2 《イゼットの魔除け》 2 《至高の評決》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《遍歴の騎士、エルズペス》 1 《世界のるつぼ》 1 《火と氷の剣》 1 《殴打頭蓋》 -呪文(28)- |
3 《外科的摘出》 2 《狼狽の嵐》 2 《紅蓮破》 1 《天界の粛清》 1 《悟りの教示者》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《真髄の針》 1 《エーテル宣誓会の法学者》 1 《拘留の宝球》 1 《謙虚》 1 《Moat》 -サイドボード(15)- |
対消滅ルールが廃止され、《精神を刻む者、ジェイス》を使ったデッキのミラーマッチに大きな変化が訪れそうです。
ルール変更以前は同カードを後に出した側は能力の使用が出来ず、先に出した方が有利だったため、対策として軽い《ジェイス・ベレレン》が対消滅用に採用される事もありました。しかし変更後はお互いの場に《精神を刻む者、ジェイス》を出す事ができるので、ミラーマッチでは《名誉回復》《紅蓮破》《忘却の輪》等《精神を刻む者、ジェイス》を直接除去をする手段を採ることが重要になりそうです。《大渦の脈動》や《拘留の宝球》も有効ですが自軍の《精神を刻む者、ジェイス》も除去してしまうので注意してください。
戦闘ダメージで破壊するプランも勿論重要です。特にトークンをばら撒く《未練ある魂》はPWを攻撃するのにも守るのにも有効です。
ルールの変更により2枚目以降の《精神を刻む者、ジェイス》も除去された時のバックアップ以外の意味を持つようになりました。-1の能力を起動した後に2枚目の《精神を刻む者、ジェイス》を出してクリーチャーを2体バウンスしたり、+2の能力で相手のトップデッキをボトムに送った後に新しい《精神を刻む者、ジェイス》を出し再度+2の能力で相手のトップデッキを阻止する等のオプションが新たに追加されました。
●ヴェールのリリアナ
1 《山》 1 《沼》 1 《森》 3 《Badlands》 2 《Bayou》 1 《Taiga》 4 《血染めのぬかるみ》 4 《新緑の地下墓地》 3 《樹木茂る山麓》 4 《不毛の大地》 -土地(24)- 4 《死儀礼のシャーマン》 2 《渋面の溶岩使い》 4 《闇の腹心》 4 《タルモゴイフ》 3 《血編み髪のエルフ》 -クリーチャー(17)- |
4 《思考囲い》 3 《Hymn to Tourach》 4 《稲妻》 3 《突然の衰微》 1 《森の知恵》 4 《ヴェールのリリアナ》 -呪文(19)- |
3 《紅蓮破》 3 《仕組まれた疫病》 2 《強迫》 2 《古えの遺恨》 2 《梅澤の十手》 1 《虚無の呪文爆弾》 1 《Hymn to Tourach》 1 《壌土からの生命》 -サイドボード(15)- |
新ルールの恩恵を受けそうなもう一枚のPW。
新ルールの下では-2の能力を使った後に2枚目を出して再度-2の能力を使ってクリーチャーを除去することが出来ます。また、コンボデッキ相手に+1能力を使った後に2枚目を出して+1能力を使って再度Discardをさせる等プレイングの幅が広がりました。
《聖トラフトの霊》を目にする事も多くなりそうなので《ヴェールのリリアナ》は今後も重要なカードとして活躍が期待されます。
●梅澤の十手
1 《平地》 1 《森》 2 《Savannah》 2 《Bayou》 1 《Scrubland》 4 《吹きさらしの荒野》 3 《新緑の地下墓地》 1 《地平線の梢》 1 《ドライアドの東屋》 1 《Karakas》 1 《魂の洞窟》 4 《不毛の大地》 1 《Maze of Ith》 -土地(23)- 4 《ルーンの母》 3 《死儀礼のシャーマン》 2 《貴族の教主》 3 《スレイベンの守護者、サリア》 2 《石鍛冶の神秘家》 2 《クァーサルの群れ魔道士》 1 《漁る軟泥》 1 《スクリブのレインジャー》 1 《ガドック・ティーグ》 4 《聖遺の騎士》 2 《エイヴンの思考検閲者》 -クリーチャー(25)- |
4 《剣を鍬に》 4 《緑の太陽の頂点》 1 《森の知恵》 1 《情け知らずのガラク》 1 《梅澤の十手》 1 《饗宴と飢餓の剣》 -呪文(12)- |
2 《仕組まれた爆薬》 2 《思考囲い》 2 《未練ある魂》 2 《忘却の輪》 1 《流刑への道》 1 《壌土からの生命》 1 《漁る軟泥》 1 《スレイベンの守護者、サリア》 1 《情け知らずのガラク》 1 《殴打頭蓋》 1 《ボジューカの沼》 -サイドボード(15)- |
2 《島》 1 《平地》 1 《沼》 3 《Tundra》 3 《Underground Sea》 1 《Scrubland》 4 《溢れかえる岸辺》 3 《汚染された三角州》 2 《湿地の干潟》 1 《Karakas》 1 《アカデミーの廃墟》 -土地(22)- 4 《石鍛冶の神秘家》 3 《瞬唱の魔道士》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(8)- |
4 《渦まく知識》 1 《思案》 2 《呪文貫き》 1 《対抗呪文》 3 《Force of Will》 4 《剣を鍬に》 3 《未練ある魂》 2 《思考囲い》 2 《コジレックの審問》 1 《名誉回復》 1 《至高の評決》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《梅澤の十手》 1 《殴打頭蓋》 -呪文(30)- |
3 《聖トラフトの霊》 2 《外科的摘出》 1 《呪文貫き》 1 《コジレックの審問》 1 《陰謀団式療法》 1 《暗黒破》 1 《大祖始の遺産》 1 《解呪》 1 《盲信的迫害》 1 《非業の死》 1 《饗宴と飢餓の剣》 1 《Force of Will》 -サイドボード(15)- |
ルールの変更により強化されたカードの一枚です。
対消滅がなくなり以前よりも場に残り易くなったので、装備の対象に困らない《未練ある魂》を使うEsper Stonebladeで特に活躍が期待できそうです。《梅澤の十手》を使うデッキ同士の対戦では、相手より先に出してカウンターが乗り始めれば、対消滅しなくなったので相手の《梅澤の十手》を完封することができゲームを有利に進める事が可能になります。
以前よりも先に出した方が有利になるので、今後は相手側の《梅澤の十手》を直接除去する手段を多めに用意する必要がありそうです。Esper DeathbladeやBUGは 《突然の衰微》を無理なくメインに積む事ができます。Maverickも《クァーサルの群れ魔道士》を増量することが予想されます。
●聖トラフトの霊
1 《島》 4 《Volcanic Island》 3 《Tundra》 4 《溢れかえる岸辺》 4 《沸騰する小湖》 4 《不毛の大地》 -土地(20)- 4 《秘密を掘り下げる者》 2 《渋面の溶岩使い》 3 《瞬唱の魔道士》 3 《聖トラフトの霊》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(13)- |
4 《渦まく知識》 3 《思案》 4 《もみ消し》 3 《呪文貫き》 2 《目くらまし》 3 《Force of Will》 4 《剣を鍬に》 4 《稲妻》 -呪文(27)- |
3 《外科的摘出》 3 《紅蓮破》 2 《神聖の力線》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《呪文貫き》 1 《解呪》 1 《安らかなる眠り》 1 《聖トラフトの霊》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《Force of Will》 -サイドボード(15)- |
レジェンドルールの変更によって《幻影の像》で対消滅させられる事がなくなり、除去耐性がさらに上がりました。
上に挙げた《梅澤の十手》やその他の装備品とも相性が良く新ルールの環境では人気が上ることは容易に予想できるので、今後は《悪魔の布告》や《至高の評決》等を採ることが必要になりそうです。色が合えば《乱暴+転落》や《紅蓮地獄》も有効な対抗策となります。
●Karakas
9 《平地》 3 《Karakas》 1 《永岩城》 1 《地平線の梢》 1 《魂の洞窟》 4 《リシャーダの港》 4 《不毛の大地》 -土地(23)- 4 《ルーンの母》 4 《石鍛冶の神秘家》 4 《スレイベンの守護者、サリア》 4 《ファイレクシアの破棄者》 3 《ミラディンの十字軍》 3 《ちらつき鬼火》 2 《コロンドールのマンガラ》 2 《エイヴンの思考検閲者》 1 《悪鬼の狩人》 -クリーチャー(27)- |
4 《剣を鍬に》 4 《霊気の薬瓶》 1 《梅澤の十手》 1 《殴打頭蓋》 -呪文(10)- |
2 《安らかなる眠り》 2 《エーテル宣誓会の法学者》 2 《萎れ葉のしもべ》 2 《大変動》 1 《はらわた撃ち》 1 《太陽の槍》 1 《真髄の針》 1 《大祖始の遺産》 1 《梅澤の十手》 1 《レオニンの遺物囲い》 1 《忘却の輪》 -サイドボード(15)- |
ルールの変更により対消滅させられなくなり以前よりも土地としての信頼性が増した《Karakas》。
《実物提示教育》系のデッキやReanimatorは対消滅目的で《Karakas》を使用することができなくなったので、対策カードとしての使い勝手が向上しました。
サンプルリストとして挙げたDeath and Taxesは《Karakas》を複数枚採用したデッキです。
今回の変更により2枚目以降の《Karakas》が死に札にならなくなり、「既に場に出ている《Karakas》で相手の伝説のクリーチャーをバウンスした後、新しい《Karakas》を出してマナを出す」というプレイングも可能になりました。
M14 Set Review
M14で新たに加入したカードの中には、少数ながらレガシーの環境に影響を与えそうなカードが存在します。
●若き紅蓮術士
2 《島》 2 《山》 4 《Volcanic Island》 4 《沸騰する小湖》 3 《霧深い雨林》 3 《乾燥台地》 -土地(18)- 4 《秘密を掘り下げる者》 3 《渋面の溶岩使い》 4 《瞬唱の魔道士》 4 《若き紅蓮術士》 -クリーチャー(15)- |
4 《ギタクシア派の調査》 4 《思案》 4 《渦まく知識》 2 《呪文貫き》 3 《目くらまし》 4 《Force of Will》 4 《稲妻》 2 《Chain Lightning》 -呪文(27)- |
-サイドボード(0)- |
M14で新たに加入した《若き紅蓮術士》は軽いキャントリップやソーサリー、インスタントを多用するテンポデッキで活躍が期待できます。
ANTのサイドに忍ばせておくのも面白そうです。特にサイド後は相手の除去が減るので有効な戦略となりそうです。
●潮縛りの魔道士
12 《島》 4 《変わり谷》 4 《不毛の大地》 -土地(20)- 4 《呪い捕らえ》 4 《銀エラの達人》 4 《潮縛りの魔道士》 4 《アトランティスの王》 4 《真珠三叉矛の達人》 4 《メロウの騎兵》 -クリーチャー(24)- |
1 《呪文貫き》 4 《目くらまし》 4 《Force of Will》 3 《行き詰まり》 4 《霊気の薬瓶》 -呪文(16)- |
-サイドボード(0)- |
《潮縛りの魔道士》は厄介なクリーチャーである《渋面の溶岩使い》《死儀礼のシャーマン》等を封じる擬似除去として活躍が期待されます。マーフォーク・クリーチャーであるためロードによる恩恵を受けられるのでMerfolkの新戦力として活躍する可能性があります。
総括
レジェンドルールとPWのルールの変更は、プレイングの選択肢を増やしデッキ構築の幅を広げるなど、レガシーの環境に大きな影響を与えそうです。
PWを対消滅させることができなくなったことからPWを破壊することができる《名誉回復》の価値は以前よりも上がりそうです。以前からトップメタとして存在するEsper Deathbladeは、変更後に強化される《精神を刻む者、ジェイス》、《梅澤の十手》、《聖トラフトの霊》にアクセス可能な上、対策カードの《名誉回復》、《突然の衰微》等に容易にアクセスできるので新環境でも活躍が期待できそうです。
以上、ルール変更後のカード/デッキ考察とM14の新カードの解説でした。
次回の記事ではSCG Invitational New JerseyとSCGO Minneapolisの解説を予定しています。
それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいレガシーを!