USA Legacy Express vol.25 -SCG Invitational/Open Atlanta, SCGO Milwaukee, GP Strasbourg-

Kenta Hiroki


皆さんこんにちは。

新エキスパンションの「ドラゴンの迷路/Dragon’s Maze」のスポイラーがアップされていますが皆さんの注目のカードは何ですか?

さて今回はSCG Invitational AtlantaSCG Open AtlantaSCGO MilwaukeeGrand Prix Strasbourgの入賞デッキの解説をしていきたいと思います。

SCG Invitational AtlantaSCGO Milwaukeeには筆者もプレイヤーとして参加してきました。Invitationalはスタンダード部門での成績が芳しくなく賞金獲得圏内の入賞は叶いませんでしたが、レベルの高いプレイヤーとのゲームを楽しむ事ができ非常に有意義な週末でした。Milwaukeeはマネーフィニッシュをする事が出来ました。


SCG Invitational Atlanta トップ8デッキアーキタイプ

2013年4月5-7日
1位 Shardless BUG/青黒緑アグロ
2位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶+黒
3位 Deathblade/デスブレード
4位 Elves/エルフ
5位 Sneak and Show/スニーク・ショー
6位 ANT/ANT
7位 Merfolk/マーフォーク
8位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶+黒


スイスラウンドはスタンダードとレガシーで行われ、プレイオフはレガシーで行われたSCG Invitational Atlanta。予想通り安定した成績が期待できる青系のデッキを選択したプレイヤーが多かったようです。そんな中優勝したのはShardless BUGでした。青系のデッキに強い構成のShardless BUGを使用したGerry Thompsonは決勝でもEsper Stonebladeに対して危なげなく勝利していました。



SCG Invitational Atlanta デッキ解説

「Shardless BUG」「Esper Stoneblade」「Deathblade」「Elves」「Merfolk」


Gerry Thompson 「Shardless BUG」 SCG Invitational Atlanta (1位)

2 《Bayou》
2 《忍び寄るタール坑》
4 《霧深い雨林》
2 《汚染された三角州》
2 《Tropical Island》
4 《Underground Sea》
4 《新緑の地下墓地》
2 《不毛の大地》

-土地(22)-

2 《悪意の大梟》
4 《断片無き工作員》
4 《死儀礼のシャーマン》
4 《タルモゴイフ》

-クリーチャー(14)-
4 《突然の衰微》
4 《渦まく知識》
3 《Force of Will》
4 《祖先の幻視》
3 《Hymn to Tourach》
1 《大渦の脈動》
2 《思考囲い》
3 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(24)-
3 《虚無の呪文爆弾》
2 《悪意の大梟》
2 《誘惑蒔き》
2 《寒け》
2 《ヴェールのリリアナ》
1 《Hymn to Tourach》
1 《大渦の脈動》
2 《思考囲い》

-サイドボード(15)-
hareruya


プロツアー「ギルド門侵犯」でもトップ8に入賞など絶好調のアメリカのトッププレイヤーGerry ThompsonはSCG Invitational Los Angelesでも使用していたShardless BUGで見事優勝を成し遂げました。フェイスブックを通してインタビューをする事ができました。

筆者:Invitational優勝おめでとう。Esper StonebladeやRUG Delverが青いデッキの中では特に人気があるけどBUGを選択した理由は?

Gerry:Esper Stonebladeは自分のプレイスタイルに合っているとは思ったけど、他の青いデッキとの相性が良いからShardless BUGを選択した。青同士の対戦は普通、ゲームを決定付けるカードが《精神を刻む者、ジェイス》以外に無くて長引きやすい。《祖先の幻視》《断片無き工作員》のようにアドを稼げるカードが多いのがShardless BUGの優れている要因だ。RUGも悪くはないけど不利な状況で逆転できるデッキを使いたかった。

筆者:なるほど。InvitationalのトップメタはEsper Stoneblade等の青いデッキだったからグットチョイスだね。逆に相性の悪いデッキは?

Gerry:Shardless BUGは手札破壊、除去と一通り揃っているThe Rockと似ていて特別有利なマッチアップも無ければその逆も無くてメタに合わせて自由にチューニングできる。今回のリストはEsper, RUG, UW Miracles, Jundに特に有利でANTも悪くない。Sneak and Showは勝てない相手じゃないけど難しいマッチになる。《実物提示教育》からのデカブツには《誘惑蒔き》で何とかなるけど《騙し討ち》がキツイ。《ファイレクシアの破棄者》の採用を検討しても良いかもしれないね。今回スイスラウンドでElvesに負けたけど《仕組まれた疫病》をサイドに取っていればそこまで悪いマッチアップにはならないと思う。

筆者:参考になる意見をありがとう。

SCG Invitational Atlantaのメタにマッチしたリストを持ち込んで優勝を成し遂げたGerry Thompson。Shardless BUGはメタに合わせてカスタマイズしていけるタイプのデッキです。アドバンテージを稼ぐ手段も豊富なので青いデッキとのマッチアップの多いメタではベストチョイスと言えそうです。

断片無き工作員祖先の幻視誘惑蒔き






Shaheen Soorani 「Esper Stoneblade」 SCG Invitational Atlanta (2位)

2 《島》
1 《平地》
1 《沼》
4 《溢れかえる岸辺》
1 《氷河の城砦》
2 《湿地の干潟》
3 《汚染された三角州》
1 《Scrubland》
3 《Tundra》
3 《Underground Sea》
1 《Karakas》

-土地(22)-

3 《瞬唱の魔道士》
4 《石鍛冶の神秘家》
1 《ヴェンディリオン三人衆》

-クリーチャー(8)-
4 《渦まく知識》
1 《対抗呪文》
3 《Force of Will》
1 《直観》
4 《剣を鍬に》
2 《コジレックの審問》
3 《未練ある魂》
2 《思案》
1 《至高の評決》
2 《思考囲い》
1 《名誉回復》
1 《殴打頭蓋》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《梅澤の十手》
3 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(30)-
1 《幻影の像》
1 《青霊破》
1 《解呪》
1 《Force of Will》
1 《誤った指図》
2 《呪文貫き》
3 《外科的摘出》
2 《陰謀団式療法》
1 《コジレックの審問》
1 《非業の死》
1 《至高の評決》

-サイドボード(15)-
hareruya



Michael Hetrick 「Esper Stoneblade」 SCG Invitational Atlanta (8位)

4 《島》
1 《平地》
4 《溢れかえる岸辺》
1 《湿地の干潟》
2 《ミシュラの工廠》
4 《汚染された三角州》
1 《Scrubland》
3 《Tundra》
2 《Underground Sea》
1 《Karakas》

-土地(23)-

4 《瞬唱の魔道士》
4 《石鍛冶の神秘家》

-クリーチャー(8)-
4 《渦まく知識》
1 《対抗呪文》
4 《Force of Will》
1 《呪文貫き》
4 《剣を鍬に》
2 《コジレックの審問》
1 《未練ある魂》
2 《定業》
1 《至高の評決》
2 《思考囲い》
1 《名誉回復》
1 《殴打頭蓋》
1 《梅澤の十手》
4 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(29)-
2 《拘留の宝球》
1 《仕組まれた疫病》
1 《天界の粛清》
2 《呪文貫き》
3 《外科的摘出》
3 《聖トラフトの霊》
1 《非業の死》
1 《至高の評決》
1 《思考囲い》

-サイドボード(15)-
hareruya



Brian Braun-Duin 「Deathblade」 SCG Invitational Atlanta (3位)

1 《島》
1 《平地》
1 《沼》
1 《忍び寄るタール坑》
4 《溢れかえる岸辺》
1 《湿地の干潟》
4 《汚染された三角州》
1 《Scrubland》
1 《Tropical Island》
2 《Tundra》
3 《Underground Sea》
2 《不毛の大地》
1 《Karakas》

-土地(23)-

4 《闇の腹心》
4 《死儀礼のシャーマン》
3 《瞬唱の魔道士》
4 《石鍛冶の神秘家》

-クリーチャー(15)-
4 《渦まく知識》
1 《対抗呪文》
4 《剣を鍬に》
2 《コジレックの審問》
1 《思案》
3 《思考囲い》
1 《殴打頭蓋》
1 《梅澤の十手》
3 《精神を刻む者、ジェイス》
2 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(22)-
1 《瞬唱の魔道士》
1 《対抗呪文》
1 《解呪》
3 《Force of Will》
1 《流刑への道》
2 《外科的摘出》
2 《ヴェンディリオン三人衆》
2 《至高の評決》
1 《思考囲い》
1 《名誉回復》

-サイドボード(15)-
hareruya


青白系のStonebladeデッキはInvitationalでもその安定性から人気のあるアーキタイプでした。

Esper Controlの名人であるShaheen Sooraniのリストはメインはスタンダードな構成であるもののサイドは《幻影の像》《誤った指図》等他のリストではあまり見られないカードが採用されています。《幻影の像》は主にSneak and Showに対してサイドインするカードですがミラーマッチでも相手の《聖トラフトの霊》をコピーして対消滅させたりと用途の広いカードです。《誤った指図》《Hymn to Tourach》を使うデッキに対して使える他、Shardless BUGの使う《祖先の幻視》に対しても有効です。

青白好きで有名な、ChannelFireballのサイトのライターMichael Hetrickのリストは、《ミシュラの工廠》を採用したLand Stillを彷彿させる重コントロール型で《精神を刻む者、ジェイス》がメインに4枚採用されている事からもミラーマッチを意識していると分かります。

Brian Braun-Duin(BBD)は今回勝ち残った3名の中でも最も特徴のあるリストを使用していました。《死儀礼のシャーマン》の為に緑を足した型で、SCGO Washington, DCで入賞したJavier Arevaloのリストと異なり《聖トラフトの霊》が取られておらず、代わりに《闇の腹心》が4枚に増量されています。《死儀礼のシャーマン》のお陰で2ターン目に《ヴェールのリリアナ》、3ターン目に《精神を刻む者、ジェイス》という展開が可能です。今回のデッキテクでも紹介されています。

石鍛冶の神秘家闇の腹心精神を刻む者、ジェイス






Ross Merriam 「Elves」 SCG Invitational Atlanta (4位)

1 《ドライアドの東屋》
2 《森》
2 《Bayou》
4 《霧深い雨林》
1 《Savannah》
3 《新緑の地下墓地》
2 《吹きさらしの荒野》
4 《ガイアの揺籃の地》

-土地(19)-

1 《樺の知識のレインジャー》
2 《孔蹄のビヒモス》
4 《死儀礼のシャーマン》
4 《エルフの幻想家》
1 《Fyndhorn Elves》
4 《遺産のドルイド》
1 《ラノワールのエルフ》
4 《イラクサの歩哨》
1 《ティタニアの僧侶》
4 《クウィリーオン・レインジャー》
4 《ワイアウッドの共生虫》

-クリーチャー(30)-
4 《垣間見る自然》
4 《緑の太陽の頂点》
3 《自然の秩序》

-呪文(11)-
1 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《漁る軟泥》
1 《ヴィリジアンのシャーマン》
3 《突然の衰微》
1 《精神壊しの罠》
1 《ガドック・ティーグ》
1 《大祖始》
4 《陰謀団式療法》
1 《自然の秩序》
1 《ドライアドの東屋》

-サイドボード(15)-
hareruya



遺産のドルイド自然の秩序孔蹄のビヒモス





Ben Lundquist 「Merfolk」 SCG Invitational Atlanta (7位)

12 《島》
4 《変わり谷》
4 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《呪い捕らえ》
4 《アトランティスの王》
4 《真珠三叉矛の達人》
4 《メロウの騎兵》
1 《幻影の像》
4 《銀エラの達人》

-クリーチャー(21)-
4 《目くらまし》
2 《四肢切断》
4 《Force of Will》
2 《呪文貫き》
3 《行き詰まり》
4 《霊気の薬瓶》

-呪文(19)-
1 《真髄の針》
3 《大祖始の遺産》
1 《金粉のドレイク》
1 《幻影の像》
2 《残響する真実》
1 《水流破》
1 《呪文貫き》
3 《水没》
1 《梅澤の十手》
1 《大いなる玻璃紡ぎ、綺羅》

-サイドボード(15)-
hareruya




真珠三叉矛の達人幻影の像行き詰まり


今回のInvitationalでは部族デッキも大活躍でした。
Ross MerriamのElvesのリストは《孔蹄のビヒモス》が通常のリストと異なり2枚採用されています。その代わりElvesの定番の《威厳の魔力》が採用されていません。また、《ガイアの揺籃の地》がフル搭載されている等爆発力が重視されているようです。
Ben LundquistのMerfolkのリストは懐かしい《行き詰まり》搭載型です。《幻影の像》は追加のロードとしてだけでなくSneak and Show対策にもなります。



SCG Open Atlanta トップ8デッキアーキタイプ

2013年4月7日
1位 Goblins/ゴブリン
2位 Punishing Jund/ジャンド
3位 4C Loam/アグロローム
4位 Punishing Jund/ジャンド
5位 Metalworker/茶単
6位 Esper Stoneblade/白青石鍛冶+黒
7位 ANT/ANT
8位 ANT/ANT


Invitationalとは大きく異なりPunishing JundやLoam、Golblins等青いデッキに強いアーキタイプが上位を占めていました。そんな中、去年9月のSCGO Atlantaでも優勝していたMax TietzeがGoblinsで今大会も優勝しました。



SCG Open Atlanta デッキ解説

「Goblins」「Metalworker」


Max Tietze 「Goblins」 SCG Open Atlanta (1位)

3 《山》
3 《血染めのぬかるみ》
4 《魂の洞窟》
1 《Plateau》
4 《リシャーダの港》
3 《沸騰する小湖》
1 《Taiga》
4 《不毛の大地》

-土地(23)-

4 《宝石の手の焼却者》
4 《ゴブリンの従僕》
4 《ゴブリンの女看守》
4 《ゴブリンの群衆追い》
4 《ゴブリンの首謀者》
1 《ゴブリンの名手》
4 《ゴブリンの戦長》
3 《モグの戦争司令官》
2 《包囲攻撃の司令官》
1 《スカークの探鉱者》
1 《棘鞭使い》
1 《ブリキ通りの悪党》

-クリーチャー(33)-
4 《霊気の薬瓶》

-呪文(4)-
3 《大祖始の遺産》
1 《絶望の天使》
2 《クローサの掌握》
3 《精神壊しの罠》
3 《紅蓮操作》
3 《スレイベンの守護者、サリア》

-サイドボード(15)-
hareruya


今回優勝したMaxのリストはサイドの《クローサの掌握》《スレイベンの守護者、サリア》の為に緑と白を足しています。メインは最近定番の《群衆の親分、クレンコ》が不採用な以外はオーソドックスな構成です。サイドはコンボ対策に《精神壊しの罠》《スレイベンの守護者、サリア》、Sneak and Show対策に《絶望の天使》等コンボ対策にスペースを割っています。コンボ以外には互角以上に戦えるデッキなのでこの選択には納得です。

ゴブリンの従僕ゴブリンの戦長精神壊しの罠






Cleveland Rhoades 「Metalworker」 SCG Open Atlanta (5位)

4 《ダークスティールの城塞》
4 《大焼炉》
2 《山》
4 《古えの墳墓》
2 《魂の洞窟》
4 《裏切り者の都》

-土地(20)-

1 《荒廃鋼の巨像》
3 《カルドーサの鍛冶場主》
4 《磁石のゴーレム》
4 《金属細工師》
1 《鋼のヘルカイト》
3 《ワームとぐろエンジン》
4 《ゴブリンの溶接工》

-クリーチャー(20)-
3 《信仰無き物あさり》
4 《厳かなモノリス》
2 《稲妻のすね当て》
1 《師範の占い独楽》
1 《イシュ・サーの背骨》
1 《威圧の杖》
1 《ニンの杖》
3 《三なる宝球》
1 《通電式キー》
2 《オパールのモックス》
1 《解放された者、カーン》

-呪文(20)-
2 《虚空の杯》
3 《トーモッドの墓所》
2 《魔女封じの宝珠》
3 《ファイレクシアの破棄者》
1 《白金の帝像》
2 《血染めの月》
1 《解放された者、カーン》
1 《全ては塵》

-サイドボード(15)-
hareruya


今回入賞したCleveland RhoadesのMetalworkerはメインによく採用されている《虚空の杯》がサイドに落とされていたりと特徴のあるリストです。このデッキに採用されている《信仰無き物あさり》はデッキの回りをスムーズにし《ゴブリンの溶接工》との相性も良いので好感の持てるチョイスです。

金属細工師ゴブリンの溶接工信仰無き物あさり





SCGO Milwaukee トップ8デッキアーキタイプ

2013年4月14日
1位 Sneak and Show/スニーク・ショー
2位 4C Loam/アグロローム
3位 BUG Delver/チームアメリカ
4位 Merfolk/マーフォーク
5位 RUG Cascade/青赤緑続唱アグロ
6位 Deadguy Ale/デッドガイ・エイル
7位 Omni-Tell/スニーク・ショー
8位 BUG Delver/青黒緑アグロ


Sneak and Showの優勝で幕を閉じたSCGO MilwaukeeSCG Open Atlantaの青系に強いデッキで占められたメタから少し変化があり、Punishing JundやLoam系のデッキに強い《実物提示教育》系のデッキが結果を残しています。珍しくEsper Stonebladeがトップ8に一人も残りませんでした。



SCGO Milwaukee デッキ解説

「Sneak and Show」「BUG Delver」「Deadguy Ale」


Adam Jansen 「Sneak and Show」 SCGO Milwaukee (1位)

3 《島》
1 《山》
2 《古えの墳墓》
2 《裏切り者の都》
1 《溢れかえる岸辺》
3 《霧深い雨林》
4 《沸騰する小湖》
3 《Volcanic Island》

-土地(19)-

2 《猿人の指導霊》
4 《引き裂かれし永劫、エムラクール》
3 《グリセルブランド》

-クリーチャー(9)-
4 《渦まく知識》
4 《Force of Will》
2 《直観》
2 《誤った指図》
3 《呪文貫き》
4 《思案》
1 《定業》
4 《実物提示教育》
4 《騙し討ち》
4 《水蓮の花びら》

-呪文(32)-
3 《防御の光網》
1 《大祖始の遺産》
1 《狼狽の嵐》
1 《水流破》
2 《赤霊破》
1 《もみ消し》
1 《水没》
1 《外科的摘出》
2 《裂け目の突破》
1 《拭い捨て》
1 《Karakas》

-サイドボード(15)-
hareruya


今大会トップ16に4名と勝ち組の《実物提示教育》デッキ。優勝者のAdam Jansenのリストは《水蓮の花びら》4枚は当然のことながら《猿人の指導霊》までも採用した高速型です。《誤った指図》はBUGやJundが多い現在はメインに2枚採用も納得です。

猿人の指導霊実物提示教育誤った指図






David Barber-Calaghan 「BUG Delver」 SCGO Milwaukee (3位)

2 《Bayou》
2 《霧深い雨林》
3 《汚染された三角州》
1 《Tropical Island》
4 《Underground Sea》
4 《新緑の地下墓地》
4 《不毛の大地》

-土地(20)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《秘密を掘り下げる者》
4 《タルモゴイフ》
2 《墓忍び》

-クリーチャー(14)-
4 《突然の衰微》
4 《渦まく知識》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
4 《Hymn to Tourach》
3 《思案》
1 《梅澤の十手》
2 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(26)-
1 《漁る軟泥》
2 《青霊破》
1 《暗黒破》
2 《見栄え損ない》
2 《狼狽の嵐》
2 《クローサの掌握》
1 《精神を刻む者、ジェイス》
2 《強迫》
1 《壌土からの生命》
1 《忍び寄るタール坑》

-サイドボード(15)-
hareruya


《秘密を掘り下げる者》《墓忍び》等のクロックを《目くらまし》等のカウンターや《Hymn to Tourach》等のハンデスでバックアップしていくTeam America型のBUGです。Davidのリストは他のTeam Americaと異なりメインに《ヴェールのリリアナ》を採用しています。《実物提示教育》系のデカブツ対策になり、触りにくい《聖トラフトの霊》に対しても有効な対抗手段となります。

墓忍びHymn to Tourachヴェールのリリアナ






Daniel Nowak 「Deadguy Ale」 SCGO Milwaukee (6位)

1 《平地》
1 《沼》
1 《乾燥台地》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《湿地の干潟》
1 《Savannah》
4 《Scrubland》
4 《不毛の大地》
1 《Karakas》
1 《ヴォルラスの要塞》

-土地(22)-

4 《潮の虚ろの漕ぎ手》
4 《死儀礼のシャーマン》
2 《ミラディンの十字軍》
4 《ルーンの母》
4 《戦隊の鷹》
4 《石鍛冶の神秘家》
4 《スレイベンの守護者、サリア》

-クリーチャー(26)-
4 《剣を鍬に》
1 《コジレックの審問》
3 《思考囲い》
1 《殴打頭蓋》
2 《梅澤の十手》
1 《ヴェールのリリアナ》

-呪文(12)-
3 《謙虚》
2 《解呪》
3 《外科的摘出》
1 《ヴェールのリリアナ》
3 《強迫》
3 《未練ある魂》

-サイドボード(15)-
hareruya


《戦隊の鷹》を採用した珍しいスタイルの中速デッキです。《未練ある魂》よりも優先してメインに採用されています。《スレイベンの守護者、サリア》《不毛の大地》との相性を考慮するとマナの掛かる《未練ある魂》よりもカードパワーでは劣るもののコストが安い《戦隊の鷹》の方がこのデッキでは使いやすそうです。《スレイベンの守護者、サリア》をメインにフル搭載しているので重いスペルは採用しておらずクリーチャーが中心です。

潮の虚ろの漕ぎ手戦隊の鷹スレイベンの守護者、サリア





Grand Prix Strasbourg トップ8デッキアーキタイプ

2013年4月13-14日
1位 Death & Taxes/デス&タックス
2位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
3位 RUG Delver/カナディアン・スレッショルド
4位 Death & Taxes/デス&タックス
5位 Merfolk/マーフォーク
6位 BUG Delver/チームアメリカ
7位 Sneak and Show/スニーク・ショー
8位 Punishing Maverick/マーベリック


青いデッキがトップ8の半分を占めるのはSCG InvitationalやアメリカのGPと同じですが、それらの大会結果と異なりEsper Stonebladeが見当たりません。また、ヨーロッパのGPにしては珍しく今回トップ8に入賞したコンボらしいコンボはSneak and Showのみでした。そんな中、優勝はなんとDeath & Taxesでした。



Grand Prix Strasbourg デッキ解説

「Death & Taxes」「RUG Delver」


Thomas Enevoldsen 「Death & Taxes」 Grand Prix Strasbourg (1位)

1 《魂の洞窟》
1 《永岩城》
1 《地平線の梢》
3 《Karakas》
9 《平地》
4 《リシャーダの港》
4 《不毛の大地》

-土地(23)-

2 《エイヴンの思考検閲者》
1 《悪鬼の狩人》
3 《ちらつき鬼火》
2 《コロンドールのマンガラ》
3 《ミラディンの十字軍》
4 《ルーンの母》
4 《ファイレクシアの破棄者》
4 《石鍛冶の神秘家》
4 《スレイベンの守護者、サリア》

-クリーチャー(27)-
4 《剣を鍬に》
4 《霊気の薬瓶》
1 《殴打頭蓋》
1 《梅澤の十手》

-呪文(10)-
2 《大変動》
2 《エーテル宣誓会の法学者》
1 《はらわた撃ち》
1 《レオニンの遺物囲い》
1 《忘却の輪》
1 《真髄の針》
1 《大祖始の遺産》
2 《安らかなる眠り》
1 《太陽の槍》
1 《梅澤の十手》
2 《萎れ葉のしもべ》

-サイドボード(15)-
hareruya


参加者1365名のGPを制したThomas Enevoldsenのリストは様々な工夫が施されています。まず単体では微妙な性能の《コロンドールのマンガラ》が2枚に減量され、代わりに《実物提示教育》対策にもなる《悪鬼の狩人》が採用されています。
SCG Invitational Atlantaの影響でBUG系のデッキが増える事を予想したのか《突然の衰微》で除去されないクリーチャーである《ミラディンの十字軍》が採用されています。
サイドも《Hymn to Tourach》対策に《萎れ葉のしもべ》、軽量除去の《太陽の槍》、このデッキの構成と相性が良くPW対策にもなる《大変動》等、各所に細かい調整が見られる良リストです。余談ですが準決勝で当たってしまいワンツーフィニッシュはなりませんでしたが4位に入賞したMichael Bondeもほぼ同様のリストでした。

悪鬼の狩人ミラディンの十字軍大変動






Jacob Wilson 「RUG Delver」 Grand Prix Strasbourg (2位)

4 《霧深い雨林》
4 《沸騰する小湖》
3 《Tropical Island》
3 《Volcanic Island》
4 《不毛の大地》

-土地(18)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《敏捷なマングース》
4 《タルモゴイフ》

-クリーチャー(12)-
4 《渦まく知識》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
2 《呪文貫き》
1 《呪文嵌め》
4 《もみ消し》
4 《稲妻》
1 《二股の稲妻》
2 《ギタクシア派の調査》
4 《思案》

-呪文(30)-
1 《狼狽の嵐》
1 《墓掘りの檻》
1 《クローサの掌握》
1 《壌土からの生命》
2 《紅蓮破》
2 《乱暴+転落》
1 《呪文貫き》
3 《水没》
1 《硫黄の精霊》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《Zuran Orb》

-サイドボード(15)-
hareruya



Alexander Hayne 「RUG Delver」 Grand Prix Strasbourg (3位)

4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
3 《Tropical Island》
3 《Volcanic Island》
4 《不毛の大地》

-土地(18)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《敏捷なマングース》
1 《瞬唱の魔道士》
4 《タルモゴイフ》

-クリーチャー(13)-
4 《渦まく知識》
4 《目くらまし》
1 《四肢切断》
1 《狼狽の嵐》
4 《Force of Will》
3 《呪文貫き》
1 《呪文嵌め》
2 《思考掃き》
4 《思案》
4 《稲妻》
1 《二股の稲妻》

-呪文(29)-
1 《古えの遺恨》
2 《狼狽の嵐》
1 《墓掘りの檻》
1 《クローサの掌握》
2 《紅蓮破》
1 《赤霊破》
2 《乱暴+転落》
3 《水没》
2 《硫黄の精霊》

-サイドボード(15)-
hareruya


Grand Prix Chicagoで優勝経験のある強豪プレイヤーJacob Wilsonと、Pro Tour Barcelona(アヴァシンの帰還)の優勝者Alexander HayneはRUG Delverで参戦し見事にトップ4に入賞しました。
Jacob Wilsonのリストはスタンダードな《もみ消し》搭載型です。メインに採用されている《ギタクシア派の調査》が他のリストと異なるところです。
一方Alexander Hayneのリストは《もみ消し》が1枚も取られておらず、《瞬唱の魔道士》《狼狽の嵐》やメインに1枚だけ採用されている《四肢切断》等特徴のあるリストです。墓地を肥やすのに役に立つキャントリップスペルの《思考掃き》も採用されています。

敏捷なマングースギタクシア派の調査思考掃き





総括

SCG Invitational Atlantaは予想通りEsper Stoneblade等の青いデッキがトップメタでした。そしてそれらのデッキに対してアドバンテージ獲得手段が豊富で有利に立ち回れるShardless BUGが優勝という快挙を成し遂げました。

一方、同週末に行われたSCG Open AtlantaではGoblinsやPunishing Jund等青いデッキに対して有利なデッキが勝ち残る結果となりました。

そしてその翌週に行われたSCGO Milwaukeeは、Punishing Jund等の中速デッキに対して相性の良い《実物提示教育》系のデッキが多数上位入賞を果たし、優勝もそのバリエーションであり《猿人の指導霊》を採用する事により高速化したSneak and Showでした。

同週末に行われたGrand Prix StrasbourgではRUG DelverやBUG等青いデッキが数多く入賞していましたが、InvitationalやアメリカのGPの上位では必ずと言ってよいほど見かけるEsper Stonebladeはトップ8に存在しませんでした。そして優勝したのは《ミラディンの十字軍》をメインに採用する等メタに合わせて調整を施したDeath & Taxesでした。単色デッキながら白の優秀なクリーチャーをメタに合わせて選択していけるので今後の動向に注目です。

以上、SCG Invitational Atlanta、SCG Open Atlanta、SCGO Milwaukee、Grand Prix Strasbourgの解説でした。

次回の記事ではSCGO Seattleの解説を予定しています。
それでは次回の記事でまた会いましょう。楽しいレガシーを!