【レガシー】Round 1: 市川 ユウキ(Magic Online) vs. 稲村 祥男(東京)

晴れる屋

By Atsushi Ito


 晴れる屋トーナメントセンター、オープン記念大会レガシー杯のカバレージへようこそ!

 国内最大規模の300席のデュエルスペースが何とほぼ満員御礼。Eternal Festival2012を上回る278名ものプレイヤーが集まり、スイスドローもレガシーなのに9回戦。もはやちょっとしたグランプリだ。

 そんな中。

 処女雪を踏みしめるように、栄光のフィーチャーマッチエリアにいの一番に乗り込んできたのは。

 横浜・北九州と、日本レガシー選手権でまさかの2連覇を達成した、至高のカナスレ使い。

 マジックオンラインからの刺客、”triosk”市川だ。

市川 「最初の方に呼んでくれないとすぐ負けちゃうんで、ありがたいです」とおどけるが、鋭い眼光は真剣そのもの。今日も優勝して前代未聞の2週連続優勝を達成してしまうのか。

 だが、対戦相手となったのはジャンドを駆る稲村。クロックパーミッションのクロックを根絶しうる豊富な除去を擁しており、市川にとっては厳しい戦いになりそうだ。




 《精神を刻む者、ジェイス》が見守る中で。

 晴れる屋トーナメントセンターの歴史の1ページ目に刻まれる、記念すべきファーストマッチが開幕した。


Game 1

 ダイスで12を振った稲村が先攻。対して市川、ドロースペルなし→土地なしで痛恨のダブルマリガンとなってしまう。

 しかしそんな事情にはお構いなしの稲村、まずは《渋面の溶岩使い》を露払いとし、これが除去られないとみるや、続くターンには《死儀礼のシャーマン》を追加。リソースが少ない市川に猶予を与えない構えだ。

 さらに3ターン目にはフェッチから《森》をサーチし、《不毛の大地》をケアした3種の基本地形を並べると、市川を介錯すべくダメ押しの《タルモゴイフ》をプレイする。

 と、これにスタックで、ここまで静かに力を矯めていた市川が、ようやくファーストアクションとなる《渦まく知識》をキャスト。絶望的な状況を前に、市川の脳が加速する。

 まず手札の不要な土地をフェッチランドの起動と合わせてライブラリに送り返し、続けて狙い澄ました《呪文嵌め》でスタック上の《タルモゴイフ》を弾くと、自ターンのメインフェイズに《思案》で切り札の《Force of Will》を手札に加え、反撃の機会を待つ。




 だが、そんな市川をまるで嘲笑うように。

 返すターンに稲村がキャストしたのは、『続唱』持ちの《血編み髪のエルフ》

 《タルモゴイフ》がめくられると、これを《Force of Will》すると後がなくなってしまう市川、何とか虎の子の《目くらまし》で退けるものの、《血編み髪のエルフ》本体が着地してしまい、早くも市川のライフは残り12点。

 さらに稲村が3枚目の《タルモゴイフ》をキャストすると、これはさすがに《Force of Will》するが、ダブルマリガンが響いてこの一連で全てのリソースを使い切ってしまった市川は、もはやカードを畳むしかなかった。

市川 0-1 稲村


Game 2

 1ゲーム目とはうってかわって、《Tropical Island》からの《秘密を掘り下げる者》というロケットスタートを切る市川。残った手札も《思案》《もみ消し》《目くらまし》《Force of Will》にフェッチランドという、まさしくテンパイといった様相だ。稲村の初動《渋面の溶岩使い》を順調に《目くらまし》すると、戻った土地を置きなおしつつ、《もみ消し》を構えて《思案》を撃たないままターンを終える。

 だが稲村は手札から直接《Badlands》を置くと、即座に《秘密を掘り下げる者》《稲妻》で落とし、さらに2枚目の《渋面の溶岩使い》を着地させるという、完璧な捌きを見せる。

 これによって早くも唯一のクロックを失ってしまった市川。《思案》で第二の矢を探しにいくが、このマッチアップでは是が非でも欲しい《敏捷なマングース》が、しかしトップ3枚には見当たらない。仕方なく《目くらまし》を手札に入れつつ、《不毛の大地》《思案》と積んで、次なる攻防に備える。

 対して稲村は《不毛の大地》をセットすると、小手調べに《タルモゴイフ》をキャスト。これはさすがに通せないと《Force of Will》を切る市川だが、解決後に《Tropical Island》が割られてしまう。市川はお返しとばかりに積んでおいた《不毛の大地》で稲村の《Taiga》を割るのだが、稲村の土地が詰まる気配はない。

 何としても早いうちにクロックを設置したい市川、ここでさらに《思案》するが、《敏捷なマングース》はまだ見つからない。稲村の2枚目の《不毛の大地》《もみ消し》するが、立て続けに3枚目の《不毛の大地》を置かれてしまうと、今度は防ぐことができず、土地が1枚のみでマナトラブルに陥ってしまう。《渦まく知識》で土地を探しにいこうとするが、これには稲村の《赤霊破》が合わせられる。

 マナが出ず、クロックも先に用意されてしまった市川。《渋面の溶岩使い》にコツコツ殴られ、苦しい時間帯が続く。

 それでもここで市川、稲村の4枚目(!)の《不毛の大地》をなんとか《もみ消し》でかわすと、ようやく2枚目の土地を引き込むことに成功。満を持して3枚目の《Tropical Island》をサーチすると、ついにスレッショルドを達成した《敏捷なマングース》が降臨する。




 だが、ここで稲村はこれまでアタックに向かわせていた《渋面の溶岩使い》を本体狙いに切り替え、市川のライフは7。

 しかもこのタイミングで、稲村のトップデッキは絶望の《血編み髪のエルフ》。『続唱』が《闇の腹心》をめくると、これには市川、ようやく出せたばかりの《敏捷なマングース》を差し出すしかない。

 それでも、中盤からずっと温存していた《二股の稲妻》《渋面の溶岩使い》《闇の腹心》を一挙に屠り、なんとか盤面をまっさらに戻す市川。

 《森の知恵》は待ってましたとばかりに《呪文嵌め》し、我慢していた《秘密を掘り下げる者》《敏捷なマングース》を一気に展開。市川、完全にまくった格好だ。

 稲村の《死儀礼のシャーマン》に対しても《稲妻》を合わせ、《昆虫の逸脱者/Insectile Aberration》こそ《突然の衰微》されるが、稲村のライフは残り13。あとは《敏捷なマングース》が殴るだけ!!

 と、思ったのも束の間。

 ドローした稲村が3枚の土地をタップすると……降臨したのは《ヴェールのリリアナ》

 あえなく《敏捷なマングース》は墓地へ。

 市川は最後のリソース、《タルモゴイフ》を出すものの、稲村にきっちり《大渦の脈動》を合わせられてしまい。

 その後稲村が引き込んだ《死儀礼のシャーマン》が、長かったデュエルに終止符を打った。

市川 「ようやく《敏捷なマングース》で殴りだしたところで《ヴェールのリリアナ》トップされたのが効きましたねー。」

市川 0-2 稲村