4回戦を3-1で折り返し、グランプリチャンピオンでフィーチャーマッチの常連である石井と相対するのは、10月の予選で7戦全勝という圧倒的なパフォーマンスを見せた寺内。
プロツアー・テーロスよりも早いタイミングで《波使い》の可能性を見出し、青黒という形にしてみせたことから、今回も青単系のデッキを使っている……と思いきや、宗旨替えしたのかコロッサルグルールを持ち込んでいるようだ。
寺内 「青黒は青単と黒単がきつかったので。まあこのデッキも使い始めたばかりで、お試しですけどね」
Game 1
先手の寺内が《エルフの神秘家》スタートでターンを終えると、後手の石井の初動は《思考囲い》。
《ドムリ・ラーデ》
《森の女人像》
《ミジウムの迫撃砲》
《ニクスの祭殿、ニクソス》
という4枚の手札から《ドムリ・ラーデ》を落とし、あわやというところで2ターン目《ドムリ・ラーデ》のぶん回りを防ぐ。
《森の女人像》でさらにマナ加速する寺内に対し、キャストするべきスペルがないであろうこの隙にと石井は《地下世界の人脈》で長期戦に備える……が、寺内は引き込んだ《高木の巨人》を降臨させる。
すると石井、何とこの巨人への解答がない。
《地下世界の人脈》で追加ドローするが、《英雄の破滅》は引けない。さらに寺内、ダメ押しにトップデッキした《世界を喰らう者、ポルクラノス》を叩きつける。
やむなくブロッカーとして《群れネズミ》を召喚してはみるものの、見えている《ミジウムの迫撃砲》と《世界を喰らう者、ポルクラノス》の『怪物化』で綺麗に処理。
石井はあっという間に蹂躙されてしまった。
石井 0-1 寺内
Game 2
再び石井の《思考囲い》が寺内に突き刺さる。
《森の女人像》
《旅するサテュロス》
《炎樹族の使者》
《世界を喰らう者、ポルクラノス》
《歓楽者ゼナゴス》
というスペル内容から《歓楽者ゼナゴス》を落とすと、さらに続くターンの2枚目で《世界を喰らう者、ポルクラノス》をも落とし、完全に身を削り落とした形だ。
さらに《生命散らしのゾンビ》で《旅するサテュロス》が追放されると、寺内に残された選択肢はあまりに少ない。
それでも寺内、トップデッキした《歓楽者ゼナゴス》でトークンを出し、2発の《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》でライフが削れた石井を攻めたてる。続けてトップデッキ《高木の巨人》……はさすがに《究極の価格》で墓地行きとなるが、寺内、なおもトップから《世界を喰らう者、ポルクラノス》!!
今度はさすがに捌けない石井、《アスフォデルの灰色商人》をプレイしてチャンプブロックし、ライフをギリギリ1点残すことに成功する。《ヴィズコーパの血男爵》によるチャンプブロックを挟んだあと、《地下世界の人脈》をキャストしつつ、ようやく引き込んだ《破滅の刃》で『怪物化』した《世界を喰らう者、ポルクラノス》を葬ることに成功する。
こうなると《地下世界の人脈》が強い。寺内も《ドムリ・ラーデ》を引き込むが、これは《生命散らしのゾンビ》《変わり谷》のアタックで落ち、さらに《冒涜の悪魔》が追加。
寺内、さすがに万事休すか。
祈りを込めてキャストした《獣の統率者、ガラク》はしかし、寺内に《高木の巨人》を含む豊潤な手札をもたらす!
そして続くターンに《炎樹族の使者》《森の女人像》キャストに加えて《高木の巨人》プレイ、《ニクスの祭殿、ニクソス》から一挙6マナを出して即座に『怪物化』!
《冒涜の悪魔》を葬りつつ、残りライフ1点にまで詰まった石井に逆に王手を掛ける。
石井もようやく《群れネズミ》を引き込み、チャンプブロックしつつダメージレースをまくる算段を立てるが、寺内のトップはどこまでも強かった。
ダメージレースという言葉を無に帰す《漁る軟泥》!
石井 「それはあかんやろ!」
墓地には12体ほどのクリーチャーが溜まっており、9/9の《高木の巨人》と合わせて、チャンプブロックを繰り返すしかない。《群れネズミ》が必死にトークンを生産するが、そこには当然手札の犠牲が伴う。
ジリ貧の石井。《アスフォデルの灰色商人》で7点ドレインしてはみるものの、圧倒的にリソースが足りない。
やがて《獣の統率者、ガラク》が《世界を喰らう者、ポルクラノス》を運んでくると、石井は天を仰いだ。
石井 0-2 寺内