13点と当たり、トップ8をかけてRound 7を戦わなければならなくなってしまった国吉 真木朗。石鍛治入りバントと時間を使い切った熱戦の末に、なんとか引き分け、トップ8に入賞した。
50分を戦いきった国吉は、マッチ後にこう語った。
国吉 「《石鍛冶の神秘家》自体はそこまでつらくはないんですけどね……だからバントはそこまではきつくなかった。本当にきついのは《祖先の幻視》が入っているやつですよ」
準々決勝も、《石鍛冶の神秘家》デッキとはいえ、黒をタッチし《祖先の幻視》を採用していないタイプを使用する伊藤との対戦を制し、準決勝へと駒を進めた国吉。
そんな国吉の前に、ついに《祖先の幻視》入りの《石鍛冶の神秘家》デッキが立ちはだかる。
使用するのは小笠原 翔。
小笠原のデッキも青白の純正《石鍛冶の神秘家》ではなく、色をタッチしているタイプだが、赤をタッチしており、そしてとっておきの秘密兵器が投入されている。
その秘密兵器もまた、国吉のデッキにとって致命的だとのことだが、果たして、国吉は《祖先の幻視》のアドバンテージを乗り越える事ができるのか。
Game 1
先手の小笠原は、2ターン目に《石鍛冶の神秘家》をプレイし、《饗宴と飢餓の剣》をサーチ。対して、国吉も2ターン目に《喉首狙い》を《石鍛冶の神秘家》に打ち込む。
そして、3ターン目。ここで秘密兵器が早くも登場する。
《月の大魔術師》。
特殊地形が重要な国吉のデッキにとって、これは致命的な1枚。《渦まく知識》を追放しての《Force of Will》でカウンターする。続いて《壌土からの生命》で《汚染された三角州》を回収し、その後のアドバンテージの礎を築く。
《祖先の幻視》は待機したものの、《石鍛冶の神秘家》を《呪文嵌め》でカウンターされてしまう小笠原。そして、ここで土地が止まってしまう。なんとか自分のターンのドロー後に召喚された《ヴェンディリオン三人衆》は《Force of Will》するものの、《精神を刻む者、ジェイス》の着地を許してしまう。
そしてキャストされる《行き詰まり》。
《精神を刻む者、ジェイス》の対消滅狙いで《行き詰まり》をトリガーさせる小笠原。この《精神を刻む者、ジェイス》はカウンターされずに一瞬戦場に出る事を許され、国吉の《精神を刻む者、ジェイス》を道連れに墓地に行く。
だが、《精神を刻む者、ジェイス》の対応に成功したものの、《祖先の幻視》を《対抗呪文》でカウンターされてしまい、手札が枯渇してしまう小笠原。2連続で登場する《ヴェンディリオン三人衆》を2枚の《剣を鍬に》で処理していくのだが、2枚目は《精神的つまづき》されてしまう。
《ミシュラの工廠》と併せて5点のクロックでしばらくライフを削られてしまう小笠原。なんとか打開策として《殴打頭蓋》を通すものの、これは《破滅的な行為》で流されてしまう。
《ミシュラの工廠》でコツコツと殴られていく小笠原。さらに《壌土からの生命》で《不毛の大地》が墓地に落ち、特殊地形が次々と破壊されていく。
だが、国吉も決定的な追加の援軍を送り込む事ができず、小笠原なんとか《ミシュラの工廠》を《剣を鍬に》で追放すると、これをカウンターすることもできず、場がしばらく平らになってしまう。
小笠原も《ヴェンディリオン三人衆》を通してクロックを確保しようとするのだが、しかし、まったく攻め手を追加する事ができず、ゲームがどんどん停滞していく。
そして、停滞したゲームは、本来のディードスティルの土壌。いつしか《ミシュラの工廠》を引かれてしまう。
小笠原は《渦まく知識》で何とか有効カードを探す。そして特殊地形に対して、効果抜群の《月の大魔術師》を引き当てる。これが通れば逆転といっていいだろう。
もっとも、国吉がコントロールしている《破滅的な行為》がなかったら、という話でしかないが。
小笠原 0-1 国吉
Game 2
1ターン目に《祖先の幻視》を待機する小笠原。
国吉 「うーん、きたか……《祖先の幻視》強いなぁ……」
だが、しかし、3枚目の土地をひけない小笠原。一方、国吉は黙々と土地を並べてターンを返す。《渦まく知識》でなんとか土地を見つけだすものの、《不毛の大地》で破壊されてしまう。
土地が2枚のまま《祖先の幻視》の待機明けを迎える小笠原。そして、ここで引き当てた3枚の中に、土地は無い。《渦まく知識》で3枚みて、やっと土地を引き当てる。だが、国吉も十分なカードを手に入れられていない。
互いに《ヴェンディリオン三人衆》を出し合い、対消滅し、お互いの手札が公開される。
小笠原の手札は、《精神を刻む者、ジェイス》が3枚に《ギデオン・ジュラ》《饗宴と飢餓の剣》、そして《Plateau》というもの。ここから国吉は《精神を刻む者、ジェイス》を山札の下に送り込む。
続いて公開された国吉の手札は、《行き詰まり》《ヴェンディリオン三人衆》《Force of Will》《大渦の脈動》
小笠原は2回目の《石鍛冶の神秘家》でのアタック。そして、この戦闘ダメージが通った後に、土地をアンタップさせる能力の誘発したところで《ヴェンディリオン三人衆》がプレイされる。
この《ヴェンディリオン三人衆》は出る事を許されるものの、能力のスタックで国吉は《ヴェンディリオン三人衆》を《喉首狙い》して、自分も《ヴェンディリオン三人衆》をプレイする。
しかし、これを《赤霊破》でカウンターする小笠原。
結果、一方的に手札を見られた国吉は、その手札が全く小笠原の脅威に対応できるものではないことを鑑みて、残り時間を大事にするために、3ゲーム目に突入するのだった。
小笠原 1-1 国吉
Game 3
先手の国吉は2ターン目に《行き詰まり》をプレイ。この《行き詰まり》に《赤霊破》が撃たれ、国吉の《Force of Will》を小笠原が《目くらまし》したことで、カウンターされる。
そして、《祖先の幻視》を引き当てた小笠原はこれを待機し、ふたたび国吉は「つよいなー、それ」とつぶやく。
しばらくドローゴーが続くが、先に動き出したのは国吉。小笠原のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆》をプレイ。しかし、これは2枚目の《赤霊破》でカウンターされてしまう。国吉は自身のターンに《ヴィダルケンの枷》をプレイ。
そして、小笠原はお返しとばかりに国吉のターンエンドに《ヴェンディリオン三人衆》。ここで公開された国吉の手札は《Force of Will》《精神を刻む者、ジェイス》《四肢切断》。ここから《Force of Will》を山札の下に送り込むと、《饗宴と飢餓の剣》をプレイ。
この《饗宴と飢餓の剣》が《ヴェンディリオン三人衆》に付いてしまう。対応してプレイされた《四肢切断》も《目くらまし》されてしまう。
さらに、《石鍛冶の神秘家》でサーチされた《火と氷の剣》まで付いてしまうと、国吉は手を差し出す事しかできなかった。
小笠原 2-1 国吉