先週末のプロツアー『戦乱のゼンディカー』ではプロプレイヤーたちのお手本がお披露目されたが、今大会にも負けずとも劣らないアイデアが登場した。
自由な発想を持つデッキビルダーが作り上げた逸品を見てみよう。
6 《平地》 1 《山》 1 《沼》 4 《戦場の鍛冶場》 4 《遊牧民の前哨地》 4 《乱脈な気孔》 4 《風に削られた岩山》 -土地(24)- 4 《白蘭の騎士》 4 《道の探求者》 4 《隠れたる龍殺し》 3 《フェリダーの君主》 -クリーチャー(15)- | 4 《荒野の確保》 3 《天界のほとばしり》 2 《はじける破滅》 4 《チャンドラの灯の目覚め》 2 《精霊信者の剣》 2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》 2 《真面目な訪問者、ソリン》 2 《灯の再覚醒、オブ・ニクシリス》 -呪文(21)- | 3 《完全なる終わり》 2 《頭蓋書庫》 2 《電弧連鎖》 2 《穢れた療法》 2 《嵐の憤怒、コラガン》 2 《悲劇的な傲慢》 -サイドボード(15)- |
一見するとありがちな「マルドゥ」のコントロールだが、うっかり見誤ってはいけない。これは《フェリダーの君主》+《チャンドラの灯の目覚め》のコンボを狙う白赤のコンボコントロールなのだ。
このコンボのすごいところは、《チャンドラの灯の目覚め》は対象となったクリーチャーがパワー分のダメージをばら撒くため、《フェリダーの君主》の”絆魂”が発動することにある。つまり、《チャンドラの灯の目覚め》でダメージを与えたパーマネントの数×4(《フェリダーの君主》のパワーの値)=のライフを得る。
相手の盤面はまっさら、こちらのライフは40以上。ターンが返ってきたら《フェリダーの君主》の勝利条件達成というわけだ。
不運にも《フェリダーの君主》がいないときには、《道の探求者》《隠れたる龍殺し》《真面目な訪問者、ソリン》などの”絆魂”持ちが代役を務めてくれる。彼らには《フェリダーの君主》のような勝利条件はないが、強力なリセットコンボとして活躍してくれるに違いない。
単体除去に弱い点が気になるかもしれないが、モダン環境で幅を利かせている「青赤双子」も同じ問題を抱えつつもクリーチャーを使った2枚コンボを武器にしたデッキだ。「青赤双子」にできることが「白赤フェリダー」にできない理由もないはず。油断した相手を一撃で吹き飛ばす爽快感を楽しみたい方にお勧めしたい大味なデッキだ。