高橋優太のGP神戸2015・ヴィンテージ神決定戦レポート

高橋 優太


これまでのあらすじ


【プロツアーで惜敗を喫した】タカハシ。

リベンジを果たすべく、【グランプリ・神戸2015】に向けて練習を積むのであった。



■ 11/20-11/22 【グランプリ・神戸2015】

デッキはジェスカイブラック。



高橋 優太「ジェスカイブラック」
グランプリ・神戸2015

2 《山》
1 《平地》
1 《島》
1 《沼》
2 《窪み渓谷》
1 《燻る湿地》
1 《大草原の川》
4 《血染めのぬかるみ》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
4 《神秘の僧院》
1 《遊牧民の前哨地》

-土地(26)-

4 《ヴリンの神童、ジェイス》
3 《魂火の大導師》
4 《カマキリの乗り手》
3 《黄金牙、タシグル》

-クリーチャー(14)-
4 《焙り焼き》
2 《軽蔑的な一撃》
4 《はじける破滅》
3 《コラガンの命令》
2 《苦い真理》
3 《オジュタイの命令》
2 《時を越えた探索》

-呪文(20)-
3 《焦熱の衝動》
2 《払拭》
2 《強迫》
2 《否認》
2 《光輝の炎》
1 《龍王シルムガル》
1 《勇敢な姿勢》
1 《影響力の行使》
1 《悪性の疫病》

-サイドボード(15)-
hareruya


カマキリの乗り手黄金牙、タシグル苦い真理


「仮想敵がアブザンアグロ」というのは、このGPに参加するすべてのプレイヤーの共通見解だったと思う。

私自身アブザンアグロの経験をもとに弱点は何か考えて、下記2点を念頭に置いてデッキ構築をした。



1. パワーが2以下のシステムクリーチャーを使う


ヴリンの神童、ジェイス僧院の導師


《アブザンの魔除け》で除去されづらく、生き残ればそのままゲームを決めるカード。

つまり《ヴリンの神童、ジェイス》《僧院の導師》が相当する。実際【グランプリ・神戸2015】でも《僧院の導師》デッキは結果を残しており、アブザンアグロを倒すならこの2種からデッキ構築をスタートすると良い


魂火の大導師焙り焼き


またアブザンアグロの攻撃力は非常に高いので、ライフ獲得手段として《魂火の大導師》《焙り焼き》をセットで採用した。

《魂火の大導師》《アブザンの魔除け》で除去されず、後半6マナに届けば毎ターン5点回復+除去が出来るようになる。



2. 除去を多く入れて戦闘をさせない


焙り焼き焦熱の衝動


アブザンは4/4や4/5など単体のサイズが大きく、《アブザンの魔除け》《ドロモカの命令》など戦闘を補助する呪文が強力なためクリーチャー同士のぶつかり合いを得意とする。

クリーチャーにクリーチャーで対抗するのでなく、片っ端から除去できるように除去を《焙り焼き》4枚にした《焦熱の衝動》はアブザンアグロに弱いためサイドに落とした。



ラウンド 対戦デッキ 勝敗
Round 1BYE
Round 2BYE
Round 3アブザンアグロ 〇〇
Round 4アブザンアグロ ××
Round 5ジェスカイ 〇〇
Round 6赤黒ドラゴン ××
Round 7アブザンアグロ 〇×〇
Round 8アブザンアグロ 〇×〇
Round 9赤緑上陸 〇〇


ラウンド 対戦デッキ 勝敗
Round 105色《先祖の結集》 ×〇×
Round 11アブザンアグロ ××
Round 12白緑大変異 〇〇
Round 13バント大変異 〇×〇
Round 14アブザンアグロ 〇〇
Round 15ジェスカイブラック 〇×〇


対アブザンは4-2。もう少しサイドを割いても良いかも知れない。

ジェスカイは《先祖の結集》デッキを苦手とするので、メインに3枚ほどは打消し呪文が必要だと感じた。

次出るなら《否認》を1枚メインに入れたい。


11勝4敗プロポイント2点と250$獲得。



■ 12/12 【ヴィンテージ神決定戦】

デッキはボンバーオース。



高橋 優太「ボンバーオース」
ヴィンテージ神決定戦

3 《Tropical Island》
2 《Volcanic Island》
1 《Tundra》
3 《汚染された三角州》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《沸騰する小湖》
4 《禁忌の果樹園》
1 《Library of Alexandria》

-土地(18)-

1 《オーリオックの廃品回収者》
1 《グリセルブランド》

-クリーチャー(2)-
4 《定業》
4 《精神的つまづき》
2 《狼狽の嵐》
1 《Ancestral Recall》
1 《渦まく知識》
1 《思案》
1 《Time Walk》
1 《古えの遺恨》
4 《Force of Will》
1 《宝船の巡航》
1 《時を越えた探索》
4 《ドルイドの誓い》
1 《Black Lotus》
1 《Mox Pearl》
1 《Mox Sapphire》
1 《Mox Jet》
1 《Mox Ruby》
1 《Mox Emerald》
1 《仕組まれた爆薬》
2 《師範の占い独楽》
1 《太陽の指輪》
1 《黄鉄の呪文爆弾》
1 《ダク・フェイデン》
3 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(40)-
3 《トーモッドの墓所》
2 《鋼の妨害》
2 《紅蓮破》
2 《精神壊しの罠》
1 《濠の大魔術師》
1 《狼狽の嵐》
1 《古えの遺恨》
1 《天啓の光》
1 《天秤》
1 《仕組まれた爆薬》

-サイドボード(15)-
hareruya


ドルイドの誓いオーリオックの廃品回収者禁忌の果樹園


《ドルイドの誓い》は能力解決時に墓地に大量にカードが落ちる。

そこを利用して、《オーリオックの廃品回収者》+《Black Lotus》無限マナ、その後は《黄鉄の呪文爆弾》無限ダメージを狙うデッキだ。《オーリオックの廃品回収者》が何度も《黄鉄の呪文爆弾》を使う姿がボンバーマンに見えるため、「ボンバーマンコンボ」とも呼ばれる。

このデッキの利点として、通常の《ドルイドの誓い》より《墓掘りの檻》に耐性があることが挙げられる。

《ドルイドの誓い》《墓掘りの檻》が出ている状況での挙動は以下の通り。


《ドルイドの誓い》が誘発。
→クリーチャーが公開されるまでカードを墓地に置く。
→しかし《墓掘りの檻》があるので、公開されたクリーチャーは場に出ずライブラリートップのまま
→これで通常ドローした《オーリオックの廃品回収者》を4マナでプレイ。1マナ以下のアーティファクトを墓地から回収する能力は《墓掘りの檻》の影響を受けないので、《Black Lotus》《黄鉄の呪文爆弾》を戻して勝利だ。


また《オーリオックの廃品回収者》《グリセルブランド》と違って手札に来てしまっても活躍する。実際BUG相手のときは《仕組まれた爆薬》《黄鉄の呪文爆弾》を使いまわして盤面をすべて除去することが出来た。



ラウンド 対戦デッキ 勝敗
Round 1BUG 〇〇
Round 2グリセルオース ×〇〇
Round 3MUD 〇〇
Round 4マーフォーク 〇〇
Round 5BUG 〇〇
Round 6グリセルオース ××
Round 7黒単DD ×〇×


決勝ラウンドに残った場合、予選ラウンドの上位が先攻後攻の選択権を持つ。ヴィンテージでは先手の価値が非常に高いので、決勝ラウンドで先手を取るため6回戦でIDをしなかったが、《ドルイドの誓い》ミラーマッチで敗北。

あとで【トップ8のデッキリスト】を見たのだが、洗練されたグリセルオースだった。プレイも相手の方が上手で、完敗だった。

最後の黒単DD相手にもプレイミスで負けてしまい、トップ8ならず。


大会を通して、ヴィンテージはやりこみ度が高く経験値が重要なフォーマットだと実感した。1枚制限は多いがどのカードにも対処手段があり、「運ゲー」の印象は受けなかった。

優勝者の森田さんも晴れる屋ヴィンテージ大会によく通っていた「やりこみ型」プレイヤーであり、練習量が結果として表れている。





次回のヴィンテージ神挑戦者決定戦はMOで研鑽を積んで再挑戦したい。


さて、早いもので今週末はラストサンだ。

一旦切り替えて、残り5日間スタンとレガシーに集中せねば。

ではまた


高橋優太



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