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【プロツアー『ゲートウォッチの誓い』】によってその力を全世界に知らしめた「エルドラージ」デッキは得体のしれない進化を続け、ますます凶悪になり、そしてその使用者は増えていく一方だ。
第6期モダン神挑戦者決定戦でも「エルドラージ」勢力は数多のモダンプレイヤーをなぎ倒していたが、そんな潮流に真っ向から立ち向かうものがいた。
第6回戦終了時点でスイスラウンドを5-1という成績で駆け抜けていた林 政孝(千葉)。彼の相棒である『アグロローム』は果たしてどのようなデッキなのか、話を伺った。
--「このデッキの基本的な動きを教えてください」
林 「『アグロローム』なので、基本的には《溶鉄の渦》や《壌土からの生命》で《田舎の破壊者》を育てて攻撃します。《桜族の斥候》と《壌土からの生命》による1→3→5→7マナとジャンプアップできることも強みです」
--「このデッキの強みはなんでしょうか?」
林 「《溶鉄の渦》や《紅蓮地獄》、それと《コジレックの帰還》があるので小型クリーチャーを使ったデッキ全般に強いです。今日も『親和』や『マーフォーク』に勝っています。赤を濃くしているので、《壌土からの生命》と《溶鉄の渦》が揃えば毎ターン6点ダメージを飛ばせたりして気持ちいいです」
--「なるほど。しかし、それらの火力で焼きにくいエルドラージは厳しそうですね」
林 「おっしゃるとおりエルドラージデッキは少し苦手で、《タルモゴイフ》や《田舎の破壊者》でサイズ勝ちするか、《世界を壊すもの》+《コジレックの帰還》で対抗するしかないです」
--「一般的に、『アグロローム』というとジャンドカラーで組まれているイメージが強いのですが、このデッキはなぜ2色なのでしょうか?」
林 「そもそも『アグロローム』に入っている黒は手札破壊や《ヴェールのリリアナ》のための色なのですが、現環境はクリーチャーデッキが多いので手札破壊はあまり強くなく、《ヴェールのリリアナ》を採用するとダブルシンボルを出すためにマナベースに負荷がかかるので土地からのダメージも増えますし、《溶鉄の渦》を安定運用しにくくなるので……赤緑にしたことでコンボへの耐性は少し下がっていますが、サイドボードに《瘡蓋族の狂戦士》を採用しています」
--「《瘡蓋族の狂戦士》とはニッチなカードですね……」
林 「練習で『アドグレイス』と対戦したときに10:0くらいの相性差を感じたので試してみたんですが、けっこう『高名』できますし、これのおかげで相性はかなり改善されました。一応『ランタンコントロール』も見れるカードとして採用したのですが、今日はどちらにも当たらなかったので出番はありませんでしたね(笑)」
--「メインボードに採用されている《カザンドゥへの撤退》の感触はどうですか?」
林 「このカードはすごいですよ。《壌土からの生命》や《桜族の斥候》と組み合わせれば毎ターン『上陸』を誘発させることができますし、一度《桜族の斥候》が10/10まで育ったこともあります」
--「それはすごいですね……最後に、このデッキの改善点などがあれば教えてください」
林 「エルドラージデッキは予想していた以上に厳しいマッチアップになってしまったので、これを改善できればなぁと思います。1ターン目《桜族の斥候》から2ターン目に《血染めの月》をプレイすることができるので、この動きの安定性をより追及するというのはアリかもしれませんね」
--「どうもありがとうございました!この後の試合もがんばってください!」
3 《森》 2 《山》 2 《荒地》 3 《燃えがらの林間地》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《ドライアドの東屋》 4 《樹木茂る山麓》 2 《血染めのぬかるみ》 2 《新緑の地下墓地》 2 《吹きさらしの荒野》 4 《幽霊街》 -土地(26)- 4 《桜族の斥候》 1 《スカイシュラウドのレインジャー》 4 《タルモゴイフ》 4 《田舎の破壊者》 2 《巨森の予見者、ニッサ》 2 《世界を壊すもの》 -クリーチャー(17)- |
3 《信仰無き物あさり》 4 《壌土からの生命》 2 《紅蓮地獄》 2 《コジレックの帰還》 4 《溶鉄の渦》 1 《カザンドゥへの撤退》 1 《突撃の地鳴り》 -呪文(17)- |
3 《瘡蓋族の狂戦士》 3 《クローサの掌握》 3 《血染めの月》 2 《漁る軟泥》 2 《ワームとぐろエンジン》 2 《粉砕の嵐》 -サイドボード(15)- |