速報!Jeremy Dezani、大澤 拓也、Hareruya Prosに加入!!

晴れる屋メディアチーム

By Yusuke Kanazawa




 日本のプロマジックを牽引し、マジックを盛り上げたいという目的で結成されたチーム「Hareruya Pros」。

 日本で、そして世界で活躍を続けるHareruya Prosに、この度新たなメンバーが加わることとなった。


 Jeremy Dezani(フランス)

 大澤 拓也(東京)


 プロツアー優勝経験のある強豪プレイヤー2名のHareruya Pros加入。

 驚きと興奮をもって迎えられる両名。彼らの個性をしるに迫るべく行われたインタビューへの回答をここに記載しよう。



Jeremy Dezani(フランス)

 2013-2014年シーズンのプレイヤー・オブ・ザ・イヤー獲得者であり、【プロツアー『テーロス』】では「青単信心」を使いこなし見事優勝の栄冠に輝くなどの実績を持つフランスのプロプレイヤー。

 グランプリのトップ8入賞回数は10回にも上り、優勝2回準優勝2回を記録している強豪。

 海外プレイヤーとしては初のHareruya Pros加入となる。








■ あなたは何者ですか?

――「マジックを始めたきっかけと、マジック人生で印象深かったことを教えてください。」

※画像は【マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

Dezani 「I started play magic at 15 years old , 10 years ago. After school I usually went to the game center to practice with other magic players. After the win at PT Theros I took the decision to be a professional player.」

(10年前、15歳の時にマジックを始めたんだ。放課後にゲームセンターへ行って、同じくマジックをやっている人たちと練習していたよ。【プロツアー『テーロス』】で優勝した後、プロプレイヤーとしての活動を開始しようと決めた。)


――「プロツアー優勝をご経験なさっていますが、どのような要因がその戦績に繋がったと考えていますか?」

※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

Dezani 「The best is to find a deck 3 days before and have it in multiple copies to test and practice enough to have the best main and sideboard list possible. Also you have to practice a lot of draft to know what archetypes there are in the format and to be able to evaluate the pick order of cards.」

(3日前にデッキを決めて複数のコピーを作り、可能な限りベストなメインボードとサイドボードをリストアップできるよう試験と練習を重ねたこと。同時に、そのフォーマットにどんなアーキタイプがあるかを知り、カードのピック順を身に付けるために繰り返しドラフトを練習したことだね。)


――「10回のグランプリベスト8進出(スタンダード3回、モダン2回、リミテッド5回。内リミテッド、モダンで1回ずつ優勝)経験がありますが、どういった方法でマジックを練習していらっしゃるのでしょうか?」

Dezani 「For Limited Grand Prix, I usually just practice online. For constructed, the Online metagame is quite different compared to the Grand Prix metagame, so i usually just make an educated guess about the Grand Prix metagame and practice keeping that in mind while sharing ideas it with some of the great players I know.」

(リミテッドのグランプリでは、僕はだいたいMagic Onlineで練習している。構築のグランプリのメタゲームはMagic Onlineとは全く異なるから、知り合いの素晴らしいプレイヤーと練習したり、アイデアを共有したりしてグランプリのメタゲームを推測するのを好むよ。)


――「交流のあるプレイヤー(コミュニティ)、尊敬しているプレイヤーなどについて教えてください。」

Dezani 「I have two magic communities , one is the Pro player crew and then there is my casual crew , such as my friends with who I usually cube draft.」

(僕にもマジック仲間がいる。プロプレイヤー、カジュアルプレイヤー、いつもはキューブドラフトをやってる友達もね。)


※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

Dezani 「Raphael Levy is my master , since I startetd playing on the Pro Tour we test and discuss with each other about most things, interaction between us is very good and we think about magic the same. He taught me everything I know.」

(ラファエル・レヴィは僕の師だ。プロツアーに出場し始めたときから、練習と議論を重ねてきた。お互い凄くいい影響をし合って、同じマジックを考えている。彼は知っていることを僕に全部教えてくれたよ。)






■ プレイヤーとしての人物像

――「得意としているフォーマットは何ですか?また、その理由も教えてください。」

Dezani 「I am usually quite good at deckbuilding, when group testing I’m the guy who comes up with good ideas and bases for decklists for people but I am better at playing limited games.」

(通常僕はデッキ構築が得意で、仲間内の練習ではアイデアとデッキリストを提供する側だけど、リミテッドのプレイも得意だね。)


――「これまでにプレイしたゲームの中でも最も印象深いものを教えてください。」


※画像は【マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

Dezani 「The PT Top 8 of Pro Tour Theros is my best moment.」

(【プロツアー『テーロス』】の決勝トーナメント。)





――「好きなカードやお気に入りのデッキはありますか?」

Dezani 「My favorite card was probably deathrite shaman who helped me get my first magic title with Jund at Grand Prix Lyon(modern). My favorite decks were probably mono U devotion and Jund in standard with huntmaster, liliana of the veil and bonfire of the damned.」

(カードは《死儀礼のシャーマン》かな、【グランプリ・リヨン2012(モダン)】のジャンドデッキで僕に初めてのタイトルをくれたカードだ。デッキなら多分「青単信心」と、《高原の狩りの達人》《ヴェールのリリアナ》《忌むべき者のかがり火》入りスタンダードのジャンド。)


死儀礼のシャーマン高原の狩りの達人ヴェールのリリアナ忌むべき者のかがり火



――「日本のマジックプレイヤーについてどのような印象を持っていますか?また、欧米やEU諸国のプレイヤーとどのような違いがあるのでしょうか?」

Dezani 「The experience I have with Japanese players is that it’s harder to read them. Mainly because they don’t have same reactions European / American players have during games.」

(経験から言うと、日本人プレイヤーの表情や態度から状況を察知するのは難しいね。主にヨーロッパ・アメリカのプレイヤーと同じリアクションをしないからなんだけど。)



■ Hareruya Prosで描く青写真


――「Hareruya Pros加入のきっかけは何ですか?」

Dezani 「Hareruya is a team with a lot of great players, many of them legends of the game. It’s an honor to be able to take part in the project and defend the colors of Hareruya.」

(Hareruya Prosは多くの素晴らしいプレイヤーとレジェンドがいるチームだ。その一員となり、晴れる屋の色をまとうことは栄誉だよ。)


――「Hareruya Prosとしてどのような活動をしていこうと考えていますか?」

Dezani 「I will produce some content, articles for Hareruya and play in the highest level tournaments around the world for Hareruya.」

(晴れる屋のためにいくつかの記事を書くつもりだし、世界中のハイレベルなトーナメントで晴れる屋のために戦おう。)


――「マジックプレイヤーとしての目標をお教えください。」

Dezani 「I would like to travel the world next year and continue to play in all the Pro Tours. Also I would like to add to my achievements I’ve made so far in the game.」

(来年は世界を旅して、全てのプロツアーに出場を続けたいと思っている。同時にゲームでは可能な限りタイトルを獲りたいね。)



大澤 拓也(東京)

 リミテッドプロツアーである【プロツアー・プラハ2006】では優勝(これが日本人の海外プロツアーでの初優勝となる)、【プロツアー・ジュネーヴ2007】では準優勝の華々しい成績を誇るリミテッド巧者。

 グランプリにおいてもTop8への入賞回数6回の内4回がリミテッドグランプリと、その卓越したリミテッドセンスは誰もが認めるものである。

 確かな経験と実績に裏打ちされた実力をもって近年よりトーナメントシーンに復帰、Hareruya Prosとしてより一層の飛躍を目指す。






■ あなたは何者ですか?

――「マジックを始めたきっかけと、マジック人生で印象深かったことを教えてください。」

大澤 「学校の友達に誘われて始めました。多分『エクソダス』が出た頃だと思います。1年くらいで周りの友達は辞めてしまったので、そこからはカードショップに通うようになり大会にも出るようになりました。ありがちな展開ですね(笑)。

 ちなみに浅原(浅原 晃)さんや北山(北山 雅也)くんとはその頃からの付き合いなのでもう20年近くになります。」


※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

大澤 「印象深かったことといえば【グランプリ・香港2004】で初めてグランプリTop8に入ったときですね。当時の実力からしたらTop8に入れたのは完全にまぐれだったんですが、そこからプロプレイヤーの皆さんと交流させていただけるようになったので、自分のマジック人生の中でのターニングポイントかなと思います。」


――「プロツアー優勝をご経験なさっていますが、どのような要因がその戦績に繋がったと考えていますか?」


※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

大澤 「正直、自分にはゲームの才能がないと思っています。それでもプロツアーを優勝できたのは環境に恵まれ、高いレベルで練習することができていたからだと思います。」

大澤 「自分が人より優れているところを強いて挙げるならば集中力とメンタルかなと思ってます。マッチが始まってしまえば目の前の盤面に集中するので、それが1回戦でも決勝戦でも同じ1マッチとしてプレイします。」


――「交流のあるプレイヤー(コミュニティ)、尊敬しているプレイヤーなどについて教えてください。」

大澤 「コガモ(津村 建志)、ヤソ(八十岡 翔太)、ナベ(渡辺 雄也)、行弘くん(行弘 賢)には頻繁にマジックを教えてもらっています。

 尊敬してるプレイヤーは格(石田 格)さん、ローリー(藤田 剛史)さん、浅原さんです。格さんにはプロプレイヤーとしての活動の全てを、ローリーさんには根本的なマジックに対する姿勢や考え方を教えてもらいました。」


※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

大澤 「マジックプレイヤーとして一番影響を受けてるのは浅原さんです。実は浅原さんから直接何かを教わったことって一度もないんです(笑)。

 でも、大会で勝ちにこだわりたいと思うようになったきっかけは、カードショップの大会のポイントレースでぶっちぎりで1位だった浅原さんがいたから。プロツアーに出たい、プロプレイヤーになりたいと思ったときにも、いつも前には浅原さんがいたような気がします。

 浅原さんがいなければ、マジックを途中で辞めてしまっていたら、間違いなく今の自分はいないのでとても感謝しています。

 物心がついてから基本的に涙を流した記憶がほとんどないんですが、【世界選手権2005】で浅原さんのTop8が決まった瞬間は自分でもビックリするくらい号泣してしまいました。未だになんであんなに泣いたのかは自分でもわかりません(笑)」


――「しばらくマジックプレイヤーとしての活動を休止されていたようですが、復帰のきっかけとなったのは何ですか?」

大澤 「マジックというゲームは最高に面白いので完全に辞めていたわけではなくて、1年に1回国内グランプリに出るとか、たまにMagic Onlineでプレイするとか細々と続けてはいたのですが、本格的に復帰しようと思ったきっかけは色々な企業がプレイヤーをスポンサードし始めて業界がとても盛り上がっているからです。

 自分がプロツアーに行っている頃にもプロと呼ばれることはありましたが、今では正真正銘のプロプレイヤーになれるチャンスがあるのでとても素晴らしいと思います。」



■ プレイヤーとしての人物像

――「得意としているフォーマットは何ですか?また、その理由も教えてください。」

大澤 「ドラフトです。理由は単純に好きなので練習量が一番多いからだと思います(笑)。あとは構築と違ってテクニックが情報伝達しにくいので、練習や環境理解度の差が出やすいからです。」


――「大澤さんといえば世界的なリミテッド巧者として知られていますが、これからはリミテッド記事などを拝見できるのでしょうか?」

大澤 「記事を書くのはあまり上手くないのですが、機会をいただけるようであれば書いてみようと思います。あまり期待しないで待っていてください(笑)」


――「マジックをプレイするうえで心がけていることがあれば教えてください。」

大澤 「負けたゲームから勝ち筋を探したり、ミスしてしまったところを検討することです。土地が事故ったり、マリガンが重なって負けてしまった場合でもマリガンミスはなかったか、構築ミスはなかったのかと考えます。」

大澤 「誰にでも土地事故はありますし、マリガンが重なることもあります。それをそこだけで終わらせるのではなく、次から少しでもその可能性を低くする努力が必要だと思っています。人によっては負けを引きずり過ぎるのはよくないと思う方もいるとは思いますが、自分は負けたゲームからでしか学べないこともたくさんあると思うので、そういう意識はとても重要だと考えています。」


――「これまでにプレイしたゲームの中でも最も印象深いものを教えてください。」


※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。

大澤 「プロツアージュネーヴの決勝戦です。理由は敢えて書きませんが何度も夢に出てきました(笑)」


――「好きなカードやお気に入りのデッキはありますか?」

大澤 「ちょっとアホみたいですけど場に出ただけで得するクリーチャーが好きです(笑)。代表的なとこでいえば《血編み髪のエルフ》《包囲サイ》ですかね。」


血編み髪のエルフ包囲サイ


大澤 「好きなデッキは当時のスタンダードのジャンドと親和です。世間的にはあまりいい環境ではなかったと言われていますが、同型対決はマリガンやサイドプランで結構差が出たので、かなりやり込んだ覚えがあって印象深いです。」



■ Hareruya Prosで描く青写真

――「Hareruya Pros加入のきっかけは何ですか?」

大澤 「ありがたいことに少し前から声をかけていただいていたのですが、ここ数年何の成績も残せていないどころかほとんどプレミアイベントにも出場していない状態だったので、そんな人間がプロと名乗っていいものかという迷いがありました。

 そんな中、1月の【グランプリ・名古屋2016】にて運良くプロツアーの権利が取れたのでそれに向けて練習をしようとしたところ、自分が現役のときとは周りの人の環境やスタイルが大きく変わっていることに気づかされました。

 そこで、これから先、マジックに真剣に取り組むならHareruya Prosとして活動していくべきではないかと考え、加入を決意しました。」


――「Hareruya Prosとしてどのような活動をしていこうと考えていますか?」

大澤 「まずはプロに相応しい立場の人間になれるように、プロツアーに継続して参戦できるように努力していきたいです。」


――「マジックプレイヤーとしての目標をお教えください。」

大澤 「殿堂入りです。昔の自分からしたらプロツアー優勝も夢のような話だったので目標は高く頑張ります!(笑)」





 Jeremy Dezani、そして大澤 拓也。彼らのマジックへの情熱と、Hareruya Prosとしての意気込みがインタビューを通して伝わってきた。彼らは今週末に開催される【プロツアー『イニストラードを覆う影』】にも出場する。その活躍に期待したい。

 今まで以上に活躍の場を広げていくHareruya Prosと、Jeremy Dezani、大澤 拓也の両名を、ぜひとも応援よろしくお願いします!



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