マジックは、選択するゲームである。
どの土地から出すか。攻撃か、それともブロッカーとして残しておくか。相手の呪文を通すか、カウンターするか。ブロックするか、スルーするか。絶体絶命の状況で最後まで諦めずに戦うか、それとも、体力と精神衛生を考慮してドロップするか。
我々はマジックをプレイする際、多数の選択を乗り越えて、勝利を掴み取ろうとする。
さて、マッチが開始して数十秒、早速我々は大きな選択を迫られる。
マリガンか、それともキープか。
“マリガンには明確な正解がない”……この言葉は、マジックの難解さと奥深さ、そして魅力を表現して余りある。明確な正解がないのに、我々が出せる答えは「マリガン or キープ」しかないのだ。
マリガンには明確な正解がない。
しかし、正解に辿り着く指針を得ることはできるはずだ。
その指針を得るために、今回はHareruya Prosの高橋 優太選手と、津村 健志選手にお話を伺うことにした。
プロの豊富な経験、膨大な思考、そしてそこから弾き出される感覚、最後までご堪能あれ!
■ 高橋 × 津村 × マリガン
--「では、よろしくお願いします。早速ですが、お二人はマリガンの基準がかなり違うとお聞きしましたが?」
津村「キープが多いですね。MOプレイ中は、あらかじめ『Keep』に矢印を合わせておくレベルです。」
高橋「私は(マリガンの基準が)厳しいと思います。」
津村「昔から厳しい印象がありますね、KJ(鍛冶 友浩) の弟子らしく厳しめ」
高橋「KJさんは厳しすぎましたね。リミテッドでも厳しかった」
津村「シャッフルが好きなのかもしれない」
高橋「趣味がマリガンですから。6枚になってからスタート。でも、最近は『自分のマリガンは、かなりゆるくなった』と思いますよ。土地5枚でキープ、ということも増えてきました」
津村「それは意外!どのような心境の変化で?」
高橋「心境というより、デッキの内容が変わったからですね。フェアリーの場合『《苦花》か《祖先の幻視》、どちらかないとマリガン』という自分ルールが昔はあったのですが、今はそんなに厳しくしません」
津村「当時とは構築も変わって、カードパワーも上がってきていますからね」
--「では、その辺りから始めていきましょうか」
■ プロが考える、マリガンの重要性
--「具体的なマリガンの判断についてお伺いする前に、近年のマリガンが持つ重要性についてお聞きしたいと思います」
高橋「近年、カードが強くなってきている、と言われますが、具体的には『2ターン目をパスすること』が重くなってきてますね」
津村「そうですね。序盤から連続で土地がタップインしてしまうと、あっさりと負けるくらい2マナからの動き出しが強力になっています。《ヴリンの神童、ジェイス》、《ラムホルトの平和主義者》、《薄暮見の徴募兵》など強いカードが多く、2ターン目に動き出せる初手かどうかは非常に重要なので、マリガンの重要性は上がっていると思いますね」
高橋「2ターン目で動けないなら、3ターン目に取る動きが《反射魔道士》のように遅れを取り戻せる強力なものでないと厳しいですね」
--「2ターン目に動ける初手というのは1つのキーワードとなりそうですね」
■ バンクーバー・マリガンについて
--「少し話は逸れますが、近年の大きな変化として、バンクーバー・マリガンの導入が挙げられると思います。もうすぐ1年経ちますが、これによる変化はいかがでしょう?」
高橋「かなり良い変更だったと思います。土地が止まってゲームにならない、という展開は少なくなりましたね」
津村「この変更については、プロの間でもほぼ同じ評価だと思います。忘れそうになることくらいですかね、唯一の問題は」
--「私も復帰して戸惑いました。『え!?そんなことして良いの!?』って」
■ 現代マジックのデッキ構築
高橋「近年の変化で言うと、キーカードに依存しないデッキ構築が増えていますね」
--「高橋さんのキーカードと言えば、先ほど仰っていたフェアリーの《苦花》が思い浮かびます」
高橋「まさにキーカードですね。現在も中心となるカードを持つデッキは存在します。しかしながら、カードの質が向上して、キーカードに依存せずとも強い動きができようになってきました」
津村「フェアリーで言うならば、《苦花》以外のカードも強くなってきているので、キープしやすくなっていますよね。高橋さんの『マリガンに厳しい』というイメージは、フェアリーの影響が大きいのかもしれません」
高橋「とは言っても、フェアリーの場合は《苦花》の有無でデッキの強さが大きく変わってくるので、マリガンには関わってきます。《呪文づまりのスプライト》《霧縛りの徒党》などがありますからね」
■ 強いデッキとは何か?
津村「バントカンパニーは、特定のカードに依存しない構築の典型的な例と言えます。デッキに入っているカードがどれも強いですよね」
高橋「それぞれ違う強さがあるので、序盤は『とりあえずどれかを出せれば良い』という判断ができます」
津村「現在強いとされるデッキは、2,3,4ターン目の動きが『これだから強い』ではなくて、『どれでも強い』という傾向にありますね」
高橋「代替が効くのも非常に優秀で、《森の代言者》は《搭載歩行機械》でも良いし、3ターン目は《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》ではなく《ドロモカの命令》でも良い、と選択肢が多数あるのも特徴です」
津村「行動している限りひたすら強いというのがトップメタの条件になりつつありますね」
高橋「受動的なコントロールが減ったのも、この辺りに理由があると思います」
--「いわゆる『強いデッキ』は動き出しが強い、つまり、初手が強い傾向にある、という見方もできるかもしれませんね。では、もう少し具体的に構築とマリガンについて教えてください」
■ デッキ構築でマリガンのリスクを緩和する
高橋「今のスタンダードだと、『2マナのクリーチャーが強いから、居ないならマリガン』という基準は想定しやすいと思いますが、デッキに投入する枚数を増やすことでマリガンの確率を減らすことができます
津村「デッキを回している時に『この初手でマリガンするなら、そもそもデッキを変えたり、構築を変えたりして防ぐべきなんじゃないか?』と考えてデッキを調整することもありますね」
高橋「マナクリーチャーは初手で来てほしいから、確率を上げるために4枚ずつ投入するのも同じ理由です」
--「なるほど。マリガンしにくいデッキ構築ですか」
高橋「キープできるカードを多く入れておけば良い、という発想です」
津村「構築の段階でマリガンのリスクを緩和する、というのはデッキ構築の重要な要素だと思います」
■ 確率から見る、構築とマリガン
--「先程、初手に来る確率を上げる構築、というお話がありましたので、こちらの表をご用意しました」
【デッキにX枚入ったカードが、初手7枚に少なくとも1枚含まれている確率】
X= | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 12 | 14 | 16 | (枚) |
確率 | 12 | 22 | 32 | 40 | 47 | 55 | 60 | 65 | 70 | 74 | 81 | 86 | 90 | (%) |
※計算には【こちら】を利用させていただきました。
高橋「4枚では40%なので、初手で望むには少し心許ないですよね。これを先ほどのマナクリーチャーのように8枚にすると65%、確実ではありませんが十分でしょう」
津村「バントカンパニーの2マナクリーチャーは、大抵3種類12枚が投入されているので81%。ほぼ初手にある計算ですね」
--「1枚差しのカードも12%で初手に来るのですね」
高橋「ドロースペルを手厚く用意できるレガシーで1枚差しのサイドボードが多いのは、確率から見ても頷けると思います」
--「デッキを構築し、サイドボードを調整する際には、こういった確率も基準となりますね」
■ プロのデッキ構築 – マリガンしても勝てるデッキ
高橋「少し前のスタンダードの話ですが、『1:《始まりの木の管理人》、2:パンプアップ、3:《先頭に立つもの、アナフェンザ》、4:《包囲サイ》』という動きは非常に強力で、ここまで展開することができれば、ほぼ勝ちでしたよね。この動き、ダブルマリガンでも可能なんですよ」
津村「今考えても、強烈な動き出しですね」
高橋「『1から4ターン目まで動けるデッキは、ダブルマリガンでも勝てる』。こういうデッキ構築を目指しているので、最近はコントロールデッキを使わなくなりました。コントロールはダブルマリガン後にブン回る姿が想像できないので」
津村「バントカンパニーも、例えば、『2マナの何か、《反射魔道士》、《集合した中隊》』という動きはダブルマリガンでも問題ありませんね」
■ マリガンからの勝利
--「ダブルマリガンの話が出たのでお伺いしたいのですが、国際的な大会で最大何マリガンまでしたことありますか?」
津村「GPのトップ8で、トリプルマリガンで勝ったことがあります。【けちコンのミラーマッチ】ですね」
高橋「それはすごい(笑)」
津村「5ターン目には《山賊の頭、伍堂》が出てました。自分でも驚きのブン回りだったので、記憶に残っています。ただ、こういうのは極めて特殊ですね」
高橋「大抵の場合、トリプルマリガンで止めますよね。それ以上マリガンをしても、良い展開は望めなくなります。余程特殊なコンボデッキでも無ければ、トリプルマリガンは殆ど負けに近いと思います。津村さんのようなブン周りも有り得ますが」
津村「キーカードマリガンの場合は、また少し事情が変わってきますけどね」
■ キーカードマリガンは無くなった?
--「キーカードマリガンについて、もう少し詳しくお願いします」
津村「特定のカード(キーカード)を引くまでマリガンすることは、やはりカードの質が上がったので減りました。ですが、サイド後のマリガンだけは別です。相手に劇的に刺さるカードをサイドインした場合、明確なキープ基準になり得ます」
--「劇的に刺さる……《神聖の力線》ですか?」
津村「そうですね。バーン相手の《神聖の力線》、ドレッジ相手の《虚空の力線》、《大祖始の遺産》などです。こういったカードは出せば勝ちとなる可能性が高いので、マリガンを選択して確保することもあり得ます」
高橋「マリガンの基準にも繋がるのですが、サイドボードのカードは軽い方が良いと言えます。重いカードは、仮に引けたとしても複数の土地が必要になりますからね。サイドボードの構築もやはり重要です」
■ 津村直伝、「マリガンの練習」
--「私もそうなのですが、初心者が躓くというか『どうしたら良いの?』と迷う二大ポイントが、サイドボードとマリガンだと思います。デッキレシピの解説は多いのですが、この2点は説明されていないこともありますよね。お二人が初心者に「『マリガン教えてください!』と言われたら、どのように答えますか?」
津村「当たり前のようですが、自分の使うデッキをしっかりと把握して欲しいですね。デッキを回していると、カードの出し方だけでなく、『これが欲しい』、『あれを引けば動ける』という、デッキ全体の動き方が分かるようになると思うので、自然と初手を判断できるようになると思います」
--「カードの出し方だけでなく、『何が何枚残っているか』とか『この状況で引くとすれば』という意識を持つ、と」
津村「そして『こういう初手ならマリガン』と決めて回してみると『負けることが多いな』『意外と勝てるな』といった感覚が分かると思います。デッキには強い動きが必ずあるので、その動きに辿り着けそうならキープ、辿り着けなかったら覚えておく、と経験を積むことが大事ですね」
■ 高橋直伝、「4ターン先を見る」
高橋「初手7枚を見たら、4ターン先を想像して欲しいと思います。『この初手なら、4ターン目にはこんな状況になるだろうな』と。想定した状況が悪いならば、迷うことなくマリガンするべきですね」
--「なるほど、確かに4ターンならば想像しやすいです」
高橋「能動的に4ターン動くと、7枚の手札をほぼ使い切る状態なので、そこから津村さんの言っていた『欲しいカードは何か』などを意識してみると良いと思います」
■ ”強い動き”は加点方式で考えよう
--「初手の判断をするためには、デッキの強い動き方を知る必要がある、ということですね。では、バントカンパニーを例に、『強い動き』をお聞きしたいと思います」
高橋「やはり2マナのクリーチャーが強いので、『2ターン目から動ける初手かどうか』は非常に重要です。」
津村「どのクリーチャーも強いので、どれか1枚あればキープ基準になり得ますね」
--「まず、2ターン目から動き出せるかですね。では、そこからの動きを具体的に考えていくわけですが……」
高橋「『各ターンで動くと1ポイント』と加点方式で考えると良いと思います。例えば『2ターン目では動けないけど、3ターン目で《反射魔道士》を出せば1ポイント、相手をバウンスして更に1ポイント。これなら2ターン目にポイントは取れなくても十分だ』というように」
津村「それは分かりやすいですね。その計算で行くと、《大天使アヴァシン》は一気に5点くらい持っていくことも?(笑)」
高橋「ありますね(笑)。この加点方式では説明しきれないこともありますが、ある程度の目安としては信頼できると思います。カード同士のシナジーで、1+1が3になることもありますし、《集合した中隊》なら2点以上の価値はあるでしょう。ターンをパスしてもポイントを稼げるならばキープして良いと思います」
--「『2アクション』は、一挙に2ポイントを稼ぐことになるわけですね。『この初手では点数が伸びそうにないな』と思ったらマリガンする。とても分かりやすいです」
■ 高橋 優太、一喝!!
--「一般的ではないかもしれませんが、『しっかりとマリガンをする=上手い人』というイメージ、ありませんか? 初手に厳しい、大舞台でマリガンできる、こういう人は上手い。マリガンせずにキープをする度胸がない人は、まだまだ甘い!という、どこか精神論のような……」
高橋「声を大にして言いたいですね。
マリガンしている自分に酔ってるんじゃないよ!」
津村「名言来ました」
--「太字で強調しときます。フォントも大きめで」
高橋「『この初手をマリガンする自分、強い!』みたいな思い込みは良くないですね。厳し目のマリガンをして負けては全く意味がないわけですから」
津村「マリガンすれば良い、というものではないですからね」
■ 実践、マリガンチェック!
ここまで、マリガンに関するプロの思考をお聞きした。さぁ、ここからは実践編だ。初手7枚を提示するので、「マリガン or キープ」を考えて頂きたい。
難易度は易しめだが、迷ったときはこれまでのプロの言葉を思い出そう。これらの問題が簡単に思えたら、マリガンの基本は身についたことになる。あとは何度も何度も経験を積み上げていこう。
簡単な解説も記してあるので、自分とプロの考え方を比較することで思わぬ発見があるかもしれない
では、始めよう!
■ No.1 バントカンパニー【Game 1. 先手】
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「即キープ」
--「お二人とも即答でしたね」
高橋「これまで話した”強い動き”を意識していただければ、即答だと思います。2,3,4ターンに連続してポイントを得ることができますよね」
津村「《進化する未開地》から出せば土地を連続してアンタップインできるので、問題なく動き出せます。理想の初手ですね。本番でもこれが来てほしいくらい。《集合した中隊》が土地だったら悩むかもしれませんが」
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■ No.2 緑白トークン vs. バントカンパニー【Game 2. 後手】
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「マリガン」
--「こちらは、津村さんの実戦より拝借しました」
津村「私が実戦でキープした初手ですね。5分後には3ゲーム目が始まっていました」
高橋「それはリスクが高かったですね。この初手だと、仮に《梢の眺望》を引いてもタップインですから、動きが止まってしまいます」
津村「《悲劇的な傲慢》があるので、ついキープしてしまいました」
高橋「これも、先ほど簡単に触れた『サイドボードのカードは軽い方が良い』という理論に繋がります。これが《石の宣告》ならば、と考えてみてください」
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■ No.3 バントカンパニー【Game 1. 先手】
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「キープ」
高橋「青マナが出て、《ヴリンの神童、ジェイス》、《反射魔道士》とあればキープですね」
津村「2ターン目に先手で《ヴリンの神童、ジェイス》が出せるならば、十分でしょう。白マナが多いのは少し気になりますが、それを凌駕するくらい『先手2ターンジェイス』の価値は高いです」
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■ No.4 バントカンパニー【Game 1. 後手】
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「マリガン」
高橋「後手で初動が3ターン目になる場合、《反射魔道士》、もしくは《変位エルドラージ》といった場を受け止められるパーマネントがないと厳しいです」
津村「少し悠長すぎる初手ですね。初動が3ターン目の《森の代言者》なら、ほぼ負けです。現代のマジックで『確定3ターン目スタート』は許容し難く、2ターン目をパスしても良いのは3ターン目以降に2ポイントを取れる《反射魔道士》や《集合した中隊》が見える場合のみですね」
高橋「この初手では4ターン目に《集合した中隊》が打てないかもしれないので、マリガンです。『後手で2ターン目をパスするのは危ない』と覚えておきましょう」
津村「経験上、こういう初手は負けることが多い気がします」
--「そういった感覚も、練習の中で身に付けたいですね」
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■ No.5 白単人間【Game 1. 先手】
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「キープ」
--「”土地4枚は少し多いからマリガン”、と選択する人も多そうですが」
高橋「この初手でマリガンをするなら、このデッキを使ってはダメだと思いますね」
津村「想定している初手が、『1マナが3枚』や、『《石の宣告》ではなく《永遠の見守り》』ということでしょうけど、少しデッキに対する理想が高すぎます。それならば、《領事補佐官》を抜くなどして、構築の段階で調整するべきですね」
高橋「除去よりも、自分から出せるカードの方がキープする理由として強いのは事実です。頭の片隅に置いておくと良いかもしれません」
津村「それから、相手のクリーチャーに対して除去で受けるより、こちらもクリーチャーで受ける方が強いことが多いです。そのままマウントを取ることができますからね。これもキープ基準として覚えておくと良いと思います」
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■ No.6 Modern: ジェスカイコントロール vs. バーン【Game 2. 後手】
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「文句なしキープ」
--「非常に分かりやすい『キーカードマリガン』、という1問でした」
高橋「バーン相手の《神聖の力線》は、カード5枚分くらい価値があります」
津村「《祖先の幻視》もあるし、文句ないですね」
--「《神聖の力線》を割られてしまったら、と悩む人も居そうですが」
高橋「それは相手のプレイを理想高く考えすぎですね。《神聖の力線》に対するカードを相手がサイドインしている可能性もありますが、消極的過ぎます」
津村「サイドインしたカードを引いてマリガンするくらいなら、サイドボーディングプランそのものを変えた方が良いと思います。それくらいサイドボードのカードは劇的であるべきですから」
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■ No.7 Modern: RUGデルバー vs. Hive Mind【Game 1. 後手】
高橋と津村の回答はこちらをクリック
「キープ」
--「最後は、Reid Dukeの記事から拝借しました」
津村「《秘密を掘り下げる者》と《血清の幻視》がある。以上!」
--「ちなみに、Reid Dukeは『後手ならマリガン』と言ってますね」
高橋「えっ!?これでマリガン?これを凌ぐ6枚はなかなかないと思いますけどね」
津村「確認したら、結構前の記事ですね。バンクーバー・マリガンも導入されたし、今ならどうするのか聞いてみたいです」
--「今度、本人にお会いしたら聞いてみてください」
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■ もうマリガンは怖くない
プロプレイヤーの語るマリガン、いかがだっただろうか?
マリガンに明確な正解はないが、プロの言葉は驚くほど明快だ。もしもマリガンチェックで迷ったら、プロの言葉を思い出そう。我々の足元を照らし出してくれるに違いない。
「まず、7枚の初手を見て、デッキの動きを頭に浮かべる。そして、4ターン先の盤面を想定して、ポイントを稼げるかを考える。その際、引いても良いカードを考慮することも忘れずに」
『異界月』の発売を控えてスタンダードは環境が煮詰まっているが、その分、各デッキの動き方は研究しつくされていると言えよう。したがって、“強い動き”に関する情報と、それを知る手段は溢れかえっている。数多のプレイヤーによって研究された“最強の動き”に初手から辿り着けるかどうか……研究が蓄積された今こそ、マリガンの練習に最適だ。
「マリガンか、キープか」は目的ではない。”勝利”という目的へ向かう“最初の選択”だ。
7枚の初手に対して、筆者が想像するよりも遥かに膨大なプロの思考が語られた。さて、次に皆様とお会いできるのはいつになるだろう?その時も、プロプレイヤーの思考と感覚を皆様にお届けしたい。
それでは、またどこかで!
■ おまけ?
--「では以上です。ありがとうございました」
津村「こうやって色々な人と意見を交換できるのは面白いですね」
--「そう言っていただけると、こちらも嬉しいです。私はもっとHareruya Prosを始めとする、プロプレイヤーの思考を引き出して、言語化していきたいんですよね(そして、いろいろと教わってマジック上手くなりたい)」
高橋「では、次のテーマは何にします?」
津村「今回少し触れたサイドボード編はどうですか?渡辺さんの使ってる白単人間のサイドボードとか教えらr……」
--「やりましょう」
ということで、次の企画が決まった。
次回は、「プロプレイヤーの絶対感覚【サイドボード編】」!プロプレイヤーのサイドボード論をお届け致します。
では、また次回!
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