プロプレイヤーによるデッキ構築、プレイング、そして発せられる言葉は世界中の人々を魅了し、国境を越えて人口に膾炙する。
現代の、そしてこれからのマジックを語る上で、プロプレイヤーの存在は欠かせない。彼らは世界を舞台に戦いを繰り広げる。アジア、ヨーロッパの区別なく。
そして今日、Hareruya Prosに、世界的な実力を誇るメンバーが加入する!
ペトル・ソフーレク/Petr Sochurek(チェコ)
マイケル・ボンデ/Michael Bonde(デンマーク)
ヨーロッパの新鋭と強豪がHareruya Prosの一員となる。
彼らのファーストインタビューを、ここにお届けしよう!
「グリクシスコントロール」を巧みに操り、【グランプリ・パリ2016】を制した姿が記憶に新しい、チェコ出身の超新星。
緻密な環境分析と正確無比なプレイングは、ベテランプレイヤーも認めるものであり、"ヨーロッパで3本の指に入る実力を持つ"と称される。
世界が注目する新進気鋭の若きトッププレイヤー。日本学を専攻する親日家、という一面も持つ。
Petr Sochurek
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「マジックを始めたきっかけと、マジック人生で印象深かったことを教えてください」
Sochurek「僕がマジックを始めたのは高校生のころだったね。クラスメイトが持ってきて、みんなあっという間に夢中になったよ。僕はすぐに周りよりも上手くなったから、もっと強い対戦相手を探すことにしたんだ。それでお店のトーナメントに参加して、それからはそこで遊ぶようになった。そこは僕に大きな影響を与えたよ。そこにいるほとんどの友達はマジックをやっていたし、最高に楽しくて、1番上手くなりたいと思えた。まさに探し求めていた場所だったんだ」
Lukas Blohon
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「交流のあるプレイヤー(コミュニティ)、尊敬しているプレイヤーなどについて教えてください」
Sochurek「チェコ共和国のマジックコミュニティは最高だよ。マジックで遊んでいる人の総数に対して、本当に信じられないほど多くの優秀なプレイヤーを輩出している。その一人であるLukas Blohonは、僕が初心者のころから尊敬してやまない、これまで出会った中でも最高のプレイヤーの一人だ。彼はいわゆる類稀なる才能の持ち主ではないと思うけれど、その代わりに、真摯な努力家なんだ」
Petr Sochurek
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「得意としているフォーマットは何ですか?また、その理由も教えてください」
Sochurek「フォーマットにこだわりはないし、周囲よりも向いているものがあるとも思わない。ただ単に「何を最近プレイしたか」によるね。だから、今はスタンダードが得意ってことになるかな。僕は青いテンポデッキかアグロコントロールをよく使うんだ。これらは序盤も終盤も強いからね(つまり、基本的には不利なマッチがないってことさ)」
――「これまでにプレイしたゲームの中でも最も印象深いものを教えてください」
Sochurek「一番印象に残っているのは、GPで優勝したときだと思う。最高の気分だったよ、言葉にできないくらい」
――「好きなカードやお気に入りのデッキはありますか?」
Sochurek「好きなカードは《造物の学者、ヴェンセール》だ。だって僕がマジックで好きなことが全て詰まっているからね。お気に入りのデッキは、たぶん青黒フェアリーかな」
Petr Sochurek
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「Hareruya Pros加入のきっかけは何ですか?」
Sochurek「断る気にもならないくらい、本当にいいお誘いだったんだ。日本が僕の大好きな国だったことも決断を簡単にしてくれたよ」
――「Hareruya Prosとしてどのような活動をしていこうと考えていますか?」
Sochurek「今回のプロ契約を尊重して、責任ある活動をする予定だよ。記事の執筆や、ソーシャルメディアで晴れる屋の告知、それらに全力で取り組むことが僕の責任だね」
――「マジックプレイヤーとしての目標をお教えください。」
Sochurek「世界選手権で優勝すること。僕を満足させるものは、それだけさ」
【グランプリ・ストラスブール2013】ではベスト4、【グランプリ・サンパウロ2016】では齋藤友晴、Thiago Rodriguesとチームを組み、5位入賞を果たす。
フォーマットを問わない実力者であり、特にリミテッド、エターナル環境での造詣が非常に深い。難解な盤面に対する解答も論旨明快であり、複雑なロングゲームも厭わない。
各種トーナメントの優勝経験も豊富で、世界を飛び回り活躍を続ける。
Michael Bonde
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
Bonde「私はマイケル・ボンデ。デンマーク出身の29歳だ。オーフスというあまり知られていない街に住んでいる(住民が約25万人いるデンマークで2番目に大きな街だ)。マジックをプレイしていないときには、歴史、英語、そしてスポーツの教師になるための勉強をしている」
――「マジックを始めたきっかけと、マジック人生で印象深かったことを教えてください」
Bonde「私がマジックを始めたのは、高校に通っていたころまでさかのぼる。みんなで共用スペースに週に2回集まっては適当な部族デッキで遊んでいたんだ。興味があった私は結局、地元のコミュニティーで毎週開催されていたドラフトに参加するようになった。2010年に地元の上手なプレイヤー(Lasse NorgaardとMartin Dangだよ)と友達になり、彼らから色々と教えてもらうようになってからは、もうどっぷりとマジックにハマっていたよ」
Bonde「ここ6~8年間は、世界中を旅して、多くの素晴らしい人と出会い、幾人かの世界最高のプレイヤーたちと対戦してきた。私の親友の何人かはマジックプレイヤーだから、デッキ構築、ドラフト戦略について議論するか、あるいはプレイすることで毎日のように脳に刺激を与えている。うん、つまり、マジックが私の人生を根本的にポジティブな方向に変えてくれたってことだ」
――「交流のあるプレイヤー(コミュニティ)、尊敬しているプレイヤーなどについて教えてください」
Martin Dang
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
Bonde 「デンマークのコミュニティはとてもフレンドリーで、様々なフォーマットに超特化している。コペンハーゲンでは多くのレガシーの大会が開催されているし、私の住むオーフスではモダンとドラフトが盛んだ」
Bonde「プロツアー『タルキール龍記伝』で優勝したMartin Dangが地元のお店で働いていて、20~30人が参加するドラフト大会を週に2回主催している。時間が経つにつれて、激しい競争とゲーム数をこなしたことで地元のプレイヤーたちが力をつけはじめて、苛烈になったドラフト大会で勝つことは本当に難しくなったんだ」
Martin Juza
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
Bonde「GPに参加するようになり、自分よりも上手な人と話すことになった。これは初心者の頃から今になっても変わらず、最も素晴らしいことのひとつだ。私は多くの良いプレイヤーたちをとても尊敬している。Martin Dang、Lasse Norgaard、Christoffer Larsen、そしてThomas Enevoldsen。私は初心者の頃から、今に至る数年間にわたって、彼らから多くの発想とプレイの指針を教わった。彼らは本当に素晴らしいプレイヤーたちだ」
中村 修平
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
Bonde「世界中だとMartin Juzaと中村 修平には常々、最大級の尊敬を抱いている。彼らに出会ったことは(修平とは対戦相手として、Juzaとはチームメイトとしてね)、私のキャリアのなかでも最も貴重な経験だった。個人的な感想だが、彼ら2人はゲームのとても複雑な部分まで理解しているし、プレイは早く、勝利し、成長しながら世界中を旅することで、マジックというゲームを支えている。私はこの2人のことをとても尊敬している」
Michael Bonde
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「得意としているフォーマットは何ですか?また、その理由も教えてください」
Bonde「私は盤上に多くの情報があることを力に変えるプレイヤーだ。試合時間を全て使い、デッキをすべて引き切り、相手に干渉する手段が多い。そんなミッドレンジは私が一番使いやすいと感じるであろうデッキだ」
Bonde「簡単に説明すると、ほぼ逆転されない盤面を用意して、相手が消耗しきるまで12~25ターンをかけてじっくりと戦う。この戦略をもって私は多くのゲームを勝利してきた」
Bonde「長く複雑なゲームへの愛着から、私はリミテッドが好きだ。特にシールドが好きだ(もしフォーマットが残っていたなら、年中無休でロチェスタードラフトをするだろう)。トーナメントの練習をしていないときは、MOでシールドしかやらない。シールドではデッキを構築するために多くのカードを見るし、その環境ならではのシナジーや楽しい相互作用を使うことだってできる」
Bonde「あと、ゲームがちょっとだけ遅くなる。だから後手を取ることもできるし、多くのカードを見ることができるし、あとは単純に分散が減るからマジックには付きもの事故も少なくなる。それにマジックで長いゲームを上手く戦うには、個々のカードたちとシナジーの価値を正しく評価できることが成功の鍵なんだ。こういった理由がシールドを素晴らしいフォーマットにしていて、これらはヴィンテージとレガシーにおいても同じように当てはまると思う。このこともあってヴィンテージとレガシーは、私がプレイしたフォーマットのなかで最も楽しいものだった」
Thomas Enevoldsen
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「これまでにプレイしたゲームの中でも最も印象深いものを教えてください。」
Bonde「もっとも思い出深いできごとは、私が4位で、親友のThomas Enevoldsenが優勝した【グランプリ・ストラスブール2013】のことだ。私たちはそれぞれ違う知人から助言をもらい、最終的に2人で調整したデッキを使ったんだ」
Michael Bonde
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
Bonde「友人とテストして、それが有名な大会で結果を残し、最終的に一緒にプロツアーへの参加権利を手にした。これが私の人生とキャリアの中で、最高のできごとだ。だから今でもこの時に使ったデッキであるDnT……デス&タックスあるいは白単コントロールと呼ばれる(白単コントロールって呼称が一番しっくりくる)が私のお気に入りのデッキだ。このデッキは、メタゲームの情勢に影響されず、すべてのデッキに対して勝つこともできる。とても面白く、難しいデッキだ」
Michael Bonde
※画像は【MAGIC: THE GATHERING英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。
――「Hareruya Pros加入のきっかけは何ですか?」
Bonde「私はマジックが大好きだ。想像するに、あなたたちもそうだろう。そして私はこのゲームの面白いところ、好きなところを探している。難しいシールドプールだったり、レガシーやヴィンテージの奇抜なデッキたちだったりね。それらの何がどうして魅力的に映ったか、そんな話を伝えていくつもりだ」
Bonde「Hareruya Prosの一員にならないかと誘われて、とても興奮したよ。彼らはとにかくマジックを愛していて、その愛は私の心から骨の髄まで染みわたったものと同じだったんだ」
Bonde「この愛にこれまで溺れてきた私は、これからも、そしてこれからはHareruya Prosの一員として技術を磨き努力していくつもりだ。ヨーロッパとアジアのメンバーと知り合えたこと、彼らのような強豪とともに練習できるなんて夢が叶ったみたいだ(私も彼らの上達を手助けできるかもしれない)」
――「マジックプレイヤーとしての目標をお教えください」
Bonde「これが今日の最後の話題だ。来たるシーズンにおける私のゴールは何か?それはゴールドレベル・プロになることだ。これが最も心躍る目標で、これまでの人生で乗り越えようとしてきた壁でもある。これからの長い目標としては、次のシーズンでもゴールドレベルを獲得することだ。スローダウンすることなくね。プロツアーに備えることがプロツアーでいい結果を得るための良い方法で、プロシーンのレギュラーとして活躍することが、次のシーズンのゴールであり夢だ。そうはいっても、私が夢見ることはただ一つ。今よりもゲームをより理解して上達し、よりよい魔術師になるだけさ」
Hareruya Prosに2名のプレイヤーが加入した。
Hareruya Prosは、世界を舞台に戦い続ける。その情熱と思考は、国内、海外という境界線を越えて、我々に届けられることだろう。Petr SochurekとMichael Bonde、そしてHareruya Prosにこれからも期待したい。
マイケル・ボンデ
Michael Bonde(デンマーク)
ペトル・ソフーレク
Petr Sochurek(チェコ)
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