――「必ずしも信用できないもの」を意味する、フェメレフの言い回し
公式ウェブサイトをこまめにチェックしている人は御存知かと思いますが、毎日更新のミニコラム「Magic Arcana」に、だいたい三カ月に一度程のペースで《ドラゴンの伝令》や《ビヒモスの伝令》が現れます。
これは新セット名とその発売日、エキスパンションシンボル等のアナウンスです。通常のセットだけではなくデュエルデッキシリーズやFrom the Vaultシリーズ等の特殊セットにおいても同様です。そして大抵はアートが一枚公開されます。それはポスター等に使用される(=カードには使用されない)宣伝画像であったり、時には実際のカードアートであったりします。例えば、少し前に「ドラゴンの迷路」のアナウンスがありました。公開されたメインビジュアルにはついにラル・ザレックの姿が! 彼はプレインズウォーカー兼イゼットのギルド魔道士で、RTR・GTC小説や《誘導稲妻》のアートにしっかり登場しています。これは本人のカード化が期待できるのではないでしょうか。
一方「ラヴニカへの回帰」のアナウンスと共に公開されたアートは、《思考を築く者、ジェイス》と《竜英傑、ニヴ=ミゼット》が並ぶ姿でした。馴染み深く人気の高いキャラの共演という衝撃を覚えている人も多いかと思います。ですが。GTCの小説「The Secretist, Part Two」の段階で、ジェイスとニヴ=ミゼットはほんの僅かに接触したものの、まだ会話すらしておりませんしニヴはジェイスの名前さえ知りません。あのわくわく感は何だったのか。
なおフォローしておきますが、「ギルド門侵犯」のアナウンスにてツーショットを披露していた《正義の勇者ギデオン》と《戦導者オレリア》は、複数のカードのフレイバーテキスト及び公式記事から、ボロス軍内できちんと接触している事が確認されています。それどころかオレリア自ら熱い瞳で見つめながらギデオンを口説いていました。ざわ・・ざわ・・
いつも通り長い前置きですみません、こんにちは。若月です。「ギデオンの事書きたかっただけでしょ!」と編集さんに言われました。Exactly(その通りでございます)
このように、最初に公開されたキービジュアルはそのセットの物語内容を必ずしも忠実に表現しているわけではありません。勿論、表現しているケースの方が多いのですが、「100%ではない」のが事実です。それを踏まえまして前回の続き、アラーラブロックのお話をしていきましょう。
1. 黒幕ニコル・ボーラス
さて、前回記事のラストをおさらいしてみましょう。コンフラックス発売前、「ファットパックのパッケージイラスト」として発表されたこのアートが、「世紀の詐欺画像だった」という話でした。
どこからどう見ても、「ニコル・ボーラスに立ち向かう4人のプレインズウォーカー」というアートです。マジックの物語の主人公が新世代プレインズウォーカー達へと移って以来、ニコル・ボーラスは最大の敵、黒幕となってきました。ボーラスが「巨悪」であることは公式にて明言されています。
(公式ウェブサイトのプレインズウォーカー紹介ページ、ニコル・ボーラスの項より引用)
プレインズウォーカー。 エルダー・ドラゴン。 世界の暴君。 ニコル・ボーラスは、多元宇宙で知られている最古の生き物の一人である――かれは数多くの千年紀を過ごしてきているのだ。 彼の邪悪さに匹敵する物は、その無限の知性以外には存在しない。
また、《プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス》のプレビュー記事、「Nicol Bolas, Planeswalker」(未訳)にはこのように書かれています。一部訳して引用します。
ニコル・ボーラスは信じられないほどに年経た、強大なドラゴンのプレインズウォーカーであり、その知識と力への渇望はほとんど果てを知ることがない。彼は賢者ほども高い知性と大魔道士に匹敵する魔法の才能、多元宇宙規模の知識とマナの源を持ち、そして悪魔的な残虐さと力への渇望がある。
ボーラスの目的は単純なものだ。彼が望むのはただ二つのこと、「全知」と「全能」。それゆえに彼のやり方は単純だ。手段は選ばない。
(略)
ボーラスは、自分が必要とするものは莫大なマナ源だと知った。多元宇宙規模の「大修復」の力に抵抗するため、彼は一つの世界丸ごと程と等量のマナを、一気に手に収めねばならないだろう。
だが、それを「五つ」食べられるのであれば、「一つ」で済ませる奴がいるだろうか?
五つの「断片」に分かれた世界アラーラ。分裂の原因は大昔、強大なプレインズウォーカーの仕業によるものであろうと推測されていますが、詳しいことはわかっていません。そして各断片に住む者達がかつての世界を忘れてしまう程に時が経って、アラーラは再び一つになろうとしていました。それは全くの自然現象でしたが、ボーラスはこれに目をつけ、利用しようと企みました。
ボーラスは「大修復」(第5・6回参照)でかつての力を失い、また不老不死でなくなった事により自身の老いと衰えを感じ、焦っていました。第7回でも引用しましたが、アラーラブロックの小説「Alara Unbroken」冒頭には、大修復によってボーラスがいかに弱体化したかが切実に描写されています。
(小説「Alara Unbroken」2ページより抜粋、私訳)
忌まわしき「大修復」の影響は彼を打ちひしいだ。全能性はもぎ取られ、精神はぼろぼろになった。彼こそ、真に高齢のドラゴンであった。彼はドミナリアから逃れ、大修復の手が届かぬことを望んだ……だがその影響は彼を捕えた、雷光の後に雷鳴がとどろくほどに確実に。彼は力が枯れてゆくのを感じた。何千年もの知識が漏れ出て消えてしまうのを感じた。初めて、自身の翼の端が破れているのを感じた。
彼はアラーラの各断片が「衝合/Conflux」し、一つになる際に生み出されるエネルギーを取り込むことによって、かつての力を少しでも取り戻そうと企みました。更にはそのエネルギーをより大きなものにするため、各断片にて戦争を起こすことを画策したのでした。そのために各地へと配下の工作員を送り込み、また時には自ら現地民の姿に変身して赴き、争いの種を撒くことすらありました。
そんな中、争いを収めようとする者、またボーラスの策略の中で愛する者を失い、復讐の道を選ぶ者達が現れて「ボーラス陣営VS対抗陣営」という構造ができてゆく……のですが、その陣容は先の「ファットパックのアート」に描かれていたものとは全く異なっていました。
2. アラーラ世界の序破急
ですが詳しい話へと進む前に、アラーラ世界の大まかな流れをカードも眺めつつ見ておきましょう。アラーラ世界が各エキスパンション時にどうなっているか、至極簡単に説明するとこうなります。
(1)アラーラの断片/Shards of Alara…五つの断片がまだ分かれている
↓
(2)コンフラックス/Conflux…五つの断片が「<衝合/Conflux>」する
↓
(3)アラーラ再誕/Alara Reborn…五つの断片が一つに合わさった後
(1)、アラーラの断片では5つに分かれた世界、「2色のマナを失った世界」がそれぞれまだ独立して存在している段階であり、その住人達は他の断片のことを知りません。
フレイバーテキスト「次元が砕けてから数世紀がたつが、オベリスクはそれぞれの断片の中で、忘れ去られた目的を守り続けている」 かつてアラーラが一つの世界であった事を示すのはフレイバーテキストのみです。各断片に住む人々にとっては「二色のマナが欠落している」ことが当たり前となっています。
(2)のコンフラックスは、各断片が合わさるその直前直後の時間軸となっています。なお「カード名と同名のエキスパンション」というのは過去数枚ありましたが(<朝明け/Morningtide><責め苦/Torment>《Prophecy》等)「そのエキスパンションに同名カードが収録されている」のはこれが初です。
プレインチェイス(2009年版)にて次元カードとして登場している「大渦/The Maelstrom」は、アラーラの五つの断片が重なった混沌の中心に発達したマナの大嵐です。ボーラスはこれを貪り食おうとしました。五つの断片が合わさり、ばらばらになっていた世界に住んでいた者達が出会い始めた、コンフラックスにはそんなカルチャーショックが語られているカードも多く存在します。また《断片の収斂》はそのカード名もフレイバーテキストも、もはやアラーラは「断片」ではないことを示しています。
「金線も無しに、鳥が人の形をまとっている。 なぜ書にはこれが語られておらぬのだ?」
――エスパーのベレイター
アラーラはもう壊れてはいない。
(3)アラーラ再誕は、世界が一つに合わさって少しの時が経ち、その住人達も「世界が変わった」ことを認識し始めた頃にあたります。そして何よりも重要なのは、その「合わさった」ことを示すように全てのカードが多色という前代未聞のエキスパンションだったという事でしょう。公式サイトにて最初に公開されたカード《献身的な嘆願》、そのコレクター番号が「1/145」であると気が付いて顎が落ちた人も多かったのではないでしょうか。
いえ、問題はイラストではなく、カード下部のとても小さな数字でした。
アラーラ再誕には「衝合」後、各断片が持っていた特徴が他の色へと達していることを示すカードが幾つも収録されています。
例えばこの装備品二種。色つきアーティファクトといえばエスパーの専売特許、ですが共にエスパーにない色を含んでいます。
「彼らは互いの違いに恐れを抱いたが、その一方で自分達の相似性に決定的な恐怖を感じていた」 イラストとフレイバーテキストが示すように、《二重否定》ではエスパーの人間とナヤの人間が出会っています。ナヤの人間から見ればエーテリウムを組み込んだエスパーの人間は相当異質な存在でしょう。また、かつてアラーラのヴィダルケンは全てエスパーの所属でしたが、《ヴィダルケンの異端者》のヴィダルケンはエスパーと決別したことを示すようにエーテリウム組織を捨て去っており、その証拠としてアーティファクト・クリーチャーではありません。
そしてアラーラ再誕で登場した「続唱」のメカニズム。どうにも《血編み髪のエルフ》の影響かジャンドのメカニズムと思われがちですが、全ての断片(だったもの)に存在しています。公式記事からは続唱メカニズムは前述の「大渦」の荒れ狂うマナによって魔法が影響を受けたもの、と解釈できます。そして大渦と続唱、といえばプレインチェイス2012にて登場した《大渦の放浪者》。とても強力なメカニズムである「続唱」能力を二つも持つとはまさに荒れ狂う大渦のエネルギーを体現する存在ではないでしょうか。
3. アジャニと、アラーラの物語
「衝合」が近づく中、ボーラスの策略によって家族を殺され、プレインズウォーカーとして目覚めてボーラスへと立ち向かうことになる者が現れます。それがアラーラブロックの主人公とも言える、《復讐のアジャニ》です。
アジャニはアラーラの断片の一つナヤに住まう猫人ナカティルでした。ですがナカティルの斑模様の毛並みに反してアジャニの毛並みは純白のアルビノ。彼の部族では白は死の色とされてきたため、アジャニはその人生の大半を除け者として過ごしていました。アジャニが部族を追われなかったのはひとえに彼の兄ジャザルが部族の長であったことと、アジャニ自身の癒し手としての能力によるものでした。アジャニは「魂の魔術」に長けており、他者の魂の奥深くにある真髄を見ることができるのでした。
部族の伝説的英雄マリーシ(《マリーシの双子爪》のマリーシです)を称える祭りの夜、皆が大騒ぎの後に寝静まると、部族を謎の影の群れが襲撃しました。アジャニは異変に気付きジャザルのねぐらへと向かいますが、辿り着いた時に兄は既に殺されてしまっていました。それを見たアジャニが次に目を開けた時、彼はナヤでない所にいたのです。
そこは熱く、獰猛な動植物で満ちた世界でした。アジャニは見たこともない翼を持つ巨大な生物-ドラゴン-に襲われた所を、それを操るシャーマンに助けられます。
そしてFrom the Vault版《ドラゴン変化》が示すように、
彼自身もドラゴンの翼を生やして半ば変身することができます。
それがサルカン・ヴォルです。彼はジャンド生まれではないものの、崇拝するドラゴンに満ちたその世界に惹かれてジャンドに滞在していました。そして先輩プレインズウォーカーとして、未だ混乱するアジャニへと様々な事を教授します。何が起こっているのか、この地は何処なのか、プレインズウォーカーとは何なのか。外見に反して(ごめん)なかなか世話焼きなその様子はウェブコミック「Flight of the White Cat Part III」にも描かれています。
またアジャニの境遇を聞いた彼は、ジャンドの荒々しく巨大な噴火口を前に、アジャニへとその怒りを解き放つことを教えます。生の赤マナに触れたアジャニは復讐心を燃え上がらせて火口へと飛び込み、兄の仇を討つことを誓ってナヤへと戻りました。そして兄の武器である黒刃の斧が残されているのを発見すると、自身を象徴する白刃の斧とそれを繋ぎ合せ、復讐の誓いの証としました。
一方のサルカンはこの後《ラッカ・マー》の手引きでニコル・ボーラスと対面し、崇拝してやまないドラゴンであり、かつ自身より遥かに強大なプレインズウォーカーであるその存在に心酔し、忠誠を誓うのでした。
兄の仇の手がかりを探す中、アジャニは他の断片までも足を伸ばします。そして各断片が一つに合わさろうとしていること、それに伴って各地、各断片間で争いが勃発し始めていることを知ります。バントで《遍歴の騎士、エルズペス》と、またジャンドで《血編み髪のクレシュ》と出会いますが、彼らもまた、世界全体を覆う争いの渦に巻き込まれて戦う者達でした。
バントの騎士身分に所属していました。
クレシュはジャンドの偉大な戦士です。
アジャニはジャンドとグリクシスとの境で《ラッカ・マー》と対面し、そこで初めてニコル・ボーラスの名を知ります。そのドラゴンは兄の仇であるだけでなく、断片世界全体を争いに突入させようとしている黒幕でした。兄が殺されたのはその陰謀のごく僅かな一部、ボーラスが撒いた争いの種の一つであったにすぎない、その事実はアジャニへと多大な衝撃を与えました。
そしてボーラスが現れ、アジャニの事は歯牙にもかけずに大渦のマナを貪り始めました。アジャニは、自分がボーラスに直接対抗する肉体的な力などないことは判っていましたが、自分には対抗手段があることも知っていました。アジャニはボーラスの魂の深奥を覗くと、その生き写しを作り出しました。等しい姿、等しい力を持つ二体のドラゴンは互いを認識し、激しい戦いを始めました。やがて荒れ狂う大渦とともに二体のドラゴンは消え、世界に静寂が戻りました。
死を、もしくはボーラスに世界が貪り食われるのを覚悟しながら座して待つアジャニの前に、そのドラゴンが再び姿を現すことはありませんでした。
……に近いものを表現していると言われています。
アジャニを軸としたアラーラブロックの物語は以上です。といった所で、登場人物達の対立構造を確認してみましょう。
「詐欺画像」であった事がおわかりいただけたでしょうか……
4. その後のプレインズウォーカー、その後のアラーラ
アラーラの断片ブロックのストーリーに登場したプレインズウォーカー達は5人中4人に「その後の姿」が作られています。
エルズペスは「騎士」の称号を捨ててバントを去りました。「衝合」によってかつての美しかったバントが汚されてしまったことに耐えられなかった彼女は悲嘆にくれて多元宇宙を放浪し、いつしかドミナリアに辿り着きました。そこで故郷がファイレクシアの侵略にさらされ、助力を求めて訪れた《槌のコス》の要望に応えて金属次元ミラディンへと向かいます。ですがその世界もまた、ファイレクシアの黒い油によって汚染されてしまったという展開は記憶に新しいと思います。
テゼレットは(衝合の話と直接の関わりはありませんでしたが)第三回で少し言及しましたようにジェイスに精神を破壊された所をボーラスによって再構成され、サルカンはボーラスの命令を受けてゼンディカー次元、《ウギンの目》を監視する役割を負うも、そこで精神を病んでしまいました。テゼレットとサルカン、ボーラスの手下となった二人はともに黒マナを得ています。ここでもやはり、プレインズウォーカーのマナはそのパーソナリティに強く影響を受けていることがわかります。
マナといえば、アジャニは復讐を乗り越えたことによってか赤マナが抜けました。そう、アジャニは珍しいことに後からカード化された《復讐のアジャニ》の方が時間軸的には前でして、「復讐」→「黄金のたてがみ」という順になっています。また衣装からも荒々しさが無くなり、落ちついた雰囲気をまとっています。黄金アジャニの奥義はアラーラの物語のクライマックス、彼がボーラスへとその生き映しを叩きつけたまさにその能力です。
基本セット2013で登場した新アジャニは「群れの統率者」という二つ名を持っており、また基本セットの白のカードにはアジャニの台詞がフレイバーテキストとなっているものも多く、信頼される指導者となったのであろうアジャニの姿を見ることができます。
《アジャニの陽光弾手》フレイバーテキスト
「アジャニは行かねばならないところに行き、我々は彼の名の下に彼の土地を守る。」
《栄光の突撃》フレイバーテキスト
「刃の鋭さは、あくまでそれを持つ者の信念の鋭さでしかない。」 ――黄金のたてがみのアジャニ
《武勇の誇示》フレイバーテキスト
「義務感、名誉、武勇。これらは決まった人物の心にのみ宿る。自分の心にあるかどうかは、試練に直面するまで分からない。」 ――黄金のたてがみのアジャニ
一方、ボーラスは基本セット2013に手下を引き連れて収録されていますが、これは公式記事によると「最近登場していないけれどこの黒幕の存在を忘れないでね!」ということだそうです。確かに、「(ニヴ=ミゼットと)キャラかぶるから」とラヴニカへの回帰ブロックにはノータッチな気配濃厚ですしね。
今アラーラ世界はどうなっているのでしょうか。様々な次元を垣間見せてくれる基本セットやプレインチェイスにはアラーラに属するカードが多く登場しています。そして最近公式記事にて《ドムリ・ラーデ》がプレインズウォーカーとして覚醒する話が語られましたが(その1 その2)、彼が初めて次元を渡った先は何とナヤでした。グルールが夢見る緑の大地を前にしたドムリの何と嬉しそうなこと、そして彼が出会った《アニマの賢者》達とのかけ合いの面白いこと。また公式記事「石殺し」(その1 その2)には衝合後のアラーラ、バントであった土地の様子が描かれています。記事によれば元バントの人々の間でも、「他の土地」では「人みたいに歩く猫」がいる、と知られており、世界が広がり変わってしまったことがごく一般的な認識となっていることが読み取れます。いずれ、各断片はその名前と特徴を残しつつも、アラーラという大きな世界の中でただ「その色のマナの濃い地域」と認識されるようになるのでしょう。
そしてほとんどの人が特に自覚せずに使っているでしょう、「呪禁バント」「エスパーコントロール」「グリクシスコントロール」「ジャンド」「ナヤ」……アラーラの各断片は友好三色の組み合わせやデッキタイプを表す名称として、様々な形でマジックの中に、我々というプレインズウォーカーの中に今も生き続けています。
(終)