言わずと知れたHareruya Pros所属プロであり、今期プラチナレベルを獲得した高橋 優太の前に立ちはだかるのは、はるばる栃木からやってきた刺客、伊藤 匠哉だ。
トレードマークのキャップを深く被った伊藤は【第2期モダン神挑戦者決定戦】でもトップ8に入賞した経験を持つ強豪であり、今回は独創的な「スニーク・ストンピィ」とでも呼ぶべきデッキで戦いに挑んでいる。
すでに1敗ラインに立つ2人。早くも後がないこのマッチの勝利を掴むのはどちらになるか――?
Game 1
先攻は伊藤。《古えの墳墓》から《虚空の杯》を「X=1」でプレイする軽快な滑り出しを見せる。さらに続くターンに《山》と《猿人の指導霊》から赤マナを得て《騙し討ち》!
高橋「あっさり負けたぞw」
1マリガンの高橋はこれをカウンターすることができず、伊藤のプレイを見守ることしかできない。《騙し討ち》起動で《グリセルブランド》を戦場に出し、即座に7ドロー。さらに《水蓮の花びら》、《引き裂かれし永劫、エムラクール》と戦場に追加されたところで高橋が投了した。
伊藤 1-0 高橋
伊藤の脅威の「スニーク・ストンピィ」が炸裂! 開始からわずか5分で勝負がついてしまった。
高橋 優太 |
早くも後がない高橋はここから巻き返しなるか……?
Game 2
先攻の高橋は静かに土地を並べていくスタート。これに対し、伊藤からは《鋭き砂岩》→《山》から《煮えたぎる歌》、《騙し討ち》でさっそく仕掛ける。
高橋はこれに《意志の力》で応じ、続く第3ターンに《トレストの使者、レオヴォルド》を呼び出す!
伊藤の《血染めの月》には再び《意志の力》で返し、《トレストの使者、レオヴォルド》でクロックを刻みながら《ヴェールのリリアナ》でマウントを奪う。
完全に動きを抑え込まれてしまった伊藤は《トレストの使者、レオヴォルド》のクロックが止まらず。わずかに呪文を3枚唱えたのみ(いずれも《意志の力》の餌食になっている)でゲームセットとなった。
伊藤 1-1 高橋
「1ターン目が一番緊張するw」と高橋。《突然の衰微》でも対処できない《騙し討ち》にはカウンターか手札破壊で応じるしかないが、次のゲームはあいにくの後攻。
すなわち、伊藤が最速のブン回りを見せた場合には《意志の力》以外では対処できないのだ。
談笑を交えながらも入念にシャッフルする高橋に対し、伊藤はどこかまったりとした佇まいだ。隣で対戦している市川 ユウキまでもがこちらをチラリと一瞥して目を細める。
はたして伊藤の《騙し討ち》が炸裂するのか、高橋の《トレストの使者、レオヴォルド》がマウントを奪うのか。運命の第3ゲームが開始される。
Game 3
先行の伊藤が《山》のみでターンを返すと、高橋は思わず「よかった、今回は優しいw」と声を漏らしつつ、《新緑の地下墓地》から《沼》をプレイし、《死儀礼のシャーマン》。《血染めの月》をケアしたプレイだ。
伊藤 匠哉 |
互いに様子見といった滑り出しだったが、ゲームは突如クライマックスを迎える。伊藤は《猿人の指導霊》と《古えの墳墓》から3マナを得て《騙し討ち》をプレイ!
やばいやばい、と言いつつ高橋は《トーラックへの賛歌》、《思考囲い》で伊藤の手札を奪い去り、そこに肝心の実がないことを確認してほっと胸をなでおろす。
あとはトップデッキされないことを祈りつつ、続くターンに《トレストの使者、レオヴォルド》でひとまず《グリセルブランド》の脅威に事前に対処する。
動きがない伊藤の前に《死儀礼のシャーマン》を追加し、クロックを刻みながら《引き裂かれし永劫、エムラクール》の一撃にも耐えられるようパーマネントの数を6枚、7枚と調整。あえてフェッチを切らず、ライフを16で維持するなど万全の構えだ。
毎ターン6点、7点とライフが減っていく伊藤は盤面の脅威に対処する手段もなく、トップデッキした《血染めの月》に一縷の望みを託すも《意志の力》で打ち消されてしまい、間もなく投了を余儀なくされた。
伊藤 1-2 高橋