インタビュー:齋藤 友晴の語る「晴れる屋の新たな挑戦」

晴れる屋メディアチーム

By Hiroshi Okubo


 みなさんは2016年10月13日(木)に「晴れる屋の新たな挑戦」と銘打たれて告知された3つの方針をご覧になっただろうか?




1. 『ネット最安値』を目指したシングルカード価格の大幅見直し
2. 新店舗出店
3. オリジナルフォーマット『フロンティア』の開始


 《タルモゴイフ》が13,300円、《実物提示教育》が2,600円(2016年10月21日現在)など随所で「晴れる屋どうしちゃったの」と声が挙がる大胆な価格改定と気になる新店舗出店、そしてオリジナルフォーマット「フロンティア」の開始。いずれも晴れる屋の本気が窺えるトピックである。

 一体晴れる屋はこれからどうなっていくのか? 今回、晴れる屋オーナーである齋藤 友晴へインタビューを行った。



■ 晴れる屋の新たな挑戦

--「ズバリ最初にお伺いしたいのですが、今回の新店舗出店『フロンティア』価格の見直しはどういった意図で行われるのでしょうか?」

齋藤「まず、その2つはまったく別々のようで同じ軸の上にある話であることは分かります?」

--「つまり『マジックを盛り上げる』とか、そういった話でしょうか?」

齋藤「そのとおり。今から3週間くらい前、Twitterでアンケートを取ったんです」




齋藤「この結果を受けて、これからもっと盛り上げていかなきゃ!って思ったのと同時に、そのために具体的に何ができるのか?って考えるようになったんですよ」

--「それが今回のお話しに繋がっているわけですね」

齋藤「ええ。『場所』を提供するのもショップの役目だと思うし、盛り上げに必要不可欠な要素だから新店舗の出店は言うに及ばずですよね。あとは価格だけど、晴れる屋はこれまでマジックに関するものなら何でも揃う場所にするという指針がありました」

--「カードやサプライはもちろん、関連書籍イラストプリントも扱っていますね」




齋藤「ただ、“品揃えをよくする”ことと“安く販売する”という2つの取り組みは実は相反するもので、これまではなかなか両立しにくかったんです」

--「品揃えを良くするには買い取りを強める必要があるし、買い取りを強めるのと卸値が上がることはイコールの関係だから、販売価格も少し高くついてしまう、ということですよね」

齋藤「まさにそういうことですね。でも、当然ながらプレイヤー目線で考えたら安くいろいろなカードを手に入れられた方がマジックを楽しみやすいじゃないですか? これまで両立は難しい課題でしたが、今はみなさんに支えてきていただいたおかげで晴れる屋も企業としての体力がついてきて、今まで通り数多くの商品を扱いながら、価格設定についても『国内最安値』を意識して取り組むことができるようになりました」

--「なるほど、納得です。最後に『フロンティア』についてはどういった意図があるのでしょうか?」




齋藤「詳しくは上のリンクにもあるからここでは少し別の話をしますね。これは初心者へのサポートの話にも繋がるんですが、始めやすくて続けやすい、参入障壁の低い遊び方があったらいいな、と思ったんですよ。『フロンティア』はそれらを満たしながら単純にゲームとしての魅力もあって、初心者も競技プレイヤーも楽しめそうですよね」

--「たしかにそのとおりですね」

齋藤「おかげさまで『フロンティア』のイベントを開催してくださっている店舗も増えていますし、晴れる屋のデッキ検索にもフロンティアの項目ができました。10月30日()には晴れる屋で『フロンティアチャレンジカップ』も開催されますし、これからもっと盛り上げていきたいです」

--「ありがとうございます。次は、これまでの『晴れる屋』が行ってきたことについてお聞きしたいと思います」



■ これまで行ってきたことの意味

--「晴れる屋トーナメントセンターは発足から現在に至るまで日本最大規模のマジック専門店としてカード販売やイベントを運営してきました。これまでのことを振り返って、何か思うところなどありますか?」

齋藤「過去に川崎 大輔さんが書いてくださったインタビュー記事の『晴れる屋トーナメントセンターに寄せて。』でも言っているんですけど、晴れる屋としてやっていることは“マジックが好きなやつならテンションが上がる”ことだと思うんですよね」




齋藤「実際に今トーナメントセンターが運営できているのは、プレイヤーが魅力に感じることを続けてきて、その結果として多くの方に応援してもらえたからこそだと思います」

--「なるほど。少し掘り下げたいのですが、具体的に友晴さんのおっしゃる”テンションが上がること”とはいったいなんでしょうか?」

齋藤「たとえば『神決定戦』や『The Last Sun』のようなイベントはテンションが上がるし、お店のサイトにデッキリストの検索機能がついていたり、ほぼ毎日戦略記事やプロのブログが更新されるのもトキメキがありますよね。自分自身がマジックプレイヤーだからこそ、晴れる屋をそういう場所にしたいと思ったんですよ」

--「たしかにオーナー自身がプレイヤーであり、その理想を自分自身で追い求めるからこそ今の晴れる屋があると言えるのかもしれません」

齋藤「もちろん、まだまだなところだってたくさんあるんですけどね(笑)」



■ 常にチャレンジャーであること

--「友晴さんの理想とするマジックの姿とはどのようなものでしょうか?」

齋藤「マジックが世界一の文化になることです。マジックというコンテンツの持っている魅力はその資格を持つのに十分だと思いますし、“マジックで世界を一つに”という夢は、その先にあるはずです」

--「そしてその理想に近づくために、次のフェーズに移行したということですね」

齋藤「最近ではe-スポーツとかも浸透してきてて、昔よりもずっとゲームという存在自体が身近なものになっていると思うんです。そういう流れに乗っかる(?)っていうのとは少し違うかもしれないけど、マジックももっとそんな風に盛り上げていくことはできると思います」

--「たしかにマジックにはプロプレイヤーの存在などもありますし、他のゲームに勝るとも劣らない魅力がありますね」

齋藤「直近で言えばヤソのプロツアー優勝もあったし、ヤソブランドのデッキリストはもちろんだけど、その試合内容などにも人を惹きつける力がありました。マジックにはそういう人を感動させる力があって、最高のゲームなんだっていうことをもっとたくさんの人に知ってもらいたいですね」



※画像は【Magic: the Gathering 英語公式ウェブサイト】より引用させていただきました。


--「ありがとうございます。最後に、読者のみなさんに向けて一言お願いします」

齋藤「晴れる屋はこれからも『マジックをもっとハッピーに』を実現するべく行動していくチャレンジャーであり続けます! よろしくお願いします!」





 次なる理想を掲げ、実現に向けてひた走る「晴れる屋」と齋藤 友晴の挑戦はまだまだ続く。

 これからも「晴れる屋」をよろしくお願いいたします。



Twitterでつぶやく

Facebookでシェアする