禁止解除モダンについて本気出して考えてみた。

井川 良彦


お久しぶりです。井川です。

【プロツアー『カラデシュ』】が9-7でプロポイント4点【グランプリ・クアラルンプール2016】が11-4でプロポイント2点と冴えない結果で終わってしまい、昨年に続きまたもやプロツアーの権利がない状態になってしまいました。

【グランプリ・千葉2016】(以下GP千葉)は業務の都合で出れないため、今は12月4日に開催されるプロツアー地域予選(RPTQ)に向けてモダンを練習中です。


ですがモダンはなかなかの修羅環境。四六時中モダンのことばっかり考えていると、頭がどうにかなりそうです。つ、辛い~!

という訳で(?)、気分転換に「禁止解除モダン」のデッキを考えてみたので、ご紹介します!!!


◆ 禁止解除モダンとは?

【GP千葉】の金曜日に行われる、カジュアル大会。

フォーマットはモダンですが、禁止カードは一切ナシ!!!


金属モックス精神的つまづき精神を刻む者、ジェイス


《金属モックス》《精神的つまづき》も、なんなら《精神を刻む者、ジェイス》だって使えちゃいます!




使用可能になるモダン禁止カード一覧
(2016年11月22日現在)

《古えの居住地》
《教議会の座席》
《囁きの大霊堂》
《大焼炉》
《伝承の樹》
《雲上の座》
《暗黒の深部》
《ウギンの目》
《死儀礼のシャーマン》
《石鍛冶の神秘家》
《血編み髪のエルフ》
《超起源》
《緑の太陽の頂点》
《精神的つまづき》
《思案》
《定業》
《炎の儀式》
《垣間見る自然》
《猛火の群れ》
《罰する火》
《花盛りの夏》
《第二の日の出》
《煮えたぎる歌》
《戦慄の復活》
《時を越えた探索》
《宝船の巡航》
《欠片の双子》
《金属モックス》
《師範の占い独楽》
《頭蓋骨絞め》
《梅澤の十手》
《出産の殻》
《精神を刻む者、ジェイス》




 目次

ジェイス殺しは生きていた! さらなる研鑚を積みモダンの暴力が甦った! 武神!
ジャンド!

ルールの無いケンカをしたから禁止になったのだ! プロのケンカを見せてやる!
エスパーブレード!

2Tイオナこそが地上最強の代名詞だ! まさかこの釣り針がきてくれるとはッ!
ドレッジ!

デカァァァァァいッ説明不要! 15/15! 滅殺6!
超起源!

若き王者が帰ってきたッ! どこへ行っていたンだ《頭蓋骨絞め》!
親和!

神河四千年の奇跡が今ベールを脱ぐ! レガシーから……
奇跡コントロール!

グリンパスはこのデッキが禁止させた! 緑の切り札!
エルフ!





■ ジャンド



サンプルデッキ「ジャンド」

2 《沼》
1 《森》
2 《草むした墓》
1 《血の墓所》
1 《踏み鳴らされる地》
4 《新緑の地下墓地》
3 《樹木茂る山麓》
2 《湿地の干潟》
2 《血染めのぬかるみ》
4 《燃え柳の木立ち》
1 《樹上の村》

-土地 (23)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《闇の腹心》
4 《タルモゴイフ》
4 《血編み髪のエルフ》

-クリーチャー (16)-
3 《稲妻》
3 《思考囲い》
3 《コジレックの審問》
3 《突然の衰微》
3 《罰する火》
1 《四肢切断》
1 《大渦の脈動》
4 《ヴェールのリリアナ》

-呪文 (20)-
hareruya



『ラヴニカへの回帰』で登場し、モダン環境をジャンド一色に染め上げた《死儀礼のシャーマン》。そしてそのとばっちりで禁止に追い込まれた《血編み髪のエルフ》。その両方を余すことなくプレイするのがこのデッキです。


死儀礼のシャーマン血編み髪のエルフ


当時はすでに禁止カードだった《罰する火》《燃え柳の木立ち》も搭載し、そのラインナップはレガシーとほぼ同等!



■ エスパーブレード



サンプルデッキ「エスパーブレード」

2 《島》
2 《沼》
1 《平地》
1 《湿った墓》
1 《神聖なる泉》
1 《神無き祭殿》
1 《草むした墓》
4 《汚染された三角州》
3 《溢れかえる岸辺》
3 《湿地の干潟》
2 《闇滑りの岸》
2 《忍び寄るタール坑》

-土地 (23)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《石鍛冶の神秘家》
3 《ヴェンディリオン三人衆》

-クリーチャー (11)-
4 《精神的つまづき》
4 《思案》
3 《思考囲い》
2 《流刑への道》
2 《喉首狙い》
2 《未練ある魂》
2 《時を越えた探索》
1 《梅澤の十手》
1 《殴打頭蓋》
2 《ヴェールのリリアナ》
3 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文 (26)-
hareruya



《死儀礼のシャーマン》《石鍛冶の神秘家》《精神的つまづき》《思案》《時を越えた探索》《梅澤の十手》! そして《精神を刻む者、ジェイス》


死儀礼のシャーマン石鍛冶の神秘家精神的つまづき思案
時を越えた探索梅澤の十手精神を刻む者、ジェイス


禁止解除カードの枚数ならナンバーワンです。「禁止解除」をどこまでも堪能したい方に。



■ ドレッジ



サンプルデッキ「ドレッジ」

1 《島》
1 《山》
2 《蒸気孔》
2 《湿った墓》
1 《血の墓所》
4 《沸騰する小湖》
3 《汚染された三角州》
3 《血染めのぬかるみ》
2 《ダクムーアの回収場》

-土地 (19)-

4 《面晶体のカニ》
4 《傲慢な新生子》
4 《恐血鬼》
4 《ナルコメーバ》
4 《臭い草のインプ》
4 《ゴルガリの墓トロール》
1 《エメリアの盾、イオナ》
1 《龍王コラガン》

-クリーチャー (26)-
4 《信仰無き物あさり》
4 《安堵の再会》
3 《戦慄の復活》
4 《黄泉からの橋》

-呪文 (15)-
hareruya



《戦慄の復活》が使えるので、旧エクステンデッドや現レガシーのような、最高速のドレッジを組むことも可能です。


戦慄の復活


目指せ2ターンキル。



■ 超起源



サンプルデッキ「超起源」

4 《禁忌の果樹園》
4 《宝石鉱山》
4 《反射池》
4 《マナの合流点》
4 《霊気拠点》
1 《氷の橋、天戸》

-土地 (21)-

4 《猿人の指導霊》
4 《テラストドン》
4 《別館の大長》
3 《灰燼の乗り手》
2 《引き裂かれし永劫、エムラクール》
2 《静穏の天使》
1 《龍王アタルカ》
1 《龍王コラガン》

-クリーチャー (21)-
3 《超起源》
2 《悪魔の戦慄》
3 《強迫的な研究》
4 《暴力的な突発》
4 《献身的な嘆願》
2 《忘却の輪》

-呪文 (18)-
hareruya



エクステンデッド時代にはPTやGPでトップ8に入賞していた瞬殺コンボ。

各種「続唱」カードから《超起源》を2-3ターン目に唱え、規格外のクリーチャーたちで対戦相手を蹂躙します。


超起源


クリーチャーのラインナップが現代準拠になりました。


別館の大長灰燼の乗り手引き裂かれし永劫、エムラクール静穏の天使


バケモン!



■ 親和



サンプルデッキ「親和」

3 《ダークスティールの城塞》
4 《大焼炉》
4 《教議会の座席》
4 《囁きの大霊堂》

-土地 (15)-

4 《メムナイト》
4 《羽ばたき飛行機械》
4 《大霊堂の信奉者》
4 《信号の邪魔者》
4 《電結の荒廃者》
4 《金属ガエル》
2 《マイアの処罰者》

-クリーチャー (26)-
4 《オパールのモックス》
4 《頭蓋骨絞め》
3 《バネ葉の太鼓》
4 《感電破》
4 《物読み》

-呪文 (19)-
hareruya



レガシーですら禁止されている、超凶悪カードといえばこれ。


頭蓋骨絞め


当時の最強デッキに、《オパールのモックス》まで加わったら、これどうなっちゃうの~???




■ 奇跡コントロール



サンプルデッキ「奇跡コントロール」

5 《島》
3 《平地》
3 《神聖なる泉》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《沸騰する小湖》
2 《乾燥台地》
1 《魂の洞窟》
1 《幽霊街》

-土地 (23)-

3 《僧院の導師》
2 《ヴェンディリオン三人衆》

-クリーチャー (5)-
4 《精神的つまづき》
2 《マナ漏出》
4 《思案》
4 《相殺》
4 《師範の占い独楽》
4 《終末》
4 《流刑への道》
2 《天使への願い》
4 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文 (32)-
hareruya



禁止解除されたこの大会なら、レガシーのような「奇跡コントロール」を組むことも可能です!


師範の占い独楽相殺


《渦まく知識》《剣を鍬に》《意志の力》はありませんが、《師範の占い独楽》《相殺》の強さは折り紙つき!



■ エルフ



サンプルデッキ「エルフ」

7 《森》
1 《踏み鳴らされる地》
1 《ドライアドの東屋》
4 《新緑の地下墓地》
4 《樹木茂る山麓》
2 《魂の洞窟》

-土地 (19)-

4 《死儀礼のシャーマン》
4 《ラノワールのエルフ》
2 《エルフの神秘家》
4 《イラクサの歩哨》
4 《遺産のドルイド》
4 《エルフの幻想家》
2 《ドゥイネンの精鋭》
4 《エルフの大ドルイド》
1 《再利用の賢者》
1 《自由なる者ルーリク・サー》
1 《威厳の魔力》
1 《孔蹄のビヒモス》

-クリーチャー (31)-
4 《垣間見る自然》
4 《緑の太陽の頂点》
1 《召喚士の契約》

-呪文 (8)-
hareruya



《垣間見る自然》《緑の太陽の頂点》が使えるとなると、やはりエルフの出番でしょう。


垣間見る自然緑の太陽の頂点






他にも、《炎の儀式》《煮えたぎる歌》が入ったパーフェクトストーム。


炎の儀式煮えたぎる歌ぶどう弾


当時に加えて《宝船の巡航》が加わる《紅蓮術士の昇天》デッキ。


宝船の巡航紅蓮術士の昇天思案


《演劇の舞台》まで使える《暗黒の深部》デッキ。


暗黒の深部演劇の舞台吸血鬼の呪詛術士


などなど、「超コンボ環境」「デバッグPT」と名高かった【プロツアー・フィラデルフィア2011】を超える、夢のような(悪夢のような?笑)デッキをいくらでも組むことができます。

これは個人的な予想ですが、環境の鍵を握るのは、《死儀礼のシャーマン》《精神的つまづき》。自分が使う側にせよ使われる側にせよ、この2種類のカードをある程度意識して組む必要があるでしょう。


死儀礼のシャーマン精神的つまづき


果たして、《死儀礼のシャーマン》《精神的つまづき》が使えるフェアデッキが勝つのか? それとも各種凶悪禁止カードが解除された最速コンボデッキが勝つのか?

【グランプリ・千葉2016】の「禁止解除モダン」の結果をお楽しみに!


井川



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