清水「何気に公式戦当たるの初めてなんですよね」
そう言いながら席に着いたのは清水 直樹(神奈川)だ。
【プロツアー『アヴァシンの帰還』】でベスト8進出、【プロツアー・オースティン09】ベスト4進出など数々の輝かしい戦績を持つ強豪プレイヤーで、一時期は公式ウェブサイトでコラムを執筆していた経験もある。
しばらく第一線を退いていたが、先日の【RPTQ『霊気紛争』in 東京】では見事に権利を獲得。その腕前はまったく衰えていないことを証明し、まさしく“出れば勝つ”プレイヤーと言えるだろう。
今日もRPTQで彼を権利獲得へ導いたドレッジデッキ「Revival:イオナズン」でここまで6-1の好成績をキープしている。
相対するは原根 健太(東京)。
言わずと知れたHareruya Pros所属のプレイヤーで、直近では【グランプリ・京都2016】では平見 友徳、松本 郁弥とともにトップ4に入賞。清水と同じくプロツアー『霊気紛争』への参加権利を持っている。また、『第7期神挑戦者決定戦』では4フォーマット中3フォーマットでトップ8以上の成績を残した強豪だ。
マジックプレイヤーとしてのキャリアはまだ決して長いとは言えないが、国産TCGで磨かれた鋭い戦況分析眼を武器に、現在あらゆるプレイヤーから注目を浴びているスタープレイヤーである。
2人が握手を交わすと、The Last Sun 2016、第7回戦の決戦の火蓋が切って落とされた。
清水 直樹 vs. 原根 健太
Game 1
1ターン目に《血清の幻視》、2ターン目に《魔力変》、《魔力変》、《血清の幻視》、《信仰無き物あさり》と手札と墓地を整える原根。
対する清水は《傲慢な新生子》をプレイし、能力を起動。ドローを「発掘6」に置換し、《ナルコメーバ》と《秘蔵の縫合体》を戦線に送り込む。両者好調な滑り出しだが、ここから原根が失速してしまう。
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原根は《ギタクシア派の調査》や《手練》を連打してライブラリーに触り続けるが、なかなか《氷の中の存在》、《紅蓮術士の昇天》を引き当てることができない。
その間にも清水のクリーチャーたちが攻め立て、土地からのペイライフや《ギタクシア派の調査》によってライフを失っている原根は残りライフは6まで落ち込んでしまう。
かろうじて《稲妻》で《秘蔵の縫合体》を処理するが、予断を許さない状況に変わりはない。
原根 健太
だが、神は原根を見捨てなかった。大量ドローの甲斐あってようやく《紅蓮術士の昇天》と《氷の中の存在》に辿り着く。さっそくこれらをプレイし、清水の《安堵の再会》には《差し戻し》。さらに《思考掃き》で「探索」を達成して、原根が息を吹き返す。
まずはと《手練》と《ギタクシア派の調査》で手札を補充し、《稲妻のらせん》で致死圏外へ逃げる。それと同時に「変身」した《氷の中の存在》が一挙7点の猛打を加えると、清水のライフは一瞬で蒸発してしまうのだった。
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清水 0-1 原根
Game 2
「青赤昇天」の爆発力に押し切られてしまった清水だったが、気を取り直して第2ターンに《安堵の再会》をプレイし、一気にライブラリーを20枚近く掘り進める好スタートを切る。
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対する原根は《手練》、《信仰無き物あさり》、《ギタクシア派の調査》と着実に手札を循環させていく。
だが、今度ばかりは清水も原根に猶予を与えはしなかった。素早く《恐血鬼》×2と《秘蔵の縫合体》×2を戦場に並べ立てて攻撃に向かわせる。原根も《稲妻のらせん》で抵抗するが、ならばと清水もさらに「発掘」を進めて《ナルコメーバ》を掘り当て、再び戦線を回復させる。
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原根がようやく《紅蓮術士の昇天》設置にこぎつけたときには、清水の盤面には12点クロックが並んでおり、もはや巻き返しは不可能な状況となっていた。
清水 1-1 原根
Game 3
第1ゲーム、第2ゲーム共になかなかフィニッシャーを引けなかった原根だったが、今回は先攻2ターン目に《氷の中の存在》をプレイし、続くターンには《思考掃き》と《血清の幻視》で徐々にカウンターを取り除いていく。
だが、清水も負けじと2ターン目に《安堵の再会》で「発掘」を開始。《ナルコメーバ》と《秘蔵の縫合体》を戦場に送り込んでクロックを刻み、「発掘5」「発掘5」……。
清水 直樹
見る見るうちにゾンビとクラゲの軍勢を形成して原根に迫り、残りライフを8まで削っていく。これに原根は2枚目の《氷の中の存在》を設置しながら《流刑への道》で応戦するが、これが敗着となった。
清水はライブラリーに眠っていた《山》をサーチし、「上陸」が誘発。《恐血鬼》までもが戦場に舞い戻ったことで、もはや除去もブロッカーも追いつかない状況に。
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返す清水の一斉攻撃に《集団的蛮行》のドレインが加わって、原根が膝を屈することとなった。
清水 2-1 原根
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