The Last Sun 2016、初日の8回戦が終了した。
スタンダード4回、モダン4回という変則的な長丁場となったが、その8戦を全勝で終えたプレイヤーがいた。
鈴木 将洋
強豪が集うトーナメントで、一敗もすることなく初日を終えた鈴木。The Last Sunで勝つために必要なものとは? その強さの秘密を伺った。
■ 「強いプレイヤーは、何を使うだろうか?」
――「まずは、初日全勝。おめでとうございます」
鈴木「ありがとうございます」
――「具体的なデッキの内容に関する質問は二日目もあるので控えておきますが、今回のスタンダード、そしてモダンのデッキを選ぶ際に考慮したことはありますか?」
鈴木「そうですね。何よりもまず、このトーナメントに参加しているのは、みんな強いプレイヤーだということを意識しましたね。そして『強いプレイヤーは何を使うだろう?』と考えました」
――「なるほど。メタを読む上で、The Last Sunの場合は普段の大会とは少し異るわけですね」
鈴木「異なりますね。たとえば、スタンダードだったら”強いプレイヤーは、『青白フラッシュ』を選ぶ人が多いだろうな”と思ったので、明確に意識したデッキを使用しています。少なからず負けないようなデッキを選ぼう、と思ってデッキを選びました。今回もスイスラウンド中に2回当たったのですが、想定どおり勝つことができましたね」
――「鈴木さんの思惑どおりですね。モダンの場合はいかがですか?」
鈴木「モダンは普段からプレイしているのですが、”強い人が使うであろうデッキ”を想定して、それらに満遍なく戦えるデッキを選びました。そして、『これには勝てるけど、あれには勝てない』というデッキだと、当たり運、ジャンケンのような状態になってしまいます。なので、想定した全てのデッキに60:40、少なくても55:45になるようなデッキを考えましたね。そして、少し気が早いかもしれませんが、決勝ラウンドのことも考えてデッキを組んでいます」
――「決勝ラウンドのこと……デッキリスト公開ですね?」
■ 大会形式を考慮した、デッキ選択
鈴木「そうです。The Last Sunは決勝ラウンドからデッキリストを公開してから対戦になりますよね。その上でも不利にならないようにする、ということも意識しました。たとえば、出てくることが分かっていると、分からないとでは《血染めの月》の怖さが変わってきますよね。分かっていれば、『フェッチランドから基本土地を持ってこよう』と思えるわけですから。そういったカードは、今回使用していません」
――「おお……単純なメタゲームだけでなく、大会形式を考慮しているわけですね」
鈴木「かなり考えましたね。こちらのサイドボードは考えた上で散らしてあるので、リストを見た人は『この1枚のために対策カードをサイドインするべきか?』と悩むことになると思います。他にも、モダンの場合、強い人が選ぶデッキは”流行の前のめりなデッキ”か、”自分が使い込んでミスしない、達人になっているデッキ”のどちらかだと思うのですが、そのどちらにも勝てるデッキを選ぶ必要がありますね」
そんなデッキがあるんですか? という疑問を、筆者は飲み込んだ。初日全勝。鈴木の成績が、何よりの証拠である。
――「改めて、明日への意気込みをお聞かせください」
鈴木「そうですね……『明日も全ラウンド勝ちたい』とは、全く思っていないんですよ。ただ、『自分のベストを尽くしたい』と思っています。緊張して判断を誤ったり、弱いハンドをキープしてしまったり、ということが負けに繋がりやすいので。土地が止まっても、除去を引かなくても、今のベストを尽くしていきたい、と思いますね。」
――「ありがとうございました。明日も頑張ってください!」
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