こんにちは。やまけんです。
12月2日から約1週間にわたって、フランスはニースで開催された世界選手権2014に参加してきました。
■ 1.VMAドラフト
初日の1つ目のフォーマットは『ヴィンテージマスターズ』ドラフト!普段はMOで楽しんでいるフォーマットです。
初手は《ケアヴェクの火吹き》か《ゴブリンの戦長》の2択。
以前このブログでお伝えしたとおり、1番狙いたいアーキタイプである「緑多色」を目指すなら《ケアヴェクの火吹き》1択。
しかし《ゴブリンの戦長》は、なんといってもゴブリン界最強の1枚。
安定の《ケアヴェクの火吹き》か。
それとも冒険の《ゴブリンの戦長》か。
ここは悩みに悩んで《ゴブリンの戦長》をピック。
すると、上家の市川 ユウキさんから流れてきたのは《ゴブリンの戦長》!
これで迷いはなく「ゴブリン」に一直線!
14 《山》 1 《沼》 2 《岩山のタール坑》 -土地(17)- 3 《ゴブリン巡視部隊》 4 《スカークの教練教官》 1 《巨体のゴブリン》 3 《ゴブリンの女看守》 2 《ゴブリンの戦長》 1 《ゴブリンの将軍》 1 《ゴブリンのうすのろ》 1 《ゴブリンの首謀者》 3 《Goblin Commando》 -クリーチャー(19)- |
1 《入門の儀式》 1 《尻込み》 1 《焚きつけ》 1 《抹殺》 -呪文(4)- |
完成度はそこそこといったところでしょうか。欲を言えば《ゴブリンの将軍》がもう少し欲しかったです。
結果は市川さんの《浄火の鎧》付き《墜ちたるアスカーリ》に負けるも残りは勝って2-1でした。
Round 1 ×○× vs 市川 ユウキ
Round 2 ○○ vs Nam Sung Wook
Round 3 ○○ vs Lars Dam
結果:2-1
■ 2.モダン
続いて2つ目のフォーマットであるモダンで使用したデッキは「ティムール・デルバー」!
2 《島》 1 《山》 4 《霧深い雨林》 4 《沸騰する小湖》 2 《樹木茂る山麓》 1 《繁殖池》 2 《蒸気孔》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《硫黄の滝》 -土地(18)- 4 《秘密を掘り下げる者》 4 《僧院の速槍》 4 《タルモゴイフ》 1 《瞬唱の魔道士》 -クリーチャー(13)- |
2 《二股の稲妻》 3 《ギタクシア派の調査》 4 《稲妻》 4 《血清の幻視》 3 《呪文嵌め》 2 《呪文貫き》 3 《思考掃き》 2 《蒸気の絡みつき》 2 《差し戻し》 4 《宝船の巡航》 -呪文(39)- |
2 《古えの遺恨》 2 《剥奪》 2 《溶鉄の雨》 2 《不忠の糸》 1 《払拭》 1 《マグマのしぶき》 1 《破壊的な享楽》 1 《漁る軟泥》 1 《イゼットの静電術師》 1 《凶暴な拳刃》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 -サイドボード(15)- |
実はずっと「《風景の変容》」デッキを使うつもりで1ヶ月弱調整していたのですが、出発前の調整会に渡辺 雄也君と市川 ユウキさんがもちこんだ「ティムール・デルバー」を相手に対戦してみると……
見事にフルボッコにされました!
10ゲームやって1ゲーム取れたか怪しい程の結果だったので、きっぱりと「《風景の変容》」は諦め、彼らの「ティムール・デルバー」をシェアしてもらうことに。
結果は相性バツグンの「青赤ストーム」に2回当たる幸運で3-1!
Round 4 ×○○ vs 市川 ユウキ 「ティムール・デルバー」
Round 5 ○○ vs Owen Turtenwald 「青赤ストーム」
Round 6 ×× vs Patrick Chapin 「青赤デルバー」 →【カバレージ】
Round 7 ○×○ vs William Jensen 「青赤ストーム」
結果:3-1
総合成績:5-2
■ 3.タルキールドラフト
2日目の最初の3ラウンドは『タルキール覇王譚』×3のブースタードラフトでした。
初手の候補は《道の探求者》と《高山の灰色熊》というぱっとしない2択。
単純な点数で言ったら《道の探求者》の方が上ですが、GPストラスブールでの経験から、「白は《風番いのロック》以外からではやらない」と決めていました。
そのため、ここは《高山の灰色熊》をピック!
早々に緑青路線は決まりましたが、3色目の赤か黒を決めきれず終盤までピックはフラフラ……
デッキ構築中も制限時間ギリギリまで悩み、カードパワーは高いがマナ基盤の弱いスゥルタイを諦め、ほぼ緑青のティムールにしました。
8 《森》 6 《島》 1 《山》 1 《岩だらけの高地》 1 《急流の崖》 -土地(17)- 2 《族樹の管理人》 2 《高地の獲物》 1 《ジェスカイの長老》 1 《湿地帯の水鹿》 3 《高山の灰色熊》 1 《牙守りの隊長》 1 《湯熱の精》 1 《遠射兵団》 2 《長毛ロクソドン》 -クリーチャー(14)- |
1 《凶暴な殴打》 1 《ティムールの魔除け》 2 《龍鱗の加護》 2 《増え続ける成長》 1 《漂流》 2 《鐘音の一撃》 -呪文(9)- |
※編注:写真では《鐘音の一撃》が3枚映っていますが、デッキ登録は2枚です。
でも自信はまったく無く、動揺のあまり日本取材陣に「あ、あかん、ライフタイムワーストできてしまった」とまで
言ってしまったデッキでしたが、
結果は2枚取れた《増え続ける成長》が大活躍して3-0!
Round 8 ○○ vs Josh Utter-Leyton
Round 9 ○○ vs Shahar Shenhar →【カバレージ】
Round 10 ○○ vs Patrick Chapin →【カバレージ】
結果:3-0
総合成績:8-2
すみません!ライフタイムワーストは盛りすぎでした!
■ 4.スタンダード
世界選手権のメタゲーム予想としては、まずアブザン・ミッドレンジが1番手。2番手はそのアブザン・ミッドレンジに強い《女王スズメバチ》と《エレボスの鞭》をコンビで使う「ハチ鞭デッキ」と予想しました。
そこで今回使用したデッキはハチ鞭デッキを意識したシディシ・ウイップ。
その意識した部分というのはメインから1枚ずつの《再利用の賢者》《スゥルタイの魔除け》と、通常は3枚に抑えられている《思考囲い》を4枚にした点です。
2 《森》 2 《沼》 1 《島》 3 《汚染された三角州》 4 《ラノワールの荒原》 4 《華やかな宮殿》 4 《疾病の神殿》 3 《ヤヴィマヤの沿岸》 -土地(23)- 4 《サテュロスの道探し》 4 《森の女人像》 4 《クルフィックスの狩猟者》 1 《再利用の賢者》 4 《血の暴君、シディシ》 2 《破滅喚起の巨人》 2 《イニストラードの魂》 3 《女王スズメバチ》 -クリーチャー(24)- |
4 《思考囲い》 2 《英雄の破滅》 1 《スゥルタイの魔除け》 3 《残忍な切断》 3 《エレボスの鞭》 -呪文(13)- |
4 《軽蔑的な一撃》 4 《荒野の収穫者》 2 《胆汁病》 2 《悲哀まみれ》 1 《霊気のほころび》 1 《苦悶の神、ファリカ》 1 《時を越えた探索》 -サイドボード(15)- |
同系戦の目指すべきゴール、「《エレボスの鞭》で《女王スズメバチ》を釣る」という行為に干渉できるスペルをメインから増やす。サイド後は《軽蔑的な一撃》でそれらを戦場にすら出させない。
これが自分の選択したプランだったのですが、優勝したShahar Shenharはじめとした常勝軍団Channel Fireballが選択したシディシ・ウイップはアブザン・ミッドレンジとハチ鞭デッキに強い《悪夢の織り手、アショク》をメインから2枚投入したものでした。
3ターン目に《悪夢の織り手、アショク》が出てしまえば、《エレボスの鞭》で《女王スズメバチ》を釣るという行為が間に合いませんし、《英雄の破滅》が無ければほぼ敗けです。
これが世界との差か・・・と思いつつスタンダードラウンドはなんとか1勝という感じでTOP4へ。
準々決勝のPatrick Chapin戦は事故もありいいとこなしの0-3でしたが、《悪夢の織り手、アショク》の強さに気付けなかったので文句は言えません。
Round 11 ×× vs Patrick Chapin 「アブザン・ミッドレンジ」
Round 12 ×○○ vs William Jensen 「緑黒星座」
Round 13 ID vs 渡辺 雄也 「ジェスカイ・トークン」
Round 14 ×× vs Shahar Shenhar 「シディシ・ウイップ」
結果:1-2-1
総合成績:9-4-1
SemiFinals ××× vs Patrick Chapin 「アブザン・ミッドレンジ」 →【カバレージ】
最終成績:Top4。プロポイント9点+10,000ドル獲得!
■ 5.世界選手権感想
世界TOP24人だけが参加できる大会。
こう聞くと厳格なイメージがあるかもしれませんが、実際の雰囲気は驚く程カジュアルなものでした。
時間無制限。デッキリスト公開。VMAドラフト。これらのイレギュラーの要素を共有しながら、
皆紳士で、対戦相手に敬意をもって、真剣にこの大会とマジック:ザ・ギャザリングを楽しんでいる。
トーナメントマジックの最高到達点。それがこの世界選手権だと思いました。
是非来年も参加して今年のリベンジを果たしたいですね。
Lost top4.but i really enjoy this tournament.Thank for all staff and all competitor.#mtgchamp
— Kentaro Yamamoto (@syrup19) December 7, 2014
スタッフとプレイヤーの皆さん、本当にありがとうございました!
今週末はThe Last Sun2014です!
さて、12月20~21日はThe Last Sun2014!
前大会の優勝者として連覇に向けてメラメラ気合入ってます!
ではまた。
やまけん
※編注:記事内の画像は、以下のページより引用させて頂きました。
『2014 WORLD CHAMPIONSHIP』
http://magic.wizards.com/en/events/coverage/2014WC