『The Last Sun 2014』に向けて

津村 健志



こんにちは!

今週末に、今年最後の大一番である「The Last Sun 2014」が開催されます!


tls2014


僕もおそらく参加できそうなので、今回は「The Last Sun 2014」に向けた調整過程をお届けしたいと思います(*^_^*)



■ スタンダード


スタンダードに関しては、「世界選手権2014」でShaun McLarenさんの使用していた「アブザン(黒緑白)・ミッドレンジ」があまりにも完成度が高かったので、このリストを見た瞬間から「The Last Sun 2014」ではこれを使おうと決めていました。

「世界選手権2014」の前にはあまり意識されていなかったであろう「ジェスカイ・トークン」の活躍を受け、現在は少しだけリストを変えて、こんな感じになりました。



「アブザン・ミッドレンジ」

3 《森》
2 《平地》
4 《吹きさらしの荒野》
4 《疾病の神殿》
4 《静寂の神殿》
3 《砂草原の城塞》
3 《ラノワールの荒原》
1 《コイロスの洞窟》
1 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

-土地(25)-

4 《森の女人像》
4 《クルフィックスの狩猟者》
4 《包囲サイ》

-クリーチャー(12)-
4 《思考囲い》
4 《アブザンの魔除け》
4 《英雄の破滅》
2 《骨読み》
2 《完全なる終わり》
1 《砂塵破》
2 《真面目な訪問者、ソリン》
1 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
3 《太陽の勇者、エルズペス》

-呪文(23)-
4 《悲哀まみれ》
2 《胆汁病》
2 《骨読み》
2 《対立の終結》
1 《消去》
1 《完全なる終わり》
1 《世界を目覚めさせる者、ニッサ》
1 《砂塵破》
1 《奈落の総ざらい》

-サイドボード(15)-
hareruya



元のリストが本当に素晴らしかったので、サイドボードにしか変更は施していませんが、《急報》《軍族童の突発》から生み出される「トークン」に対処しやすい《胆汁病》を増量しました。

《悲哀まみれ》が4枚入っていても、「ジェスカイ・トークン」にはよく負けるので、もしかすると《骨読み》を1枚削って3枚目の《胆汁病》を入れてもいいかもしれません。

あとは《霊気のほころび》を軽い《消去》にしたのと、今現在はミラーマッチ用に《奈落の総ざらい》をお試し中です。


奈落の総ざらい


もともとは3枚目の《世界を目覚めさせる者、ニッサ》が入っていた枠ですが、何かミラーマッチに勝ちやすい秘策はないかと模索していたところで目に留まったのが《奈落の総ざらい》でした。サイドインするマッチアップはミラーマッチや「青黒コントロール」なので、中盤以降には自分か対戦相手のいずれかが《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》をコントロールしている可能性が高いため、(黒)(黒)(黒)(黒)というマナコストも気になりませんし、ゲームが長引けば《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》がなくとも容易にキャストできるでしょう。

インスタントということで、全体除去にもある程度耐性がありますし、全体除去を打たれた直後のリカバリーとしても優れた1枚です。

《世界を目覚めさせる者、ニッサ》さんは同対決で最強クラスに強いカードなので、それを削るかどうかは難しいところですが、ミラーマッチは本戦でも多発すると思うので、そこで大きく勝ち越せる術があるのならば最高ですね。

週末までの課題としては、《奈落の総ざらい》の良し悪しの確認と、ミラーマッチで最適なサイドボーディングを見つけることです。



◆ 「アブザン・ミッドレンジ」同形対決のサイドボーディング


今のところ、ミラーマッチのサイドボーディングは下記のように行っています。




全体除去が飛び交うためにクリーチャーを減らすようにしていますが、後手だと《森の女人像》が欲しいと思うこともありますし、《包囲サイ》は対戦相手に《アブザンの魔除け》《英雄の破滅》を使わせることができるので、他に抜くカードがあるのならば残しておきたいです。この辺りは、本戦までにしっかりと決めておきたいですね。



■ モダン


「津村健志のゴキゲン!MO生活」をご覧いただいている方はご存じでしょうが、スタンダードとは違い、モダンはデッキ選択が難航しております。「探査」カードが流行っているので、メインから《大祖始の遺産》が入った「赤緑トロン」が良い選択ではないかと思って試したものの、《思考掃き》やらのせいで《宝船の巡航》をキャストされてしまうことが多かったため、過度に《大祖始の遺産》をあてにするのは危険だと気付きました。

そんな中で、あんちゃん(高橋 優太)やまつがんさん(伊藤 敦)に話を聞いたり、色々な記事に目を通しましたが、結局は最強と謳われる「《秘密を掘り下げる者》」デッキに落ち着きそうです。



「ティムール・《秘密を掘り下げる者》

3 《島》
1 《山》
4 《沸騰する小湖》
4 《霧深い雨林》
2 《樹木茂る山麓》
2 《蒸気孔》
1 《繁殖池》
1 《踏み鳴らされる地》

-土地(18)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《僧院の速槍》
4 《タルモゴイフ》
1 《瞬唱の魔道士》

-クリーチャー(13)-
4 《稲妻》
4 《血清の幻視》
3 《ギタクシア派の調査》
3 《思考掃き》
3 《呪文嵌め》
2 《呪文貫き》
2 《蒸気の絡みつき》
2 《二股の稲妻》
2 《差し戻し》
4 《宝船の巡航》

-呪文(29)-
2 《マグマのしぶき》
2 《古えの遺恨》
2 《剥奪》
2 《溶鉄の雨》
2 《不忠の糸》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《凶暴な拳刃》
1 《払拭》
1 《電謀》
1 《破壊的な享楽》

-サイドボード(15)-
hareruya



「世界選手権2014」で日本勢が持ち込んだリストから大きな変化はありません。サイドボードの《マグマのしぶき》を増量していますが、これは《復活の声》《台所の嫌がらせ屋》対策、そしてミラーマッチでほとんどのクリーチャーを対処できる点を買ってのことです。《僧院の速槍》さえいなければ《電謀》を増量してもいいのですが、こいつを除去できるかどうかはゲームの勝敗に直結しかねないので、《マグマのしぶき》を多めに採用しています。

「青赤《秘密を掘り下げる者》ではなく、「ティムール」バージョンにした理由としては、《コーの火歩き》《ドラゴンの爪》のような露骨な「赤対策カード」に強くするためです。


コーの火歩きドラゴンの爪


これらのカードは、「青赤」2色だと思いのほか苦戦を強いられるものの、《タルモゴイフ》さえいれば大きな問題にはなりません。3色だと当然ながら土地からのダメージは増えますが、《包囲サイ》耐性なども考えると、3色バージョンが優れているのではないかと思います。

モダンに関しては、やり込み具合が勝率に直結するので、サイドボードのカード選択なども含め、時間の許す限り練習をこなして本番に挑もうと思っています。




残念ながらどちらもメタゲームど真ん中のデッキ選択となってしまいましたが、現状はこんな感じです。
このブログを執筆中に「グランプリ・ミラン2014」が開催されていたので、モダンのデッキはまだまだ試行錯誤することとなりそうですね。今週の木曜日の放送までにはデッキが決まるといいのですが……(^_^;)

最後に宣伝になりますが、つい先日に『津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ 世界選手権2014特集』『コガモダン vol.6 ~世界選手権2014特集~』という記事を執筆させていただいたので、もしよろしければそちらもご覧ください!

それでは、「The Last Sun 2014」本戦でお会いしましょう!


コガモ