あけましておめでとうございます!
前回のブログからずいぶんと時間が経ってしまい申し訳ありませんが、今年も何卒よろしくお願いいたします。
■ 近況報告
10月から11月にかけて、怒涛のプレミアイベントラッシュ & 最近は【メルマガ】で近況報告する機会が増えたこともあり、なかなかブログを書く時間が取れませんでした。
今季 (2016年8月~2017年8月) は昨季に引き続き序盤こそ好調だったものの、年末に向かうに連れ失速してしまい、現在のプロポイントはゴールドレベルに到達できるか微妙なラインの 12点 です。
※ゴールドレベルに必要なポイントは35点。
開催日 | 大会名 | 順位 | 賞金 | プロポイント |
9月10日 | GP京都 | 11位 | 600$ | 3点 |
10月14日 | PT『カラデシュ』 | 109位 | – | 4点 |
10月22日 | GPクアラルンプール | 74位 | – | 1点 |
11月12日 | GPロッテルダム | 29位 | – | 1点 |
11月18日 | ワールド・マジック・カップ | 64位 | – | 2点 |
11月26日 | GP千葉 | 260位 | – | 1点 |
残り3回のプロツアーで、 毎回10勝6敗 (6点) 以上の成績を収めることができればなんとかゴールドレベルに到達できるかな といったところ。まだグランプリのキャップも2つ残っていますし、そもそもキャップ内に1点が3つあるので、グランプリでの加点も重要になりそうですね。
■ レガシーで注目のデッキ・《魔の魅惑》
さてさて、新年のご挨拶と近況報告も一段落したところで、本題である レガシーの注目デッキ をご紹介させていただきたいと思います。
早速デッキリストをご覧ください。
1 《森》 1 《島》 1 《沼》 3 《Tropical Island》 2 《Bayou》 2 《Underground Sea》 4 《霧深い雨林》 4 《汚染された三角州》 2 《新緑の地下墓地》 -土地 (20)- 4 《死儀礼のシャーマン》 4 《悪意の大梟》 4 《洞窟のハーピー》 1 《とぐろ巻きの巫女》 4 《断片無き工作員》 3 《トレストの使者、レオヴォルド》 2 《寄生的な大梟》 -クリーチャー (22)- |
4 《渦まく知識》 3 《思案》 3 《突然の衰微》 4 《意志の力》 4 《魔の魅惑》 -呪文 (18)- |
3 《花の絨毯》 2 《外科的摘出》 2 《寒け》 1 《フェアリーの忌み者》 1 《夜の戦慄》 1 《真髄の針》 1 《悪魔の布告》 1 《突然の衰微》 1 《仕組まれた疫病》 1 《クローサの掌握》 1 《精神壊しの罠》 -サイドボード (15)- |
ここ最近Magic Online上で見かける機会が激増しているデッキが、「《魔の魅惑/Aluren》」を使ったコンボデッキです。
海外の記事でも注目のデッキとして紹介されていたりしますし、レガシーマスターとして知られるJoe Lossettさんもこのようにコメントしています。
If you are heading to #GPLOUISVILLE, watch out for aluren. I have played it 4 times in my last 10 matches online, against at least one pro.
— Joe Lossett (@oarsman79) 2016年12月24日
意訳:グランプリ・ルイビル2017 (レガシー) に出るプレイヤーは《魔の魅惑》デッキに気を付けろ!Magic Onlineの直近の10戦で4回当たったし、少なくとも1人はプロプレイヤーだったぜ!
今回はそんな大注目の《魔の魅惑》デッキを紹介させていただきたいと思います。
■ 《魔の魅惑》の基本構造
《魔の魅惑》デッキは、その名の通り 《魔の魅惑》を駆使して勝利するコンボデッキ です。
《魔の魅惑》・《洞窟のハーピー》・《寄生的な大梟》。この3枚を組み合わせると、 対戦相手のライフがなくなるまで2点ドレイン を繰り返すことができます。こちらのライフは《寄生的な大梟》のおかげで1点ずつ回復していくので、仮に対戦相手のライフが10万点でも100万点でも削り切れる安心設計となっております。
なお、コンボを開始する際にもしも対戦相手が除去呪文を持っていそうな場合は、《寄生的な大梟》ではなく、先に《洞窟のハーピー》をキャストして「青か黒のクリーチャーを手札に戻す」能力をスタックに乗せた状態で《寄生的な大梟》をキャストすると、 除去呪文1枚ならば無視してコンボを決める ことができます。
《魔の魅惑》デッキのコンボの仕組みはご理解いただけたかと思いますが、このデッキの強さの秘訣はコンボではなく、 《魔の魅惑》と《洞窟のハーピー》の組み合わせが非常に強力なこと です。
《魔の魅惑》・《洞窟のハーピー》、そこに上記3種類のいずれかのクリーチャーが加われば、 ライフの続く限りドローか「続唱」を繰り返すことが可能 です。
この状態まで持ち込こんでしまえば実質ゲームオーバーで、仮に《寄生的な大梟》が引けなくとも、ほぼ確実に 盤面にはたくさんのクリーチャー+手札には複数枚の《意志の力》という状況になる ので、対戦相手のデッキを問わずそのまま押し切ることができます。
また、《魔の魅惑》と《洞窟のハーピー》が揃ってしまえば、《洞窟のハーピー》の「1点のライフを支払う:洞窟のハーピーをオーナーの手札に戻す」能力を駆使することで、《タルモゴイフ》や《グルマグのアンコウ》などの大型クリーチャーはもちろん、《梅澤の十手》や《殴打頭蓋》の付いたクリーチャーを封殺することができます。
《洞窟のハーピー》には除去耐性があるため、カウンター呪文以外でこの防御壁を超えるのは容易ではなく、 見た目以上に肉弾戦に強い のがこのデッキの売りのひとつです。
さらにさらに、 《魔の魅惑》と《洞窟のハーピー》があれば自軍のクリーチャーを全て手札に戻すことが可能 なので、単体除去はおろか全体除去呪文すらをも無効化することもできます。
《魔の魅惑》と個々のクリーチャーの組み合わせはそれほど大きな脅威ではありませんが、ここまで紹介してきたように、そこに 《洞窟のハーピー》が加わると世界は一変 します。
《洞窟のハーピー》が3枚のリストも試してみましたが、 このカードを無理なく4枚採用できることが【4色バージョン】との決定的な違い とさえ感じたほどなので、これからこのデッキを使ってみよう!という方はぜひ4枚のリストをお試しいただければと思います。
このデッキを対策する際にも、《洞窟のハーピー》を対処できるかどうかで勝率が大きく変わる ので、《紅蓮破》や《真髄の針》の的は《洞窟のハーピー》に絞るのが良いでしょう。
■ 《魔の魅惑》デッキの長所と短所
● 長所その1・フェアデッキに強い
このデッキはクリーチャーの多くに “戦場に出たとき” または “唱えたとき” にアドバンテージを獲得できる能力が内蔵されているので、 「青白奇跡」や「デス & タックス」、「青黒緑 続唱」、「エルドラージ」などに強いアーキタイプ です。
対「デルバー」に関しては、お互いの習熟度に依存する部分も大きいと思いますが、長期戦に持ち込むことさえできれば自然と有利になります。《目くらまし》をケアし続けるのはなかなかに難しいので、 《トレストの使者、レオヴォルド》や《魔の魅惑》のような重要な呪文以外はあまり気にせず突っ込むといい と思います。
● 長所その2・コンボ一辺倒ではなく盤面も強い
《魔の魅惑》デッキは展開力に長けているので、 このデッキに勝つためにはコンボだけではなく盤面のクリーチャーにも対処しなければいけません。 コンボを止めるだけであれば、《魔の魅惑》か《洞窟のハーピー》に狙いを定めればいいだけなのでそれほど難しいことではありませんが、 “盤面を捌きながら” という前置きが付くと途端に難易度が高くなります。
クリーチャーで揺さぶりをかけ、隙あらば瞬殺コンボが襲いかかってくる。 盤面の構築とコンボの2軸がどちらともしっかりしている ことが《魔の魅惑》デッキの最大の長所だと感じています。
● 短所その1・コンボデッキに速度負けすることが多い
このデッキは長期戦を得意とする反面で、短期戦、とりわけこちらよりも速度の速いコンボデッキを苦手とします。
《魔の魅惑》側も平均で4~5ターンでコンボを決められますし、たしなみ程度に《意志の力》を持ち合わせてはいるので絶望的とまでは言いませんが、対戦相手のデッキを知らない1本目だと積極的なマリガンがしづらいこともあり、どうしても勝率が低くなってしまいます。
サイドボード後には妨害手段が増えるので多少はマシになるものの、対戦相手も同数程度のサイドボードは用意しているはずなので、マッチアップを通じて対コンボデッキは多少不利ですね。
● 短所その2・致命的な対策カードが存在する
《魔の魅惑》はコンボデッキなので、当然ながら環境にいくつか致命的な対策カードが存在します。
ただし、他のコンボデッキ対策とは多少毛色が異なりますし、対策カードの多くは《突然の衰微》で対処することができます。
特定のカードが劇的に刺さってしまうのはコンボデッキの宿命と言えますが、《謙虚》ほど絶望的なものが流行らない限りは特に気にする必要もないと思います。
■ カード選択
《魔の魅惑》デッキは固定枠とされているカードが多いですが、そんな中で枚数が変動しやすいカードやサイドボードの注目カードについてお話したいと思います。
● 《トレストの使者、レオヴォルド》の役割と枚数は?
ほとんどのリストでメインとサイドボードに合計で3枚採用されているカード。 《魔の魅惑》デッキはフェアデッキに強くコンボデッキに弱いという特性がある ので、個人的にはコンボデッキに強い《トレストの使者、レオヴォルド》はメインボードに3枚の形がいいと思います。
● 《とぐろ巻きの巫女》 or 《光り物集めの鶴》?
最近では《光り物集めの鶴》のリストが一般的ですが、 個人的には《とぐろ巻きの巫女》推し です。
《光り物集めの鶴》にはコンボの際にほぼ確実に《寄生的な大梟》にたどりつけること、 サイドボード後に《トーモッドの墓所》や《梅澤の十手》などを引きやすくなる というメリットがありますが、《とぐろ巻きの巫女》で土地がめくれれば3ターン目にコンボを決めることができますし、対策カードを乗り越えなければいけない サイドボード後は《光り物集めの鶴》で外してしまった際の1枚差がかなり大きいこと がその理由です。
現状では、サイドボードにたくさんのアーティファクトを搭載していない限りは《とぐろ巻きの巫女》の方が良いと考えています。
● 《ヴォルラスの要塞》や《カラカス》は必要?
このデッキは色マナが非常にタイトなので、少なくともメインボードには不要だと思いました。こういった 特殊地形に頼らずとも長期戦には十分に強いデッキ ですし、これらのせいで《トレストの使者、レオヴォルド》が遅れてしまうのは特定のマッチアップにおいて致命的です。
なお、よくサイドボードに採用されている《カラカス》は、「スニークショー」対策だけでなく、自軍の《トレストの使者、レオヴォルド》を守るためにもサイドインされます。
僕も最初は《火薬樽》の理由が全く分かりませんでしたが、 《火薬樽》にはエンチャントカードが残るという明確なメリットがある ことが判明しました。
対「デス & タックス」戦では《夜の戦慄》を残しながら《ルーンの母》や《霊気の薬瓶》を、対「デルバー」戦では《花の絨毯》を残しつつ《秘密を掘り下げる者》や《死儀礼のシャーマン》のみを葬り去ることができるというわけです。
逆にエンチャントが壊せなくて困ったことは《謙虚》を貼られたときだけだったので、そういった 劇的なエンチャントが環境に増えない限りは《火薬樽》を優先 するといいと思います。
《水流破》は「青白奇跡」などがサイドインしてくる《紅蓮破》を打ち消したり、このデッキにとって致命的な《大歓楽の幻霊》や《紅蓮光電の柱》を対処することができます。
一方で《寒け》は「バーン」デッキにこれ以上なく劇的な1枚。こちらのクリーチャーを除去しながら攻めてくる「バーン」デッキは思いのほかつらいマッチアップなので、「バーン」デッキが多いと予想するなら《寒け》のような専用サイドを用意してもいいと思います。
● 《花の絨毯》をサイドインする際の注意点
《花の絨毯》は「デルバー」系のデッキに対して最高のサイドボードです。「デルバー」相手に最も多い負けパターンは、土地が1~2枚しかない手札でスタート→特殊地形をサーチして《不毛の大地》に嵌まる展開ですが、《花の絨毯》さえあれば《不毛の大地》も《目くらまし》も無効化することができます。
色々なカードを試した結果、 「デルバー」相手には《花の絨毯》が最も効果的 で初手にきてほしいカードだと思ったので、最近は3枚に増量しています。
《花の絨毯》をサイドインする際の注意事項として、 クリーチャーを減らしすぎないように注意が必要 です。《魔の魅惑》4枚、《意志の力》4枚、《花の絨毯》2枚といったフォーメーションは高確率でマナフラッドしてしまうので、 《花の絨毯》をサイドインするときは必ず《魔の魅惑》か《意志の力》を減らすように しています。
《魔の魅惑》を抜くのは意外かもしれませんが、「デルバー」相手には盤面の構築が最重要で無限コンボを決める必要がありません。マナを踏み倒す手段という観点では設置コストが軽い《花の絨毯》の方が圧倒的に優れていますし、 《花の絨毯》と《魔の魅惑》ばかり引いてしまって動けない状態が最悪 なので、生み出したマナをしっかりと有効活用できるようサイドボーディングしましょう。
■ サイドボーディング
だいぶ長くなってしまいましたが、最後に現状のサイドボーディングをお伝えしてお別れしたいと思います。僕自身プレイングもサイドボーディングもまだまだ改善していかなければいけませんが、少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。
● 「青白奇跡」
このマッチアップで 最も警戒すべきカードは《僧院の導師》 です。
《突然の衰微》を引くまでの時間的な余裕がある《師範の占い独楽》+《相殺》ロックとは異なり、《僧院の導師》に対しては速やかな回答が必要となります。
基本的に《僧院の導師》さえしっかり対処できればコンボを決めるまでの時間ができるはずなので、《突然の衰微》だけでなく《意志の力》も迷わず《僧院の導師》に使用しましょう。
対 「青白奇跡」
In
メインボードもサイドボード後も《魔の魅惑》で勝つことが目標となる (=《魔の魅惑》も《意志の力》も減らしたくない) ので、《花の絨毯》はサイドインしていません。
このマッチは《寄生的な大梟》までたどりつく必要はなく、 《魔の魅惑》+《洞窟のハーピー》が揃って《終末》が効かなくなればそれで十分 です。《魔の魅惑》がない状態でも《洞窟のハーピー》を使い回す動きは強力なので、マナがある限り循環させてアドバンテージを獲得しましょう。
● 「デルバー」各種
序盤を乗り切り、長期戦にさえ持ち込めればアドバンテージ差で有利になるマッチアップ。土地に余裕があるなら《不毛の大地》をケアして可能な限り基本地形をサーチしましょう。
《僧院の導師》ほどではありませんが、【グリクシスデルバー】の《若き紅蓮術士》もやっかいな存在なので、《突然の衰微》や《意志の力》でしっかりとした対処を心がけたいところ。
対 「デルバー」各種
In
サイド後は《花の絨毯》で物量作戦です。《花の絨毯》さえ通ればゲーム運びが非常に楽になるので、後手なら《目くらまし》に引っかからない2ターン目以降にキャストしましょう。
● 「青黒緑 続唱」
勝負の鍵となるのは《トーラックへの賛歌》と、1~2枚採用されることが増えた《トレストの使者、レオヴォルド》です。
《トレストの使者、レオヴォルド》が生き残ってしまうと概ね敗北してしまうので、《タルモゴイフ》にはなるべく《突然の衰微》ではなく《悪意の大梟》か《洞窟のハーピー》のブロックで対応したいですね。
対戦相手の《祖先の幻視》にこちら側の《トレストの使者、レオヴォルド》を合わせられるかどうかも重要なので、なるべく《祖先の幻視》の「待機」が明けるまでに除去を使わせて、無事に《トレストの使者、レオヴォルド》を着地させられれば理想的です。
対 「青黒緑 続唱」
In
試行回数が少ないため《魔の魅惑》を減らすべきか確信が持てませんが、《トーラックへの賛歌》や《不毛の大地》などでリソースを削られてしまった場合に役に立つので、《花の絨毯》は入れておいて損はないと思います。
盤面をしっかり構築しておかないと「プレインズウォーカー」にあっさり負けてしまう一方で、《毒の濁流》という裏目もあるので、できるだけ《洞窟のハーピー》を循環させてアドバンテージを稼ぎつつ《毒の濁流》で損をしない盤面にしておきましょう。
● 「デス & タックス」
メインボード戦の負け目は《ルーンの母》と《聖域の僧院長》 (指定=4) 、または「装備品」の組み合わせですが、逆に それ以外の負け目は少ない です。
対戦相手にも《護衛募集員》という《魔の魅惑》を悪用できるカードがあるので焦り過ぎは禁物ですが、 いかに素早く《魔の魅惑》を設置できるか が勝負の分かれ目となります。
対 「デス & タックス」
In
サイドボード後は「デス & タックス」側に《エーテル宣誓会の法学者》などの対策カードが増えるので、除去を打つタイミングやコンボ開始の手順に気を付ける必要があります。
盤面が膠着しているなら《悪意の大梟》か《断片無き工作員》+《洞窟のハーピー》でお伺いを立ててみて、対戦相手にアクションがないようでしたらコンボを決めにかかりましょう。
● 「エルドラージ」
このマッチアップも《魔の魅惑》さえ設置できれば勝利は目前です。《虚空の杯》と《難題の予見者》にだけ気を付けてゲームを進めましょう。
対 「エルドラージ」
もしも対戦相手が《抵抗の宝球》を入れているなら、《トレストの使者、レオヴォルド》をもう1枚減らして《クローサの掌握》をサイドインします。
「エルドラージ」デッキを強く意識するのであれば、サイドボードに《弱者の石》を入れるのが一般的ですね。
● 「エルフ」
「エルフ」の方がコンボ開始が速く、なおかつ《魔の魅惑》を効果的に活用してくるので少し相性の悪いマッチです。両陣営の《トレストの使者、レオヴォルド》がゲームの決め手となります。
「エルフ」デッキはメインボードには除去がないので、戦場に出すことにさえ成功すれば《自然の秩序》→《孔蹄のビヒモス》以外ではほとんど負けることがなくなります。
対 「エルフ」
In
サイドボード後も《トレストの使者、レオヴォルド》を巡る攻防になりますが、 サイド後は「エルフ」側にも《突然の衰微》があるので油断は禁物 です。
● 「土地単」
《魔の魅惑》デッキは無限コンボを内蔵しているだけあって、 「青黒緑」系の中では珍しいことに「土地単」に対して有利 です。メインボード戦で唯一と言っていい負け方は速やかに現れる《マリット・レイジ》くらいのものなので、《突然の衰微》や《意志の力》で《モックス・ダイアモンド》・《踏査》を妨害し、可能な限りゲームスピードを落としましょう。
対 「土地単」
In
サイドボード後は《虚空の杯》や《抵抗の宝球》、さらには《クローサの掌握》が入ってくるため、メインボード戦ほど楽ではありません。
それでもこちら側が有利だとは思いますが、メインボード戦とは違い 無暗に《突然の衰微》を《モックス・ダイアモンド》や《踏査》に使ってしまわないように 注意です。
● 「スニークショー」
こちらのデッキが《魔の魅惑》だとバレてしまうと、《実物提示教育》ではなく《騙し討ち》まで待たれてしまうので、 こちらのデッキが《魔の魅惑》だと悟られないようにゲームが進められると理想的 です。
《実物提示教育》で《魔の魅惑》を設置できれば対戦相手の動向次第で勝てることもあるので、「青黒緑デルバー」か「青黒緑 続唱」っぽさを演出できるといいですね。
対 「スニークショー」
サイドボード後は《騙し討ち》に触れるカードも増えて少しだけ楽になります。
対戦相手が《血染めの月》を入れてくる可能性もあるので、あまり特殊地形をサーチしすぎないように注意しましょう。
● 「ANT」
「ANT」は最も相性が悪いであろうデッキです。幸運にも3ターン目に《魔の魅惑》コンボが揃う、または《死儀礼のシャーマン》・《トレストの使者、レオヴォルド》・《意志の力》を重ね引きすれば勝機はあるものの、相手のデッキが分からない状態でそういったマリガン判断はしづらいので、サイドボード後が勝負です。
対 「ANT」
とは言え、残念ながら対「リアニメイト」のように明確な対策カードが多いわけではないので、 このマッチはサイドボード後も含めて不利 です。経験上《死儀礼のシャーマン》連打が1番勝率が高いので、妨害手段が豊富な手札やコンボが揃いそうな手札よりも、《死儀礼のシャーマン》がある初手が理想的かもしれません。
● 「ミラーマッチ」
ミラーマッチはプレイもサイドボーディングもかなり難しいです。《魔の魅惑》をいつ設置すべきかなど悩ましい状況がたくさんありますが、 最も手っ取り早い勝ちパターンは《トレストの使者、レオヴォルド》が生き残ること です。
《トレストの使者、レオヴォルド》が生き残ってしまうとドローサポートはおろか、《洞窟のハーピー》+《悪意の大梟》ですらカードが引けなくなり、一方的なゲームになってしまいます。
ミラーマッチの盤面は同じようなクリーチャーばかりで膠着しやすいので、膠着状態でも意味がある 《死儀礼のシャーマン》、《トレストの使者、レオヴォルド》、そして《魔の魅惑》が重要 となります。
自分の手札が弱いときは、 積極的にクリーチャーを相打ちにして少しでも対戦相手のコンボ成立を遅らせましょう。
対 「ミラーマッチ」
In
サイドボーディングで難しいのは《魔の魅惑》を何枚残すか です。自らコンボの可能性を絶ってしまうのはもったいないですし、コンボがないと盤面で劣勢になってしまった際に逆転の目がなくなってしまうので、少しは残した方がいいと思います。
まだ試せていませんが、手数が増えればなんでもいい気もするので《花の絨毯》をサイドインするのも面白いかもしれません。
■ おわりに
新年最初のブログは以上です。モダンやレガシーは歴史が長いにも関わらず、《魔の魅惑》のように突如として新しいデッキが出てきて流行ったりするのが面白いところですね。
改めまして、今年も何卒よろしくお願いいたします!
それでは、また次回のブログで!
コガモ
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