アモンケットのカードプレビューが先週から始まったが、見た感じ良さそうだ。これまで、いくつかカードがすでに公開されており、遅い環境という印象を持っている。(サイクリングや不朽 etc……)-遅い環境は初期手札によって決まるゲームが減少するため、大好きなリミテッド環境だ。そして、アモンケットのカードは上手い使い方さえ用意してやれるなら、パワーレベルはかなり高いだろう。
どういうことかというと、俺は多くのカードがスタンダード環境に大きなインパクトを与えると思っているが、どんなデッキにもただ詰め込むということはできないだろう。こういった、それを中心に構築する必要があるようなカードが好きだ。なので俺はこの記事で焦点を当てたい。
《熱烈の神ハゾレト》
このカードはとても強い要素と、一つ大きな弱点を持ち合わせている。"強い部分とはどれほど良いものなのか?"最初にこれを一緒に見ていこう。
まず、もしこの”ほとんど「暴勇」でない限り~”という一節がなかったとしても、《熱烈の神ハゾレト》はプレイするに値するだろうか??俺はこれが馬鹿げた仮説だと知っているが、この環境には《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》と《反逆の先導者、チャンドラ》のような強い4マナ域が存在しているため、こういう考え方にも一理あるだろう。
始めに、このカードは破壊不能を持っているにも関わらず、アドバンテージを得ることなく《闇の掌握》や新しく収録された《排斥》で除去されてしまう。
さらにトランプルもないため、君が期待しているよりも《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》に対してはあまり効果的ではないだろう。(一応このカードの能力で処理はできるが、手札2枚と6マナという馬鹿げたコストがかかる)しかし、一般的に《反逆の先導者、チャンドラ》や他のプレインズウォーカーに対してはとても効果的な解答になるだろう。もしこのカードが生き残れば(俺が予想するに多くの場面で生き残る方が多いだろう。)、盤面上で常に究極でベストなクリーチャーとなり、毎ターンチャンプブロックを強要させるだろう……彼女が《奔流の機械巨人》や《新緑の機械巨人》と対面しない場合や、《つむじ風の巨匠》が毎ターン3エネルギーを使用してこなければ、だ。
なにが言いたいか分かるかな?弱点の話に移る前でも、俺は上記のように、スタンダードにはこのカードに対して強いカードがすでに準備されていると思っている。
それにもかかわらず、”ほとんど「暴勇」でない限り~”という一節がないとしたら、《熱烈の神ハゾレト》はもし君がアグレッシブにプレイしようとすると、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》よりも攻撃的な4マナ域だろう。さらに、例えば「黒赤アグロ」においては、《反逆の先導者、チャンドラ》よりも確実に優秀な4マナ域だ。
では一体何が大きな弱点なのか?
《狼の試作機》と比較するのが最も簡単だろう。そう、俺はこのカードがスタンダードにおいてただの一度もプレイされているところを見たことがない。
しかし、これには誤解があると思っている。理由は以下の3つだ。
これらを通して考えてみると、このカードは自然と4マナ5/4のアタッカーとしてプレイされると思っている。君は《熱烈の神ハゾレト》をとても高い一貫性のまま、カードの選択肢を歪めさせる必要なしに使うことができるだろう。
要約:《熱烈の神ハゾレト》は見た目のステータスほど"かなり強い"というわけではないだろう。しかし、俺は多くの人が思っているよりも遥かに使いやすいと思っている。ハイリスクハイリターンなカードとして《熱烈の神ハゾレト》《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が使えないアグレッシブな赤いデッキにおけるかなり強いマナカーブの頂点として考えるべきだ。
そしてこれが《熱烈の神ハゾレト》のポテンシャルをフルに使うために作ったサンプルデッキだ!
このデッキは本当に真っすぐなアグロデッキだ。《街の鍵》や《熱烈の神ハゾレト》を使うことで、少し「マッドネス」というサブテーマをも可能にしている。これで痒いところにも手が届くだろう。基本的に《熱烈の神ハゾレト》を使うために弱いカードを入れる必要がなく、常にフルポテンシャルで使うことができる。もし環境から《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が禁止にされれば、このデッキはスタンダードにおいて先頭を突っ走る"初週のベスト1アグロデッキ"となるだろう。
結局俺は《狼の試作機》と《熱烈の神ハゾレト》が同じ方向を向いたカードであったとしても、これらを両立させたデッキを作ることはなかった。彼女らは確実に”同じ”ではないのだ。
もし君が《狼の試作機》を使いたいのであれば、絶対に4マナ域のカードをデッキに入れてはいけない。なぜなら、4マナ域のカードが確実に3ターン目までにハンドに来ることがある。そのカードをプレイするために土地を多めに入れねばならず、そうすると土地を引きすぎてしまい、結局《狼の試作機》は行動できなくなってしまうのだ。これは構築の罠だと思っている。いくつかのプレイヤーは陥ってしまうだろう。
警告:この罠に嵌るな。
《死の権威、リリアナ》
盤面が更地の場でプレイしたときに自分自身を守れるプレインズウォーカーは良いプレインズウォーカーだ。たいてい、自身の守備的な能力(《反逆の先導者、チャンドラ》の-3や《ゼンディカーの代弁者、ニッサ》の+1など)によって守るか、もしくは単に《ギデオン・ジュラ》のように忠誠度が大量にあるおかげで守ることができるかのどちらかだろう。
そして、彼女はその両方を携えているのだ。最初にこのカードを見たときは興奮した。リアニメイトは(例えばこのカードの-3など)、いとも簡単に醜いモンスターを墓地からよみがえらせることができる。このリアニメイト能力についてはもちろん議論が交わされるだろう。しかし、私にとってこのカードの一番の魅力は+1と-7の能力だ。もし有利な盤面、または同等の場でプレイできたのであれば、このカードは一方的な《神の怒り》をちらつかせながら、相手に壊滅的な攻撃を強制させることができるだろう。
このカードを使った2つの基本的で簡単なデッキの組み方がある。まず一つ目は、黒緑または白黒で勝てる状況にゲームを運び、使うことだ。黒緑が一番明白だろう。なぜなら彼女の+1能力は「昂揚」と素晴らしく相性がよく、自然に《墓後家蜘蛛、イシュカナ》や《害悪の機械巨人》などのリアニメイトを可能にしてくれる。これは《約束された終末、エムラクール》がスタンダードを去って以来、"《墓後家蜘蛛、イシュカナ》をプレイした後、どうやって勝つか"という問題の解答になりそうだ。
俺はこういうオプションが好きだ。では、それをもとに初めて形にすることを試みたデッキリストを見てみよう。
他の選択肢として、リアニメイト能力を悪用し、よりインチキで強力なクリーチャーを使うというのもあるだろう。問題はリアニメイトするための強いクリーチャーがそこまでいないことだ。やるとしても《絶え間ない飢餓、ウラモグ》や《虚空の選別者》くらいだろう。これらのカードは適してはいるのだが、俺が思うにこれらの大きいモンスター達を使うのであれば《霊気池の驚異》からプレイするほうが良いだろう。公平にみると、リアニメイトするクリーチャーは、《ゴブリンの闇住まい》のように普通に手札から唱えることができるクリーチャーの方がいいだろう。
最後に、俺は今回紹介した2枚の他に、《予言により》も《祖先の幻視》との組み合わせだけだったとしても記事にする価値があるだろうと思っている。またはほかの似たような相性の良いカードが発見されていても、それはまた今日ではない別の日に記事にするとしよう。
ではまた次の機会に
Pierre Dagen
この記事内で掲載されたカード
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