こんにちは!
今日からいよいよプロツアー『アモンケット』が開催されますが、本日はそれに先立ち、練習中に1番楽しくて嵌っていた「《楽園の贈り物》多色ドラフト」をご紹介させていただきたいと思います。
《楽園の贈り物》多色ドラフトとは?
《楽園の贈り物》多色ドラフトとは、 その名の通り《楽園の贈り物》から強力なアンコモンやレアを連打する多色ドラフト戦略 です。
この戦略に嵌ることになったきっかけは、たまたまドラフトしたこのデッキです。
9 《森》 3 《平地》 2 《沼》 1 《島》 1 《まばらな木立ち》 1 《灌漑農地》 -土地 (17)- 2 《苦刃の戦士》 1 《用心深いナーガ》 1 《頭巾の喧嘩屋》 1 《大蜘蛛》 1 《横断地のクロコダイル》 2 《巨大百足》 1 《潰滅甲虫》 1 《有翼の番人》 1 《大いなるサンドワーム》 -クリーチャー (11)- |
1 《苦しめる一射》 1 《天導+先導》 1 《枕戈+待旦》 3 《楽園の贈り物》 1 《活力のカルトーシュ》 1 《野望のカルトーシュ》 1 《野望の試練》 1 《活力の試練》 1 《知識の試練》 1 《試練に臨むギデオン》 -呪文 (12)- |
このデッキは非常に強力で、あっさりと3-0することができました。ただし、全体的にレアリティが高いですし、この時点では “再現性のない1回限りの楽しいデッキ” という認識 でした。
しかしながら、続くドラフトでもう一度この戦略を試してみたところ、再び3-0できたことで この戦略は再現性があるのではないかと考えるようになった のです。
8 《森》 7 《山》 2 《平地》 -土地 (17)- 1 《苦刃の戦士》 3 《ミノタウルスの名射手》 1 《断固たる修練者》 1 《戦炎の投槍手》 1 《大蜘蛛》 1 《アン一門の勇者》 1 《オケチラの従者》 1 《威厳あるカラカル》 1 《砂漠セロドン》 1 《シェフェトのオオトカゲ》 -クリーチャー (12)- |
1 《マグマのしぶき》 2 《苦しめる声》 1 《木端+微塵》 2 《栄光の探究》 1 《感電》 2 《楽園の贈り物》 1 《権威の殿堂》 1 《試練に臨むギデオン》 -呪文 (11)- |
こちらも初手級のレアが3枚に《権威の殿堂》となかなかのレアリティの高さですが、マグレで片づけるのも良くないと思い真剣に検討してみることに。すると、 このアーキタイプの成立を促すふたつの事実 が浮かび上がってきました。
再現性が高いと思った理由その1 : 《楽園の贈り物》が遅い順手で確保できる
このデッキのキーカードである《楽園の贈り物》ですが、何度か試すうちに普通のデッキには入りづらいことが分かりました。序盤はすさまじい勢いでマナ加速してくれますし、3点のライフ回復もほとんどの状況においてありがたいのですが、 普通のデッキだとマナフラッドの原因になることが多く採用しづらい ためです。
自分と同じ戦略を狙っている人がいたり、カットされるようなら話は別ですが、基本的には遅い順手で《楽園の贈り物》を手に入れることができるのはこのアーキタイプが成立しやすい最大の要因だと思います。
再現性が高いと思った理由その2 : この環境にはトリプルシンボルのカードが存在しない
実はこの環境には、(黒)(黒)(黒) や (赤)(赤)(赤) といったトリプルシンボルのカードが存在しません。つまり 大量の《楽園の贈り物》さえ確保できれば、多色以外のどんなカードでもプレイできてしまう んです。
自分で引けるレアの枚数は3枚しかありませんが、隣のプレイヤーから流れてくるものを何でもキャッチできるとなればチャンスは倍以上に膨れ上がります。
もちろん、毎回強力なアンコモンやレアが流れてくるわけではありませんが、このふたつに気付いてからは「《楽園の贈り物》多色」というアーキタイプを、その他のアーキタイプと同様にひとつの戦略だと考慮しながらドラフトするようになりました。
どんなときにこのアーキタイプに参入するの?
楽しいのでついつい決め打ちしたくなる気持ちも山々ですが、 具体的にこのアーキタイプに参入しようと思うタイミングは大きく分けてよっつ あります。
【A】序盤に全体除去呪文をピックできた場合
【B】2パック目中盤くらいまでに強力なアンコモン・レアをピックできた場合
【C】9手目以降に《楽園の贈り物》が帰ってきそうな場合
【D】パックが弱く、早い段階で《楽園の贈り物》をピックした場合
あまり深く言及するほどのものでもないので、【B】以外の項目にについて少しだけ。
【A】序盤に全体除去呪文をピックできた場合
今のところ、《焼けつく双陽》、《驚天+動地》、《貧窮+裕福》といった全体除去呪文を最も有効活用できるのは「《楽園の贈り物》多色」ではないかと考えています。
全体除去呪文の有無はゲーム運びの楽さに直結しますし、このデッキであれば「余波」コストを支払うのも容易です。そのため、これらのカードが序盤に取れた場合は積極的に多色ドラフトを意識するようにしています。
晴れるーむ合宿での9回目のドラフトは、4手目の《焼けつく双陽》から一直線にドラフトできて過去最高傑作と言えるデッキが完成しました。
【C】9手目以降に《楽園の贈り物》が帰ってきそうな場合
【D】パックが弱く、早い段階で《楽園の贈り物》をピックした場合
《楽園の贈り物》からこのアーキタイプに参入する場合、アンコモンやレアが周ってこないこともあるでしょう。その場合は 《楽園の贈り物》を入れなくてもいいようなドラフトを心がける か、 《巨大百足》や《大いなるサンドワーム》を気持ち多めにピックするように しましょう。
マナ加速から速やかに呼び出されるこれらのクリーチャーは非常に頼りになるので、このアーキタイプのエースと呼べる存在です。
《楽園の贈り物》多色デッキを作る際のみっつの注意点
その1 : マナフラッドしないような構成とプレイを意識する
「《楽園の贈り物》多色」をドラフトする際に最も留意しなければいけないポイントは、このデッキがマナフラッドに陥りやすいという点です。《楽園の贈り物》が3マナである以上、安易に土地を削るわけにはいかず、土地が16~17枚は必要なため、 このアーキタイプをドラフトする際にはマナフラッドを回避する工夫が必要不可欠 になります。
そこでお勧めなのが上記2種類のコモンです。《死後の放浪》はもしかすると手に入りにくいかもしれませんが、《苦しめる声》は遅い順手でも拾いやすいので、マナフラッドを回避する手段として最適です。
また、 《微光鱗のドレイク》や《大いなるサンドワーム》といったカードは基本的に「サイクリング」しないつもりでプレイ しましょう。どうしてもこれらのカードを「サイクリング」するケースは、土地2枚でスタートして3枚目の土地が引けなかったときだけです。
その2 : マナ加速呪文の枚数
この環境には《楽園の贈り物》以外にも、《ナーガの生気論者》という優秀なマナ加速が存在します。しかしながら、 前述の通りあまり多くのマナ加速カードを入れすぎるとマナフラッドの原因になりかねないので、 これらのカードは合計で4枚以下に抑えるように 気を付けましょう。
その3 : 《暴力的な衝撃》をカットすべし
ほとんどのプレイヤーにとって人畜無害な《暴力的な衝撃》ですが、 《楽園の贈り物》が付いた土地を破壊されると涙が止まらない ので、遅い順手で見つけた場合は積極的にカットしておきましょう。
おわりに
いかがでしたか?この記事で少しでも多色ドラフトに興味を持っていただけたら幸いです。
プロツアーでも可能であればドラフトしたいアーキタイプではありますが、あまり意識しすぎると失敗ドラフトのもとになってしまうので、気負わずに自然体で挑みたいと思います!
それでは、また次回の記事で!
コガモ
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