By Atsushi Ito
第15回戦、フィーチャーマッチ。
William Jensenの駆るスゥルタイ霊気池を下したマーティン・ミュラーが壇上から降りると、チームの仲間たちが祝福の歓声をあげた。
プロツアートップ8。
その立役者となったのは、スタンダードラウンドを7勝2敗1分という好成績で切り抜けせしめたチームGENESIS謹製の《炎呼び、チャンドラ》入りティムール霊気池だ。
他のタイプのティムール霊気池とは一線を画す《炎呼び、チャンドラ》4枚搭載。だが、なぜ今このカードなのか?
ここではその理由について、マーティン本人に (ごく簡単にだが) 話を聞いてみた。
--「今回の調整はどういった形で行ったの?」
マーティン「マジック・オンラインと、現地についてからのチームGENESISとの調整がほとんどだよ」
--「なぜ《炎呼び、チャンドラ》を4枚も搭載しているのか?」
マーティン「理由は2つある。1つは、《守護フェリダー》が禁止になったことで6マナフルタップでプレインズウォーカーを出すことに対してリスクがなくなったことと、禁止と『アモンケット』によってビートダウンが強くなったこと。これらの環境の変化がこのカードを良いものへと変えたというのが1点。」
マーティン「そして2つ目は、このカードがこれ以上なく《霊気池の驚異》というデッキにフィットしたカードだということだ。《霊気池の驚異》でめくれた際の『当たり』として十分な性能を有している上に、6マナなら普通にプレイすることもできる。しかも《霊気池の驚異》を引かないときは『0』能力で探しにいくこともできるし、サイド後ならクリーチャーと『+1』能力で殴って勝ちにいってもいい。そして『-X』能力はほぼ全体除去として機能しロングゲームに持ち込む選択肢になる」
「当たり」カードが手札に来てプレイできずに腐るようでは困るという《霊気池の驚異》デッキのジレンマを解消しつつ、ゾンビの隆盛をも見越した《炎呼び、チャンドラ》の採用は、今後の《霊気池の驚異》デッキの構築における新たなスタンダードとなっていきそうだ。
6 《森》 2 《山》 1 《島》 1 《隠れた茂み》 4 《霊気拠点》 4 《尖塔断の運河》 1 《植物の聖域》 2 《獲物道》 2 《伐採地の滝》 -土地 (23)- 4 《導路の召使い》 4 《ならず者の精製屋》 4 《つむじ風の巨匠》 3 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》 -クリーチャー (15)- |
4 《霊気との調和》 4 《蓄霊稲妻》 2 《霊気溶融》 4 《織木師の組細工》 4 《霊気池の驚異》 4 《炎呼び、チャンドラ》 -呪文 (22)- |
4 《不屈の追跡者》 3 《否認》 2 《刻み角》 2 《終止符のスフィンクス》 2 《焼けつく双陽》 2 《慮外な押収》 -サイドボード (15)- |
マーティン・ミュラー 「チャンドラ霊気池」
プロツアー『アモンケット』
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