By Yuya Hosokawa
※犯人はヤソ。
マジック×謎解き、再び。
2017年、神の戸と書いて神戸と読む、この地にて。七福神ドラゴンは、またしても姿を現した。
ニコル・ボーラスが作り上げた試練の次元『アモンケット』。その響きのカッコよさに感銘を受けた《Shichifukujin Dragon》は、グランプリ・神戸の会場に五つの試練を作った。
リミテッド、スタンダード、モダン、レガシー、そしてヴィンテージ。5つの試練をクリアすれば、プレインズウォーカーとしての実力は『時を自在にさかのぼる』までに昇華されるとかされないとか。
この挑戦、受けずにはいられない!
不肖、名探偵・細川と助手・大久保がこの謎を解き明かす!
今日も一日がんばるぞい
知識の試練
まずはリミテッドコース。クロスワードパズルだ。
順調に解き明かしていく細川と大久保。だがクロスワードを埋めるだけが試練ではない。ここからキーワードを導き出さなければならないのだ。
クロスワードを解いて出てきた文字は以下。答えはグランプリの開催地・神戸に関するキーワードらしい。
『さ』、『ん』、『こ』、『つ(っ)』、『ろ』、『う』。
「これは……アナグラム(文字列の順番を入れ替えて別の言葉にする)のようですね。最初から難問で検討がつきません」
「待てよ……俺たちは答えがアナグラムだと思い込んでいたんじゃないか? これはこのまま読めばいいんだよ! つまり――サンコツロウ!」
「サンコツロウ……?」
「つまり散骨楼……かつて荒地に遺灰を撒いて供養をしていた頃、その散骨が積み重なって、やがて望楼のように高くなっていったのだとか。なんかそんな感じの言葉がある気がするから間違いない!」
「じゃあそれで!」
→答え:サンコツロウ
知識の試練、クリア!(?)
文字の試練
順調に知識の試練を突破し、次はスタンダードコースの『文字の試練』。
今度の試練はとても長い。全5問の問題を解いていき、それらの解の部首を繋ぎ合わせることで2文字の答えが現れるというものだ。
細川と大久保の2人は力を合わせて数々の謎を解いていくが、どうしてもそれらの解を繋ぎ合わせることができない。完全に手詰まり――そう思われた矢先、細川の妙案が冴え渡った。
「これだけ考えても答えが分からない……ということは、この問題自体が解読不可能と言えるんじゃないか ……? 解読不可能、すなわち答えは――『暗号』だ」
「じゃあそれで!」
→答え:暗号
文字の試練、クリア!(??)
忍耐の試練
そして、細川と大久保は次々と試練を突破していく。
「この扉、怪しい」
「怪しすぎますね! 入りましょう!」
中に入るとそこにはカードが並んでいる! あからさまに整然と壁に並べて張り付けられたそれらのカードに何らかの規則を見出せば答えが見えてくるようだが、例のごとく2人には皆目見当がつかない。
ついに万事休すか……そう思われたのも束の間だった。ここでも細川の鋭い直感が冴えわたったのである!
「せっかくだから、俺はこの赤のカードを選ぶぜ! 答えは《ゴブリンの先達》だ!!」
「じゃあそれで!」
答え→《ゴブリンの先達》
忍耐の試練、クリア!(????)
宣言の試練
着実に試練を乗り越えていく2人の前に、次に現れた試練は“宣言の試練”である。
10の謎を解き明かすことで10のクリーチャータイプが明らかになるこの試練。本来はそれらのクリーチャータイプを解き明かした時点で試練は終わりなのだが、2人はそれらのクリーチャータイプを元にさらに謎を掘り下げていく。
「この答えとなる10のクリーチャータイプを英語表記したとき、最も多いアルファベットはA、次いでSとT、H。となれば答えはもう見えている。あとはそれっぽくなるようにOを加えれば良い」
「なるほど。段々と見えてきたようですね…」
「ああ。そして今、俺は恐るべき真実に触れようとしている。きっと、この言葉を叫べば扉が開く」
『SHOTA』!!
力比べの試練
怪しげな扉の前でキーワードを叫び、突如として強い光に包まれた2人。眩んだ目を抑えながら、しばし周囲の状況を観察する。さきほどいた通路とは異なる空間――どうやらここは扉の内側のようだった。目の前には机があり、カードが裏向きに伏せられている。
いよいよ七福神ドラゴンの謎の核心に迫りつつある2人は、ついに5つ目の試練――『力比べの試練』へと挑む。
「もう試練を受けるまでもない、答えはわかっている。そう、ここに隠されたメッセージだ」
「はい、もうわかりましたよ!」
「これらのパワー9に辿り着くまでのヒントの中にあった、HOBBY STATIONの文字列。このローマ字の中に隠された4文字といえば、Y、A、S、O」
本当の黒幕
今回の五つの試練。一つ解き明かすごとに浮かび上がっていく答え。これが最初はずっと謎だった。
サンコツロウ……このときはまだ謎に包まれていた。だが次なる答え、「暗号」、そして《ゴブリンの先達》。そしてSHOTA、YASO。これではっきりとした。
犯 人 は ヤ ソ
「八十岡さん!! いいや、ヤソさん!!! 今回の黒幕は貴方だったんですね!!」
「えっ? 何が?」
「散骨楼は墓地が望楼のごとく積みあがるロングゲームを繰り広げるコントロールデッキを示し、『暗号』はヤソさんの大好きなディミーアのキーワード能力。そして《ゴブリンの先達》はヤソさんが非青で好む数少ないデッキであるバーンのキーパーツ。SHOTA YASO、これはそのまま貴方に繋がる!」
「つまり七福神の裏には貴方がいたんだ!!」
「いや……全然違うけど」
「えっ……」
完
※謎はこの後、スタッフ一同で解き明かしました。
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