霊気池まみれのスタンダードを攻略する

Petr Sochurek

Petr Sochurek

Translated by Takuma Kusuzawa

みなさん、こんにちは!

今回の記事は皆が気にしている「《霊気池の驚異》デッキをめぐるスタンダード」についてです。まず初めに言っておきたいのですが、霊気池デッキは素晴らしいデッキで、このデッキを使うのは決して悪いことではないと思います。結局、霊気池デッキは最良のデッキなのです。

霊気池デッキがなぜこんなにも良く、こんなに強いのか?

霊気池の驚異

答えはとても簡単です。このカード、《霊気池の驚異》そのものが壊れているからです。これは誇張ではなく、このカードは不条理とすら言えます。ただ問題としては、このデッキにはゲームを決めきる「当たりカード」とエネルギーの供給源が欠かせません。

導路の召使いつむじ風の巨匠ならず者の精製屋
織木師の組細工蓄霊稲妻天才の片鱗

霊気池デッキがこんなに強い理由は、エネルギーを供給するカードがほとんどどれも単体で良いカードであるということで、核となるカード抜きでもデッキが十分に機能することにあります。もちろん、残った部分はメインとなる戦略に比べてポテンシャルが低いじゃないか、というのはごもっともで、《絶え間ない飢餓、ウラモグ》《織木師の組細工》ばかり無限に引いて何もできないなんてこともあるかもしれませんが、そこまで深刻に考えることではないのです。

例えば、あなたが後攻で相手が《導路の召使い》《天才の片鱗》《ならず者の精製屋》《蓄霊稲妻》と動くことがあったり、あなたがマリガンをしたのに良いカードを引けないまま相手の「フェア」な部分で負けてしまったり、相手がうっかり4ターン目に《絶え間ない飢餓、ウラモグ》をめくるかもしれません。これはどれも相手の勝ちで、全部合わせればとんでもない勝率になり、結果的にこの4マナのカードが入ったデッキはとんでもなく強くなってしまうのです。《絶え間ない飢餓、ウラモグ》をゲーム序盤にめくられて、運が良かったねと忘れてしまうのは簡単ですが、実際にはそれだけで勝っているわけじゃない。このデッキの強さはそこにあります。

絶え間ない飢餓、ウラモグ

霊気池デッキに勝つのがなぜこんなに難しいのか?

もし霊気池デッキを倒したいのであれば、弱い部分を見極め、そこをしっかり狙わないといけません。先程も言ったとおり、普通のデッキで勝とうとするのでは分が悪いのです。いくら霊気池デッキ以外のデッキ全てに優位であっても、何回かは負けてしまうこともあり、そのうえで霊気池デッキにも負けしてしまうのでは良くないでしょう。

サイドボード後に理想のマッチアップを作るのは本当に難しいので、最初のゲームで圧倒的に優位に立ち、残りのゲームでもそこそこ戦えるようになるのが目標になります。

アグレッシブであろう

答えはニつしかないと思います。まず一つは速攻をしかけて相手の準備ができる前に倒してしまうことです。霊気池デッキは一度でも「回せる」まで軽い呪文で耐えることもできますが、あなたのデッキが十分に速く、一回目の起動で《絶え間ない飢餓、ウラモグ》をめくれなければ負ける、というところまで押せれば、そこまで悪くありません。ただ、現在ある最速のデッキはおそらく「赤白人間」ですが、このアーキタイプでは1ゲーム目に勝てても、サイドボード後で勝率が大きく落ちてしまい割に合いません。《光輝の炎》に耐えられないのです。

光輝の炎

赤緑エネルギーも霊気池デッキを速攻で倒そうとしているデッキですが、実際に勝ちきるほどの速度を出しているところを僕は見たことがありません。

コントロールデッキを使おう

多くの人がたどり着いたもう片方の答えが、コントロールデッキを使うことです。もし手札が無限にカウンターで溢れていれば、相手が何を唱えようが、使えないカードをたくさん引こうが、こちらも手札を増やして《奔流の機械巨人》で乗り越えてしまえるわけです。

奔流の機械巨人

この戦略も初めは有効に見えましたが、霊気池デッキも環境に適応し、《炎呼び、チャンドラ》に対して《不屈の追跡者》《否認》を使うようになりました。《天才の片鱗》が元々入っているのも忘れてはなりません。これらはミラーマッチのために用意されていましたが、コントロールデッキにも偶然よく刺さってしまっているのです

不屈の追跡者否認天才の片鱗

コントロールデッキはそれでも相性が良く、1ゲーム目ではコントロールが一番良いと思うのですが、アグロ戦略と同じく、サイドボード後は分が悪くなります。霊気池デッキはこちらの弱点をつく手段が多く、あなたが土地を引きすぎている間にクリーチャーで殴りきられたり、土地を引けないまま《天才の片鱗》を打ち消さないといけなくなって次のターンに《霊気池の驚異》を唱えられてしまうかもしれません。《天才の片鱗》を打ち消さないと、相手の土地が伸びてしまい、いずれフィニッシャーを1ターンに二度唱えられたり、《否認》を構えながら切り札を打たれてしまうでしょう。

《遵法長、バラル》が入っているバージョンは特に好印象です:


Petr Sochurek「青赤バラルコントロール」
サンプルデッキ

8 《島》
3 《山》
4 《尖塔断の運河》
4 《さまよう噴気孔》
4 《霊気拠点》

-土地 (23)-

3 《遵法長、バラル》
3 《氷の中の存在》
2 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー (8)-
4 《蓄霊稲妻》
4 《本質の散乱》
4 《否認》
3 《検閲》
4 《不許可》
4 《ヒエログリフの輝き》
4 《天才の片鱗》
2 《暗記+記憶》

-呪文 (29)-
3 《払拭》
3 《マグマのしぶき》
3 《焼けつく双陽》
2 《電招の塔》
1 《氷の中の存在》
1 《周到の神ケフネト》
1 《奔流の機械巨人》
1 《粗暴な排除》

-サイドボード (15)-
hareruya

遵法長、バラル

《遵法長、バラル》はこの対戦でたくさんの問題を解決してくれます。土地を引きすぎて動けなくなることもなくなりますし、呪文を唱えるのも軽くなるので《天才の片鱗》を打ち消するのが楽になります。ドロー呪文も合わされば、対戦相手は《霊気池の驚異》とカウンターだけで勝つのが困難になります。このリストの問題はアグロデッキにとても弱いことで、僕のレシピでは相性をひっくり返せるほどのカードもありません。もし遅いデッキと霊気池デッキしかいない環境を想定しているのでなければ、ただ霊気池デッキをプレイするのが良いと思います。

どうしても青赤デッキを使いたいのであれば、こんなレシピも良いでしょう。(今のところはあまり良い選択だとは思っていません。)


Petr Sochurek「青赤コントロール」
サンプルデッキ

8 《島》
4 《山》
4 《尖塔断の運河》
4 《さまよう噴気孔》
4 《霊気拠点》

-土地 (24)-

4 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー (4)-
1 《マグマのしぶき》
4 《蓄霊稲妻》
4 《本質の散乱》
4 《検閲》
3 《否認》
1 《予期》
3 《不許可》
2 《焼けつく双陽》
1 《虚空の粉砕》
4 《ヒエログリフの輝き》
4 《天才の片鱗》
1 《暗記+記憶》

-呪文 (32)-
4 《氷の中の存在》
3 《払拭》
3 《マグマのしぶき》
2 《竜使いののけ者》
2 《電招の塔》
1 《否認》

-サイドボード (15)-
hareruya

僕の青赤デッキの最大の問題は、みんなのデッキに対策カードがたくさん入ってしまっていて、メタゲームの主要デッキでもないのにしっかりと対策されてしまっていることです。このデッキには、相手に警戒されていても使うほどの強さはないのです。

アグレッシブでもありコントロールでもあれ

本当に霊気池デッキを倒したいのであれば、アグロ戦略と打ち消しをどちらもできないといけません。これをこなすのが《呪文捕らえ》で、霊気池デッキ相手に最良のカードです。

呪文捕らえ

ここまでは簡単で、みんな同じ結論には達していましたが、難しいのは《呪文捕らえ》にちゃんと居場所を用意してあげることです。これが先週試した最初のレシピです:


Petr Sochurek「エスパー機体」
サンプルデッキ

5 《平地》
1 《島》
3 《灌漑農地》
4 《港町》
4 《秘密の中庭》
4 《産業の塔》

-土地 (21)-

4 《模範的な造り手》
4 《スレイベンの検査官》
2 《ギラプールの希望》
4 《無私の霊魂》
4 《栄光半ばの修練者》
4 《屑鉄場のたかり屋》
2 《突風歩き》
4 《呪文捕らえ》

-クリーチャー (28)-
3 《金属の叱責》
4 《永遠の見守り》
4 《キランの真意号》

-呪文 (11)-
4 《石の宣告》
4 《試練に臨むギデオン》
2 《断片化》
2 《否認》
2 《排斥》
1 《払拭》

-サイドボード (15)-
hareruya

《永遠の見守り》《栄光半ばの修練者》のコンボはすごく好きで、霊気池デッキ相手に戦うのも良かったのですが、このデッキでは黒緑や赤緑、マルドゥやゾンビなど、他のアグロデッキに到底勝てませんでした。

ここまでで僕は絶望し始めていましたが、《呪文捕らえ》機体という新たなデッキを思いつき、すぐさま恋に落ちました。やるべきことができつつも、自分で作ったデッキなので他のデッキ相手でも対策されることなく戦えます。まだ細かい調整をしているところですが、今のところいい結果を残してくれたリストを残しておきます。


Petr Sochurek「4色機体」
サンプルデッキ

2 《平地》
2 《灌漑農地》
4 《尖塔断の運河》
4 《秘密の中庭》
4 《感動的な眺望所》
4 《産業の塔》
3 《霊気拠点》
1 《鋭い突端》

-土地 (24)-

4 《模範的な造り手》
4 《スレイベンの検査官》
4 《経験豊富な操縦者》
4 《屑鉄場のたかり屋》
4 《呪文捕らえ》
1 《大天使アヴァシン》

-クリーチャー (21)-
4 《蓄霊稲妻》
2 《金属の叱責》
4 《キランの真意号》
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文 (13)-
2 《大天使アヴァシン》
2 《金属の叱責》
2 《光輝の炎》
2 《燻蒸》
2 《先駆ける者、ナヒリ》
1 《儀礼的拒否》
1 《石の宣告》
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》
1 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《炎呼び、チャンドラ》

-サイドボード (15)-
hareruya

結論

僕の結論としては、《呪文捕らえ》機体か霊気池デッキを使いましょう

呪文捕らえ霊気池の驚異

多くの人が、霊気池デッキを使ってもミラー戦は5分の運勝負だと嘆きます。実際そのようになることも (特に1ゲーム目では) 存在しますが、難しい決断を迫られることも多々あり、うまく回せないプレイヤーが対戦相手のときはミラー戦でも優位を得やすいのは確かです。もし十分に霊気池デッキを練習できているのであれば、そのまま使うのが良いかもしれません。一方で、霊気池デッキを使っても上手に回せるプレイヤー相手に不利になってしまうため、機体デッキを練習して使いこなしているプレイヤーも多いでしょう。

この先のメタゲームで、霊気池を倒せればいいデッキを使う人ばかりになることもあるかもしれません。そうなれば、そういったデッキを狙ったメタデッキを、霊気池デッキに不利であったとしても使ってもいいでしょう。ただ今のところは霊気池デッキを使うか、霊気池デッキを倒すべきです

それでは、ここまで読んでくれてありがとう!

Petr Sochurek

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