Translated by Takuma Kusuzawa
(掲載日 2017/07/11)
『破滅の刻』の公式プレビューが発表されました。《霊気池の驚異》の禁止もあり、新しいスタンダードはデッキ構築の可能性が開けている状態です。それだけでなく、新セットにはモダンのデッキに良いカードもあります。
今回は、私がモダンとスタンダードで使ってみたいカードトップ10をお教えします。
10. 《ラムナプのハイドラ》
4マナで6/6になれるということで《放浪する森林》が使われていた時期がありました。《ラムナプのハイドラ》は5/5にしかなれませんが、警戒、トランプルだけでなく到達を持っています。砂漠を墓地へしっかり送ることのできるデッキであれば、《栄光をもたらすもの》への完璧な回答となります。《集団的蛮行》、《苦しめる声》、《首絞め》や《稲妻の斧》などがデッキに入れる候補でしょうか。トランプルがあるのも良い点で、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》のようなプレインズウォーカーからすれば厄介に感じられるでしょう。
9. 《冠毛の陽馬》
少し前、ミッドレンジが溢れかえっていた頃のスタンダードでは、《風番いのロック》が活躍していました。一枚で複数の巨体を出せるのは腐るタイミングがなく、勝ちへ繋がる一手となりやすいのです。《霊気圏の収集艇》や《栄光半ばの修練者》、《陽光鞭の勇者》など白いデッキであればライフを得る手段は豊富です。トークンが破壊不能の5/5というのも強くて、《致命的な一押し》と《闇の掌握》どちらもかわすことができます。
8. 《削剥》
モードを選べる、ということはマジックのカードではいつだって良いものです。様々な状況でカードが活躍できるようになります。《謎めいた命令》と《コラガンの命令》はモダンでも使われており、プレイヤーはこういう形式のカードをたくさん欲しています。《削剥》はただ除去するだけではありますが、タフネス3のクリーチャーと同時に機械巨人や《キランの真意号》などの機体にも対応できます。「アーティファクト破壊以外のこともできる《粉砕》」をメインボードに入れられるのは大きいです。
7. 《屍肉あさりの地》
《屍肉あさりの地》は《大祖始の遺産》の二番目の能力を持った《荒地》です。土地なので《探検の地図》で探してくることができるのです。《虚空の杯》と相性が悪い遺産をメインデッキから減らせるので、モダンのエルドラージデッキが採用する姿が目に浮かぶようです。
6. 《約束の刻》
土地加速カードは対戦相手のゲームプランを妨害できないため、あなたが重いカードを唱える前に相手に動かれてしまうのが、いつだって悩みものです。しかし、砂漠デッキに入れる《約束の刻》はブロッカーを出して時間を作ってくれるので、話が全く違うものとなります。
土地が並びきった終盤でも他の加速カードよりいい動きをするでしょう。基本でない土地を探すことができるのは素晴らしいことで、便利な土地でいっぱいのデッキに想いを馳せてもいいかもしれません。小さい《原始のタイタン》だと考えてみましょう。
5. 《啓示の刻》
2015年、Ivan Flochは《次元の浄化》の入った青白コントロールでプロツアー優勝を勝ちとりました。こんなカードを待ち望んでいました人も少なくないでしょう。このカードであれば、ほぼ全ての脅威に対応できます。過去、《神の怒り》が活躍していたのは、速いデッキがクリーチャーだけで攻めてきたからでした。しかし今は、機体やプレインズウォーカーまで出て来るのです。こんな盤面に対応できるカードはほとんどないでしょう。
《試練に臨むギデオン》や《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の破壊不能を得る能力と合わせて唱えるのもいいですね。ただ、こちらの予定を台無しにしてしまう《大天使アヴァシン》にだけは気をつけましょう。
4. 《破滅の刻》
《破滅の刻》もアンチギデオンなカードですが、こちらは神も対策できてしまいます。幸いにも『テーロス』環境にはこんなカードがなくて、おかげで私はのびのびと《海の神、タッサ》を使えたわけです。また、《破滅の刻》であれば、《大天使アヴァシン》や《呪文捕らえ》、《無私の霊魂》に邪魔されることもありません。
3.《立身+出世》
モダンには、1、2マナのいいクリーチャーがたくさんいます。《死の影》を回収して、そのまま速攻を与える姿をよく見るようになるのではないでしょうか。《最後の望み、リリアナ》や《思考掃き》との相性もよく、デッキから墓地へ直接落とすことで「出世」を効果的に使えたり、落ちた死の影を「立身」してもいいでしょう。《タルモゴイフ》の入ったデッキや「出世」を墓地に落とせる《残忍な剥ぎ取り》と一緒に使っても良さそうです。
2. 《リリアナの敗北》
サイドボード用のカードに過ぎませんが、とんでもないカードです。《闇の裏切り》はモダンでは使われませんでしたが、こちらは話が違います。《リリアナの敗北》は黒いプレインズウォーカーにも対応でき、この差はちょっとやそっとのものではありません。グリクシス死の影相手のときは、《黄金牙、タシグル》、《グルマグのアンコウ》、《通りの悪霊》、《死の影》に加え、《最後の望み、リリアナ》や《ヴェールのリリアナ》を倒すことができます。
黒緑のデッキ相手には《闇の腹心》、《残忍な剥ぎ取り》、《包囲サイ》、《ゲトの裏切り者、カリタス》に《ヴェールのリリアナ》が倒せるのです。また、リリアナを倒したときに与えられる3点も強く、例えば死の影のデッキなどでは全てをひっくり返すことができます。
1. 《陽光鞭の勇者》
『破滅の刻』の中で一番お気に入りなカードです。《台所の嫌がらせ屋》のように、《陽光鞭の勇者》も二回仕事をするのです。「永遠」コストがちょうど良く、唱えた次のターンには起動できるようになるため、ブロックしに行きやすいですし、6点とより多くのライフを得られます。《台所の嫌がらせ屋》よりもコストが支払いやすいのも、大きな要素です。タフネスが3あるので、《マグマのしぶき》を回避できるブロッカーでもあります。
それでは、あなたも『破滅の刻』を存分に楽しみましょう。
読んでくれてありがとう。
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