スタンダード・デッキ・ピックアップ! -グリクシスコントロール-

晴れる屋メディアチーム

By Hiroshi Okubo

 『破滅の刻』、発売迫る!

 いよいよ明日、7/14(金)に『破滅の刻』が発売されます。シングルカードとBOXの予約はお済みですか?

 アモンケットの次元ではまさに”破滅の刻”が迫っているようですが、我々の次元にとっては新たな環境、新たなデッキに遭遇する“創造の刻”。「早く新しいデッキを作って大会に出たい!」と思っている人も多いでしょう。

 さて、今回は『破滅の刻』リリース後最速となる晴れる屋平日スタンダードで見事3-0の成績を残した「グリクシスコントロール」をご紹介します。

グリクシスコントロールとは


タケダ ヨシヒデ「グリクシスコントロール」
平日スタンダード11時の部 – 2017/07/14(3-0)

7 《島》
4 《山》
3 《窪み渓谷》
4 《霊気拠点》
4 《尖塔断の運河》
4 《さまよう噴気孔》

-土地 (26)-

4 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー (4)-
3 《マグマのしぶき》
1 《革命的拒絶》
3 《本質の散乱》
3 《至高の意志》
3 《蓄霊稲妻》
2 《削剥》
1 《否認》
2 《検閲》
2 《粗暴な排除》
1 《不許可》
2 《虚空の粉砕》
1 《暗記+記憶》
3 《天才の片鱗》
1 《破滅の刻》
1 《秘密の解明者、ジェイス》
1 《王神、ニコル・ボーラス》

-呪文 (30)-
2 《竜使いののけ者》
2 《ハンウィアー守備隊》
2 《払拭》
1 《周到の神ケフネト》
1 《敏捷な妨害術師》
1 《マグマのしぶき》
1 《否認》
1 《餌食》
1 《焼けつく双陽》
1 《破滅の刻》
1 《霊気溶融》
1 《秘密の解明者、ジェイス》

-サイドボード (15)-
hareruya

 『破滅の刻』の看板をはるプレインズウォーカー、《王神、ニコル・ボーラス》を採用したコントロールデッキです。前環境から青系コントロールデッキの定番フィニッシャーだった《奔流の機械巨人》も4枚入っています。

王神、ニコル・ボーラス奔流の機械巨人

 『戦乱のゼンディカー』~『アモンケット』の4つのブロックから選りすぐりの「除去」と「ドロー」と「カウンター」を集めた構築になっており、後述する新カードによってさらなる進化を遂げています。

注目カード3選

《至高の意志》

至高の意志

 《マナ漏出》《衝動》を兼ね備えた1枚。カードプレビューの時点で下馬評が高かった《至高の意志》は今後青系コントロールデッキの定席に着くことになりそうです。

 序盤は対戦相手の妨害を行いつつ、3マナ要求の威力が落ちてくる中盤以降はドローに変えることができます。

最後の望み、リリアナ墓後家蜘蛛、イシュカナ害悪の機械巨人

 特にメインフェイズで動いてくることが多い「黒緑昂揚」のようなデッキに対してはドローとカウンターの両面待ちという状況を作りやすく、隙を作ることなく立ち回ることができるようになるでしょう。

《破滅の刻》

破滅の刻

 これまた下馬評の高かった《破滅の刻》もメインボードとサイドボードに1枚ずつ採用されています。コントロールデッキの弱点だった「着地してしまったプレインズウォーカーへの対処」もこのカードであれば容易に、それもクリーチャーを巻き込んだうえでまとめて除去することができます。破壊不能を無視するので《大天使アヴァシン》に泣かされることもありません。

奔流の機械巨人

 《王神、ニコル・ボーラス》との相性は言うに及ばずですが、この5点ダメージという点も肝心で、このデッキのメインボードに搭載された唯一のクリーチャーである《奔流の機械巨人》はギリギリ耐えることができます。

 対戦相手の盤面だけを一方的に更地にしつつ、自分だけは継続して戦闘を行うことができるアンフェアな全体除去。これからはコントロールデッキ相手にプレインズウォーカーを通すことに成功したからと言って油断はできません。

《王神、ニコル・ボーラス》

王神、ニコル・ボーラス

 そして最後に紹介するのはやはりこの方。《王神、ニコル・ボーラス》はグリクシスコントロールが待ち望んでいた盤面を掌握した後ゲームに蓋をするプレインズウォーカーです。2つの忠誠値+能力はどちらもアドバンテージに直結した性能で、リソース差をつけながら対戦相手にプレッシャーを与えることができます。

 「-4」能力による7点ダメージは堅実にクリーチャーを除去するのが主な使い道になりそうですが、対戦相手も対象に取ることができるため、速やかにゲームを終わらせるための助けとなってくれることでしょう。

サイドボード・ピックアップ!

《敏捷な妨害術師》

敏捷な妨害術師

 「サイクリング」することで《もみ消し》が誘発する新カード。《不許可》ほどの汎用性はないためサイドボードに身を潜めているが、痒いところに手が届く1枚です。

 3/1飛行・瞬速とクリーチャーとしてのスペックも高く、《秘密を掘り下げる者》《ヴェンディリオン三人衆》のような歴代のパワー3の飛行持ちクリーチャーよろしく隙を見て着地し、空からコツコツとライフを詰めるといった動きも可能になります。

《周到の神ケフネト》

周到の神ケフネト

 コントロールとのミラーマッチで輝く神。一度着地すればひっそりとアドバンテージを稼ぎ続け、顕現した際にはすさまじいスピードで対戦相手のライフを削ってくれることでしょう。

 ミラーマッチでは互いに《破滅の刻》をサイドアウトすることが予想されるため、この神を対処する手段は限られてきそうです。

まだまだ環境初期!

 今回ご紹介したのは、新カードによってさらなる進化を遂げた新生グリクシスコントロールでした。今週末の大会では、さらに洗練されたデッキが世界の大会で活躍するはずです。

 既存のアーキタイプに新カードを足したもの。これまで見たこともないようなコンセプトで組み上げられたもの。そういった様々なデッキに出会えるのも、環境初期の魅力です。その中から、プロツアー『破滅の刻』で優勝を飾るデッキが現れるかもしれません。

 それでは、次回をお楽しみに!

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