by Jeremy Dezani
Translated by Takuma Kusuzawa
(掲載日 2017/08/18)
「プレイヤーフォーカス」へようこそ!
「プレイヤーフォーカス」は、世界に名立たるマジックプレイヤーにインタビューする企画です。日本のみなさん、そして世界中へ彼らの事を広めていきたいと思っています。毎回違うプレイヤーを紹介しますので、楽しみにしてくださいね!
記念すべき第1回はクレイグ・ウェスコー(@Brimaz4Life)にインタビューしました。
クレイグは、プロツアーやグランプリで長い期間に渡って成功を収めてきたアメリカ人選手です。いつ殿堂になっても、おかしくないと思います。
インタビュー
氏名: Craig Wescoe
年齢: 34
国籍: アメリカ合衆国
スポンサー: magic.tcgplayer.com
現在 / 生涯 プロポイント: 354
プロレベル 2017-2018: ゴールド
職業 / マジック以外の趣味:
ブログの運営をしています(swords2plowshares.com)。
マジックを始めたのはいつ? どのセット? マジックを知ったきっかけは?
『アイスエイジ』です。私の兄弟が学校で遊んでる人を見かけたことがきっかけで、私も一緒に練習をしました。
プロプレイヤーになるまでに、あなたに一番影響与えた有名プレイヤーは?
写真はChannel Fireballから引用しました。
ベン・スタークですね。10代の頃、一緒にPTQに参加して共に成長してきたのですが、プロツアーでは二人とも散々な成績でした。その後、私は勉学に専念するため数年間はマジックから離れのですが、その間に彼はプロプレイヤーとなり、殿堂入りも果たしています。私がマジックに戻ってからの10年の間も、プロでありつづけたプレイヤーです。
これまでの実績:
プロツアートップ8: 3 (優勝1回)
グランプリトップ8: 11 (優勝1回)
その他: 400近くの記事を書いています。単語の数で数えるなら100万ほどになるはずですね。
好きな日本人選手とその理由:
写真はマジック:ザ・ギャザリング公式から引用しました。
八十岡 翔太です。彼のプレイは稲妻のような速さでありながら、自分の考えを正確に打ち出しています。彼の脳は私の十倍速いですね。彼のプレイを初めて見たときは、信じられませんでした。
お気に入りのフォーマットとその理由:
チーム戦が好きです。友達と一緒に戦えるのはとても良いことです。
現時点のドラフトでお気に入りのアーキタイプとその理由:
青白コントロール。良いドロー、良い除去、そして勝ち筋がいくつもありますので。
お気に入りのデッキ:
モダン: ヘイトベアー
スタンダード: 白単ウィニー
レガシー: デス&タックス
アグレッシブやコントロール、ミッドレンジやコンボなどでお気に入りはありますか? また、それはなぜ?
アグレッシブなデッキが好きですね。遅すぎるドローを咎められますし、メタゲームで最善でなくても勝ち得ます。コントロールデッキで対応を間違えれば、チャンスがなくなってしまうこともありますからね。
フォーマットを問わず、今現在、特に気に入っているデッキは何ですか?
Lampalotの使うデス&タックスです。
8 《平地》 2 《魂の洞窟》 1 《地平線の梢》 3 《カラカス》 4 《リシャーダの港》 4 《不毛の大地》 -土地 (22)- 4 《ルーンの母》 4 《スレイベンの守護者、サリア》 4 《石鍛冶の神秘家》 3 《ファイレクシアの破棄者》 2 《セラの報復者》 1 《迷宮の霊魂》 4 《ちらつき鬼火》 2 《ミラディンの十字軍》 2 《護衛募集員》 1 《聖域の僧院長》 -クリーチャー (27)- |
4 《剣を鍬に》 4 《霊気の薬瓶》 1 《梅澤の十手》 1 《火と氷の剣》 1 《殴打頭蓋》 -呪文 (11)- |
3 《安らかなる眠り》 2 《エーテル宣誓会の法学者》 2 《宮殿の看守》 2 《外科的摘出》 2 《議会の採決》 1 《封じ込める僧侶》 1 《聖域の僧院長》 1 《流刑への道》 1 《真髄の針》 -サイドボード (15)- |
Thomas EnevoldsenとMichael Bonde (@Lampalot)はレガシー仲間です。私たち三人はレガシーで同じデッキを使いつづけています。
私は年に一度か二度しかレガシーをしませんが、彼らはそこそこ遊んでいます。なので、最新のデッキリストは彼らの調整に頼っています。私が10年前に作ったものが元になっていますが、何度も反省と改善を繰り返しています。
ローテーションなしのフォーマットで一番良いことは、同じデッキにちょっとした調整を加えるだけで何年も遊べることです。集めたカードが2年で時代遅れになってしまうスタンダードとは大きな差があります。
私は攻めていく方が好きで、柔軟で器用な白いクリーチャーも好きです。なので、デス&タックスは私のプレイスタイルにも、私がマジックでやりたいことにも、バッチリ合ったデッキなんです。ミネアポリスで来年開催されるチームプロツアーのレガシー枠で、私の一番好きな《剣を鍬に》を唱えられる瞬間を心待ちにしています! きっと生涯忘れることのない瞬間となるでしょう。
1パック目の1手目、どれをピックしますか?
断然《砂かけ獣》ですね。いちばん良いアンコモンの一つだと思いますし、どのコモンより強く、ほとんどのレアよりも強いです。私はほとんど人より砂漠を優先して取りますし、序盤で砂漠カードを取ってしまっても私にとっては何の問題もありません。
基本的には《火炎舌のカヴー》のようなもので、《送還》や《グレイブディガー》のような能力で再利用できると、より価値が出てきます。今のリミテッドは5色とも良くて、どの色の組み合わせでも組むことができると思います。なので私がブースターパックを開けるときは、一番強いカードを取るようにして、そのカードの色を軸に構築しようと考えます。ただ、他の色の組み合わせがまったく取られていないようなら、1パック目は捨てて空いている色を取っていく方が合理的でしょう。
あなたは白をよく使うプレイヤーとして有名ですが、なぜ白がそんなに好きで、どのフォーマットでも使うのでしょうか?
きっかけというのは偶然で、『ワールドウェイク』の頃のスタンダードで使われていたタップインランドがどうしても好きになれず、プロツアーで白単を使い始めたことが最初です。
また当時は、まだ誰も《石鍛冶の神秘家》の強さを見抜いておらず、「白単石鍛冶」を使って2010年のプロツアー・サンディエゴで最初のトップ8入賞を果たしました。翌年の世界選手権11ではみんなが「青単イリュージョン」を使っていたので、《ギデオンの法の番人》でイリュージョンをタップし、《聖トラフトの霊》を採用した、ほぼ白単のウィニーデッキを使っていました。
写真はマジック:ザ・ギャザリング公式から引用しました。
このときも負けることなくトップ8に入賞する結果になりました。そんな流れがあって、みんなが私のことを“白単ウィニーの強いやつ”と呼ぶようになったわけです。その後、プロツアー『ドラゴンの迷路』で緑白アグロを使って優勝したときには、これといった反響もありませんでした。なので、この称号を受け入れることにして、白の小さいクリーチャーで攻めることは私の使命だと認めたのです。
私が白ウィニーを選んだのではなく、白ウィニーに私が選ばれたのです!
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