「タルキール覇王譚」を控えた環境末期のスタンダードではあるが、プレイヤーたちは新しいデッキをいくつも組み上げてきた。
来週の「WMCQ大阪予選」でも「Rabble Burn」のようなオリジナリティ溢れるデッキが勝利するかもしれない。
「第2期スタンダード神挑戦者決定戦」の参加者のデッキから、新アーキタイプの芽生えをチェックしておこう。
2 《森》 1 《山》 4 《踏み鳴らされる地》 3 《蒸気孔》 3 《ヤヴィマヤの沿岸》 2 《シヴの浅瀬》 4 《奔放の神殿》 4 《神秘の神殿》 1 《マナの合流点》 -土地(24)- 4 《若き紅蓮術士》 1 《漁る軟泥》 4 《ゴブリンの熟練扇動者》 3 《クルフィックスの狩猟者》 1 《再利用の賢者》 1 《スズメバチの巣》 1 《イゼットの静電術師》 1 《世界を喰らう者、ポルクラノス》 1 《鍛冶の神、パーフォロス》 1 《嵐の神、ケラノス》 1 《嵐の息吹のドラゴン》 -クリーチャー(19)- |
3 《マグマのしぶき》 2 《稲妻の一撃》 3 《変化+点火》 1 《イゼットの魔除け》 4 《召喚の調べ》 3 《かき立てる炎》 1 《歓楽者ゼナゴス》 -呪文(17)- |
3 《空殴り》 2 《払拭》 2 《歓楽者ゼナゴス》 1 《漁る軟泥》 1 《イゼットの静電術師》 1 《再利用の賢者》 1 《スズメバチの巣》 1 《ナイレアの信奉者》 1 《歓楽の神、ゼナゴス》 1 《小走り破滅エンジン》 1 《否認》 -サイドボード(15)- |
まずは一際禍々しいこのデッキ。
もともとは知る人ぞ知るとある関東のデッキビルダーが製作したデッキで、マジックオンライン上で密かに勝ち星を積み重ねていたのが口コミで広まったという経緯があるが、それにしても《若き紅蓮術士》と《ゴブリンの熟練扇動者》が生んだトークンから《召喚の調べ》を撃とうなどと誰が考えるというのか。そもそもトークンの色は赤いし。
だが、実際このデッキの《召喚の調べ》は最強のユーティリティカードとして機能する。
Rabble Redをはじめとする赤いビートダウン相手には、インスタントタイミングで《スズメバチの巣》が出てきて「Rabbleは急に止まれない」よろしく交通事故を起こしてくれる。対してコントロールには、《鍛冶の神、パーフォロス》《嵐の神、ケラノス》などの各種「神」が対処不能な脅威となるだろう。
《再利用の賢者》《イゼットの静電術師》や《変化+点火》もあるので対処能力もこのカラーリングにしては意外と高く、見誤ると一瞬でテンポを持っていかれるいわゆる「わからん殺し」が魅力のデッキだ。
4 《血の墓所》 4 《草むした墓》 4 《踏み鳴らされる地》 4 《ラノワールの荒原》 4 《マナの合流点》 1 《奔放の神殿》 2 《変わり谷》 -土地(23)- 4 《エルフの神秘家》 4 《発生器の召使い》 4 《とげの道化》 4 《屑肉の刻み獣》 4 《ラクドスの血魔女、イクサヴァ》 4 《カロニアのハイドラ》 2 《起源のハイドラ》 -クリーチャー(26)- |
2 《ミジウムの迫撃砲》 2 《戦慄掘り》 2 《ゴルガリの魔除け》 3 《ドムリ・ラーデ》 2 《歓楽者ゼナゴス》 -呪文(11)- |
2 《霧裂きのハイドラ》 2 《思考囲い》 2 《永遠の口渇》 2 《エレボスの鞭》 1 《漁る軟泥》 1 《クルフィックスの狩猟者》 1 《裏切りの先触れ》 1 《破滅の刃》 1 《自然に帰れ》 1 《ミジウムの迫撃砲》 1 《ゴルガリの魔除け》 -サイドボード(15)- |
《カロニアのハイドラ》+「速攻」といえば、M14発売時から誰もが見ていた夢だろう。
このデッキはそれを見事に形にしてみせた。
しかも「速攻」を持たせるカードは2種類。《ラクドスの血魔女、イクサヴァ》と、M15からの新兵器《発生器の召使い》がそれだ。
すなわちわずか1か月しか実現しない、M14とM15の夢のコラボレーション。
デッキ全体としても《とげの道化》《屑肉の刻み獣》と「速攻」で揃え、さらに《起源のハイドラ》にも《ラクドスの血魔女、イクサヴァ》《発生器の召使い》とのシナジーがあるという美しさ。
このコンセプトをデッキとして完成させた構築力に拍手を送りたい。
9 《沼》 6 《島》 4 《湿った墓》 4 《欺瞞の神殿》 1 《ならず者の道》 -土地(24)- 3 《破壊的な逸脱者》 -クリーチャー(3)- |
4 《思考囲い》 3 《ディミーアの魔除け》 3 《ファリカの療法》 3 《遠隔+不在》 2 《否認》 1 《究極の価格》 4 《心理的打撃》 4 《英雄の破滅》 3 《盗まれた計画》 2 《好機》 1 《漸増爆弾》 3 《記憶の熟達者、ジェイス》 -呪文(33)- |
3 《強迫》 2 《反論》 2 《悲哀まみれ》 2 《信者の沈黙》 2 《漸増爆弾》 1 《概念泥棒》 1 《予知するスフィンクス》 1 《白鳥の歌》 1 《墓所への乱入》 -サイドボード(15)- |
青黒は忘れた頃にやってくる。
RTRブロックの中でもイマイチ存在感がなかったディミーアギルドだが、《ディミーアの魔除け》や《心理的打撃》《盗まれた計画》など、いぶし銀のカードは揃っている。
そして極めつけは《破壊的な逸脱者》。世が世なら……と言いたくなるカードだが、確かに《記憶の熟達者、ジェイス》との相性は抜群だ。
「あ、そんなカードもあったな」という《ならず者の道》も面白い。是非とも最後に一花咲かせてほしいアーキタイプだ。
4 《平地》 3 《山》 4 《聖なる鋳造所》 4 《戦場の鍛冶場》 2 《マナの合流点》 3 《凱旋の神殿》 2 《変わり谷》 -土地(22)- 4 《万神殿の兵士》 4 《ボロスの精鋭》 3 《軍勢の忠節者》 3 《火拳の打撃者》 3 《果敢なスカイジェク》 2 《アクロスの重装歩兵》 1 《威圧する君主》 4 《ゴブリンの熟練扇動者》 2 《ヴィーアシーノの初太刀》 2 《火花の強兵》 -クリーチャー(28)- |
4 《ボロスの魔除け》 1 《稲妻の一撃》 3 《かき立てる炎》 2 《ヘリオッドの槍》 -呪文(10)- |
3 《ボロスの反攻者》 3 《岩への繋ぎ止め》 2 《鬼斬の聖騎士》 2 《嵐の息吹のドラゴン》 2 《摩耗+損耗》 1 《軍団の戦略》 1 《払拭の光》 1 《軍勢の集結》 -サイドボード(15)- |
最後に紹介するのはまたしても《ゴブリンの熟練扇動者》デッキ。やはりM15随一のパワーカードということなのだろう。
このデッキではRTRブロック、ボロスギルドのコンセプトである「大隊」をフィーチャーした形となっている。確かに《ゴブリンの熟練扇動者》との相性は良い。
「タルキール覇王譚」後は《ボロスの魔除け》が落ちてしまうのが辛いところだが、ボロスカラーは「英雄的」などに形を変えて新スタンダードでも活躍が見込めそうなので、今後も注目していきたい。