By Atsushi Ito
■ サンプルリスト
3 《森》 4 《宝石鉱山》 1 《燃え柳の木立ち》 4 《シミックの成長室》 4 《グルールの芝地》 1 《ボロスの駐屯地》 3 《トレイリア西部》 1 《カルニの庭》 1 《魂の洞窟》 1 《ボジューカの沼》 1 《ケッシグの狼の地》 1 《処刑者の要塞》 1 《幽霊街》 1 《光輝の泉》 1 《ヴェズーヴァ》 -土地 (28)- 4 《桜族の斥候》 3 《迷える探求者、梓》 2 《不屈の追跡者》 1 《猿人の指導霊》 4 《原始のタイタン》 -クリーチャー (14)- |
4 《召喚士の契約》 1 《否定の契約》 4 《古きものの活性》 4 《探検》 1 《仕組まれた爆薬》 4 《精力の護符》 -呪文 (18)- |
2 《白鳥の歌》 2 《紅蓮地獄》 2 《四肢切断》 2 《大祖始の遺産》 1 《不屈の追跡者》 1 《再利用の賢者》 1 《強情なベイロス》 1 《スラーグ牙》 1 《自由なる者ルーリク・サー》 1 《女王スズメバチ》 1 《地盤の際》 -サイドボード (15)- |
■ 基本的な動き
「精力の護符ランプ」は、《シミックの成長室》などの1枚で2マナ出る代わりにタップインでかつ出たときに土地を戻す必要がある土地 (通称「お帰りランド」) と《精力の護符》のシナジーを生かした高速コンボデッキです。
《精力の護符》がある状態で「お帰りランド」をセットすると、「お帰りランド」の「土地を手札に戻す能力」と、《精力の護符》の「タップインのパーマネントをアンタップする能力」の2つが誘発しますが、このときに前者を先にスタックに積むことで、土地を手札に戻す前にマナを出しておけることになるので、実質的に「お帰りランド」のセットランドが一時的なマナブーストになります。
このテクニックを利用し、マナを出してから「お帰りランド」自身を手札に戻して、《探検》や《迷える探求者、梓》などのセットランド回数を増やすカードや、手札から土地を直接戦場に出せる《桜族の斥候》で再利用することで一瞬にして6マナを生成し、《召喚士の契約》含めて実質8枚入っている《原始のタイタン》を高速で召喚するのがこのデッキの基本的な勝ちパターンとなります。
もちろんそれだけでは返しのターンで《原始のタイタン》を除去されてしまう危険がありますが、《精力の護符》があるとそのターン中に《原始のタイタン》を攻撃に向かわせ、大幅なリソースの拡充を図ることが可能になります。
具体的には、《原始のタイタン》着地時の誘発型能力で《ボロスの駐屯地》と《処刑者の要塞》をサーチすると、《原始のタイタン》の能力でタップインしますが《精力の護符》でアンタップしてすぐに起動できるようになるので、その場で《原始のタイタン》に速攻 (と警戒) を与えられます。なので、8点アタックしつつ戦闘時の誘発型能力でさらに2枚の土地をサーチすることが可能になるのです。
さらに、たとえばもし上のような6枚でスタートして、《精力の護符》が2枚戦場に出ていたなら、《原始のタイタン》の着地時にサーチした《処刑者の要塞》は2回起動できているはずなので、戦闘時の2枚の土地サーチは「《ヴェズーヴァ》で《ボロスの駐屯地》をコピー+(デッキに入っていれば) 《軍の要塞、サンホーム》」にすることで、「パワー10+二段攻撃+トランプル」の《原始のタイタン》で2ターンキルも可能です。
ですが通常はそこまでしなくても、《シミックの成長室》と《トレイリア西部》をサーチすることで《トレイリア西部》を手札に返し、0マナの「変成」材を確保しておくことで、《否定の契約》を構えたり、《召喚士の契約》から2体目の《原始のタイタン》を持ってこられるようにしておくだけで十分です。
他のデッキでは見られない独特な動きが多いために説明が長くなってしまいましたが、それだけにモダンの中でも初見では極めて対応が難しいデッキの一つなので、自分で少し回してデッキの動きを把握しておくと良いでしょう。
ちなみに、モダン環境で《花盛りの夏》が禁止されているのはこのデッキの影響です。《花盛りの夏》は、たとえば上記6枚の手札のパターンでは2枚目の《精力の護符》と《迷える探求者、梓》の代替になる (つまり6枚ではなく5枚で2ターン目に《原始のタイタン》を走らせられる) のが特に凶悪でした。
■ TIPS
◆ 得意なマッチアップ/苦手なマッチアップ
妨害さえされなければモダン最速レベルの驚異的なスピードのデッキなので、バーンやトロンなどの妨害のない遅めのデッキには有利が付きます。また手札破壊などの妨害があるデッキでも、通常のジャンドやアブザンでは土地に干渉しづらい上にクロックも早くないので、サイドの《女王スズメバチ》が間に合いやすく、有利に立ち回れます。
反面、《幽霊街》と手札破壊や《レオニンの裁き人》などを絡めたデス&タックス系のデッキのように干渉力が高いデッキや、手札破壊で減速させてから極めて高いクロックを展開してくる《死の影》は、デッキの大部分が自分のコンボ成立のためのカードで占められているために苦手とします。
常に勝てるというほど器用なデッキではないので、環境が干渉ではなく速度勝負に寄ったタイミングを見計らって大会に持ち込むと良いでしょう。
◆ バリエーション
◆ 苦手なカード(代表例)
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