小川「あれ、ここ目なしだと思ったんですが……」
第7ラウンド終了時点で19点が2名、18点が6名。オポネント差の関係上、上位8名は最終戦、IDを選択すればそのまま8位以内に残る可能性が濃厚となった。
だが、最終ラウンドでオポネントが激変する可能性もある。そうでなくても、上位がIDを選択しないとも限らない。
そうなったときに恩恵を受けるのが2人の16点=1敗1分ライン、小川 翔太とKim Minseokの対戦の勝者である。プロツアー権利へのわずかな可能性にかけ、2人は最後の戦いに臨む。
Game 1
《樹木茂る山麓》から《踏み鳴らされる地》をサーチして《傲慢な新生子》を送り出す「発掘」デッキの小川に対し、「タイタンシフト」のKimは1ターン目にメタカードである《大祖始の遺産》を設置。
しかし《大祖始の遺産》の起動マナがないうちにとKimの第2メインに《傲慢な新生子》起動から先手2ターン目に《安堵の再会》で全力で墓地を肥やしにいった小川は、《ナルコメーバ》2体と《秘蔵の縫合体》2体で8点クロックを形成することに成功する。さらに墓地には《燃焼》もあり、打点的にそのままターンを返せないKimは《探検》でマナを伸ばしつつ小川のドローステップに《大祖始の遺産》を起動して墓地をリセットする。
だが、小川は8点アタックから《信仰無き物あさり》をプレイ、さらに《燃え立つ調査》による大量「発掘」で一瞬にして墓地をリカバリー。
《桜族の長老》を出してブロッカーにしようとするKimだったが、再び墓地に落ちていた《燃焼》の「フラッシュバック」でブロッカーを排除され、後手4ターン目を待たずしてライフを削りきられてしまった。
小川 1-0 Kim
Game 2
Kimがマリガン、6枚も芳しくないのかため息を付きながら《森》から《明日への探索》「待機」に対し、小川は《踏み鳴らされる地》から1ターン目《燃え立つ調査》と若干のギャンブルスタート。土地3枚が落ちて苦笑するKimだが、苦しいキープだったKimにとってはそれでも僥倖だった。引き込んだカードの中には《大祖始の遺産》があったのだ。
すぐさま設置、いつでも墓地すべてを追放できるようにマナを構えてターンを返すKim。小川は《ゴルガリの凶漢》を「発掘」せず、《壌土からの生命》プレイで墓地の土地3枚を対象にして起動を誘うが、Kimはひとしきり悩むも起動しない。待っていれば、相手から仕掛けざるをえないのだ。
だがKimは返すターン、メインで《大祖始の遺産》を起動してしまう。墓地が追放される心配がなくなった小川は《安堵の再会》から一気に「発掘」をスタートし、《ナルコメーバ》《秘蔵の縫合体》を墓地から呼び戻しつつ、フェッチランドを構えて《恐血鬼》2体をいつでも戦場に出せるようにしておく。一方Kimは焦った《大祖始の遺産》の起動を後悔したか、再び深いため息をつく。
それでも返すターンには《墓掘りの檻》をプレイしつつ《虹色の前兆》を設置して、無事にターンが返ってくることを祈る。
小川は11点アタック、でKimのライフを残り8点まで追い詰めるが、《燃焼》「フラッシュバック」が《墓掘りの檻》で封じられており、詰め切れない。
やむなくターンを返すが、Kimがセット《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》から《原始のタイタン》をプレイすると、21点の大ダメージが小川に炸裂した。
小川 1-1 Kim
Game 3
小川が《傲慢な新生子》から2ターン目の《燃焼》「フラッシュバック」本体2点で《恐血鬼》と《臭い草のインプ》を捨て、3ターン目には《ナルコメーバ》と《秘蔵の縫合体》2体を呼び戻す。が、Kimは《神々の憤怒》でクロックをリセット。やむなく小川は構えていたフェッチをエンド前に起動して《恐血鬼》を呼び戻す。
さらに《壌土からの生命》の「発掘3」で《ナルコメーバ》と《秘蔵の縫合体》のセットを引き当てた小川だが、Kimはさらに2枚目の《神々の憤怒》!
さすがにクロックが尽きた小川に対してKimは《明日への探索》から《桜族の長老》で6マナが揃う体制を整える。
さらに小川が全力で「発掘」した返しで墓地すべてを《大祖始の遺産》で綺麗に追放すると、《原始のタイタン》で噴火した《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》がライフ10点の小川に12点を一息に叩き込んだのだった。
小川 1-2 Kim
すべての対戦が終わり、最終スタンディングが発表される。上位8名がプロツアーの権利獲得。
そしてKimは残念ながら、オポネント差で9位だった。
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