By Atsushi Ito
中川「スタン全勝ですか、すごいですね」
宮下「ダイスがツイてましたw」
4-1ラインでフィーチャーマッチに選ばれたのは、The Last Sun 2015トップ8の中川と、The Last Sun 2014トップ4の宮下との対戦。中川が普段レガシーばかりをプレイしているのに対し、宮下はスタンダードが主戦場なのだが、あいにく現在はレガシーラウンド。宮下はこのミスマッチを乗り越える必要がある。
中川のデッキは使い込んだ土地単、対する宮下のデッキははたして……?
Game 1
先手で《燃え柳の木立ち》から《踏査》を設置し、さらに《演劇の舞台》を置いてターンを返す中川に対し、宮下のセットランドは『Unstable』の《平地》。そこから《ルーンの母》をプレイし、宮下のデッキがデス&タックスであることが明らかとなる。
中川「やばいなー、最近相性厳しいんですよねそのデッキ。特に『コンスピラシー:王位争奪』以降……」
続けて中川はひとまず《The Tabernacle at Pendrell Vale》を設置して宮下の動きを制限しにかかる。対する宮下は《不毛の大地》を起動してみるが、対応して《演劇の舞台》が《The Tabernacle at Pendrell Vale》をコピー。さらに中川は《壌土からの生命》でオリジナルの《The Tabernacle at Pendrell Vale》を墓地から回収、その後も「発掘」で《暗黒の深部》を探しながら《踏査》の力を借りて勢いよく土地を並べていく。
が、宮下が《ルーンの母》の維持コストを支払わずにマナを温存し、代わりに《聖域の僧院長》をプレイすると、さすがに中川も苦い顔。当然宣言は「X=2」で、中川のデッキのキーカードである《壌土からの生命》と《罰する火》を同時に封じる。
これにより、あとは宮下がクリーチャーで殴りきる前に中川が通常ドローで《暗黒の深部》《ギャンブル》《輪作》といったカードにたどり着くかどうかという勝負となった。さらに宮下は《霊気の薬瓶》《審判官の使い魔》と並べ、中川が《幽霊街》やフェッチしか引かないのを尻目に3点クロックでライフを詰める。
だが、さらに《スレイベンの守護者、サリア》までも追加され、あと1ターンで殴りきられそうというところで中川は《暗黒の深部》にたどり着く。《カラカス》は《不毛の大地》で割り、マリット・レイジトークンを生成する。
……しかし、既にカウンターが3個溜まっていた《霊気の薬瓶》から飛び出した《ちらつき鬼火》が、20/20のトークンを虚空の彼方へと消し去っていったのだった。
中川 0-1 宮下
Game 2
互いに6枚スタートだが、3ターン目に事件が発生。《霊気の薬瓶》から2ターン目に《スレイベンの守護者、サリア》をプレイしていた宮下が、既に召喚酔いが解けておりブロック時に自身を3/3にできる《ミシュラの工廠》にチャンプアタックをしてしまったのだ。
宮下「カード知らなすぎる……そんな能力あったな、恥ずかしいw」
それでも《霊気の薬瓶》から《石鍛冶の神秘家》《護衛募集員》《聖域の僧院長》(2を指定) と順調に展開していくのだが、《聖域の僧院長》が出たターン、実は中川の場には既に《演劇の舞台》を含む4マナが揃っていた。すなわち。
エンド前の《輪作》から《暗黒の深部》がサーチされ、マリット・レイジトークンが降臨。《殴打頭蓋》で攻撃していたためライフは4残るものの、宮下の手札には解答はない。
さらに《The Tabernacle at Pendrell Vale》も置かれてアップキープにマナを縛られると、《ちらつき鬼火》《カラカス》を引けと願う宮下だったが、ライブラリーはその願いに応えることはなかった。
中川 1-1 宮下
宮下「《聖域の僧院長》の宣言、1だったか……」
中川「ふっふっふっ」
Game 3
《平地》から《霊気の薬瓶》という絶好のスタートを切る宮下に対し、中川も《モックス・ダイアモンド》から手札6枚で《ギャンブル》、フェッチを落として《演劇の舞台》をセットしてターンを返す順調な立ち上がり。返す宮下は《不毛の大地》で中川のマナベースを攻めるが、中川は《壌土からの生命》で3枚の土地を回収して全く苦にしない。
一方の宮下は《リシャーダの港》の起動で《霊気の薬瓶》のカウンターが溜まるまでの時間稼ぎをし、続くターンには《護衛募集員》から《聖域の僧院長》をサーチして《霊気の薬瓶》から即戦場に送り出してマナコスト=2を指定する。
だが中川は《ギャンブル》をプレイ、《クローサの掌握》をディスカードしてから《クローサの掌握》で《霊気の薬瓶》を割る。ということは、《ギャンブル》のサーチには成功している計算。
《暗黒の深部》をサーチしてきたのか、それとも《The Tabernacle at Pendrell Vale》か……いずれにせよやれることがない宮下は《スレイベンの守護者、サリア》《審判官の使い魔》と並べてクロックを最大化する。
だが返すターンに設置されたのは《聖域の僧院長》のマナコスト=2指定をかわす《溶鉄の渦》!《カラカス》が寝ているうちに《スレイベンの守護者、サリア》を落とし、さらに《聖域の僧院長》も除去して2マナ呪文の封印を解除すると、《壌土からの生命》と組み合わせてクリーチャーの大虐殺が始まる。
「発掘」を続けるうちに《罰する火》と《燃え柳の木立ち》のコンボも揃い、やがて《不毛の大地》と合わせて特殊地形もクリーチャーもすべて死滅する盤面になった宮下は、投了を余儀なくされてしまった。
宮下「レガシーに不慣れなのが露呈してしまった……」
中川 2-1 宮下