津村健志オススメの『マジック基本セット2015』注目カード20選

津村 健志




みなさま、こんにちは!『Hareruya Pros』の津村 健志です。

いよいよ本日は『マジック基本セット2015』の発売日ということで、今回の記事では、個人的に注目しているカードを紹介させていただきたいと思います!

近年のポリシー変更により、基本セットの発売後は、スタンダード環境のカードプールが最も広大になる時期です。今しかできない組み合わせももちろんあるでしょうし、プロツアー『基本セット2015』で、今をときめくそれらのコンボを披露できるように、僕たちも日々練習に励んでおります。

それでは、僕のオススメの『マジック基本セット2015』のカードをご覧ください!



1.《儚き盾》

儚き盾



白系ビートダウンや「Naya Aura(緑白赤オーラ)」に入りそうな1枚。齋藤さんも”Saito Wayfinder”で採用していましたし、「召集/Convoke」付きなので構えやすいことは非常に評価できるポイントだと思います。

10月発売予定の大型エキスパンション『タルキール覇王譚』で《審判の日》系統の全体除去カードが登場するかどうかによっても評価が左右されるカードですが、《繕いの接触》《根生まれの防衛》の後釜は心配なさそうですね。



2.《不動のアジャニ》

不動のアジャニ



新作アジャニは攻めに特化した能力を持っていて、〈+1〉能力と〈-2〉能力の組み合わせで、単体でもたくさんでも、どんな陣営でもバッチリとフォローしてくれます。〈+1〉能力は、とりわけ「Naya Aura(緑白赤オーラ)」デッキにうってつけですね。

これまでは「絆魂」を付与できるカードは《オルゾヴァの贈り物》《ひるまぬ勇気》くらいのものでしたが、これからはこのカードも選択肢に加わることでしょう。



3.《戦列への復帰》

戦列への復帰



その昔《不死の隷従》を使ったコンボデッキがありました。当時は《血の芸術家》《血の座の吸血鬼》を組み合わせて勝利する形でしたが、今後同じようなデッキが登場するのか。

むしろモダン環境で《戦列への復帰》《不死の隷従》を使用したコンボデッキができるかもしれませんね!



Quack Quack 《不死の隷従》コンボ(サンプル)」 Standard Daily[Isd_M13_RtR期] (4-0)

4 《神無き祭殿》
4 《草むした墓》
4 《寺院の庭》
4 《陽花弁の木立ち》
4 《森林の墓地》
3 《孤立した礼拝堂》

-土地(23)-

3 《宿命の旅人》
1 《若き狼》
4 《血の芸術家》
4 《カルテルの貴種》
4 《エルフの幻想家》
4 《復活の声》
2 《スカースダグの高僧》
1 《絡み根の霊》

-クリーチャー(23)-
4 《悲劇的な過ち》
4 《忌まわしい回収》
2 《祭壇の刈り取り》
3 《不死の隷従》
1 《未練ある魂》

-呪文(14)-
4 《突然の衰微》
3 《脳食願望》
2 《若き狼》
2 《罪の収集者》
2 《未練ある魂》
1 《不死の隷従》
1 《血統の切断》

-サイドボード(15)-
hareruya



不死の隷従血の芸術家カルテルの貴種





4.《地割れ潜み》

地割れ潜み



《スフィンクスの啓示》《無限への突入》をキャストすると……!?

《タッサの二叉槍》とも相性良いですね!欲張りな方は《囁く狂気》と組み合わせてみてもいいですし、色々と夢の広がる1枚です。



5.《霊気渦竜巻》

霊気渦竜巻



このまま『タルキール覇王譚』で《審判の日》《至高の評決》のような4マナの全体除去が登場しなければ、スタンダード環境に全体除去はなくなってしまいます。このカードは、もしかしたらその穴を埋められるかもしれない1枚。

バウンス呪文は構築シーンで軽視される傾向にありますが、手札に戻るのとライブラリーに戻るのはわけが違います!「青白」でなくとも使える疑似全体除去は、コントロールデッキならば必ずや重宝するはずです!



6.《幻影の天使》

幻影の天使



同じ幻影でも、《幻影のドラゴン》なんかとは違って、対象になっても死なない優良クリーチャー。モダンで《ギタクシア派の調査》からキャストする展開は大いにありえそうです。

《突然の衰微》に引っかかる点こそ残念ですが、コンボデッキのオフェンシブサイドボードに!



7.《軍事情報》

軍事情報



スタンダードの「青単信心」で、《タッサの二叉槍》と枠を争えるか?設置のマナがこれほどまでに軽いと、構築環境でも可能性があるように思えます。

「青単信心」の1マナ域は平均で8枚、多くても9枚くらいのものですが、このカードを採用するのであれば、《雲ヒレの猛禽》《審判官の使い魔》《惑乱のセイレーン》で1マナ域を12枚入れる構築も面白いかもしれません。



8.《潰瘍化》

潰瘍化



黒い《稲妻》になれるのか。モダンだと《見栄え損ない》《四肢切断》とあるため厳しそうですが、スタンダードなら軽さを重視して居場所を見つけられる可能性があります。



9.《無駄省き》

無駄省き



《精神腐敗》《ラクドスの復活》とスーパーコンボ!帰ってきた《リリアナ・ヴェス》とも相性が良さそうです。

モダンの「8Rack」にはすんなりと入りそうですね。



10.《屍術士の備蓄品》

屍術士の備蓄品



悪名高き《強制》《群れネズミ》のようになれるかもしれない1枚。マナこそかかるものの、リアニメイト戦略や墓地を活用するデッキならフィットしそうですよね。

スタンダードには、《悪意に満ちた蘇りし者》《生命散らしのゾンビ》《アスフォデルの灰色商人》《ゴルガリの死者の王、ジャラド》などなど優秀なゾンビが多いので、トークンを出しながらドローすることはそう難しくないでしょう。



11.《発生器の召使い》

発生器の召使い



生み出したマナはクリーチャー以外にも使えますし、なかなかのやり手だと思います。

夢は《カロニアのハイドラ》8点→16点でまさかの4ターンキル!《カロニアのハイドラ》と共演できる時間は非常に限られているので、この組み合わせを試すなら今が最初で最後のチャンスですね。このマナを2匹のクリーチャー呪文に使えば、それぞれに「速攻」が付くのをお忘れなく!



12.《かき立てる炎》

かき立てる炎



「ボロス(赤白)・バーン」デッキに採用されている《戦導者のらせん》と比較されることが多いでしょうが、最も重要な点は「《ヴィズコーパの血男爵》を殺せるか否か」という点だと思います。

《ミジウムの迫撃砲》は本体火力としてカウントできないので、そういった意味合いでは「ボロス(赤白)・バーン」デッキの一端を担う可能性が十二分にあると思います。



13.《ゴブリンの熟練扇動者》

ゴブリンの熟練扇動者



1点→6点!?えー?



14.《陽刃のエルフ》

陽刃のエルフ



少し小さい代わりに、小さなおまけの付いた新たなる《密林の猿人》。強化できるのは「対象のクリーチャー1体」ではなく「全体」なので、《急報》なんかと組み合わせて大ダメージを狙いたいところ。ぜひとも《寺院の庭》のあるうちに!



15.《世界を目覚めさせる者、ニッサ》

世界を目覚めさせる者、ニッサ



マナ加速兼フィニッシャー。このマナの増え方はやばいです!

《市場の祝祭》と組み合わせると爆発的なマナが出るので、過去に例をみないほどの《スフィンクスの啓示》を拝むことができるかもしれません。《陽刃のエルフ》と同様に、これもやはりギルドランドのあるうちに使いたいカードですね。



16.《生命の遺産》

生命の遺産



《加護のサテュロス》《夜の咆哮獣》のような「授与」カードだったり、《歓楽の神、ゼナゴス》《英雄の導師、アジャニ》《倒れた者からの力》などのパワーを上げるカードとも相性ばっちりです。

《狩人の勇気》と合わせてドローしまくりな新感覚の緑のデッキができるかも!?



17.《小走り破滅エンジン》

小走り破滅エンジン



少し重さは気になるものの、「赤信心」のような「マナの増える攻める」デッキにうってつけですね。『マジック基本セット2015』からは、フィニッシャーとして《シャンダラーの魂》なんかも登場していますが、《太陽の勇者、エルズペス》耐性を重んじるのであれば《小走り破滅エンジン》に勝るものはないでしょう。



18.《頂点捕食者、ガラク》

頂点捕食者、ガラク



《見えざる者、ヴラスカ》がスタンダードを去った後に活躍しそうな1枚。重いだけあって、能力は十分に魅力的なので、こいつをフィニッシャーに据えたコントロールデッキの登場も期待されます。

次世代の《解放された者、カーン》とはワイのことやでー!



19.《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》

ヨーグモスの墳墓、アーボーグ



嬉しい再録となった《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》。伝説の土地でありながら、かつてプロツアーを制した「青黒コントロール」デッキに4枚採用されていた実績があります。

最近では、モダン環境の《ファイレクシアの抹消者》入り「黒緑ジャンク」デッキに使用されていたのが記憶に新しいところ。《変わり谷》を置きつつ3ターン目にきっちり《夜帷の死霊》をキャストできるようになったことは大きな変化ですし、同時に再録された「各種ダメージランド」からダメージを受けず色マナが出せる点も好印象。

プロツアー『基本セット2015』でも間違いなく活躍するであろう注目の1枚ですね。



20.《ラノワールの荒原》などダメージランド各種

戦場の鍛冶場シヴの浅瀬ヤヴィマヤの沿岸

ラノワールの荒原コイロスの洞窟



「黒単信心」と「黒単タッチ緑信心」の明確な差は、マナベースの安定性にありました。《突然の衰微》《見えざる者、ヴラスカ》がいかに強いカードであろうとも、安定してキャストできないのであれば、緑をタッチする価値があるとは思えません。

しかしながら、《ラノワールの荒原》の登場は世界を変えてしましました。これからは「マナベース」を理由にすることなく、単純に「緑のカードが必要かどうか」で判断を下せるようになったのです。

はたして、プロツアー『基本セット2015』で最も輝く黒いデッキは「黒単」なのか「タッチ緑」なのか。それともミラーマッチで強い「タッチ白」が意地を見せるのか。8月1日~3日に開催されるプロツアーでは、ぜひその辺りにも注目して頂ければと思います。





僕のオススメカード20選は以上となります!

1番の注目カードである《世界を目覚めさせる者、ニッサ》さんは、ぜひともプロツアーで使いたいと思ってます。《発生器の召使い》+《カロニアのハイドラ》のように今しかできないコンボは他にもたくさんあると思うので、みなさんもぜひぜひカードリストと睨めっこして、自分なりのコンボを見つけ出してください!

それでは、また次回の記事で!